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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[5699] 思春期
詩人:どるとる [投票][編集]


流れ 流れて僕らは どこへ行くんだろう

口笛みたいな たよりないその場しのぎの嘘で
痛みをごまかしてる

僕は迷子のように ただ狼狽えて
いつでも願わずともそばにいてくれる誰かを絶えず探し求めてる

へそ曲がりな心は 愛されることを拒む
でも本当は誰より愛されたいと願ってる

意地っ張りな心は すぐ独りになりたがる
でも本当は誰より寂しがり屋なんだよ

だから 僕は まだ子供という殻から
抜け出せない 思春期なんです

北へ 南へ 心は さまよい歩いて幾とせ

大人というものは昔からただ社会に
縛り付けられた飼い犬みたいなもの

そう思ってたけど それは僕の間違いでした
でもたまに 情けなくなって 一番身近にいる 親の背中を 冷めた目で見てたよ

素直になれない瞳は 疑いようのない確かなはずの愛をまっすぐ見つめられない

もう僕にはわかっているはずだよ なにが愛かそうでないのか でもまだ駄々こねる

そんな自分を 鏡に映して見つめたら
まだ、まるで 幼い子供だった

思春期の延長線辿っていけば
今と何ら変わらない僕が 親の胸元で
抱っこされて うれしそうに笑ってた
まだ素直だったな 子供でいるなら あの頃みたいに純粋でいたい

へそ曲がりな心は 愛されることを拒む
でも本当は誰より愛されたいと願ってる

意地っ張りな心は すぐ独りになりたがる
でも本当は誰より寂しがり屋なんだよ

だから 僕は まだ子供という殻から
抜け出せない 思春期なんです

いつまでも世話のかかるあなたたちの子供なんです。

2014/08/15 (Fri)

[5700] 本当の嘘
詩人:どるとる [投票][編集]

本当は 本当は 悲しい気持ちでも
本当は 本当は 泣きたいくらいの夜も
隠してしまうのはどこかで弱い自分を
誰かに 見せまいとする僕の弱さだろう
強がりが また 心に蓋をするんだよ
本当は 逆さまなのさ 笑ってるときほど
元気そうなときほど悲しくて 寂しくて たまらない

人は本当の顔した嘘の中で 苦しいのを我慢して息をするんだなあ
人は本当を装った 嘘に本音隠して 悲しみさえごまかすんだなあ
でも、やっとひとりになったとき 涙が
嘘っぱちの笑顔を洗い流すんだなあ

本当は 本当は 辛いときでも
本当は 本当は 死にたいくらいの今日も
まだ生きているのは生きることしか 僕には出来ることが無いからだろう
夜が明けては また 夜が来てしまう
いつも うまく いかないことばかりだ
少し人より 足らないよ何かが 大事なものが 欠けている

僕は天使の顔した 僕である日は愛を語り 誰かを目いっぱい抱きしめる
僕は悪魔の顔した 僕になって さんざん愛した人を平気で傷つける
そして 手遅れになった時気づくんだよ
ひとりぼっちになってから あなたの大切さに

ああ こんな気持ちを下手くそなバラードにしてしまえば
それはまるで よく出来た劇のような
出来すぎた 茶番のようで 笑えるなあ
でも笑えないなあ

人は本当の顔した嘘の中で 苦しいのを我慢して息をするんだなあ
人は本当を装った 嘘に本音隠して 悲しみさえごまかすんだなあ
でも、やっとひとりになったとき 涙が
嘘っぱちの笑顔を洗い流すんだなあ

そして 手遅れになった時気づくんだよ
ひとりぼっちになってから あなたの大切さに

こんなに こんなにも悲しいのに
まだ強がれる自分がたまらなく嫌いだ
だけど 振り返るといつも僕より先に 謝ってたのは優しい君でした

だから僕は君を愛せない。

2014/08/15 (Fri)

[5701] 虹を待つ
詩人:どるとる [投票][編集]


