詩人:どるとる | [投票][編集] |
耳をすましてる
そばだてている
きれいな音色に
価値のない音色に
目を凝らしている
ただ見つめている
きれいな景色に
お金じゃ買えない景色に
空耳だよと人はせせら笑う
幻だよと人は 鼻で笑う
それでも僕は そういうもののそばで生きていたい。
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生きることとは何だ
当たり前過ぎてわからない すぐ見失う
笑うこと 泣くこと
たまには怒ること
眠ること 食べること 誰かを好きになること
ちょっと悪さをすること
働くこと 休むこと
落ち込むこと 立ち上がること
どれが本当に生きること何だろう
わからないままでもほら生きれているよ
何にもわからない僕の足元に どこまでもまっすぐに続く道
もう少し行けばわかるかな
生きる喜びが教えてくれる
生きることの答えを
最初から無い答えだけれど 僕が決めるんだよ
そうして決めたことが君の生きること。
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たとえばここに何も入ってない空っぽの箱があったなら
その箱の中にあなたなら何を入れますか
見えないものさえもその箱の中に入れられるとしたら
僕はありったけの君への愛を詰め込もう
愛してるって叫べば
愛してるって聞こえる
そんな他愛ない繰り返しの中
僕らは 当たり前みたいに生きる
開いて 閉じて 箱は一つ一つ増えてく
ほら、また新しい箱が増えたら
また僕はその中に愛を詰め込もう
たとえばここに 何も入ってない空っぽの箱があったなら
忘れられないような物語を詰め込むんだ
ふれられないものさえも詰め込めるなら何を詰め込もう
積み重ねる時間を宝物のように箱の中にしまい込んでしまえ
悲しみも喜びも
憎しみも愛おしさも
なんでもかんでも詰め込まれた
君の心の中の箱
ひとりにひとつ誰でも持ってる
目には見えない箱だけどここにあるよ
胸に手をあてれば脈打つ心という箱
とくとくって動いてる 確かなリズムで
変わってしまうもの
変わらないもの
指折り数えてみても
あまりに多くて
途中でわからなくなるよ
いいや、ただ今は今の大切なこの時間を この気持ちを 抱きしめていよう
愛してるって叫べば
愛してるって聞こえる
そんな他愛ない繰り返しの中
僕らは 当たり前みたいに生きる
開いて 閉じて 箱は一つ一つ増えてく
ほら、また新しい箱が増えたら
また僕はその中に愛を詰め込もう
目には見えない箱だけどここにあるよ
胸に手をあてれば脈打つ心という箱
とくとくって動いてる 確かなリズムで
生きてるってささやいてる。
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なにもない夜が
寂しさまでも
包み込んだなら
さあ泣く準備を
整えまして
星のざわめきに
耳をすましまして
すべての言葉を
しまい込んだら
たくさん泣きなさい
悲しいことは山ほど
数え切れないから
だから生きていく
それさえ苦労するよ
ああ なんでもない
ふりしながらも
やっぱり悲しみは
ほっぺたを伝う
だから、焦らないで
けっして慌てないで
ゆっくりのんびり
気ままに歩いていこう
それくらいがちょうどいい。
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ほら景色の中に
そっと咲いている
何気ない場所に
色あせたような
古ぼけた場所にも
花が一輪あるだけで
どこか美しい
人も街も時も
見えるものも見えないものまで
すべてに決められている散り際を逃さないで
ユラリ ヒラリ
舞い落ちて 舞い降りて
花のように ただその日その時を生きる
くるり くるり
揺れ落ちて 揺れ惑って
花のような 人は 今日も命を咲かせてる
「きれいだね」
それだけ確かならば
あとは何もいらない
青い空が光を届けてくれる
涙はやがて乾いて
虹の橋が架かるよ。
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なんでもない
景色の中に
そっと紛れ込んで
羽をはためかせて
カーテン揺らす風
僕は淹れたての
珈琲を飲むのさ
バターを塗った
トーストとサラダ
それだけでいい
それだけでいい
そこに朝がある
ただそれだけのことが僕に今を生きてる
確かな答えを教えてくれるから
そこに夜がある
ただそれだけの当たり前が僕に明日を生きる意味を教えてくれるから
