詩人:どるとる | [投票][編集] |
わがままに描いた
夢までの地図
破り捨てるには
勇気が足らないよ
だからまだ僕は
夢見る子供だ
イメージの寄せ集め
城を築く未来
まだ まだ
完成には程遠い
いつか僕が 歌う
この歌が
あなたの光になりますように
今日も この街の
物陰で歌うよ
またたくように ささやかな言葉で
見えているものや聴こえているものの
向こう側にある世界を手探りするよ
その姿はまるで。
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見えている美しさだけじゃなく
見えない美しさまでも美しさと言え
ふれて確かめる 愛し方よりも ずっと
視覚や聴覚に頼らず 心が見つけたものを
愛と呼べ そこに生まれた光を花と呼べ。
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なんでもないことが 時々 悲しすぎるだけ
当たり前とされてるけど 当たり前にするには 受け入れがたい現実もある
忘れてしまえるならそれが一番いいんだろう
だけどそれが出来ないから困るのさ 悲しいことほど記憶にあざやかに残るから
どうして 僕はここにいるんだろうな
下手をすれば 死んでてもおかしくない
そんなことを積み重ねてきたのになあ
ひとりで生きているとは思わないけれど
ひとりで生きているのはどうしようもないリアル 夜が明ける 朝が来る ただそれを繰り返す毎日がある
逃げ惑う人の後ろ姿は 見ていられない
なんとなく人のことならどうとでも言えてしまえるところが勝手だな
このまま死ぬのを待つのも退屈だから
誰かを愛してみようかなあ
誰かに愛されてみようかなあ
ただ無意識にそう思う
眠れない夜 目を閉じても意識だけ起きてる
いろんなことが浮かんでは消える夜
そういや昨日も同じような夜だった
自分で自分を褒め称える気はないけど
たまには誉められたいと思うのはどうしようもなく本音
寝起きを繰り返す 往復数時間 今日もまた残業
ひとりで生きているとは思わないけれど
ひとりで生きているのはどうしようもないリアル 夜が明ける 朝が来る ただそれを繰り返す毎日がある。
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僕は 水みたいなもんだ
形なんて元から 持ってないんだ
命は 水みたいなもんだ
すくってもすくっても 助からない
悪魔みたいなことを言うんだね
誰かが 僕を非難した
真実を認めるのが怖いから
僕はとりあえず 嘘でごまかした
世界の終わりを願ってしまうのは
生きているのが 悲しいからだけじゃない。
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何も 見えないよ
何も 聴こえないよ
すべての光が
すべての音が
眠っているから
どこかで 今
静かに 寝息を立てる人
一定のリズムで波打つ脈拍
悲しいことなんてこの世界には無いよ
それを悲しいと思わなければの話だけど
見えないそれをあたかもあるように
思わせるのは透明という名の確かな存在
ああ僕は これ以上
何かをごまかすことは出来ない
隠し通す自信もないよ
だから涙は素直にはみ出すのさ
誰も 気付かないよ
誰も 見通せないよ
すべての意識が
すべての無意識に
語りかける
いつでも悲しくてでもうれしくて
ただ ここにいる
それだけで いいと思う
流れる血もあたたかくこの体を巡る
その血さえ醜いなら僕らは悲しい生き物
何ひとつ 解き明かせない そんな悲しさを笑うのは けして強がりじゃないよ
ああ これ以上僕は言葉を紡げない
暗澹たる 闇にのみこまれた心は
まっすぐ 明日を見つめたまま動かない
動けない
透明であるがゆえに 見つかりづらいものを僕らは いつも胸の中にしまってる
それが命というのものだ
ああ僕は これ以上
何かをごまかすことは出来ない
隠し通す自信もないよ
だから涙は素直にはみ出すのさ
だから命は愚直に
泣き出すのさ。
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君の一歩は
画用紙に 絵筆が
最初の一筆を
おろすのと似ている
踏み出したその
一歩が その踏み出した場所に
色をつける ほら何もない景色が
あざやかに染まる
あざやかに染まる
未来はそうやって
少しずつ絵になる
完成を目指しているようで