雨上がり 虹が架かるのを
誰もが待ち望みながら空を見上げる
でも 悲しみのあとには静かすぎるほどの世界があるだけ
探してみても 虹はどこにもない
「希望」や「期待」という言葉は
ある程度の可能性を揶揄した言葉で
完全な 絶望の前では 何ひとつ意味をなさないんだ

だから僕は雨上がりに 虹なんか期待しないよ
痛みと引き換えに出来るものは
虹のような美しいものじゃなくて
きっと、生きているということを
ただ確かにするだけの事実確認さ
それでも僕は 虹を待つ 奇跡みたいなわずかな確率に身を委ねるばかな人間さ

防空壕みたいに 何かから身を守る
襲い来る見えない雨に濡れながら
日々 少しずつ身を削がれる思いで 生きている みんな
ありもしない奇跡を待っている
光と影のよう 対をなすものはすべて
ある程度の状況下の中でしか輝けない

空の終わりを探してみても見つからない
この世界は

そして誰かが見つけた虹によく似た何かを
僕は虹とは呼ばないけれど とてもきれいだと思った
悲しみのあとに待つものが 悲しみだとしても
明けない夜や やまない雨なんて言葉を
何度も反芻して口ずさみながら 奇跡みたいな頼りない光に 手を伸ばしてる

だから僕は雨上がりに 虹なんか期待しないよ
痛みと引き換えに出来るものは
虹のような美しいものじゃなくて
きっと、生きているということを
ただ確かにするだけの事実確認さ
それでも僕は 虹を待つ 奇跡みたいなわずかな確率に身を委ねるばかな人間さ

どんなに絶望に打ちひしがれても 希望を見失わないのは
雨上がりに架かる虹みたいな 「もしも」に期待するから。

2014/08/15 (Fri)

[5702] 夜の岸辺へ
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夜の果てへ行きたくて闇の中を 泳いでいく
恐れ知らずの 僕らは絶えず朝を 手繰り寄せては 抱きしめる
ほらね 気づけば 手にしてる朝の光
でも、なんだかそれじゃつまらない
なんでだろう なんでだろう

望遠鏡が 世界の果てにも届いたなら
すべてを見通せるのになあ
すべてに答えが出せないことで
この世界には 不思議という概念があるのでしょう
だから僕らはわざと目をつむる
夜の岸辺へ 舟を着け
朝に 上陸するんだ

ほら さっきまでの静けさが嘘のよう
眠ってた ざわめきが 目を覚ます。

2014/08/16 (Sat)

[5703] 
詩人:どるとる [投票][編集]


それは見えないものです
それは聴こえぬものです
ハナから さわれぬものです
それなのに 目の前にあたかもあるような
そんな幻が はっきりと鮮やかに見える

どうしてなのかなあ
わからないことが多すぎるこの世界は
一歩踏み出せば謎の群生地

虹のような 橋のような 何かと何かを繋ぐもの
光のような 闇のような 向かい合わせの左右不対象
似て非なるものだ でも寄り添えるよ
だって同じ温度で
同じように 脈打ちながら 人類は皆兄弟だと 知っている

だから 境界線など無い
手をつないだらもう誰もが友達だ
そこには一切の
差別は有り得ない
七色の虹のどの色も
独りにはしないよ
たとえそこに
黒や白が混ざっても
汚いとは言わないよ
もはや古い時代の
忌まわしい風習や
勝手な解釈は 戯れ言にしか過ぎない
だから同じ人間を愛せない 世界は滑稽だと歌うのだ
だから同じ人間に位をつける 世界は滑稽だと歌うのだ。

2014/08/16 (Sat)

[5704] ブルー
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何か弱い部分を 隠すみたいに
人には見せたくない傷跡があるのです