瞼を閉じたまま
もう目覚める事のない眠りに着くまでは僕はまだ負ける訳にはいかない
さあ不変のふところへ飛び込め
さあ限りなくふつうであり続けよう
それが生きるってこと。
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色あせたように
たたずんだ時間が
胸の中に備え付けられた椅子に座ってる
ほらなんとなくでも歩いていけるんだ
痛みは悲しみさえ連れてくるけれど
このままどこまでも
どこまででも行こう
誰かの涙も かなわない夢も未来へ持って行こう
そうして落ち続ける砂時計がすぐそばで最後の一粒を吐き出したら その時は静かに目を閉じよう
空に飛んでいこう
そのための羽を編んでる。
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いつからかこの胸に生まれた思い
ほら少しずつ花ひらいてゆくように
確かになっていく これは恋なんだと
近すぎると恥ずかしくて
遠くなると寂しくて
複雑な心は ただ一途に君を見つめてる
君のことが好きだよと 胸を張って言えるように
君が僕のことを誰より好きになってくれるように
僕はいつまでも君のことを思い続けているから
どうか受け取ってください この気持ち
何度だって捨て去ろうと思った
だけどそのたびに君の笑顔が過ぎる
偽れないよ だって君が好きだから
いっそ君に嫌われてしまえばいい
好きになってもらえないくらいなら 素直になれなかったよ
君が僕のことが好きじゃなくても それでもいい
だけど君のことを好きな僕のことを知って欲しい
僕はそれでも君のことを好きなままでいるからね
かなわぬ恋の灯 この胸にともしたまま
忘れないよ君を好きになれた僕を
夕暮れ 空も恋をしてるのかな 赤く染まってゆく
あれどうしたのかな
涙がほほを伝うよ
これが失恋なのかな
でも流れたのは あたたかい涙だった
君のことが好きだよと 胸を張って言えるように
君が僕のことを誰より好きになってくれるように
僕はいつまでも君のことを思い続けているから
どうか受け取ってください この気持ち
初恋の証に 刻み込んだ誇らしい傷跡。
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間違えながらでも
躓きながらでも
歩いていくことは容易に出来るんだ
意地を張っていた
意固地になっていた
なんでも一人で出来る気になっていた
だけどそれは大きな間違えでした
寂しいとき切ないとき 一人じゃ埋められない悲しみがある
自分の弱さや脆さを知るために
一度は一人になってみなさい
自分が如何に弱いかがわかるから
強がってばかりの僕に気づくために
冷たい風に吹かれてみなさい
自分が如何にちっぽけかわかるから
それはただの弱虫の強がりに過ぎないから
泣きながらでも
傷つきながらでも
生きていくことは誰にも出来るんだ
自分を信じることが自信というなら
僕は無駄に自分を信じすぎていた
だからいざ 誰かの力が必要なときに
越えられない壁や 一人じゃ持てない重い荷物がある
自分の強さに溺れてはいけないよ
強さとは心の強い人を指し示す
腕っぷしの強さなどなんの意味もない
誰かのために何かをしようという
そんな気持ちを強さと呼ぶんだよ
弱さを支えるように強さはあるんだよ
根拠のない強がりは弱さをひけらかすだけ
自分の弱さや脆さを知るために
一度は一人になってみなさい
自分が如何に弱いかがわかるから
強がってばかりの僕に気づくために
冷たい風に吹かれてみなさい
自分が如何にちっぽけかわかるから
それはただの弱虫の強がりに過ぎないから
悲しいときにはちゃんと泣いてごらん
心、素直に 生きてみてごらん
やがて何かが見えてくるから。
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夜の中にも夜があって
朝の中にも朝がある
それはすれ違う
僕らの同じようでまったく違う暮らし
いくつもの夜が夜と重なり合ってる
いくつもの朝が朝と重なり合ってる
それでも誰の夜も朝も 流れる速さは同じだからね
終わりが終わりを迎えるときは同じで
始まりが始まりを迎えるときも同じで
いつも重なり合う時の中で僕らは
それぞれの今を互い違いに生きてる
それは悲しいことじゃないよ
だけどうれしいことでもないよ
ただ、流れるままに日々がめくられていくだけ
ただ、なりゆきでなるようになっていく だけだ
それを悲しいと思うかうれしいと思うかの違いがあるだけ。