詩人:どるとる | [投票][編集] |
大好きな人のそばで
ただ笑っていたいと思うのは
わがままのうちに入るのかなあ
大好きな人に大好きになってもらいたいと思うのも
わがままになってしまうのでしょうか
ただ なんとなく 一緒にいるだけならば
友達だっていいはずなのに それじゃ
心もとないといいますか もどかしいので願わくば同じ屋根の下で 君と二人 暮らしていきたい
そんなふうに企んでいるのです
※何でもない景色の中に 花が咲いたような
色味のない ぬりえに色が塗られたような
そんな 気持ちになるんだ
ただ君がいるそれだけのことで
心が 体が 歓喜の叫びを上げるよ
心が 体が この上ない幸福に包まれる※
たとえば花咲く季節も
花を見つめてきれいだと思うのは
誰かと一緒に 花を見るからだよ
独りぼっちできれいなものを
眺めたってきっときれいだとは思わない
夕焼けも 寂しいだけじゃない
君の声を 聞いていると 素敵な歌を聴いているようさ
なんでだろう 次から次に自分でも知らない僕になれるよ
まだ君と出会う前の僕にはない 優しさが ダメな僕を変えた
それはきっと愛することを知ったから
なんでもない 言葉の片隅に 心が見え隠れ
見えないはずの心さえ 見えてくるよ
人を愛すること 人に愛されること
ただ君がいる それだけでいいよ
愛する喜びを 僕に教えてくれる
愛される喜びを 僕に教えてくれる
「ありがとう」とか「愛してる」とか特別ないけど
恥ずかしながらもたまには 言ってみよう
君を前にするとやっぱり恥ずかしいなあ
でも 伝えたいなあ 届けたいなあ
いつも そばにいてくれて ありがとう
当たり前のことだけど愛してるって
※繰り返し
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雨上がり前の街並みは
どこか寂しげな
色に染まっている
むせかえる人いきれの中 傘を差してまでどこへ行くというのですか
行き場なんて僕らにはないのに
いつもの夕暮れ 口数は 極端に 少なく
ただ どこまでも 歩いた 疲れ果てるまで
背の高い影法師を引きずって
死にたいなんて 嘘っぱちだろう
明日もまた どうせ生きるくせにさ
だからさよならなんて 言わない
明日もまた どうせ笑うんだろう
夕立がやんだ 途端
濡れた傘を邪魔くさそうに持っている
身勝手さ わがままさ 人なんてそんなもんさ
とりあえず電車に乗って
やっつけみたいに知らない駅で降りた
いつもの夕暮れ 吐き気さえ催す 人混み
ただ いつまでも 子供のように駄々をこね
帰りたくない言い訳に遠回り
生きていれば きっといいことがある
なんてきれいごとだろう
僕は何も信じない 誰も信じない
独りぼっちも寂しいとは思わない
燃え尽きた 夕暮れは 黒く 焼け焦げて
気休めのような星が哀れに見えて
ただ どこまでも わがままな僕を
戒める 影法師が 命を確かなものにする
それが 僕には たまらなく 余計なお世話で ありがた迷惑で
生きていれば きっといいことがある
なんてきれいごとだろう
僕は何も信じない 誰も信じない
独りぼっちも寂しいとは思わない
だけど寂しくないと強がる僕は こんなにも惨めで可哀想だ。
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言葉は 完全じゃないんだなあ
だから 時には 人を傷つけてしまう
言葉は 万能じゃないんだなあ
だから 時には 人を悲しませてしまう
ねえ 誰かを思って
口にした言葉が
まさかあなたを
傷つけてしまうなんて思わずに
言葉で傷つけた傷跡は
転んでできた傷跡よりも深く治りにくいんだよ
だから、気をつけてね
言葉は時に鋭く尖って 凶器になってしまうんだ
ずっと前から誰かが言ってきたことだろう
わかっているはずなのにまた人は
言葉の使い方を誤って誰かを傷つける
言葉は 便利なんかじゃないんだなあ
使い方ひとつで人を殺められるんだなあ
言葉は 魔法なんかじゃないんだな
誰もが使うことを許されてるってだけで
それは ナイフや拳銃と同じなんだなあ
いちばん傷ついてほしくない人が傷ついてしまうんだ
言葉を使っているつもりでも
言葉に使われているだけなんだって気づいてよ
言葉の鋭さを使うなら
誰かを守るときにだけ 使えばいい
手にした言葉で 誰かを傷つけてはじめて知る
言葉が持つ 力に支えられてまた人は
言葉に言葉を重ねて生きてゆくんだね
同じ言葉でも 使う人によって様々に