僕にはまだ 踏み出せない一歩がある
開けることの出来ないドアがある

季節は 変わりゆくものだとして
時の流れが 僕から何を奪っても
泣くことのないように 今から
寂しさに 慣れようか

ひとつひとつ 大切なものが増えていって
その代わりべつの何かをなくしてしまう
気づけばほら 昨日まで当たり前だった世界が 今はこんなに蒼くにじんでる

見えない傷跡から流れるのは
血ではなくて 優しさだったりするよ

僕にはまだ伝えなければならないことや
やり残していることがある

すべての命には終わりがあるとして
それは変えることの出来ないものなら
ねえ せめて生きている間だけでも
光り輝いていたい

ひとつひとつの出会いと別れの中で
もう二度と出会えない人もいるだろうか
ただすれ違うだけの小さな出会いさえも 偶然なんて言葉で片づけたくない

ひとつひとつ 大切なものが増えていって
その代わりべつの何かをなくしてしまう
気づけばほら 昨日まで当たり前だった世界が 今はこんなに蒼くにじんでる。

2014/08/16 (Sat)

[5705] 銀河
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ほら 見えるだろうか 仄かに灯る明かり

ほうき星が 流れてく先を 指でなぞって
美しいものなんてまやかしだと
嘯いていた唇をそっと黙らせて
僕はすべての光放つものに 途絶えない憧れを抱く

意識の外れでくるり くるり 渦を巻く 銀河
それはあらゆるすべての生命の物語のはじまり

ちっぽけな細胞から歩き出した世界
石斧を振り上げて獲物を追いかける
狩りに費やした日々よ

僕も見てるよ いつか誰かがこの場所で
星を見たように 同じ気持ちで今も

遠い太古に心は帰る。

2014/08/16 (Sat)

[5706] ラブソング
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愛する人と一緒に暮らすなら
椅子を買おう机も買おう
箪笥も買おう 冷蔵庫も買おう

時々は喧嘩もしよう 仲が良すぎても駄目だ
なんとなく 意見が合わない時には

お互い 一人の時間をつくろう 僕はパチンコにでも行こう

心が分かり合えない時には 愚かに醜態見せるまえに
距離を置いて 頭を冷やそう

ラララ すべての愛する人から 同じように愛する人へ
歌い継がれていく ただ愛するために それを頑なに守るように

僕らは ラブソングを歌うよ

愛する人との間に子供ができたら
引っ越ししよう 家具も増やそう
ミルクを買おう カメラを買おう
少しお互い大人になろう

わけのわからない 寂しさが喧嘩したあと
胸を突き刺したら 早く謝ってしまおう

帰り道一人 誕生日にはケーキを買って
残業せずに 帰るよ

月明かりがきれいだから 少し散歩でもしようか
長い影をアスファルトに落として手をつないで

ラララ まるで当たり前な 言葉だ でもなかなか言えないよ
愛するために そして 愛されるために 僕らは出会ったんだろう なあそういうことにしておこう

ラララ すべての愛する人から 同じように愛する人へ
歌い継がれていく ただ愛するために それを頑なに守るように

僕らは ラブソングを歌うよ

僕らは ラブソングを歌うよ。

2014/08/16 (Sat)

[5707] あじさい
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僕は 梅雨を 脱ぎ捨てて
雨粒 パラッとはらって
夏から少し はみ出る
秋の色が混ざる
8月の終わり ため息のような雷が鳴る

電車の窓から見えた 月がぼんやり
行く宛てを探すように さまよってた夜

ただ 景色の中に 色鮮やかに 咲いた
あじさいの花 こんな情けない僕を笑ってくれるかい

痛いくらいの優しさに 僕は途端に夕立のように泣き出して
帰り道 心は泡になる。

2014/08/16 (Sat)

[5708] あんぶれら
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空が 泣いている
何か悲しいことでもあったのかなあ
空は 泣いている
はみ出した世界を容赦なく濡らしてる

僕はぼんやりと ただ見つめている
過ぎ行く景色を 風の流れる先を これからの世界を

悲しみを受け流す傘さえ 無い 世界で
傘の代わりに なるのはなんだろう

たったひとつの傘の下で交わす会話はくだらない
透明な 傘から見えた 世界はぼんやりと にじんでる

心だけは 心だけは どこにもなくさないようにするから
帰り道 一人 ただ寂しさに ふるえてる僕を置いていかないで

涙もちゃんと 明日には笑顔になるから
雨上がりには きれいな虹になるから

だから天気予報など見る価値もない

強く信じれば明日は晴れるだろう。

2014/08/16 (Sat)
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