ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 投稿順表示

どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[5568] 
詩人:どるとる [投票][編集]


たったひとつの物語が今静かに終わってゆく
ページをめくるその手がたどり着いた最後のページ
めくる手が止まる

ほらあれから いくつ季節が過ぎたろうか
窓の外の景色はあの頃から少しも変わらない

鏡に映る僕の姿は見えているよりも
ずっとちっぽけでまだやりたいこと
残したままなのに時間がそれを許さない

この世界にさよならを言うのなら
せめて誰かのことを心から愛せたときだと思ったのに

まだ僕は人を愛する喜びも
愛される喜びさえも知らないままだよ

止めることの出来ない運命の前じゃ
どうしようもなくてただ
悲しみに暮れ立ち尽くしたまま時の中にうずもれてく

そんな命もあることを忘れないで

平気な顔で死にたいなあなんて
言うやつを僕は好きになれない
生きたくても生きられない人もいる
それなのに残酷だ

今日は誰かの誕生日なのかもしれない
けれどほかの誰かには今日が命日かもしれない

我先にと急ぎ足の人でごった返す街の中で
僕は誰のために何を出来るだろう
自分の命見つめて考えてみる

たとえば今もなお続く戦争のある国や
いじめに苦しむ子供たちの流す涙に
少しでも寄り添うことが出来たのなら

こんな僕のちっぽけな手でも
役に立つことが出来るから
瞳の中 映る青い空より現実は綺麗じゃないけれど

僕は人を愛することを忘れないから

病室の中 静かに終わる命がある
自らの命を自らの手で捨て去る
そんな現実がほんとうにあるんだよな

この世界で生きたいと思うなら
せめて誰かのことを心から愛して思いやってみろよ

おまえも僕も人の子供だ
時には間違えることだってあるけれど

それを言い訳にすれば誰だって同じだ
だから、傷ついた人の為に何かをしたい
たとえば目の前にある涙や傷跡に寄り添うことが大事さ

生きることが絶対に正しいと言えないけれど
そうすることでしか生きられない。

2014/07/20 (Sun)

[5569] あまのじゃく
詩人:どるとる [投票][編集]


たくさんの人の中に
紛れ込み 人の流れをただ見つめてると
自分の姿映したみたいに悪さ働く人の姿を見つけると途端に無駄に悪ぶる自分が恥ずかしくなる

なんでだろう 僕はいい人になんか
なりたくないのに 感謝なんてされても
嬉しくなんかないはずなのに

正しい人になろうとすればするほどに素直になれず
求めてもない非難を浴びて悪者気取り自分偽る僕らは天の邪鬼

でも物事の良し悪しはちゃんと弁(わきま)えてる
だから肝心なときにはなりふり構わず人を助けている

人は自分を映す鏡と誰かが言っていたのを覚えてる
人に感謝されることと人に迷惑がられるのとどっちがはたして気持ちいいか 答えはもう出てる

なんでだろう 正しいことをして
人に感謝されるとたまらなく嬉しい
同時にそれがたまらなく恥ずかしい

正しい行いをすればするほどに 心がきれいになる
似合わぬ悪に走り汚い言葉で人を傷つけても少しも心は晴れやしない

正しさというものは自分自身が決めるんじゃなくて
きっと自分以外の他人が判断するものなんだと思うよ

ありとあらゆるこの世のルールを
知り尽くすにはきっと時間がかかる
だからせめて人の為になろうとする
頭が悪いなら 心を鍛えればいい

正しい人になろうとすればするほどに素直になれず
求めてもない非難を浴びて悪者気取り自分偽る僕らは天の邪鬼

でも物事の良し悪しはちゃんと弁(わきま)えてる
だから肝心なときにはなりふり構わず人を助けている

君のことをまず一番に思うよ。

2014/07/21 (Mon)

[5570] 人間
詩人:どるとる [投票][編集]


人間なんて 少し人に優しくできりゃいい
多少頭が悪くたって人の為を思えりゃそれでいい

なんでも人の真似をして生きたがるのが人間だけど
僕は僕が思ったままに生きていきたい
それで間違えるならそれはそれでいい

気の遠くなりそうな長い道のりだから
そんなに焦ったって仕方ないよ
慌てず自分なりのペースで歩いていこう

人間なんて 少し不真面目なほうがいい
人の犯した過ちを 指差しあざ笑うくらいなら

みんな仲良く間違い犯すばかでいいじゃないか
自分も間違いを犯す人間だから
人の間違いを非難するんじゃなく
教えてあげられる人になりたい

いろんな人にこれから会うのかな
そしていろんな人と別れるのかな
とにかく今は明日に向かって歩いていく

人間なんて 少し人を気遣えればいい
多少要領が悪くたって なんとか生きていけるさ

気の遠くなりそうな長い道のりだから
そんなに焦ったって仕方ないよ
慌てず自分なりのペースで歩いていこう。

2014/07/21 (Mon)

