詩人:どるとる | [投票][編集] |
やることがなにもない
したいこともなにもない
考えることも 思いつくことも
なにもない なにもない
見事なまでに 笑っちゃうくらいに
行きたい場所も 欲しいものもなにもない
持て余した時間 ふと見上げた空に
ぷかぷかと浮かぶ雲
いい日だ 悲しいこともない
幸せとは こんなふうなものなのでしょうか
ただ ぼんやりと過ごす なにもない一日
世界は今日も 忙しく 流れていくけれど
急ぐ人たちを見て 僕は思ったよ
いつか 終わる人生なのにばからしいって。
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人の数だけ 心はあるんでしょう
冷えたような心などもういらない
その燃えるような両手であたためて
もう 冷えてしまわないように
愛だと呼ばなくてもそれが愛だと伝わるように
手入れした庭に咲いた 思い通りの花
そんなふうに 命は育たないから ちゃんと心だけは伝えていく んだよ
ねえ 知ってるかい? 本当の愛なんてしょせんまやかしだ
でも、本当に愛しているなら 押し付ける愛より 見守る程度のほうがいい
そして肝心なときに寄り添って 多すぎず 少なすぎず
愛してる我が子に愛を注ぐ
大切なことさ わかっていてね
愛は自ら 愛とは名乗らない
だから 素敵なんだなあ
数えきれない雨音の中のたったひとつ
聞き逃さないように 声をひろう
泣きながら産まれてきた命よ
笑うことを覚えたら 世界が広がる
まっすぐになんて歩けなくていいよ
ただ心だけは まっすぐなほうがいい
人の 痛みを知った人は優しさも知る
そんなふうに 命は誰かの痛みをもって いろんなことを知ってゆくんだ
ねえ 知ってるかい? 優しささえ忘れたような顔して 生きる大人たちよ
子供たちを見習うがいい 人生の中であんなに素直な頃はない
一番心がきれいな時だよ
見えないものを見つめる心が またひとつ そしてまたひとつ 大切なものを見つける
当たり前なことさ 忘れないでね
愛はけっして見返りを求めることはない
だから 愛なんじゃないかなあ
ねえ 知ってるかい? 本当の愛なんてしょせんまやかしだ
でも、本当に愛しているなら 押し付ける愛より 見守る程度のほうがいい
そして肝心なときに寄り添って 多すぎず 少なすぎず
愛してる我が子に愛を注ぐ
大切なことさ わかっていてね
愛は自ら 愛とは名乗らない
だから 素敵なんだなあ
だから 簡単には口走れないんだなあ
「愛している」なんて。
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人は誰も長い長い帰り道を歩いている
生まれてから死ぬまでの人生という道を
今日もまた その長い道のたったひとつを辿りながら家へと帰る
ほら見てごらんもうじき夕日が沈むよ
影も伸びて チャイムが鳴れば
たちまち熱くなる胸
なんとなく見上げてる空の向こう
近づく夕闇に さよならをする
ああ 僕には帰る場所がある
何故だろうそれだけで安心だ
「おかえりなさい」が待っている
わざと遠回りしながら歩いて行こう
人生と同じだ ごまかしながら生きてく
誰もみんな 辿る道を 誰もみんな抱える気持ちを 僕も背負ってる
ほら見てごらん もうじき家に着くよ
いつの間にか長かった一日も終わる
ぐぅとお腹が鳴るよ
今日の夕飯は何かなあ 想像しながら
いつもの歩道橋を渡る
ああ 僕には待っていてくれる人がいる
何故だろう それだけで幸せだ
「おかえりなさい」が待っている
当たり前くらいに思っているよ
でも当たり前なんかじゃないし 当たり前なんて思ったらいけないんだね
ここにあるものは それほどかけがえのないもの
だから大事にしよう
今ある時間をかみしめよう
たちまち熱くなる胸
なんとなく見上げてる空の向こう
近づく夕闇に さよならをする
ああ 僕には帰る場所がある
何故だろうそれだけで安心だ
「おかえりなさい」が待っている
「ただいま」を言う準備は整っている。
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僕は 不器用だし だめな奴だけど
君のためなら たとえ火の中 水の中だよ
泣きながらやっと伝えた言葉は
途切れ途切れだったけど君は笑って
「うれしい」って言ってくれたんだ
傷だらけで泥だらけのこんな気持ちを
ありがとうだろうか
愛してるだろうか
夜通し寝ないで考えた愛の言葉
やっぱり どんな言葉でも 気持ちを込めた言葉なら伝わるはずと
僕は ありのままの気持ちを君に 届けたよ
それは多分ね 君しか持ってない
世界にたったひとつのプレゼント
これからも君以外にあげる予定はない
僕は 勉強もだめ 運動もからきし
君が笑うとね 悲しいことなんか忘れてしまう
いろんな君を僕は知っているはずなのに
はじめて会ったようなドキドキの中
「好きって言う気持ちを伝えるだけで恥ずかしい」何も恥ずかしがることなんてないのに
言葉交わすように
挨拶をするように
簡単に伝えられるくらいならいいのに
自分のだめさを痛いほど知っている僕はすぐに弱気になってしまう
それでも僕には君以外見えないんだ
それはね 誰もが持っている
世界にたったひとつのプレゼント
いつか遠い未来で紐解くんだ
人から 人へと 運ばれてゆく 目には見えない贈り物さ
