詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕は僕をどこまでわかっているかな
僕は僕に素直に向き合えているかな
あらゆる選択に迫られて
あらゆる面倒を押しつけられて
その中で その中で自分というものを探してる
答えはいつも闇の中さ 誰も教えてはくれません
だから間違ってると思っても 傷つくことも覚悟で立ち向かう
立ち向かえ
僕は自分自身が何者なのかわからない
わからないから思ったように生きてみる
わからないまま心のままに生きている
ほんとの自分なんて誰もわからない
わからないからいろんな自分になって
いろんなことをやってみる そして
自分自身が好きになれる自分こそが自分だと知る
僕はいつから僕になったのだろう
誰が僕だと認めてくれるだろう
あらゆる困難に行く手を塞がれ
あらゆる事態に巻き込まれ
その中に その中に あるものと一々向き合ってる
答えはいつも深い霧の中さ
模範解答なんてものはない
だからこそ手当たり次第に手を出してみる たまに見事にすっころぶ
僕は一生自分ってものがわからない
なぜなら自分自身を理解することは
駄目な自分さえも肯定してしまうから
わからないことだらけの人生の途中で
またわからないことが増えました
そしてそのたびに僕は弱い自分に出会う
そんな自分を越えた時、其処に自分自身はいる
僕は自分自身が何者なのかわからない
わからないから思ったように生きてみる
わからないまま心のままに生きている
ほんとの自分なんて誰もわからない
わからないからいろんな自分になって
いろんなことをやってみる そして
自分自身が好きになれる自分こそが自分だと知る
自分自身が否定出来ない程の自分こそが自分だと知る。
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夕焼け空と帰り道
窓の外に まなざしを投げてみる
道を歩く人の影が長く伸びて まるで背伸びしているよう
ああ 今日もいろんな事がありました
でも疲れ果ててうまく全部は思い出せない
瞳を染めるのは
きれいなあかね色
あなたの帰り道に
そっと寄り添ってる
さよなら さよなら
手を振る 君の姿が
遠ざかってゆく
残した傷跡が少しばかり
開いて そこから涙があふれる
硝子細工の中のようなぼんやりとした 意識をぶら下げてる
ああ 今日もたくさんの人と会いました
どんな人も僕と同じように生きてる
心を染めるのは
優しいあかね色
あなたの涙を
ただ黙ったままで
空の遠くから 見下ろしている 夕闇が近づけばすぐに夜が来る
もう泣いてもいいよ
誰も見てないから
ずっと我慢してたんだね 優しい君は
悲しくないふりして誰にも迷惑かけないようにと振る舞ってたんだね
僕は知ってるよそんな君のこと
瞳を染めるのは
きれいなあかね色
あなたの帰り道に
そっと寄り添ってる
さよなら さよなら
手を振る 君の姿が
遠ざかってゆく
そして僕は遠ざかる君に聞こえるように大きな声で言うのさ
「また明日ね」
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あと少しで終わってしまう命に歌う
変えることの出来ない運命に歌う
さよならの花びらが舞い落ちて
看取る人の手のひらで熱く燃えた
この熱が冷めぬうちにあなたが最後に残したあの笑顔を網膜に焼きつけたい
あなたにはもう会えないけれど
あなたのくれたあの笑顔は
永遠より長い一秒の中で生き続けるだろう
だからさよならは言わないよ
あなたは私の中でずっと今も生きているから。
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ねえ聞こえますか
僕の声が
ねえ見えていますか
僕の顔が
あなたの耳に聞こえる音や
あなたの瞳に映る景色は
僕が見ているもの聴いているものとは
見事なまでにすれ違う
聞き耳でとらえた音より
目を開いたままなんとなく見てるものより
ずっと大切なものはきっとその向こうにあるんだ
見えないものを見つめたとき
聴こえないものを聴いたとき
人はそこに光り輝くものを見つける
何かが飛び立つ羽ばたきひとつ聞いたら
僕は歌い出すだろう
透き通った鳥のうた。
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ある雨の日 傘を忘れた僕に君は
一緒に帰ろうと傘の中に入れてくれた
優しくされたのなんて初めてだったから
簡単に恋に落ちてしまったよ
一緒に笑ったり一緒に泣いたり
たまには喧嘩もしたよね
そしていつの間にか
お互い同じ屋根の下で
同じ空を見ていたんだ
二人が二人だった時に手に入れたものには
もう出会えない もう取り戻せないけれど
またあの頃のように
手をつないで
