詩人:どるとる | [投票][編集] |
人の真似するのは
うまいもんだ
話を合わせるのも
相槌うつのも
慣れたもんだ
僕はパントマイマー
ない壁相手に
ひとりキャッチボール
ないものをあるつもりで 演じる
パントマイムに似た仕草 身振り手振りで目の前に壁をつくってみせる
僕は空気だ 気配を悟られぬよう孤独な殻の中に閉じこもる現代人。
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寂しさなんてものは隠れていて見えないものなんだよ
いっそ箱の中に閉じ込めてしまいたい
ずっと埋まらない穴を埋めているようさ
吹き込むすきま風は心を冷やしてゆく
悲しいと叫べるものならばきっと誰も
孤独なんかにはなりはしないだろう
日陰に咲く花に陽射しはいらないさ
暗闇の中だって息をすることは出来る
そしてまたひとつふたつ増えてく穴を
絶え間なく僕は埋めていくだけだ
夕暮れの道に影を落として遠く聴こえるチャイムの音
さよならをするにも手を振る人がいない
最初から空いてない穴を埋めている
「希望」なんてものに明日を望むのは
愛しいものは自分だけだと世界中にただひとつだけの
存在の僕や君の命に歌う 最初で最後のやさしいうた
やがて、すべての時間は終わって 僕は静かにまぶたを閉じるだろう
とりあえず生きているふりをしながら
隠せない寂しさはみ出したままの心で
あらゆるものと向き合って生きていく
悲しいと叫べるものならばきっと誰も
孤独なんかにはなりはしないだろう
日陰に咲く花に陽射しはいらないさ
暗闇の中だって息をすることは出来る
そしてまたひとつふたつ増えてく穴を
絶え間なく僕は埋めていくだけだ
おそらくその穴は
「自分」という穴だ。
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いいさ 孤独でも
いいさ 愚か者でも
たったひとりぼっちでも出来ることはある
いいさ 親不孝でも
いいさ めまぐるしい流行りにのまれても
愛を忘れた人たちは今日も
なにが愛かもわからずにただ牙をむく
いいさ 若いうちはいろんなことに挑んで後悔したり 挫折をしたりすればいいさ
親はなにが愛なのかわからない為に
実子に暴力を振るい あげくの果てには殺めたりするだろう
そこには無機質な愛しかないさ
ずっと親が親である姿を教えないばかりに愛というものが
いつからか甘ったるい優しさなんてものに侵されてしまった
僕らが歌う愛のうたは 愛してる愛してるばかりを繰り返すばっかで
そこには心なんてものはちっともこもってないだろう
だから僕は歌うんだよ 愛なんてものは厳しさの中に
少しだけあればいいのさと 暴力と教育の間にある
微妙な境界線の上で僕らは絶えず愛というものを歌い続けるのさ
おまえの右腕に 伝わる誰かのぬくもりが
消えてしまわないうちにその声で歌え
愛のうた。
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頑張るのもいいけれど
体をお大事に 生きてください
あなたのことを心配する誰かのまなざしに気づいてるなら
ほどほどに笑って
ほどほどに泣いて
ほどほどに働いて
ほどほどに走って
そして疲れた頃に
ふっと息をついて
家路を歩くのさ
ラララ ラララ 回ってるのか回ってないのか
わからないくらいゆっくり回る地球とおんなじ速さで
君も生きていいんだよ
無難に生きよう
頑張りすぎるのもほどほどにね。
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終わってみりゃなんて短い夜だろう
だけど時には長い夜もあります
涙があふれる夜には夜が長く感じます
ラララ ラララ おかしいね不思議だね
ラララ ラララ 何が本当で何が嘘なのか
僕らはわからない
ただ今を生きる
ただ今を見つめる。
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なんにもないようでなんでもあるこの世界
便利なようで 不便でもあるこの世界
恵まれているようで 貧しいこの世界
おはようとさよならがすれ違うとき
朝と夜が すれ違うとき
この世界に新しい1日が刻まれる
悲しいときもうれしいときも生きている
笑ってる 泣いてる
たまに怒ったりもする
そんな世界の片隅で僕はまた何かを思い出すのさ
いらないものばかりで溢れかえった