変わる 言葉の持つ形 あなたは使えてますか
なるべくなら 優しくて穏やかな言葉だけ言葉と呼びたいけど
時には 必要なんだな 鋭く尖った言葉が
何故だろう 全ての人の過ちを戒める
言葉は 決まって 尖っている
言葉で傷つけた傷跡は
転んでできた傷跡よりも深く治りにくいんだよ
だから、気をつけてね
言葉は時に鋭く尖って 凶器になってしまうんだ
ずっと前から誰かが言ってきたことだろう
わかっているはずなのにまた人は
言葉の使い方を誤って誰かを傷つける
だから 僕は 言葉にけして 頼りすぎない
だから 僕は 言葉をけして 侮らない。
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ねえ 僕たちは誰もが 心の中に悪魔を宿していて
だから時に間違いを犯す
他人事じゃないよ
テレビに毎日のように映る惨事は
いつ 僕らも犯すかもわからない過ちなのに 人のことだってだけで笑うのかい
この世界の影に 隠れた悪意を
正しさのふりをした邪悪な笑顔を迷わず悪と呼べたなら
この世界から 悪は絶えるのに
足並みが揃わないために
悪はいまだこの世界に蔓延る
他人の悪を非難すれば自分の悪も見なければいけないから。
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愛が 形としてあるのならば
それはなんだろう それはどこにあるのかな
たとえば 大切な人が笑ったりすることが
こんなにもうれしいと思うこと
あるいは 大切だと思う人が 泣いていたらこんなにも悲しいと思うこと
そんなものが愛なのだとしたら
ただそこにある景色がきれいなんじゃなく
ひとつひとつの人々の営みが きれいに見えているから
僕は愛しいと思うんだ
なんとなくそう思うから かみしめる
なにが愛かなんてわからないほうがいいのかもしれない
曖昧なままの心でただ感じるままに
大切だと思う対象に 愛されていると 思ってもらえればそれが愛だといえる
愛が 触れられるものならば
愛はどんな手触りなんだろう
たとえば 愛されていることに気づかない人に
愛を教えるにはどうすればいい
手触りで わからない愛なら 心に直接わからせるしかない
愛されていることなんてあやふやさ
だけど確かに 僕は愛されている
ただそこにある笑顔を守りたいと思うこと
そんなものがひとつひとつ積み重なって愛になる
いつかみんなが同じ気持ちになったら
全ての人の中に愛が生まれるだろう
愛されてないと 人は決まって言うよ
僕は私は ひとりになりたい
だけどひとりでなんか生きられない
人は必ず 誰かと一緒に生きてくものだ
だからひとりで生きてると言ってるうちに
まだまだ愛は見えないままだ
なにが愛かなんてわからないほうがいいのかもしれない
曖昧なままの心でただ感じるままに
大切だと思う対象に 愛されていると 思ってもらえればそれが愛だといえる
それが全てだといえる。
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寂しかったら ぬくもりの中に帰りなさい
誰にも優しい人が一人はいますように
願う僕には 幸せなことに優しい人がいて帰る場所もある
そんな僕を見て 孤独な人は言うよ
「おまえにはわからない 孤独じゃないから」と
僕は寂しさを知らないわけじゃない
でも考えてみりゃ君ほどの寂しさは知らない
だけど 誰の寂しさも はかりにかけて
どちらがどれだけ寂しいのかなんて
決めることはできないから
お互いに 寂しさを 埋め合わせるように
寂しくなったなら ぬくもりを分け合おう
たとえば心まで寒い夜には 目には見えない明かりを心に灯して
君をあたためるから
君をあたためるから
目を閉じても 耳をふさいでみたって
消えない 悲しみがこの世界にはある
私だけが 僕だけが悲しいように思いこんでしまえば
本当に自分だけの悲しみしか見えない
なぜ僕だけが こんなに悲しいのだろう」と
他人の幸せしか見えようとしなければ
君と同じように苦しむ様を 見ても同じことが言えるかい
世界中の悲しみと涙の数を数えたら
きっと数えきれないよ 一生かかっても
たとえば 君が悲しいように みんなそれでも何かを糧に
涙を笑顔にしている
涙を笑顔にしている
それぞれの瞳に映るそれぞれの大切なもの
あるいは 消せない傷跡 その傷跡に重なるようにきのうの痛み
明けるはずもなかった夜を越えて
今、ここにいるのは生きているからだ
それを笑う君は自分の涙を笑えるかい?
