詩人:どるとる | [投票][編集] |
夜の中 そっと
目を閉じてみれば
まだ見ない
あしたが見えてくる
夢の中 船を出す
想像の海原 朝をめざして オールを漕ぐ
悲しみも 喜びも
見えない 今は見えない
ただ大切な人の
ぬくもりだけ
この手にあるよ
君のすべてを知りたい
僕のすべてを知ってほしい
それはわがままかなあ
でも本当の気持ちなんだ
もしも許されるなら君を僕のものにしたいな
少し痛みを伴うよ
人を愛することには
人に愛されることには
でも、痛くても
一緒なら大丈夫
好きな人となら幸せさ
君のすべてになりたい
僕のすべてになってほしい
最初で最後のわがままさ
世界のどこを探してもいないよ
君みたいな人はね
たった一人 一人だけさ
ねえたまに大切なとこが膨らんじゃうのは
許してね 君が好きな証だよ
君のすべてを知りたい
僕のすべてを知ってほしい
それはわがままかなあ
でも本当の気持ちなんだ
もしも許されるなら君を僕のものにしたいな。
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夢でも見ているんだろうか
浅い睡魔に揺られ
ブランコ漕いでる僕の意識は
真夏の暑さに蒸発気味で
この際間違っててもいい
この世界には本当の答えや絶対的な正しさなんてないんだから
広がる空の前では僕なんか本当にちっぽけで
悩みなんてまるでないように思うんだ
君は僕が好きで 僕はそんな君が好きで
ただそれだけで世界は明日も廻るだろう
君が僕に笑えば 僕も君に笑いかける
たたそれだけで世界は明日も優しいだろう
いつからか抱いた気持ちは
水のように透明
綺麗だけどすぐに澱んでしまうよ
心の醜さまでもありのままに映すから
常識なんて頭にもなくて
ただ心行くままに向き合っていた
それでいいんだって世界は僕に言うよ
ふいの風に気持ちを悟られて 立ち止まる夜の中
信じられるものだけが光り輝いている
君は僕と同じ僕も君と同じ変わらない
ただそれだけで世界は僕らを非難する
ただ好きなだけじゃ
愛してるだけじゃ
いけないのかな 君だけしか見えないのに
指を差されるような愛ならば
笑われてしまうような愛ならば
正しさばかり考えて心を見ようとしなかった
でも今なら僕は君を受け入れられるよ
君は僕が好きで 僕はそんな君が好きで
ただそれだけで世界は明日も廻るだろう
君が僕に笑えば 僕も君に笑いかける
ただそれだけで世界は明日もまぶしいだろう
明日も僕は君を好きなんだろう
そして君は僕を好きなんだろう。
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時間が底を尽き
すべてがすべてに
終わりを告げる時
僕は今まで知らなかった世界へ行く
もう何度も繰り返した言い訳さえも
考えなくていいんだな
さあ 片付けるものを片付けて
しまうべきものをしまったら
世界は僕の中で完結する
それは彼方に待てる光
闇を恐れぬ雄々しい勇気
空の向こうへと続く次なる物語。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
風に捲られる物語のページ
ほらねそれは突然に始まり終わるのさ
願ってもないのに夜が明けるように
或いは日が沈むように
悲しみの中にだけ喜びはあるのです
始まりは終わりから生まれる
目を閉じたらすべての光が消えるように
光と影の悪戯 同じ世界に存在する悲しみと喜び
家族の幸せな食卓と海の向こうの戦争
同じ世界でこうもすれ違う暮らし
愛の音に耳をすましてつかまえる
見えないものもなぜかここにある
手触りや感覚が無かったなら
きっと気づかないことばかりさ この世界は
絶望は希望の隣にあるのです
涙を知らなければ笑顔にはなれない
喩えば雨上がりに架かる虹のように
狸と狐の化かし合い 意味の無意味さを探る
今日の僕の生き恥と
誰も知らない人の死と
比べた途端に僕の悩みの小ささを知る
ほら彼方に 見える
いくつもの人の営みが ひとつに重なって
いつか すべて消える
そんな繰り返しを
誰が見届けてくれますか
誰が褒め称えてくれますか
そうです 意味などないのです
だから意味を決めるのです 生きる意味を
光と影の悪戯 同じ世界に存在する悲しみと喜び
家族の幸せな食卓と海の向こうの戦争
同じ世界でこうもすれ違う暮らし
狸と狐の化かし合い 意味の無意味さに笑う
今日の僕の生き恥と
誰も知らない人の死と
比べた途端に僕の悩みの小ささを知る。
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愛とは 生やさしい猫なで声ですり寄ることじゃない
本当にその人を思うのなら 拳握りしめて
誰かの間違った行いを戒められるんだ
ところがどうだい?
