詩人:どるとる | [投票][編集] |
形あるものはやがて壊れてゆく
何かの本で読んだ気がする
砂時計が落ちていくように時間には限りがあるんだよ
僕らもいつか手から手へとつたわるぬくもりさえ感じられない闇の中へ消えてしまうけれど
君の声がこの僕に生きていること思い出させてくれる
すみれのような小さな命を懸命に揺らしながら君だって生きている
だから僕も
君っていう可憐な花の花言葉は紛れもなくそうだよ 優しさという花言葉さ
いつか限りない時間の果てに消えようとも
僕が君を愛し
君が僕を愛した
その記憶は消えないままずっとずっとこの世界に刻まれているよ
好きだとか愛してるとかカタチナイモノすべて
僕は信じよう
だって君をこんなに僕は愛しているからね
君も僕を愛してくれるからね
すみれ 今日も小さく小さく微笑みながら
その小ささに入りきらないくらい大きな愛と優しさをくれる
いつか限りない時間の果てに消えようとも
僕が君を愛し
君が僕を愛した
その記憶は消えないままずっとずっとこの世界に刻まれているよ
君っていう可憐な花の花言葉は紛れもなくそうだよ 優しさという花言葉さ
カタチナイモノ
カタチアルモノ
ふれられるもの
ふれられないもの
そのすべてを信じきることはできないかもしれない
だけれど見えないものの中にこそ答は隠されているはずなんだ
それを見つけるまではこの世界を信じきれないから
もう少し待っていて
いつかすべてが真実だとわかるまで
傷も涙も僕は誰にも見せないんだ
カタチナイモノが今も僕を照らすよ
言葉にならないくらいだから目になど見えるはずはない
なんてくさる僕だけれど
好きだとか愛してるとかカタチナイモノすべて
僕は信じよう
だって君をこんなに僕は愛しているからね
君も僕を愛してくれるからね
ああ 信じてしまえばほらね 素敵にも見えるじゃないか
二人一緒なら。
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言葉にもし羽根が生えてたなら
遠くにいる君にこの気持ちも伝えられるのに
言葉には足さえないままただだるまのようにそこら中転がってるだけだ
ほら少し離れただけで何も聞こえない
不便だな
便利だな
言葉はいつでも
人と人の間にある
ただ発せられたときだけ姿も見せず響くよ
言葉の言霊
照れくさそうに笑う。
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出会いと別れの狭間で今も生きているすべての者へ
出会いは星の数ほど
別れもまた同じだよ
誰にだって そうさ
愛していた人
愛してきた人
でも 今は
愛していない
ただ 今は
昔話の物語
出会いを果たしては
別れまで引きずってきてしまう
出会いを果たしても
別れまで連れてきてしまう僕
ただ あとは 涙がほほを伝うだけ
安いドラマみたいだろう 嘘泣きの上手さに涙が出る
本当の悲しみを知らないのはまだ本当の出会いや別れを知らないからでしょうか
本を開くように
そっと今日は始まった
ただ 特別なことなどなにもないまま
出会いや別れもなにもないまま夜が近づいてきたよ 空の向こうから
オレンジと紫のコントラストに思わず涙がほほをつたう
明日もまたこんな
誰もがあじわう出会いと別れ 繰り返すかな
ああ 生きてるだけで僕たちは出会いと別れを繰り返すんだ
去り行く今日との別れを尊べ 悲しめ 惜しめよ
そして明日出会う新しい1日に喜べ 笑え 飛び跳ねろ
なんて 茶番もいいところさ
出会いも別れも筋書きどおり
つまらない
それなのに神様の予定どおり僕らはただそれだけのことに涙を隠せない
ああ とんだ茶番さ
涙を無理やり隠す僕の瞳に映ったのは大きな満月
さあ 旅を続けよう。
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ほら 何も始まっちゃいないさ
夢を掴んでも
思い通りの絵が広がる未来にたどり着いても気に入らない汚れが目に付く
街は今日も様々な人の夢や創造で溢れかえったなんだかよくわからない世界
統一感もなにもなくてどこか滑稽さ
いつでも いつでも
いつまででも
新しい今日が来れば
また 昨日までと昨日の旅はまたスタート地点にもどりすべてははじめからまた始まる
目覚めればそこは
はじまりの場所
スタート地点
だから少しも進んじゃいないさ
今の現状に満足しないで
また何度でも戻るよ
今また始まるよ
エピソードゼロからのストーリー
さあ 冒険の再出発
はじまりの街から
ほら ボロを着て旅立とう いくつかの試練こえて
君は今 幸せですか?