お互いに 寂しさを 埋め合わせるように
寂しくなったなら ぬくもりを分け合おう
たとえば心まで寒い夜には 目には見えない明かりを心に灯して
君をあたためるから
君をあたためるから
最後の最後まで
君を好きでいるから。
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孤独の中に 小さく佇む君の影が
まだ生きたいよって呟いてたよ
人混みが苦手になったのはいつからだ
いいんだよ それでも寂しくなければ
孤独なことが悪いんじゃないよ
死んでしまうことが悲しいんだ
生きているから 悲しい
でも
生きているから うれしい
泣いたり 苦しい目にもあうけれど
その 悲しみさえ生きているから 感じることだ
だから孤独は少しも 悪いことじゃない
でもね寂しいと思うこと 悲しいと思うこと
少しずつ わかってくれたらいいな
強がらずに 人に頼れる素直な君に
いつか 会いたいなあ
日陰の中に 小さく咲いている花は
なんて名前だろう 僕にはわからない
僕の悲しみは君にはわからないし
君の悲しみは僕には見えない
死にたいと思うことは悪いとは言わない
だけど本当に死んでしまったら悲しいよ
生きていれば 悲しいことがある
そんなの当たり前さ
みんな 冷たく言い放つ
だけど本当は生きることそれがいちばん難しい
当たり前っていう言葉は時に 残酷さ
すれ違ってしまう気持ちを否定してしまうから
だから 涙流す君に僕が言えることは
正直 何もない きれいごとは嫌いさ
かといって死ねばいい 何てこと
間違っても言えない 優しい君の心が
いつか 気づいてくれたらいいなあ
生きている その喜びに 命ある この尊さに
またひとつ 過ぎてく今日
人生に意味を見いだすのは限りなく難しい
生きることは 思うよりも 簡単じゃないね
「今日できないものが明日できるはずがない」
いつもそんな 不安を抱えながら 生きてる
だから孤独は少しも 悪いことじゃない
でもね寂しいと思うこと 悲しいと思うこと
少しずつ わかってくれたらいいな
強がらずに 人に頼れる素直な君に
いつか 会いたいなあ。
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ねえ どうして
同じ世界に悲しみと喜びが隣り合ってるのかなあ
ねえ どうして
戦争の絶えない国もあれば 平和な国もあるのかなあ
「みんなが幸せになる」
それがいちばん 素敵なのに理想はいつも鼻で笑われるのかな
そこに落ちてる 吸い殻や空き缶を
誰も拾いもせずただ知らないふりをして素通りする
そんなイメージを 拭えない世界だから
ねえ どうして
幸せを与える人と同じ世界に
幸せを奪う人がいるんだろう
ねえ どうして
愛し合う 人と 同じ世界に
憎み合う 人が いるんだろう
僕らは勘違いしている幸せの影に 血が流れるような世界に生きている
僕らは惚けている つかの間に終わる 幸せの中で笑っている
尊くきれいなものほど か弱く脆いものはない
ねえ どうして
同じ世界にこうも格差や差別があるのかなあ
ねえ どうして
人が同じ人を傷つけて 殺めたりするのかなあ
「命は最も大切だ」
それは 疑いようもない事実なのに きれいごとと鼻で笑われるのかな
そばで泣いてる人の涙を見たとき
弱い奴だと言うのはおまえが弱いからだ
恥ずかしいことと思えない弱さだ
ねえ どうして
人の幸せを願える心のそばに
人の死を望む心があるのだろう
ねえ どうして
命を 尊ぶ 心のそばに
命を軽んじる心を 神様はつくったんだろう
きれいなものさえもなんだか汚く見えてしまう心が僕にもある
それがたまらなく
嫌で嫌でしかたない
ねえ どうして
幸せを与える人と同じ世界に
幸せを奪う人がいるんだろう
ねえ どうして
愛し合う 人と 同じ世界に
憎み合う 人が いるんだろう
僕らは勘違いしている幸せの影に 血が流れるような世界に生きている
僕らは惚けている つかの間に終わる 幸せの中で笑っている
まるで当たり前のように 思い込んで
平和な場所で 隣の庭を羨んでいる。
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季節には名前がない
春も夏も秋も冬も
ひとつひとつに名前がない
桜が咲くから 春ならば桜が咲かない季節は春じゃない
青く広がる空だから夏なら 暑くない夏は夏じゃない
葉をあざやかに染めるのが秋というなら
葉の染まらない秋は秋じゃない
白い雪が降るから
冬というなら
雪の降らない 冬は冬じゃない
ああ 何を見て何を聴いて季節を選ぶのか
僕には何もわからない ただ流れるように生きるだけ
ああ 心が 季節を感じるから季節は変わる
寒いとか暑いとかじゃない 本当の季節は心に問いかける
だから名前のない季節でも 僕はそれがなんの季節なのかわかる
そこにある たったひとつの季節を見つめ
その中にある今しかない輝きを抱きしめる。
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僕の中 君の中 巡る血潮が運ぶ命
ほらね 魔法のよう 当たり前に繰り返されるすべてに意味があるような 不思議
そして僕はまた今日を読み終えてしまう
昇ったそばから 沈んでいく太陽よ
何を急かすことがあるのか 時間はやがて尽きていくのに
それでも僕は どうしようもない何かに
突き動かされるように次々にページを捲る
いつか僕は自分という物語を読み終わる。