[5571] 消失と出現
詩人:どるとる [投票][編集]


そして消えていくもの
やがて現れるもの

その繰り返しさ
僕らの生きているこの世界は

真っ赤な夕日が落ちて
あたりが闇に包まれたらどんなに
目を凝らしても何も見えない
どうだっていいもの以外は
あっという間に消えてしまう

なんとなく 手を伸ばしふれたときの
あたたかさに似た 形のない愛は燃えて

この胸の中に 沈んでる寂しさを
そっと魔法のように消してしまうんだ

深くうなずくように
或いは拒むみたいに

生きてみる 日々の中に 奇跡はある

そろそろ帰らなくちゃ いつまでも
ここにはいられない

耳をすましても何も聴こえない
本当に 聞いていたい音や声以外は
僕らの無意識の隙間を落ちてく

ありふれた言葉で 愛してるって言うよ
抱きしめるそれだけで伝わるものがある

そばにいて 寄り添うたったそれだけで
幸せはこの手のひらの上に生まれるよ

種も仕掛けもある
解き明かせば
何でもないことだ
嘘っぱちの魔法で
また何度でも
僕らは出会い別れる
それはまるで
指先ひとつで 現れては消えるマジック

なんとなく 手を伸ばしふれたときの
あたたかさに似た 形のない愛は燃えて

この胸の中に 沈んでる寂しさを
そっと魔法のように消してしまうんだ。

2014/07/21 (Mon)

[5572] 点と線
詩人:どるとる [投票][編集]


点と点をつなぐように
線を伸ばして昨日が今日になって
今日が明日になったように
君の声と僕の声を星座みたいにつなぐ

けっして届かない距離じゃないはずなのに
時折世界からどこまでも遠ざかってゆく僕らの心

今日が明日になっても今日は今日だから
線を描くようにたどり着いたその場所で僕は変わらぬ声で君に「好き」と歌うよ

手のひらと手のひら
重ね合わせるように
一見同じものでも違うものを重ねてく
流れていく時の川を進む舟が 終わりへと行くのならば

せめて 生きているあいだだけでも
誰かのことを心から愛していたい そう思うんだ

夜が朝に変わってまた朝が夜になる
そんなきりのない繰り返しの果てで
僕はまた僕になって君の前で笑うだろう

そしてすべての光が費えても
僕はけして光を見失うことはない
僕にとっての光とは君なんだから

今日が明日になっても今日は今日だから
線を描くようにたどり着いたその場所で僕は変わらぬ声で君に「好き」と歌うよ

夜が朝に変わってまた朝が夜になる
そんなきりのない繰り返しの果てで
僕はまた僕になって君の前で笑うだろう

君に愛を誓うだろう。

2014/07/21 (Mon)

[5573] 夜の最果て
詩人:どるとる [投票][編集]


目の前広がるこの
闇の海は
どこまで続くの
終わりはあるの

光瞬く夜の不思議
すべての意識は
深い眠りの手中
それなのに
僕は夢の中でも
何かを追いかけてる

行こう まばたきするのも 惜しまれるような素敵な景色を見に行こう

夜の最果てへ舟をこぎ出してく
天の川を月の舟で渡っていく。

2014/07/21 (Mon)

[5574] サイレント
詩人:どるとる [投票][編集]