僕らは終わりのない絵を描いてる
途中で間違ってもいいのさそれもまた人生
さあ色んな色で世界を染めよう どんな色にするのも君の自由だ
さあどんな未来が
描かれるかなあ
僕にもまだ
わからないんだ
今日もまた
未開の地に
最初の一筆を
静かにおろす
静かにおろす。
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静かに目を閉じてごらん 何かがやがて見えてくる
静かに耳をふさいでごらん 何かがやがて聴こえてくる
見えないその暗闇に差す光や
聴こえぬその無音を埋める音
ゆっくり探していこう
悲しいことも 悲しいと思わなければ
悲しいことなんてこの世界にはひとつもない
うれしいことには変わらないけれど
せめてその悲しみを見えないと強がる誰かのいじらしさが
明日の空を晴れ渡らせたら 素敵だ
だから哀しいことなんて何もない
厳かにこの世界をとらえてごらん 少しは痛みもひくだろう
甘く見るみたいに
少し見くびってごらん 楽になれるから
神経が張り詰めたままじゃわからない
気付かないような小さな違い
五感にだけ伝わる
愛さえ信じられない 冷えきった心が 本当に見つめていたいもの それは何だ
この手をつかむ やわらかな誰かの右手が 既成の概念を「それだけじゃないよ」と覆した
その一言は僕の世界を見違えさせた
だから 哀しむことなんて何もない
昨日が今日にそして今日が明日になるだけの話
たったそれだけのこと 思えば 簡単なことなのに今まで何を悲しがっていたんだろう わからない
でもまだ
悲しいことも 悲しいと思わなければ
悲しいことなんてこの世界にはひとつもない
うれしいことには変わらないけれど
せめてその悲しみを見えないと強がる誰かのいじらしさが
明日の空を晴れ渡らせたら 素敵だ
だから哀しいことなんて何もない
そういうことにしておくよ
君が笑うから 君が笑うから。
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夜明けが 街を 長い眠りから覚ませば
この街はまた動き始める 時も人の流れも
しごとは 続く 何かを運ぶような
或いは何かを取り出してはまたもとに戻すような きりのない繰り返しを
自分らがやってるしごとを無意味だと言ってしまえば
すべてが台無しになる
泣かないででも笑わないで
ただバカねと見送って
怒らないで そう言ったそばから怒り出す
気が短い 目覚ましが また朝を連れてくる
しごとは続く。
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僕は 君のことが たまらなく好きなのです
否定などしようものなら 自分自身に嫌われてしまうよ
僕は君のすべてを好きになれる自信があるよ
そんな風な 気持ちが 気泡のように
次々とあふれていく 僕は思ったんだ
「これが恋なのかな」って
恋い焦がれる為に
胸は締めつけられる
そんな出来すぎた
からくり仕掛け
恋い焦がれる為に
向かってく 素直すぎるほどのまなざし
伝えなくても君に伝わればいいのになあ
君も僕と同じ気持ちになってくれれば
手間が省けるのになあ
なんて精一杯強がる
自分が 見てるのは
遠い 遠い空みたいな君の後ろ姿。
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それは通り過ぎていく雨のよう
気づいたときには もう手遅れで
遠ざかる影だけがゆらゆら揺れて
手を伸ばしても指先さえ届かない
「恋」という駅を降り損なって ひとつ寝過ごして
気づけば知らない駅に着いていました
僕は あなたが好きで でもあなたは僕のことなど名前も知らなくて
いつも僕の思いは一方通行なのです
それは 待てど暮らせどやまない雨
家から僕を一歩も出さない気かしら
湿気で 結露した 窓から見える
どこまでもぼやけた世界
なんにも準備なんてしなかった ただ出会い頭の恋だった
行きずりの恋だった
夢なら早く覚めてくれ
僕はあなたを見つめてる
だけどあなたを思えば思うほど
笑っちゃうね
だって 抱いてる気持ちは宛先を知らない
また僕に 返ってくるだけさ
好きだよって気持ちが
わかってる わかってるのに もういいよとは言えずにまた抱きしめる
あああなたが好きです今日もまた
僕は あなたが好きで でもあなたは僕のことなど名前も知らなくて
いつも僕の思いは一方通行なのです。