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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[5158] 言の葉
詩人:どるとる [投票][編集]


言葉の中に 言葉の中に 心が見える あなたが見える

ただの言葉の向こう側に 誰かの人柄が映る その人の優しさが窺える

触れられぬ心も 見えるはずのない気持ちも
言葉を通して 相手の心や思いに 触れることが出来る

僕を思って生まれた言葉の中に あなたがいる
笑っているあなた
泣いているあなた
怒っているあなた
愛らしいあなた
僕の知ってるあなたもまだ知らないあなたも いろんなあなたが見えるよ

言葉を知っていると口から出任せの嘘をつくのはどこの誰ですか

言葉はただ使うだけじゃ心を込めないと 相手の心には届かないんだよ

相手を傷つける目的の言葉には 心が無い為に こんなにも冷たくて
相手を思いやる気持ちなどまるで見えない

ああ言葉はその人の心の有り様(よう)を映す鏡さ
誰かを支えるあなた
誰かを助けるあなた
誰かを気遣うあなた
誰かを愛するあなた
たったひとりのあなたの中にこれだけたくさんのあなたがいるんだ
胸を張って誇りに思えばいいよ

たとえば今日傷つけた人がいるならば
明日はきっと誰かを助けようと思う
そんな気持ちが多分誰かの明日の笑顔をつくっている
声に出したその言の葉 心を重ねて伝えたものだけがそう云える

僕を思って生まれた言葉の中に あなたがいる
笑っているあなた
泣いているあなた
怒っているあなた
愛らしいあなた
僕の知ってるあなたもまだ知らないあなたも いろんなあなたが見えるよ。

2014/04/10 (Thu)

[5159] パントマイム
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見えないものが
あまりに多すぎて
聴こえないものが
あまりに多すぎて

僕らは目が見えていても
僕らは耳が聴こえていても

大事なものを見過ごし聞き逃してしまう

この世は 鏡の世界
いつも他人に自分の心が映る

他人のとる行動に いつも自分の悪を見る

他人が誰かを傷つける様も然り
他人が誰かにつく嘘も然り
適当に相づちをうち人の機嫌をとる様も然り

心はいつも誰かの姿を写し取っている
あなたのとる行動がほかの誰かの姿に重なり
ほかの誰かのとる行動があなたの姿に重なる

それはまるで 無いものをあたかもそこにあるように見せる
嘘出まかせのパントマイム 本当は何ひとつそこにはありゃしないんだよ

ただ皆が皆同じ「弱さ」や「脆さ」を胸の内に飼っているだけ。

2014/04/10 (Thu)

[5160] 灯火
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命の灯火がゆらゆら
揺れている
僕は残された時間を知らない

ただ 目の前に差し出されたお皿の上に
乗った時間を 食べるだけ 平らげるだけ

誰かの笑顔が
誰かの涙が
色のない物語に
光を与える

あなたが ここにいる そして僕がいる
そんな当たり前を
ただ当たり前と言ってしまうのは
簡単すぎてつまらないだろう
だから僕は特別だと嘯いて 世界に
ただひとつの灯火となって 揺れている。

2014/04/10 (Thu)

[5161] 硝子細工
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緑の中に 足りない
生命力漲る赤を零す

血の滲む様を 見た人はただ
涙を抑えきれずに
幸せと叫ぶ

この世は 儚い
硝子細工のよう

粉々に砕け散って
方々へ飛び散って
空の星になる
草原の風になる

あなたを私が 愛したという 思い出が
私をあなたが 愛したという 思い出が

たとえば 僕の宝物だから このまま時の中に取り残された思いは影のようにさまようけど

あなたがいないこの世界で私はあなたを忘れなければ
いつまでもあなたは僕に愛されたまま
いつまでもあなたに僕は愛されたまま

壊れないでいられる。

2014/04/10 (Thu)

[5162] 手を伸ばす
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届かないと知りながら
空に手を伸ばしてみる

つかめないと知りながら
雲に手をかける

見えないとわかってても
見えるって
聞こえないって知ってても
聞こえてるって

ふれられないものすべてに 笑いかけるように

見えるものや聞こえるものの向こうにある 何かに手を伸ばす

そこにある 愛を 心をただ無いと
言い切ってしまうのは名残惜しい

だから 僕はもう会えない人の影を
指でなぞって いつか触れたそのぬくもりを 思い出すんだ

届かないと知りながら
空に手を伸ばしてみる

空を切る 僕の手が
唯一 つかんだのは
いつかあなたと撮った写真
形あるものだけがすべてだとわかっていても まだ 僕のこの手にあなたのぬくもりが燃えてる

そこにあった熱を 時に冷たく 凍えた手を 僕は知っている

この胸を埋め尽くさんばかりに刻んだ
思い出は もう増えることはないけれど

そこにある 愛を 心をただ無いと
言い切ってしまうのは名残惜しい

だから 僕はもう会えない人の影を
指でなぞって いつか触れたそのぬくもりを 思い出すんだ

今はもう ふれられない 人の肌を
確かにつかんでたこの 手が覚えてる ぬくもりに寄りかかるんだ

いつかは捨て去らなきゃと 知っているんだ。

2014/04/10 (Thu)

[5163] 夢工房
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轆轤を回すが如く
その手は繊細な
円を描いて動く

五指は生き物の如く
ワルツを踊るように
ステップを刻む

一糸乱れぬ そのステップに私はどこまでも置いて行かれる

そして気づけば儚き夢と知るのです。

2014/04/11 (Fri)

[5164] 成人遊戯
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鞠をついて候

地に着くが如く候

時は安直に流れ候

遊び戯れ

性行為に耽り候

入れるものを入れ

抜くものを抜きて候

あとにはただ

痛みと深い恍惚が

夢に誘いて候

子が鞠を着くが如く候

一端の大人は

生まれたままの姿で戯れて遊ぶ。

2014/04/11 (Fri)

[5165] 言霊の麓にて
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言葉とはなんと
深きものか

裏返せばなんと
浅きものか

言霊の足先を
冷やす 人の業に
今宵も 晒されて

私は 憤怒の形相で迷える山を登る。

2014/04/11 (Fri)

[5166] 青い街
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いつか見た 空の青さを忘れた街は
今日も通りに咲いた花さえ汚す

昨日のあの笑顔だけが 僕の中に 残っているんだ

誰かが 刻んだ
時の足跡 ひとつふたつ増えていって
やがて跡形もなく消え失せる

僕は景色の中に
咲いていたいんだ
見えないものになる
ふれられないものになる

空の果てへ 飛び立つ命は 翼を広げて
雲よりも高い高い場所へ ゆくのだろう。

2014/04/11 (Fri)

[5167] 春爛漫
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淡色に染まる 頬はもう新しい季節の風に出逢った

生まれたての朝を
抱きしめたら
心まで 春だ

そっと 手を伸ばせば 4月の暖かい
陽射しが景色を彩った

春だねと笑う人の
傍らで僕も笑う
そんな時間がある

春爛漫だねって
意味もわからずに
つぶやいている
僕の瞳に映る人は
愛しい愛しい人です。

2014/04/11 (Fri)
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