詩人:どるとる | [投票][編集] |
誰かの痛みを肩代わりすることが出来たなら
僕はきっと 君の悲しみを全部 引き取るだろう
大好きな人の悲しんでる顔なんて 見たくない
君の笑顔が 一番好きだから 涙を見ないふりしてた
忘れてたよ 君の痛みは僕の痛みだって
忘れてたよ 僕の痛みは君の痛みだって
僕が傷つけば君も傷つくし
君が傷つけば僕も傷つくんだなあ
こぼれ落ちる涙は君の悲しみが素直に形になったものだって
ばかな僕には どうしても思えなかった
大好きな人だからこそ 勝手なイメージを押しつけてた
僕の想像してた君はいつも おかしなほどに笑ってた
思ったんだ 君が僕の支えになってくれるなら僕も君の支えになってあげようと
その痛みを安らぎに変えていけるようにすることが僕の役目
忘れてたよ 君の痛みは僕の痛みだって
忘れてたよ 僕の痛みは君の痛みだって
僕が傷つけば君も傷つくし
君が傷つけば僕も傷つくんだなあ。
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お小遣い貯めて買った小さなカメラで
いろんな景色を 写しました
君の笑った顔が撮りたくて買ったカメラなのに
どうして君は どこにレンズ向けても
見当たらないのかなあ
君との思い出は 心の中には こんなに
あふれているのに 一枚の写真も無いよ
机の引き出しにしまい込んだ僕のカメラ
今じゃもう埃かぶって いくらの値打ちもない
少し大人になってからこのカメラで
自分の子供を 写しました
小学校の入学式 青空の下 元気いっぱいに笑う君がいた だけどふいに思い出した
本当に撮りたかった人
どんなにうまく撮れた写真でもきっと
その時の気持ちだけは写し取れないから
人は シャッター切るのと同時に心のシャッターも切るだろう
いつまでも忘れないように
遅くなってしまったけど君と行きたかった場所に来たよ
そして、僕はそっとあの頃の君に向かってレンズを向けて
シャッターそっとおろすんだ
撮るよ はいチーズ
思い出は色あせない
そこに君はいなくても心の中で
いつでも君に会える。
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特別なことなんて 何も出来ないや
考えても考えても 浮かばないや
君はこの世界で 一番大切な人なのに
どうしてだろう うまく愛せない
時々 糸が絡まるように
二人は すれ違って
言葉もなく 背中合わせで 夜を明かす
こんなに君が好きなのに
こんなに君と居たいのに
どうして 好きであればあるほど
むきになって つまらない意地を張ってしまうんだ
今は まだ 言えないごめんねもありがとうも
いつか 素直に言えたならいいな
それまではぎこちなく 続く二人の毎日
お互い意地っ張りの僕らは背中合わせの恋です
おもちゃ箱を ひっくり返したような
子供が戯れに積み木を崩すような
そんなことばかりいつまで続けてるの
わかっているのに あいにく不器用で
時々 君の優しさにハッと気づくときがある
自分のいい加減さを反省しては 君を想うよ
どんなに好きだとしても
好きの中に 隙が生まれる
その隙を突いて 悪魔が忍び込む
またそんなこと言ってはぐらかすんだからと君なら言うね
今はまだ 果たせない約束も 下手くそな口づけも
いつか 胸を張って出来たならいいな
それまでは 寄り道しながら進む二人の毎日
お互い 寂しがり屋の僕らは結局離れられない
思い出すよ あの日の夜のことを
君は 雨の中 傘を忘れた僕に駅まで傘を持ってきてくれたね
なんかいいね なんかいいね
そんな場面
泣いてるところ隠すようにそっぽ向いてた僕に君は言ったね
「私のまえなら いくら泣いたっていいから」
言わなかったけど僕はうれしかったよ
こんなに君が好きなのに
こんなに君と居たいのに
どうして 好きであればあるほど
むきになって つまらない意地を張ってしまうんだ
今は まだ 言えないごめんねもありがとうも
いつか 素直に言えたならいいな
それまではぎこちなく 続く二人の毎日
お互い意地っ張りの僕らは背中合わせの恋です。
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別々の 暮らしをする 違う 人同士が
恋をして 寄り添って やがて愛を誓って