でも明日には今日までの幸せを上回る幸せが待っているかも
だから 進め 進め
エピソードゼロから
再出発だ 船に乗れ
オールを漕ぐのも行く先決めるのも全部自分さ
いつでも 夢から覚めればそこは同じようでちがう場所
リセットした僕で行こう はじめから何度だってスタートできるさ
そのために失敗があり
また成功に結びつく
エピソードゼロの旅
ゼロからゼロへの旅
今 ゼロの最果てへ
駆け出してゆこう
目印はいつでも変わらず昇る朝陽の彼方。
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夕闇が差し足忍び足で近づいてくる
今日もまた日が暮れたんだね
ふいにこみ上げるさびしさとせつなさに少しの喜びがあいまってきれいなコンチェルト 僕に見せる
今日もみんなの瞳の中に映る夕暮れはやさしい色をしてるかな
夕暮れは何色にも見えるんだよ 気持ちひとつで
さっきまで青い空だった空がまるで終わりを告げるように真っ黒け
なんだか僕まで悲しくなる
またひとつ苦難をこえてそしてまた苦難が訪れて何が起きても僕は何度だって苦難をのりこえて
今この場所に だからいる
ほらなにがあっても
誰かの優しさとぬくもりのさなかでいつでも見えない幸せに包まれている
それに気づけたらきっともっと幸せになれるよね
夕闇の色で染まった空の向こうに何かが見えたよ
あれは僕の希望しめす星かな
なんてこぼしたら
君がそうかもねなんてほほえんだんだ
そんな場面がもしも幸せだというなら否定することなくただ頷いてみせよう
夕闇が見せた名もない影絵芝居
オレンジと紫色と黒が混ざり合って
まるで悲しみ 喜び せつなさ すべての感情が散りばめられたこの世界のようさ
光と影をうまくあわせているね
僕はもう涙あふれたら止められない
それを止めるすべさえ知らない
明日は行方なんて告げない
だって僕らは進まなくても時間が勝手に今日を明日にする
そんな不思議な繰り返しのそのなかで僕は幸せなのかな
誰かは幸せなのかな
なんて思うけど
ほんとは君が幸せならばいいと勝手ながら思うんだ
もうあっというまの出来事みたいに涙と一緒に流れてゆく時間
いつ聴いても素晴らしい協奏曲
五時のチャイム
冬は日が短いからもう真っ暗
暗がりに手を伸ばす
手探りで何を探してるの?昨日に戻るためのドアか…
昨日にはもう戻れない
開いたら先に進むしか道はない
残酷なまでの運命を少しでも丸く見せようとするかのように鳴り響く和音。
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ニャーオ ニャーオ
君を呼ぶ声がまるで
猫を呼ぶときの声のように すべての音が丸みをおびながら
夜の隙間を縫って
君の心に届く
猫なで声よりもやさしいやさしい声が
夜も深まって
真夜中というにふさわしい時間帯になって
僕は隙を見計らって
家を抜け出して
いつものあの場所へ
君と会えるのは
真夜中だけだから
キスも甘く
そして切なく
淡い味がする
二人はからだを重ねることをためらわなかった
ほんとに互いを互いが愛していたから
いつでも会うたびに
キスをして抱きしめあった
心の声を聞こう
僕は君の
君は僕の
心の音を聴こう
トクトクと脈打つ心音
ほら早くなったり正常に戻ったり するのが聴こえるだろう?
僕には聴こえるよ
君の心音
地球の心音のように君の心音聴くたびに思うのさ
君がいない世界なんてなんのおもしろみもないに決まってる
誰もがそんな気持ち抱きしめているだろう
真夜中にだけ聴くことがゆるされている心音
君もきっと同じ
恥ずかしがり屋のハニー
何度でも呼ぶよ
真夜中のキャッチボール
会話はいつでも
君が相手なら
弾むや弾む
心の声を聞こう
僕は君の
君は僕の
心の音を聴こう
トクトクと脈打つ心音
ほら早くなったり正常に戻ったり するのが聴こえるだろう?
僕には聴こえるよ
君の心音
いつまでも聴いていたいよ
君の心音
僕の腕の中で丸くなる君はまるで猫みたい
ニャーオ ニャーオ
鳴きながら
僕を頼りにする
ああ いつも会うたびに思うことまたひとつ
どんなことがあっても君を守れるのは世界でただひとり僕だけ
君よ 僕の心音を永遠にすぐそばで聴け 聴け
僕も君の心音 すぐそばで聴くよ 聴くよ
ってか聴きたいんだよ
ゆるしをもらえるかな
さらってもいいですか?
ちょっとキザかなあ?