まだ 持ってない人がいてもね これから誰かのために
必ず 持つ日がやって来るから その日を待とう
ありがとうだろうか
愛してるだろうか
夜通し寝ないで考えた愛の言葉
やっぱり どんな言葉でも 気持ちを込めた言葉なら伝わるはずと
僕は ありのままの気持ちを君に 届けたよ
それは多分ね 君しか持ってない
世界にたったひとつのプレゼント
いつか遠い未来で紐解くんだ。
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僕は通り過ぎていく夜を見つめている
誰も知らない誰かの痛みが見えるような
ふいに頭の片隅に浮かぶような そんな
鼓膜に寄り添うような 声が聴こえたら
ただ 眺めているだけだった世界が 途端にあざやかに色づいて少しだけ僕に笑った
寂しさがはみ出したままの心を
弱虫だと さげすんでた昨日
そして誰かの痛みを知った今日
大切なものが何かわかったから
もう迷うことはない まっすぐ君の涙に
歩み寄れる そんなやさしい人になりたい
ふいに降り出した雨に差す傘はない
何も知らないままこんなとこまで来たよ
夜明けまえの街並み ぼんやり眺めてた
脳裏に焼きついたような 記憶という名の 思い出を 雨は丁寧に濡らす
ささやかな 暮らしの中に 少しだけ 灯る幸せ
そっと語りかけるように ささやく
僕を包み込むすべてに感謝できるかな
そして憎しみを 愛しさに変えられるかな
守るべきもの 愛すべき人
ひとつひとつ 数えてみたら 僕にもこんなにたくさんの宝物がある それは僕の持ってる優しさのひとかけら
水面に浮かぶ小さな光
それは何かの兆しのように 巡る季節をあるべき場所へ返すよ
寂しさがはみ出したままの心を
弱虫だと さげすんでた昨日
そして誰かの痛みを知った今日
大切なものが何かわかったから
もう迷うことはない まっすぐ君の涙に
歩み寄れる そんなやさしい人になりたい
誰かの痛みを 自分の痛みのように思える
そんな やさしい人になるよ。
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泣けない君のために僕が泣いてあげるよ
たとえば君が傷つき肩を落とす日には
ありふれた言葉で君を笑わせてみせるよ
人の涙を見ても 鼻で笑うような世の中で
せめて僕だけは 君の涙を笑わない
だって自分の涙を笑うことができないように 人の涙もそれと同じだから
泣けない人のぶんまで 僕が代わりに泣いてあげるんだ
数えきれない人の痛みさえ 僕が代わりに引き受けてあげられたらいいのに
それは けして出来ないんだ
誰も人の身になれてもね その人の痛みをじかには感じられない
だから、僕らはせめて 人の痛みをわかったように
泣けない人のぶんまで 泣いている
泣けない人のぶんまで 泣いている
誰にも愛されてないと言う君に言うよ
愛されてないって言うけど本当かなあ
愛していなかったら誰も心配しないよ
親が君を見るまなざしと他人が君を見るまなざし どうしてもすれ違うまなざし
所詮他人と言うけれど その他人も君と同じ気持ちで 同じ痛みを抱えてる
泣けない人のぶんまで 僕が代わりに泣いてあげるんだ
なにが愛がわからずに 自分のお腹を痛めて産んだ我が子さえ愛せない親がいる
だからせめて迷いながらでもいいから
なにが愛なのかを一緒に考えてゆこう
目には見えないのが愛なのに 誰かに重ねて見ているよ
愛を知らないふりしてても誰かを愛している
愛を知らないふりしてても誰かに愛されてる
だから、僕らはせめて 人の痛みをわかったように
泣けない人のぶんまで 泣いている
泣けない人のぶんまで 泣いている
君の痛みを知ることが出来ない僕に出来るのはせいぜいそれだけだ。
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切り立った崖に
建った 城の中
あの頃僕は吸血鬼で
あの頃君は幼気で
ただ二人はわがままに踊ってた
牙を 剥いて
正義に刃向かった
あの頃僕はオオカミで
あの頃君は 子羊で
終わらない追いかけっこの毎日だった
蝙蝠は 羽を広げ
闇に 紛れて
愛を音波にのせて
歌ってた
なんて素敵な夜だ
闇も優しく 笑ってる月がすべてを照らしてる
なんて素敵な夜だ
嘘もまやかしも 光り輝く 魔法のように
僕は直感を信じた。
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ここに存在するすべてのものに
重なるように 寄り添うように
生まれる影 今日も僕の足元に そして君の足元に揺れている
形あるものにも 形のない 見えないものにも 影はあって
確かなその輪郭を 縁取るように 存在を明らかにする
ただ僕らは ここにいて
生まれた意味さえもわからず
暮らしの中に 身を置いている
そんなことさえなんだか滑稽だから
せめて 足並みをそろえて
手を取り合って それらしく生きる
どんな場所にも どんなものにも
光が あたれば 影が出来るよ
命を持たない ものも影があるなら それは嘘じゃない
たとえば 君の中にも僕の中にも 多かれ少なかれ影は生まれる
不確かなものを確かにするのは 目には見えない影
笑ったり 泣いたりすることさえ
誰かに強要されてるわけじゃない
それなのにどうして笑い 泣くんだ?
