詩人:どるとる | [投票][編集] |
冬の雪に埋もれながら春の桜の夢を見る
真っ白い景色の中にかすかに桃色がかった花びらの影がうっすら見える
そんな春の芽吹きに気づきもしないまま
季節の列車は今も走る 時間というレールの上を走りつづける
春よ来いと言ったはずなのに冬の寒さになんだか恋心を抱いてしまったんだよ
それでもさよなら
手を振る季節
お別れの時間
恋人に手を振るように
もう会えないみたいなさびしさが僕を蒼く染める
心と心を今 紡ぎ出して
大切な声と言葉を思い出して
言えていたはずの素敵なあの合い言葉
ああ 言ってみよう
冬はもうじき終わる
春が来るまで
この寒さが去るまで
冬の真ん中あたりかな今
立ち尽くしてる
ちょっとずつ進んでる
絵を描くように
日々何か変わる
そして何か削り
また違う絵になる
春よ来い
今 すべての願いや望みや欲望を集めて詩う
春よ来い
僕にはそれがただの言葉のようには感じないのだ いわばそれは魔法を呼び起こす呪文
どんなに寒くてもそう思うことで僕はあたたかい光の中にいるように そんな心地になれる
だから言ってみよう
心にマフラー巻こう
雪に埋もれながらも
しんからふるえながらも 春よ来い…
おいで… さあ ここへ
僕は寒い中 待ってるよ
急げとはいわない
君のペースであたりまえに景色を塗り替えてくれ
桃色のその艶やかな羽織りで身を包んで。
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いつも僕らは悲しくて
いつも僕らは嬉しくて
そんな僕らは幸せで
たまに僕らは不幸せで
いつでもそれを忘れては何かのきっかけでまた思い出して
この世界の中で
回る地球の中で
今日も変わらない1日を過ごしている
みんなみんな涙ぬぐえずさびしい夜をこえて今ほら朝焼けの光を浴びている
いつも僕らは悲しくて
いつも僕らは嬉しくて
そんな僕らは幸せで
たまに僕らは不幸せで
いつでもそれを忘れまいとするけどふいの涙に頭が真っ白くなるのです
言葉なくして
すべて有耶無耶になって
たどり着いた未来に今 立っている
誰もが予想していた絶望に嘆くよ
だけれどそれでいい
それでいい気がするのはね
きっと完璧を求めてはいなかったことへの気持ちだろう
不完全な未来
そっちのほうがなんか生きてるんだって感じがするから
不完全な道で
不完全な僕で
このままどこまでも
歩いて行くんだよ
行き止まりまで
先へ進めなくなるまで
いつも僕らは断ち切れてはつながる心をあの世へはこんでゆく
いつも僕らは流れ出しては無理やりせき止める悲しみに絶え間ないせつなさを抱きながら 今日も涙流れるのを無理やりバルブ閉めるようにせき止める
いつでも いつでも
どこにいても
誰もが悲しくて
誰もが嬉しくて
そんな言い様がない気持ち 胸に抱いて生きている
それでも消えない不安
それでも死ねない自分
それでも消えない希望
それでも信じてる未来
呆れるくらい死ぬ間際まで消えない
光のずっと先を見てる 僕なのさ
今はまだ旅の途中
諦めるには早すぎやしないかい?
いつも言い聞かす
自分に やさしくもきびしい言葉
ああ まだ生きたいから。
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今夜もまた誰かの帰り道を照らす
雨だって雪だってそんなの関係ないさ
僕にはね夜空に浮かぶあの月が笑ってるように見えるんだ
ほらねふいの悲しみや切なさなんか無視していれば消えてゆく
でもね避けきれない悲しみが安心する僕を傷つける
月におねがいしたいくらいだよ
こんな毎日 もういやだから出口教えてってさ
でもただ月は笑うばかりで何も教えちゃくれやしない
やっぱりね
やっぱりね
簡単なからくりだろう
悲しいから悲しいなんて
言うまでもないくらいだろう
それでも悲しいんだよ
もう十分だろう
だから 月におねがい
僕に光を
その光を
分けてはくれまいか
申し訳程度に僕を照らす街路灯の下
そっと光から抜け出して月に祈る
どうか ささやかでいい
あなたの光をわけてくださいと
無意味だとはわかってても祈ってしまう
月におねがいしてしまう
そのくらい暗い暗い夜なのさ
何度 点けても消えてしまうマッチみたいに
きりがない夜なのさ
小さくてもいい
永久に消えない光をください
僕はおねがいしてしまう
月よおねがい。
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正体不明の悲しみにいつも僕は苛まれているんだ
誰に聞いても適当でない返事に心は音を立ててぐしゃりとつぶれる
百科事典を開いてみても
広辞苑で引いてみても
わからないんだこの悲しみの正体
確かに悲しみなのに
確かに悲しいのにね
なぜ悲しいのかがわからない
とにかく悲しいんだ
ものすごく
君はきっと他人ごとだと笑うんだろう
なれてるからねべつにいいけどね
わかってても聞いてしまう 僕もバカだよな
この悲しみがわかるかい?
