詩人:どるとる | [投票][編集] |
ねえ 君のことをはじめて抱いた日のこと
まだ小さな手を まだあどけない笑顔を
精一杯動かしながら 僕の指をつかんだ
君の確かなぬくもりが 僕の冷えた心をあたためたよ
長く降り続いていた雨は上がり 嘘のように晴れ渡っていく空
神様なんて信じてはいない僕だけれど
その時ばかりは信じてもいいと想った
ありがとうって何度も繰り返したよ
僕にこの子を授けてくれて とてもうれしいから
あらん限りの愛で抱きしめた 小さな空からの贈り物
ああ 生まれたてのミルクの匂いの君は
よちよち歩きで確かな一歩を踏み出した
目一杯 笑いながら
泣くときは泣いて
子供はね 素直に感情を表現するんだね
大人みたいに嘘をつく必要がないから
長く 思えた 時間は過ぎて あれからいくつもの季節が流れた
愛というものがこの世界にあるとすれば
それは紛れもなく君のことだと思うよ
愛してるって何度も言ってみたとこで
なんにも出来やしない不器用な僕ではあるけど
君が僕にそうしてくれるように
僕も君のことを愛し続けてみせるから
ずっと一緒にいようね 僕の愛する君よ
ありがとうって何度も繰り返したよ
僕にこの子を授けてくれて とてもうれしいから
あらん限りの愛で抱きしめた 小さな空からの贈り物
持ちうるすべての力で はぐくむよ 尊い空からの贈り物。
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どうして泣くんだ駄々をこねるんだ
子供はただ目の前の世界を
澄んだ瞳で 見つめたまま
素直に ただ純粋に今を生きてるんだ
大人が働くことが仕事ならば
子供は遊ぶことや笑い泣くことが仕事だよ
ほら 何ひとつ責められるところなんて無いさ
だから強く優しく抱きしめるんだよ ぎゅっと
小さな手で積み上げる 色とりどりの感性という積み木
ほら 人間が形成されていく 自分で築き上げてゆく
僕ら大人が見えないところで子供は 成長していくんだよ
いつまでも子供じゃない 僕らが知らない君もあるよ
大人なら簡単に出来ることだって
子どもにはたいへんなんだ
大人と同じだと思ったら駄目だよ
賢くてでもどこか抜けてる大人は
たまに馬鹿で子どもの言いたいことに
気づけず 思わず手をあげてしまうけど
ああ 何ひとつ 子どもには悪気なんてないから
子どもの為に そこまで無理することはないよ
小さな手で 積み上げた積み木が崩れたってね
手をかしてはいけない 子どもが自分でなおすからね
そうして 少しずつ自分の手で出来ることが増えてく
いつまでも親の手を必要とはしない いつか離れてく
部屋の片隅 もう遊ばなくなった
積み木がほら 所在なげに転がってる
それを僕は物憂げに見つめてる
君はもう大人になってしまったんだね
小さな手で積み上げる 色とりどりの感性という積み木
ほら 人間が形成されていく 自分で築き上げてゆく
僕ら大人が見えないところで子供は 成長していくんだよ
いつまでも子供じゃない 僕らが知らない君もあるよ
小さな手で 積み上げた積み木が崩れたってね
手をかしてはいけない 子どもが自分でなおすからね
そうして 少しずつ自分の手で出来ることが増えてく
いつまでも親の手を必要とはしない いつか離れてく
いつか 積み木は空高く積み上がる。
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海辺を 漂う
小さな船
その船で 闇の中を
泳いでいく
広げた両手で
掬う 朝の光
指の隙間から陽射しがほらこぼれた
闇を切り裂いて
街に降り注ぐ
光のレーザー光線
きれいだね
きれいだね
悲しみはひとつも無い
波間を 漂う
貝殻のよう
ひび割れた 傷から あふれる涙
そっと開いた瞼
何が見える?