そんなことさえまるで 曖昧だから
せめて 人の気持ちもわかったように
同じ命を 持っているのだと確かめ合う
夕暮れが 街に影を落とすとき
すべての光は 闇に吸い込まれていくのに
どうしてだろう まだ光は残ってる
僕らはいつから闇を恐れて 影さえも照らそうとしたんだね
でも 君の心に 生まれた影は消えないよ
だって影があるから君はここにいるんだ
生きてることさえ 影がなければ
確かめるすべさえ持たない
あるはずもないものを確かにしている
影は 曖昧な存在を支えている
僕らは その影に助けられて生きてる
命の 足元に生まれる影
君に生きていることを教えてる。
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野球グラウンドの金網のそばを通って
いつものパン屋のまえを通って
歩道橋から 見える夕暮れに手を振ったら
いつものように夜があたりを包み込むよ
さよならが待つこの道を 寄り道せずに帰ろう
ひとつひとつ 今日あった出来事を
思い出しながら 記憶を拾い集めるように
僕が来たこの道は もう来れない道になる
だからせめて忘れないように今をかみしめる
日の短さが 季節の変わり目をおしえる
ほらね気づけばもう半袖ではいられない
何ひとつ 変わらない街並みに変わってく
僕の姿はどんなふうに映っているのかな
おかえりが待ってる
帰る場所がある 幸せ
一人一人に 与えられたたったひとつの命
無駄にしないように 最後まで生きること
君が来たこの道は僕もいつか通る道になる
遠い昔に誰かが通ったこの道を僕も 今歩いているよ
夜空に輝いている星の ひとつひとつに物語があるように
地上に輝いている僕たち人間にもいろんな物語がある 素敵だね
ひとつひとつ 今日あった出来事を
思い出しながら 記憶を拾い集めるように
僕が来たこの道は もう来れない道になる
だからせめて忘れないように今をかみしめる
命あることに 感謝する。
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最初はよちよち歩きで這っていたよ懸命に
今は二本足で自由にひとりでも歩けるよ
少しずつ 自分の足で立ち上がる
立ち上がれるようになってゆくんだ
かたつむりみたいにヤドカリみたいに
たくさんの思い出を背負ってる
寂しくなったら 思い出してよ僕のこと
君の思い出の中でいつも笑ってるから
命には名前なんて 都合のいいものはない
だから時に曖昧になる あやふやになる
だから せめて 僕は僕であることを
忘れないように 足元の影を確かめる
親の力がなけりゃ何も出来ない でも
今は違うよ ひとりでだいたいのことは出来る
少しずつ 親の力を必要としなくなる
だけど感謝を忘れてはいけない
どれだけの季節が巡っても けっして
忘れられない思い出が僕にはあるよ
立ち止まるとき 思い出してよ 誰かとの思い出が君を励ましてくれるだろう
決まりきった 生きる意味なんかないのは
わかってるから 意味を見いだそうとする
今ある時間をただ偶然とは呼びたくない
忘れられない思い出を抱いて歩いていく
日々刻まれていく時間の中に 重なるように 思い出は ひとつずつ増えていく
僕もまたひとつ削られていく時間を感じながら それでもなにものにも代え難い何かを手にする
命には名前なんて 都合のいいものはない
だから時に曖昧になる あやふやになる
だから せめて 僕は僕であることを
忘れないように 足元の影を確かめる
決まりきった 生きる意味なんかないのは
わかってるから 意味を見いだそうとする
今ある時間をただ偶然とは呼びたくない
忘れられない思い出を抱いて歩いていく
生きていく。