僕の気持ちがわかるかい?
世界中でただひとりだけ
君だけがわかってくれる悲しみ
そんな美しいきれい事がもしも通用するというなら
きっと君はわかってくれる 悲しみのすべて
生まれただけで
一挙に背負う悲しみ
生きてるだけで
日々、背負う悲しみ
消えない不安と
もどかしい何か
荷をおろせるのは
死んだあとだけで
生きているかぎりはどんな悲しみも消えないで存在するすべての人へ残酷なくらい冷たい雨を降らせるんだ
目隠しして視界を真っ暗にしたら
まるで死んだようさ
でも逃げられない
死ぬ勇気も暗闇へ逃げる勇気もどうやら僕には皆無らしい
それでも
僕は聞きたい
君がもし優しい人だったら
わからなくても頷くくらいはしてくれる
見え透いた嘘で救われる心は単純だよな
この悲しみが憎たらしい
君の心も平気で揺り動かすから
世界中でただひとりだけ
君だけが解き明かそうとしてくれた悲しみ
もしきれい事だとしても構わない構わないのさ
きっと君はわかってくれる 悲しみのすべて
涙の意味や僕の痛み
うまくはわからなくてもわかろうとしてくれるだけで僕はもう救われたも同じなのさ
そんな君に出会えてよかった
ただそれだけが生きてきてよかったと思える
僕が見えた最初で最後の光
消えないように守りつづけるんだ
君と二人で
永久に消えない悲しみに晒さぬよう。
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ただ優しくて
ただあたたかくて
そんなのが愛だと
思っていた
厳しさや
刺々しさなんて
ただ嫌なだけだ
そう思っていた
愛は今
少しずつ僕の中で
形を変えてゆくよ
でこぼこしている
優しさだけじゃ救われない
たまの厳しさが必要なのさ
愛は優しさだけじゃ伝わらない
涙と痛みの間々にそっと挟み込む程度でいい
そして愛すときは目一杯愛す
そんなものが愛の形
母のような愛の姿
愛とは…すなわち
甘さと辛さが
程よく混ざり合った
炭酸水のようなものなのさ
やさしさだけや
厳しさだけじゃ
愛を届ける方も受け取る方も救われない
だからやさしさと厳しさ 同じくらい届けなきゃだめなんだ
愛とはそういうもののはずだろう
忘れかけてはいないかな?今の時代
ああ 愛を忘れた世界にはただ悲しみだけが残るだけだ
だから今も捨て猫みたいに泣いている誰かの涙が聞こえるようなんだ
ほら 愛を忘れた結果がその涙だよ
ちゃんと拾ってあげなきゃだめさ
涙もその中に込められた痛切な気持ちもすべて
愛を授かった者ならどうぞ最後の最後まで忘れるな 愛という愛を
落としただけだと言え
涙を拾え
愛を平気で捨てるな
人なら 人なら 人なら
愛とは何かくらいわかっててよ
それがいちばんの愛なのかもしれないから。
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悲しくない日なんかないよ
いつでも悲しいのさ
悲しいことに目をとじててても
聞きたくないことに耳をふさいでても
意味なんかないことはわかっている
ただそうしなきゃ心が壊れてしまいそうなんだ
人間っていうやつはいつでも正しいことは正しいんだっていうけど
正しさなんてその人次第でしょう
世の中でかかげられたルールなんて結局は誰かがつくったどこの誰かも知らないやつの考えた正しさの形に過ぎないのさ
正しさを語るならば
自分の中にある悪しき感情を消し去ることがいちばんに大切なことだろう
自分の中にもけっして正しさではねじ曲げられない何かがあるから
耳をふさいでは目をとじてみては
何かを僕は見つけようとしているんだ
屁理屈だっていわれたって構わないんだ
それが君の見解なら
この僕の信じるただしさもまた間違いで
そして君が僕に望んでいる正しさもまた間違いなのだから
みんな みんな それぞれの信じる正しさを言い合いながら
いつまでも続く
正しさを決めるふざけたこのゲーム
本気と疑惑を混ぜ込みながら続くよゲーム
もしもこの世界で本当の正しさがあるならばこの世界にあふれる悲しい正しさをかき消してよ
生きていれば出会うだろう 悲しみなんて
でも それぞれ出会う悲しみは違うから
みんな みんな 正しさの形はそこから違っているのだろう
正義の味方よ教えておくれよ
あなたはどんな面下げて正義と名乗っているの?