漕ぎ出した船
夜の漁りに出よう
光を集められるだけ心に集めて
道しるべにしよう
何かが変わる
何かが変わる
憎しみは燃え尽きた
痛みももう引いた
闇を切り裂いて
街に降り注ぐ
光のレーザー光線
きれいだね
きれいだね
悲しみはひとつも無い。
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君の心がもしも鏡なら
そこに映る僕の姿はどんなふうに映っているんだろう
いくつもの瞳の中に その数だけ僕がいて
それぞれの瞳に映る僕の姿は その瞳の映り方で違って見える
不思議だね 僕が嫌いって言う人と
好きだっていう人がきれいに分かれる
心と心を向き合わせて そこに映る
互いの心を さぐり合っている
そして少しでもその人の良さを見つけたくて目を凝らす
でも、同時にその人の悪意も見えてしまう
そんなときには人の悪意ばかり見つめるんじゃなくて
自分の悪意を指差して 僕の中にも悪意はあるって思うことだ
目を合わすだけで人の心が見えたら
きっとつまらない 孤独に陥ってしまう
いくつもの心の中に まだたくさんの心があって
いろんな心が心に覆い被さって 折り重なって存在してる
不思議だね 同じ心でもあなたと僕では
まるで違う 重ならない 当たり前だ
心と心をぶつけ合って 容易には見えない心をさぐり合っている
そこに見えた人の優しさを 光とするなら
その優しさの影にある ずるさや浅ましさが悪意だ
それはどんな人の心の中にもある光と影の面だ
すべてを好きになれずとも 一部を愛せればいいと思うから
目の前のすべての人を 自分のことのように思いやるんだよ
見えない痛みや悲しみや苦しみを 分かり合うために
心と心を向き合わせて そこに映る
互いの心を さぐり合っている
そして少しでもその人の良さを見つけたくて目を凝らす
でも、同時にその人の悪意も見えてしまう
そんなときには人の悪意ばかり見つめるんじゃなくて
自分の悪意を指差して 僕の中にも悪意はあるって思うことだ。
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どんなに強い人でも 悲しみ苦しみ傷つきうつむく日があるよ
人はそれ程強くもなくって
でもそれ程弱くもないんだよ
だから誰かと一緒に手をつないで
その誰かの力をかりて 高い壁を乗り越えるんだよ
心はいつも無防備で だから傷つきやすくって
一度傷を負ったらなかなか治らない
だけど 誰かのぬくもりがそばにあれば
きっとどんな悲しみにも僕は負けない
向かい風の中を一人歩いていくようなそんな毎日
悲しすぎることはないけれど
笑ってばかりもいられない
いつも誰かの支えが無くちゃすぐに
支えをなくした心が打ちひしがれてしまうから
人は誰も孤独で 拭えない寂しさを抱えたまま
果てしないこの道を歩いていくんだよ
冷たい風に吹かれ自分というものを
ひとつひとつ踏み越えていくんだよ
「弱さ」に打ち勝てるものは ただの強さではなく
誰かを思うような まっすぐで素直な心さ
僕らは忘れている
そんな当たり前なでも大切な気持ちを
心はいつも無防備で だから傷つきやすくって
一度傷を負ったらなかなか治らない
だけど 誰かのぬくもりがそばにあれば
きっとどんな悲しみにも僕は負けない
人は誰も孤独で 拭えない寂しさを抱えたまま
果てしないこの道を歩いていくんだよ
冷たい風に吹かれ自分というものを
ひとつひとつ踏み越えていくんだよ
その先に きっと見えないゴールがあるんだ。
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勇気とは 正義とは 暴力ではなく
誰かを心から守りたいというまっすぐな気持ち
心の中に そんな気持ちが生まれたら
不思議と力があふれてくる それが勇気だ
今 勇気の翼を広げて
君はまだ見ぬ大空へと羽ばたいていく
ただひとつの汚れも知らぬ真っ白な雲に抱かれて
愛情とは 友情とは お飾りではなく
心からそばにいてほしいと思うような気持ち
心の奥に そんな気持ちが生まれたら
不思議な力が 君を強くしてくれる
それがヒーローだ
今 勇気の翼を広げて 君は自分に立ち向かう 弱さを踏み越える
強さを 手に入れる
もう 負ける事はない
本物のヒーロー
今 勇気の翼を広げて
君はまだ見ぬ大空へと羽ばたいていく
ただひとつの汚れも知らぬ真っ白な雲に抱かれて。
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たとえば己を力のない弱いという人に なにができるだろう
たとえば己の力を過信して強いという人に何が言えるか
僕らは いつでも誰かの剣にも盾にもなれる
時には 誰かをかばうことが出来る
時には 誰かを傷つけることが出来る
でもそれだけじゃ心もとないから
いつでも誰かの為を思って