手をつないで キスをして 目配せをして
同じ時間の中 幸せを分かち合うこと
たとえばそんなことが愛だとしたら素敵だなあ
ひとりじゃ出来ないことも
誰かとならば 出来るよ だから一緒に歩こうよ僕と
面倒くさいこともややこしいことも
二人ならなんとか やっていける
ひとりでは 重たい荷物も二人で運べば
きっとそれほど重たくない
君が笑ったり泣いたり怒ったりする
ひとつひとつの表情を見逃さないように
君のすぐ近くで見ていることが
なんとなく僕の役目のような気がするよ
だから 死ぬまでどうか一緒にいよう
悲しんだり喜んだり喧嘩したりしよう
性別も趣味も違う
住む場所も違う二人が
出会って すぐに恋に落ちてしまう
それはまるで 魔法のようで不思議だ
だけど魔法じゃない みんな同じ恋をする
たとえば僕にそんな明日が来るなら
何かと忙しい毎日ですがどうか お体には気をつけて
ひとりでは 苦しい人生も二人なら
おしゃべりしてるうちに終わってしまう
君が 励ましてくれたり 誉めてくれたり
ひとつひとつの言葉が宝物だよ
君のその笑顔を独り占めできる
僕は世界一の幸せ者だよ
だから死ぬまで幸せだよ僕は
たまには無茶もしよう ばか、やろう
ひとりでは 重たい荷物も二人で運べば
きっとそれほど重たくない
君が笑ったり泣いたり怒ったりする
ひとつひとつの表情を見逃さないように
君のすぐ近くで見ていることが
なんとなく僕の役目のような気がするよ
だから 死ぬまでどうか一緒にいよう
悲しんだり喜んだり喧嘩したりしよう。
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君の顔を 画用紙にイメージで描いてみたんだ
でもうまく描けない
イメージじゃ 本当の君の顔は
自分が今どんな顔して生きてるのかさえ
わからない僕には 見えない他人の顔なんてさらにわからない
君の笑った顔が好きで
君の泣いてる顔も好きで
君の怒った顔もなにげに好きだったりするよ
君が落ち込んでるときの悄げた顔や
君のはにかんだ 恥ずかしがる顔も
君がふいに浮かべるもの思いに耽る顔も
全部君だ 僕は全部好きだ
自分の手を 画用紙にスケッチしてみたんだ
思えば一人一人違う指の形 大きさだってみんなばらばら
君の手と僕の手を重ね合わせてみた
ほら君の手は僕の手よりずっと小さくて指だって細い
君のすねた顔が見たい
君の疲れた顔も見たい
君の呆れた顔もなにげに 気に入ってたりするよ
君が真剣に何かに取り組む姿も
君が ふざけて 僕をからかう姿も
君が子供みたいに意地を張る姿も
全部君だ 全部僕の君だ
君と僕はどことなく似ているよ
違う人同士なのに
まるで鏡に映したようなおかしな二人
君の笑った顔が好きで
君の泣いてる顔も好きで
君の怒った顔もなにげに好きだったりするよ
君が落ち込んでるときの悄げた顔や
君のはにかんだ 恥ずかしがる顔も
君がふいに浮かべるもの思いに耽る顔も
全部君だ 僕は全部好きだ。
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今日も帰るよ おかえりが待つ家に
優しいあの人の笑顔が待つ家に
今日も帰るよ ただいまを言うために
だけどそれだけじゃないことも知ってる
幸せとは とても言えないような
貧しい暮らしをしている誰かもいる
そんな 光と影に隔てられた世界だから
僕は願うよ 僕の幸せがみんなの幸せに みんなの幸せが僕の幸せになりますように
あなたが笑ってるときに僕も笑ってたい
あなたが悲しんでるときに僕も泣きたい
あなたの幸せを僕も全身で感じたい
そして僕も幸せだよと堂々と喜んでいたい
今日も沈むよ 夕日はゆっくりと ほらね
歩道橋からよく見える 夕闇近づく頃
今日も お疲れさま それぞれの帰り道
生きてる場所は違ってもみんな同じだ
汗流し頑張ったよ
満足とは言えないような イマイチな今日にため息ついてる
僕なんかしあわせなほうだと思う
周りを広い視野で見渡せばほらね 僕なんかよりずっとたいへんな今を生きる人がいる
あなたは自分がどんなにたいへんでも誰かを思う優しさと思いやりを持っている
僕もそんなあなたを見習って 自分より誰かを思いやれるように 自分の今をしっかり生きたい
胸の真ん中に打ち立てた 頑丈な誓いの柱