僕はあとどれだけ生きることが出来るだろう
今まで考えもしなかったけど

人の命はそれこそ気泡のように
一瞬で消えてしまうことを僕は知ってるから

目をそらせないいつか迎える終わりに
僕らはどう向き合うことが出来るだろう

遠くに見ていた 僕という物語の最後のページ

うたかただよ この笑顔も涙も愛も憎しみも
ひとつひとつ順番は違っても大切なものそうじゃないものも
なくしてく 消えていく

それを僕はうまく言葉にすることが出来ない

明日の僕は今日の僕と何ら変わらない
ただ今日の僕は明日の僕が知っていることを知らない

たとえば明日世界が終わるとしたなら
僕らは何を死ぬまえにするのだろうか

静かに口を閉ざしたような街並みが
青ざめて見えるのはけっして幻じゃないんです

耳をふさいでみても消えないものがある
同じように目を閉じても消えない光

回り続ける万華鏡と気怠い夏の日々

うたかただよ 流れる汗も線香花火のように終わった恋も
ひとつひとつ ちゃんと光り輝いてそして僕の見てる世界を彩っている 色あせず

いつまでも終わらない夏が僕の中に咲き誇る

闇の中広がる静寂 君の声だけ 聞き逃さないように

うたかただよ この笑顔も涙も愛も憎しみも
ひとつひとつ順番は違っても大切なものそうじゃないものも
なくしてく 消えていく

それを僕はうまく言葉にすることが出来ない

それでもいい めくられていくページの先に行こう。

2014/07/21 (Mon)

[5575] 水玉
詩人:どるとる [投票][編集]


言葉に出来ず 背中を向けた
君の声が遠くで僕を呼ぶけど
僕はその声にうまく返事できずに

物語は見えざる何者かの手で
日々めくられていく 先へ先へと
急かされるように

ポツリ ポツリ 傘に落ちる水玉
少し 恥ずかしがりながら 手を伸ばす
その先にある 誰も知らない明日

絵を描くみたいに 少しずつ形になる
書き換えたり 出来ない日々だけど
やり直すことなら何度でも出来る

何ひとつわからない ただあるがまま
流されていくように 流れていくように
僕は僕でいる意味さえ見えない

はらり はらり 僕の頬にも落ちる水玉
のらりくらり 暮らすけど大切なものは
大切なままで 好きは好きのままで

ポツリ ポツリ 傘に落ちる水玉
少し 恥ずかしがりながら 手を伸ばす
その先にある 誰も知らない明日。

2014/07/21 (Mon)

[5576] まばたき
詩人:どるとる [投票][編集]


大人みたいな子供でも
子供みたいな大人でも
見えるものが違うとしても

同じ世界見つめてても
同じ音や景色見ていても
すれ違うのは心がそうさせるから

変わりゆく日々の中
変わらないもの探すけど
変わりゆくもの数えたら その多さに悲しくなる

瞼閉じると 一瞬光が遮られるように
さっきの今は今の今とは別物だから

まばたきのあいだにもすべてが 変わってしまう
だから 闇に紛れても光は必ずあなたに朝をはこぶんだ

嘘みたいな本当を
本当みたいな嘘を
信じたり たまに疑ったりする

同じ場所にいても
考えや思いが違えば
当然見える世界も違う

色あせてくものや
色あせないもの
何ひとつ変わらないものなどないと
知っているのになあ

闇の中にも光を期待してしまうのは
どこにいても希望を見失いたくないから

同じように明日も朝が来て夜明けの空に真昼の月が浮かび
やがて夜の端っこでわがままな歌歌うだろう

瞼閉じると 一瞬光が遮られるように
さっきの今は今の今とは別物だから

まばたきのあいだにもすべてが 変わってしまう
だから 闇に紛れても光は必ずあなたに朝をはこぶんだ

たったひとつの朝をはこぶんだ。

2014/07/21 (Mon)

[5577] 
詩人:どるとる [投票][編集]


回り続ける 季節の中で
めくられる今日というページには
まだ少しも何も描かれてはいない

悲しみも喜びもたったひとつに重なって
同じ空と同じ大地の中で脈打つだろう

回る 回る 君は回る
時の周りを回る
踊るみたいに舞うように

誰かの為の光になりたくて 手を伸ばす
夜のなか新しい朝を手繰り寄せて

暗闇に命という光を灯す

弛んだネジを回せばほら
今どこかで朝が始まり
今どこかで夜が訪れる
それは誰のせいでもないよ かわりばんこさ

静けさの中に見つけた小さな君の声
抱きしめるように 耳をすましてつかまえる

風に揺れる風見鶏が指し示す明日には
希望ばかりじゃないと知ってる

誰かの傷跡に心を重ね合わせて見つめる
同じ痛みを僕も持っている

錆び付いたフィルムが回り出す

闇を照らすのが光の役目ならば
僕を照らすのは君で
君を照らすのは僕だ
何も違いはない

回る 回る 君は回る
時の周りを回る
踊るみたいに舞うように

誰かの為の光になりたくて 手を伸ばす
夜のなか新しい朝を手繰り寄せて

暗闇に命という光を灯す

君の世界に僕の世界に。

2014/07/21 (Mon)
8416件中 (5451-5460) [ << 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 >> ... 842
- 詩人の部屋 -