一番その人の為になる事をしたい
その為の剣になる
その為の盾になる
たとえば己の弱さに打ち勝てぬ諦め上手な心に 何が出来る
たとえば己の強さを暴力としてしか使えぬ愚か者に何が出来る
僕らはいつでも 誰かを愛することが出来る
時には誰かに愛されたりもする
時には誰かを傷つけ傷ついてしまう
繰り返すのなら ただ誰かの為を思って
いつでも、誰かの役に立てるように
小さくても 誰かを照らすことが出来る
その為の力になれる
その為の支えになれる
僕らは いつでも誰かの剣にも盾にもなれる
時には 誰かをかばうことが出来る
時には 誰かを傷つけることが出来る
でもそれだけじゃ心もとないから
いつでも誰かの為を思って
一番その人の為になる事をしたい
その為の剣になる
その為の盾になる。
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覚えていますか
誰の心の奥にも そっと刻まれてる
絵日記の中に閉じ込めたあの夏を
蝉しぐれの彼方に聞こえるあの笑い声
そっと瞼を閉じてみれば 今も少しも色あせない夏を呼び覚ます
夕暮れあぜ道を駆けていく
麦わら帽子の少年
虫取り網を手に 暑さなんて気にもせず
ただとびきりの笑顔をたたえて
きらめくような素敵な時間を 僕らは生きていたんだよ
何ひとつ 忘れていいことなんてない
流した汗の一粒さえも 思い出のかけら
僕はあの夏を忘れない
吊した風鈴揺れる
なんとなくそれを眺めては微笑んでる
記憶のずっと奥にしまい込んでる
万華鏡のような色とりどりの夏模様
青い空に入道雲 何かを追いかけていた そんな気がするんだ
僕は何を追いかけていたんだろう
胸の奥にいる少年に
そっと 聞いてみるけれどわからない
二度と消えない 何かを刻みつけたくて
日焼けのあとが 消えてしまうとなぜか
胸の奥が シュンとなったよ
すべては思い出せない それ程遠く遠い
道のりを歩いてきたから
それでも、あの夏だけは忘れない
「思い出」という列車に飛び乗って
懐かしいあの頃の僕に会いに行こう
もう一度あの頃のときめきを感じたいから
夕暮れあぜ道を駆けていく
麦わら帽子の少年
虫取り網を手に 暑さなんて気にもせず
ただとびきりの笑顔をたたえて
きらめくような素敵な時間を 僕らは生きていたんだよ
何ひとつ 忘れていいことなんてない
流した汗の一粒さえも 思い出のかけら
僕はあの夏を忘れない。
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君のそばにあるものたちを
そこにあると気づかせるものは何だ
そこにあるものもそこにあるって
気づかないとわからない
気づいてもらえなければ無いのも同じだ
どんなきれいごと並べても悲しくなるだけ
すべての存在するものは
その足元に影を宿しているけれど
影のないものはどんなふうに 確かめればいいんだろう
僕らは 見えないものさえ
そこにあるってわかるのは きっと
大切なのは 見えるか見えないかより
どんなふうにそこにあるものをとらえるかだって知ってるから
だから本来見えないはずのものもちゃんとそこにあるよ
夕暮れの空が 視界いっぱいに広がって
どこからか切なさを連れてくるんだよ
僕はというとすぐに切なさに胸を焦がし
泣いてしまうよ 帰り道の途中で
瞳で見えるものなんてごくわずか
本当に大切なのは見えないものだったりするだろう
そこにあるようで どこにもないものを
僕らはいくつも知っている
つかめやしない何かを 僕らはあたかも
手にしているような 抱きしめているような素振りで
いつだって見えないものを認めてる
そうさ ぬくもりも愛もここにあるから伝わるんだよ
なんとなく 夜がやって来て
暗闇が あたりを包んだら 君の声だけが
迷うばかりの僕に光をくれる
すべての存在するものは
その足元に影を宿しているけれど
影のないものはどんなふうに 確かめればいいんだろう
僕らは 見えないものさえ
そこにあるってわかるのは きっと
大切なのは 見えるか見えないかより
どんなふうにそこにあるものをとらえるかだって知ってるから
だから本来見えないはずのものもちゃんとそこにあるよ
痛みも悲しみさえも この胸にまっすぐ突き刺さるんだよ。
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大事なものが見えない瞳では意味がない
ただ足元を確かめる為だけの瞳です
大事なものを 聞き取れない耳では意味がない
ただ都合のいいことだけを聞く為の耳さ
僕らは大事なものを 日々見失いながら生きてる
その瞳で その耳で確かめられるのは
見えているものだけではなくって
聞こえているものだけではなくって
見えないものや聞こえないものさえ
確かめられるのに
確かめられるのに
盲目の心は ただ目の前の世界を狭める。