…二人の行く先は
二人にしかわからない。
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恋って不思議だね
ひとりよがりな自分の罪を恋人がうまく補ってくれるから
わがままな君も
優柔不断な僕も
なんとなくだけど
ほら カッコとしては悪くはないはずだ
わがままな君の性格を僕は愛せばいい話だし
君は優柔不断な僕をそのわがままで突き動かしてくれればいいから
二人はなんだかんだ言いながらも今日まで手を繋ぎながら歩いてきた 同じ道を同じ速さで時折文句言いはしたけど
そんなもんだよ
えてして 恋なんて
わがままガールは今日も何ひとつ変わらずわがままなままで
そんなわがままな君に別に僕も注文つけるわけでもなく
ただ君のいいとこ見てるんだ
わがままも愛せるよ
ほら それが女の子だからともう決めつけて
優柔不断な僕を促してくれるのは君だよ
ほら役割分担はもう何も言い合わなくても決まってる
さまにもなってる
雨女 雨を呼ぶ
晴れ男 太陽を呼ぶ
みたいにさ僕らはお互いの悪を浄化しあってここまで来たのです
手取り足取り
二人三脚で
わがままな君と優柔不断な僕の二人はひとりよがりだ
しかしながら
二人ならそれも一種の愛情表現になるんじゃないかな
机の上 並べられた
朝ご飯
ほら 今日も結構なお手前で 僕は満足です
ああ こんな毎日が幸せと呼ばれずになんと呼ばれるでしょう
今 また 君が雨を呼べば
僕がその雨を蹴り飛ばし太陽を呼ぶ
所謂、平和なる流れ作業
ああ だからこそ
僕らは明日も明後日もあいも変わらず
君はわがままガール
僕は優柔不断ボーイ
なのかもしれないね。
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何を求めて僕は唄うのか
何を求めて唄を生み出すのか
世の中に認められない唄
世の中で通用する唄
僕が求めてるのはそんなものから大きく外れた心にこびりついてる気持ちを込めた唄なのさ
誰に認められずとも
鼻で笑われようとも
唄うことに意義があるなら僕は唄う
何を求めて?
その答は僕の心のみぞ知る。
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夜の端っこにはじかれて ひとり立ちつくすはこの僕
どんな光もどんな明かりもこの悲しみ癒すには小さすぎて
そして僕の心は脆すぎて
今日も時間に背中を執拗なほどぐっと押され列車の中へ押し込まれた
この列車は行き先のない列車
ただ明日という名前の駅へ着くらしい
でもそこからはどこへ目指すかは決まってないらしい
はじめてこの列車に押し込まれたときに
名もない花の僕はただされるがまま列車に乗り眠ってた
そして着いた場所で
僕はただ途方に暮れて
茜色に染まる空を眺めた
行き先のない列車は
夢を持たない人も
夢を持った人も
関係なくみんなみんな乗せてまた走り出す
時間というレールのうえを走り
運命という薪をくべ
得体もしれない車掌が合図をおくり
汽笛を鳴らして
今日という名もない駅から明日という駅へ向かって走り出す
24時間を乗客の寿命から差し引いて何が何でも眠らせようとする 夜をつかって
どうせ 名もない
駅ならと明日も今日と呼んでる自分たち
ほら 行き先は決まってるだろう
明日という名の今日さ
今日と同じ場所だろう
僕はまた夜が来たからと眠り朝が来れば目覚めまたうつろな生活を繰り返す
夢だなんて見るゆとりはない
理想だなんて描く余裕もない
生きることだけでも精一杯なのさ
笑いたくても苦笑いが関の山
列車は走る 今日も
当たり前のように
僕らを乗せて
1日の最後に僕は決まって言う
「生きたくて生きてるわけじゃない
死ぬのがこわいから生きるしかないだけだ
生まれなかったらこんなこと思うこともなかったよ
ああ生まれなきゃよかった…」
そんな罰当たりなことを
でも本心なんだ
ぬぐえないんだ
今も きっと明日も
いつまでも
あの日、この世界で目覚めてしまったからには今さら眠れやしないんだ
だから明日はかならず僕を起こすよ
それが僕が望まざるを負えない選択。
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これはコワレモノです
丁重にお取り扱いください
命ほど大切なものなんてこの世界にはない
わかってると思うけどもう一度言うよ
命ほど大切なものなんてありはしないよ
ほら最優先だ 命が
世に存在する形あるすべてがコワレモノのように命もまたコワレモノなんだよ
忘れないでね
ずっと
忘れないでね
壊さないで
あろうことか自分の手で
命はどんな人の命でも重さは変わらないはずなんだから
それはコワレモノです
努々 丁重に取り扱いください
すぐに壊れてしまうから やさしくそっとはこんでいこう
終わりまで
君の手で
いくつもの夜をこえて
いくつもの深い森を抜け
いくつもの水たまりを飛び越え
はこんでいこう
はこんでいこう
光の園へ
光の園へ
やがて空にたどり着くまで
君が持っていて
命が大切だと思うのなら夜をこえ森を抜け水たまりを飛び越してみせて
そしてたしかに終わりまで守ってみせて
君の手で
君の手で
この世でただひとつしかないコワレモノの命を
時の箱舟に乗せて。