簡単に折れないように支えてくれるのは
きまって自分じゃない周りの人たちの力
あなたが笑ってるときに僕も笑ってたい
あなたが悲しんでるときに僕も泣きたい
あなたの幸せを僕も全身で感じたい
そして僕も幸せだよと堂々と喜んでいたい
あなたは自分がどんなにたいへんでも誰かを思う優しさと思いやりを持っている
僕もそんなあなたを見習って 自分より誰かを思いやれるように 自分の今をしっかり生きたい
今しかない今を後腐れないように
精いっぱい 生きたい。
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水清き 河の流れにわたしは笹舟を浮かべ
たくした願い事ひとつ
季節はただようように手のひらからすべり落ちる
濁りのない透き通った赤子の額のように
白く 輝く 決意
岩のようなかたい意志を 胸の奥に抱いたまま
少年は 追えどつかめぬ明日を追いかける
夏の暑さに 目が眩み
冬の寒さに 凍てついて
それでも 暖かな春を待ち
何度でも 何度でも
押し寄せては引いてゆく繰り返す季節の波に
わたしはわたしを乗せるのです。
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アトリエの片隅に
立てかけられた
一枚の油絵
巧みなタッチで
描かれている
裸婦の体
なぞる曲線
なぜか
荒々しい中に
繊細さがある
わたしはわたしを
完璧には描けない
おまえもおまえを
完全には描けない
それは形のない
影のようなものです
輪郭さえも幻で
命は本当は嘘の塊
でもここにある
体はすべての答え
不思議でしょう
でもそれが
あなたがしりたがっていた真実
目をそらさないで
耳をふさがないで
わたしがわたしで
おまえがおまえで
あるということを
わたしはわたしだと
おまえがおまえだと
潔く認めるために。
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年老いた旅人の
最後に行き着く場所
世界の果てか
空の彼方か
夢の島か
たったひとつの
一ページ
ああ 僕は目を静かに閉じて
なにが本当か 考えてみた 旅立ちの日に
この道をやがて
辿ってゆけば 終わりにたどり着いてしまう
この道はやがて
続いてゆく先に 静かな死が待つだろう
いくつもの屍が教える 答えを
僕もいつかは受け入れられるかなあ
かすかでもいい旅の終わりに笑えるならば幸せになることなど容易いはずだ
容易いはずだ。
その一瞬、そのたったひとつの思いに
たどり着くために
生きているんだから
生きてきたんだから。
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この世界は誰もが
顔に見えない仮面をつけているだろう
生きていくためには
傷つかないように
他人に本心を悟られぬように
嘘で心を 隠しているんだろう
悲しいときは 笑ってるふりをして
怒ってるときには
やさしいふりをして
醜い本心を 嘘で覆い隠すのさ
どんな顔してても 嘘が君の顔を
醜くゆがませてるよ 笑顔さえも どこか嘘っぽい
どんな顔してるのか 見せてよ君の心を
本当に知りたいのは その笑顔の下に隠れた すっぴんの心
雨が降ったあとのやけに湿った道路
それによく似た この街に生きる人々
景色を象る 細やかなその輪郭が
ふっと千切れたら ばらばらになる
頼りにならないその場しのぎの優しさ
さも仲良く見える人の間に見える闇
その闇の中浮かぶ刺々しい感情
けして交われない他人との距離感を 無理に埋めないで
どんな顔してても 心だけはいじらずに
化粧するなら 顔だけでいい 心はありのままで
どんな顔しているの? 見えない君の心に
そっと差し伸べられた手は 嘘のない単純な愛であればいいな
なんとなく 人と向き合うたびに
一番先に目がいく 人が見ているもの
僕の心を見透かすようなその瞳は
本当は何も見えてない ただあるがままを見つめればすぐに見失う人の形
だから、まっすぐ 向き合えない 斜にかまえて 声と声だけで会話する時代
どんな顔してても 嘘が君の顔を
醜くゆがませてるよ 笑顔さえも どこか嘘っぽい
どんな顔してるのか 見せてよ君の心を
本当に知りたいのは その笑顔の下に隠れた すっぴんの心
きっと美しいだろう。