どこか遠くへ行こう
今もあの頃の二人は二人だけの物語の中で 主人公とヒロインを続けてる
覚えているかな 覚えているかしら
初めてあなたが私の 僕の手を握った日を
ありふれているようで特別だったすべて
ああ 今では何もかもが遠いよ
テレビに映し出した あの頃の二人は
何をするにも 楽しくて ただ楽しくて
毎日毎日手をつないで自転車で出かけた
二人が二人でいるこの時間が いつか宝物になったんだね
それだけ気づければあとは何もいらない
あの頃、フィルムの中で この世界は二人だけのものだった
回り続けるノイズだらけの古いフィルム 今も好きだよ ずっと好きだよ
恥ずかしながら 言ってみる
君は口づけをして
強く優しく抱きしめた
二人が二人だった時に手に入れたものには
もう出会えない もう取り戻せないけれど
またあの頃のように
手をつないで
どこか遠くへ行こう
今もあの頃の二人は二人だけの物語の中で 主人公とヒロインを続けてる。
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ああ飛び立ってゆく
意識の中へ
心は鳥になって
寂しそうに鳴くのさ
ああ一緒にいてくれよ ずっとこのまま
手を離さないで
雨の日も晴れの日も
カゴの中で飼われてる鳥を見るとき
思わず僕は 空に解き放ちたくなる
だって僕と同じだから
ああ飛び立ってゆく
無意識の中へも
羽を広げて
やがて空に消える
私の心に見えない羽を残して
静かに目を閉じればもう二度と
目を開くことはない
あなたは鳥になったから
あなたは鳥になったから。
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舞い落ちる桜の花びら一枚肩先に落ちて
指でつまんでそっと野に放つ
春も終わりだね もうすぐ暑い夏が来る
初恋の甘い夢に うなされていたんだ僕は
初恋の甘い夢に おぼれていたんだ僕は
もう会えない 人のことをふいに想うと
心のどっかに残した傷跡がひらくよ
空にはたくさんの雲と青い空 見てごらん少しもあの頃と違わない景色
恋はもうしないと誓った筈なのに
初恋の夢の続きを 見ているんだ 今僕は
初恋の夢の続きに うなされているんだ
こんなにもあなたのことが好きで好きで
心の真ん中で君を想うとなぜかたまらなく幸せなんだよ。
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アマガミをしているのさ猫みたいに
「私を抱きしめて」って鳴くからさ
僕は君から離れられなくなる
ああ ダーリン ダーリン 手をつないで
ギターを弾くその手で声をつむいで
ああ ハニー ばらばらの言葉と言葉を重ね合わせ
歌を星のように降らす
寄り添ってる
その時だけは
すべての悲しみは
黙ったまま
すべての涙は
止まったまま
二人だけを世界に
取り残すんだ。
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目に見える傷跡ならば時間が経てば
すぐに何事もなかったように消えてしまうだろう
だけど目に見えない傷跡は いくら時間が経っても消えてはくれません
人は誰も傷跡を抱えながら 生きている
そんな当たり前を鼻で笑うなら おまえの心は性根から腐ってる
誰かのせいにしたいよ
時代のせいにしたいよ
でも悪いのはほかの誰でもない僕だ
今見えない傷跡が
ゆっくりと口をあけて ひらいてゆく
そこから流れ出すのは血ではなく優しさだ
傷跡にしみてゆくあたたかいその優しさは薬の代わりになって 痛みを和らげてくれる
「大丈夫だよ」聞こえる声が 何よりの希望なんだ
どうだっていい記憶はいつまで経っても忘れないのに
大切な記憶はすぐに忘れてしまう
思い出に焼きついたあの記憶が 今も僕を苦しめているんだ
神様はいるだろうか
そっと誰かの頬を流れた涙がぽつりと
心を濡らすと 世界はにじんで見える
そこに希望は見えなかったんだ
逃げ出したいけど逃げ出せないよ
立ち向かいたいのに動けない
そんな弱い自分に打ち勝てる自分になりたい
今見えない傷跡に一粒優しさが染み渡って
だんだん消えていく 見えなくなっていく
優しい雨が僕の頬にこぼれたそのとき優しい人は一緒に泣いていた
「私が一緒にいるよ」あなたに僕は愛されているんだ
生きること その喜び その尊さを知るには 誰かの優しさに触れなければわからない
ほら誰だってひとりは寂しい 手を伸ばす先にある光に触れて今もう一度生きよう
今見えない傷跡が
ゆっくりと口をあけて ひらいてゆく
そこから流れ出すのは血ではなく優しさだ
傷跡にしみてゆくあたたかいその優しさは薬の代わりになって 痛みを和らげてくれる
「大丈夫だよ」聞こえる声が 何よりの希望なんだ
あなたがここにいてくれることが何よりの希望なんだ。