この世界の不思議
今も抱いたまま 地球は回る
なんにもないようでなんでもあるこの世界
僕らはただ多くを欲しがる欲張りさん
僕らはただ我慢を知らない欲張りさん
本当は大切なものはいつも人のすぐ近くにあるんだ。
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出かけようと思ったけれど どうしてだろう
出かけようとするといつも雨
運が悪いね なんて笑ってみたけど
思うより笑えてなかった
かたつむりのように殻にこもって じっと屋根の下で雨が止むのを待っていた
水たまりに映る昨日の僕の涙にさよなら
雨粒ふらり 傘を濡らして
広げた傘の上で 雨粒たちがステップ刻む
なぜかそれがおもしろくて楽しくて
いつまでもずっと聴いていたかった
いつの間にか 雨は降り止んで 雲の切れ間からお日さまが顔を出して
また子供たちは外で元気に遊ぶ
明日の天気 占うように靴を飛ばしたら
裏ばかりが出るよ
たまたまだよってあなたは言うけど
たまたまもこうも続いてしまえば
悲しいじゃないか
夢を見た 虹の橋を渡る僕とあなたは
雨粒たちと一緒にダンスを踊ってた
雨粒ぱらり 心さえ濡らして
見上げた空に 見える青い空と白い雲
悲しみはまるで雨のようだと
誰かが言っていたのを思い出す
どこまで歩こう どこまででも歩こう
この道が途切れるまで 痛みをはらんだこの悲しみは
もうしばらく続くよ 命終わるまで
たまに見せる喜びの表情に 大げさに僕も喜んで見せよう
あなたの喜びは僕の喜び
そして
あなたの悲しみは僕の悲しみ
雨粒ふらり 傘を濡らして
広げた傘の上で 雨粒たちがステップ刻む
なぜかそれがおもしろくて楽しくて
いつまでもずっと聴いていたかった
いつの間にか 雨は降り止んで 雲の切れ間からお日さまが顔を出して
また子供たちは外で元気に遊ぶ
長い雨宿りはもうおしまいさ
出かけよう いつものあの場所へ。
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僕らは笑う 僕らは泣く
僕らは怒る 僕らは落ち込む
いろんな当たり前を繰り返しながら
いつも 「それから」何をするか考える
僕らは遊ぶ 僕らは眠る
僕らは息を吸う そして吐き出す
そんな 特別でもないことをしながらも
それがどんなに幸せなのかを知っている
いくつもの悲しみ
それと同じくらいある喜び
この先も ずっと
僕らは生きる たまに死にたくなる
だけど限りなく生きたいと思う
そしてやっと立ち上がり空を見上げ
空の青さに 大切な何かをおそわる
こんなふつうの日々の中に
隠れてる 幸せの名前を僕らは 知ってる
それはね それはね
僕の中 君の中
いつも あるんだよ
その胸の中に。
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どこまでも行こう
どこまででも行こう
安い靴を履いて
安い服を着込んで
どこへでも行こう
どこへででも行こう
安い家に住んで
うまい物食べて
それなりに幸せならば お金なんていりません
それなりに恵まれてるならば 運が悪くたってへこたれません
家族がいる 恋人がいる 友達がいる
住む場所にも困らず 三食飯が食べられる
それだけで それだけはほんとはね幸せなのにね 僕らは届かない物にばかり手を伸ばして 欲張ってばかりいる
だから幸せに気づかず幸せの前を素通りしてる 歩くさん。
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桜の花びらに 私が映る
あなたへの想い ゆらゆら
言葉に出来ない 想いは
どこへゆくのだろう
捨て去るには 惜しい想いだから
心の中に しまっておこうか
ただ 愛してると伝えてしまえばそれでいいのに
言い出せない 僕は
初恋という甘い夢を見ている まだ青い若葉さ
今日も君を遠くから見ていた
落ちる雫に あなたを映す
あなたは誰より 素晴らしい
季節は幾度も過ぎて このまま いつまで
同じ思いを抱えているんだろう
僕はまだ鳥かごの中さ
ただ気の迷い そう決めつけてしまえばいいのに
心がそれを許さない
初恋という魔法にかけられて 僕はこの胸の高鳴りを
抑えきれないまま
ただ 愛してると伝えてしまえばそれでいいのに
言い出せない 僕は
初恋という甘い夢を見ている まだ青い若葉さ
今日も君を遠くから見ていた
今日も君に伝えられなかった。