そのマントに何を乗せて飛び交っているのだ?
僕にはわからないよ。
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世界一愛している君だけが僕の光
そっと照らしてくれるよ 今日も
普段なら暗いだけの夜もほら君がいる
それだけでなんだかあたたかくて眠くなる
君がそばにいるから
心地よいリズム
僕を夢にいざなう
そして僕は君という
楽園に沈む
そんな夜に君がいてくれること 幸せに想わなくていつ幸せに想うのでしょう
ああ ありがとう
君に言いたい
きっとこんな気持ち誰にでもある
僕の光は君
紛れなく
僕の光は君
いつまでも変わらないさ
今日の真実は明日の真実であり
永遠のまま永遠の真実さ
僕を照らす光
今日もどこかで
誰かが誰かを
そしてまた誰かが
照らし 照らされている
ひとりにひとつ
光があるはずだよ
暗い夜を照らすような光がね。
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雨が上がれば虹が出る
そんなものだよ
人生なんて
泣くだけ泣いたなら
あとは笑うだけだよ
誰かが言っていた
涙が止まれば虹のかわりに笑顔が咲く
大丈夫だよ そのまま歩いてゆこう
なんの確信も
なんの自信も
何もないけど
君ならできるさ
冷たい海の中へ裸で飛び込むなら
優しい言葉かけてほしいはずでしょう
だから僕は言うのです
希望に満ちた言葉を
雨が上がれば虹が出る
涙が止まれば笑顔が咲く
明けない夜はない
止まない雨はない
きっと 雨が上がれば君はまた君をはじめられるさ
すべては雨が上がったときにわかるんだ。
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世界でいちばん
愛している人に
歌いたい歌がある
でも会いたいときに君はいない
世界でいちばん
大好きな人なのに
会いたい人なのに
世界でいちばん愛している人は世界でいちばん遠い人でいつも離れ離れ
世界でいちばん愛している人は世界でいちばん会えない人
なんでもない夜に僕が君を思うように君も僕を思ってくれてるとしたらうれしいけれど
それとはまたちがう幸せを望んでしまうのはあなたに会いたいときに会えない悲しみがあるから
夜空に広がる星の数だけあるという出会いと別れの中で君ひとりと出会い恋に落ち愛し合えること
これを運命と呼ばずなんと呼ぶのでしょう
会いたいのに
心はいつでも
飛んでゆけるのに
ただ繰り返す
生活と忙しさを理由に会えない 会いたい
気持ちは振り子のように右に左に揺れ動くだけ
ただ目を開ければそこにはいつでもかわいた朝と真っ暗で静かな夜があるだけ
会いたいな…
会えないな…
今日も電話だけ
君の声が心をなぐる
僕をなぐさめる世界でいちばんやさしい 声のはずなのに
なんでかな なぐられたようなこの衝撃は
100tハンマーに匹敵してしまうよ
痛い 痛い 胸のこの苦しみはいつになればおさまるのかな
今日もただ真っ暗で静かな夜にひとり思う
そして朝はトウゼンのように夜をさらいおとずれた
そこにはどこを探しても愛すべき人の姿なし。
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僕の瞳を埋め尽くす見渡すかぎりのブルー
規則正しくさせられる生活とは違って不規則に並んだ雲
ふわふわ気持ちよさそうに浮かんでる
悲しさに
切なさに
胸を焦がしては
ふいのひとりぼっちの時間に黄昏てみたりして
そんな自分になんだか酔っていたりして
日々はそんな具合にね
過ぎて行くんだよ
間違いでも
正しくても
今わかってることはただひとつ
僕はここにいて
確かに生きている
それだけはなにがあっても幻じゃないから
ただそんな答を糧に進んで行きたいのだ
見渡すかぎりのブルー
まるで吸い込まれそうな蒼空 ブルースカイ
その中に僕はいる
この景色の中に地球の一部としてほら立派に今日も活きているんだ
それだけはいつまでも変わらないこと
ブルースカイ 見上げればため息も風になる
僕は生きているんだ
笑って泣いて
特別なものなんかなにもないけどただ僕は僕のままで
明日もこの空の下で同じ思いを言葉にして叫ぶんだよ
僕は生きている
僕は生きている
だから生きてく
だから生きてく
生きているから
生きているから
生きていくんだ
生きていくんだ。