ふと周りを見渡せばほら子を殴れない親さえいる始末
いつから愛はこんなに貧弱になったのか
叱りつけて叩けばほらすぐに親がしゃしゃり出て子を意味なく庇うだろう
愛は叫ぶ おまえを愛しているんだと
言葉じゃない 体中に伝う血の通った
あたたかさで つよく抱きしめる
愛とは 厳しさの中にあってこそ愛だ
優しさはかりじゃ伝わらない
だから握り拳固めて間違えているおまえを叩くんだ
ああ愛とは結局、痛みを知らない人に人の痛みを教えることだ。
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僕の傷跡ごと 愛してくれないかなあ
僕を愛しているというならば
僕の弱さや 脆さまでも抱きしめて
ほかの人と変わらないまなざしをくれないかなあ
ふいに迷い込んだ
道なき けものみち
僕は僕であることをいつからかやめていた
本当に 本当に 僕を愛しているのなら
生まれもっての傷跡なんて気にしないで
嘘みたいに 夢みたいに
その体に流れている血のあたたかさを教えてくれないかな
僕も愛されることが出来るってわかりたいから
あなたに愛されることがどんなに幸せか知りたいから
僕は足がないよ 生まれつき目が見えない
耳が聴こえない 歩くことが出来ない
そんな人たちを指差して嘲笑うなら
その人は人とはもはや呼べないなあ
名乗ることもおこがましい
誰かの背負ってる傷跡を見たのなら 黙ってその傷跡に寄り添いなさい
自分のことを人だと名乗りたければ
人らしく 心を見つめて 傷ついた人のそばに立ってごらん
嘘みたいな 夢みたいな
あったかい涙が流れたら 少しだけ人の痛みが見えるよ
僕も誰かのためになれるって気づかせてくれよ
生まれたことを心から良かったと思い知りたいから
かみしめたのは 生きていることへの喜び
なんてありきたりなんだろう でもそんな当たり前なことがいつも大切なんだろう
だから僕は道をそれる
隠した自分自身を見つけだすために独り
本当に 本当に 僕を愛しているのなら
生まれもっての傷跡なんて気にしないで
嘘みたいに 夢みたいに
その体に流れている血のあたたかさを教えてくれないかな
僕も愛されることが出来るってわかりたいから
あなたに愛されることがどんなに幸せか知りたいから
生きていることがどんなに ありがたいか知りたいから。
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人は計り知れない
悲しみに出会ったとき言葉を無くすという
僕はただ 打ちひしがれるばかりで
泣くことしか出来ないよ 何も出来ないよ
さよならとは言わないで また会おうって言おう
命は輪廻のように繰り返すものだと誰かが言っていた
お願いだ まだ僕の側にいて
愛させてくれないか
愛してくれないかなあ
波は静かに引いてく
まるで世界の終わりを告げるように
僕は最後の日に何をするだろう
ただずっといつまでも空を見上げているだろう
途切れそうな物語を明日につないで ここから始まる
終わらないものなど無いけれど あまりに短すぎるから
お願いだ 僕を独りにしないで
いつものように笑う
君を明日も見たいんだ
さよならとは言わないで また会おうって言おう
命は輪廻のように繰り返すものだと誰かが言っていた
お願いだ まだ僕の側にいて
愛させてくれないか
愛してくれないかなあ。
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生きるってことが時々なんだか
わからなくなる そんなときがある
そんなときには
同じように今を生きる人と寄り添って
時間をかけてその答えを探そうよ
生きることはたくさんの幸せに
出会うまたとない機会と思いなさい
涙があふれて ほほに小さな川が生まれた
その川が 干上がるまで少し悲しみに気をゆるしてしまおう
霞がかかったような 薄ぼんやりした頭で
流れる雲とか 青い空とか焼きあがったパンとか眺めてた
たいしたことは出来そうもない
自慢できるものもこれといってない
それでも いつも胸にたったひとつの誇りを抱えてる
それは生きてるっていう紛れもないあかし。
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ああ 気づいたら
もう日はとっぷり暮れて
人もまばらな通りには
切なさだけがにじんでいた
持ち帰れずに 置き去りのままにした涙
ほら 帰り道の途中 ちらほら 見えます
悲しいことは悲しいままで
うれしいことはうれしいままで
ずっと続いてゆくんだなあ
昨日の続きの今日の続きは明日だよ
そして明日にも続きはある まだ遠い
昨日が嘘にならないように 今日も
嘘にはならない ちゃんと続きから始まる
つまずいたならつまずいたところから
立ち上がったなら立ち上がったところから
物語はまた始まる
ああ 寝覚めがわるい それさえ誰かのせいにした
本当は誰のせいでもないのに
泣きわめく代わりにひん曲がる
なんにもない 夕暮れは布団に横たわり
一日中 勝手気ままな夢を見て過ごす
笑っている自分が泣き出すと
笑っていた自分が嘘みたいに思う
そんな繰り返し 明日も振り出しから
今日の今日でまだ終わらない昨日の続き
時間は待たず ただ先へ急ぐだけ
今日流した涙があるのなら
明日こそは笑おうと少し強がるけれど
なかなかうまくはいかない人生だ
一歩進んでは二歩下がる 賽子振るようにはうまくはいかない
どこかの国で夜が明けるとどこかの国では朝が来る
すれ違う時間の中
僕らは互いに
同じ世界にいながら別々の今を生きる
それでもすべての人の物語は果てへと続いていく
昨日の続きの今日の続きは明日だよ
そして明日にも続きはある まだ遠い
昨日が嘘にならないように 今日も
嘘にはならない ちゃんと続きから始まる
つまずいたならつまずいたところから
立ち上がったなら立ち上がったところから
物語はまた始まる
面倒くさいが
また始まる
とんだ災難が
また始まる
ひと騒ぎが
また始まる
うれしい楽しいが
また始まる
続きの続きが
また始まるよ。
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さっきまでの元気はどうしたんだい
すぐに泣いてしまう癖はまだなおらずに
青すぎる空のようにまだ若いその翼で
どこまででも飛んで行けると思ってた
未来とは 夢の塊 たどり着けば すぐに自由になれると思っていた
ほの暗い明かりの中
羽虫が群がる
この世の中を見てるみたいじゃないか
崩れかけてる生態系を未だおびやかす
自然破壊と僕の今朝のくだらない悩み
七色に輝くような未来を期待していたのに
なんだろうお通夜みたいな静かすぎる死んだような未来
手を伸ばした先 花は揺れている
夜の端っこ
チクッと刺さったトゲ
まだ抜けないんだ
未来とは 夢の塊 たどり着けば すぐに自由になれると思っていた
七色に輝くような未来を期待していたのに
なんだろうお通夜みたいな静かすぎる死んだような未来。