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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[5830] 迷子のうた
詩人:どるとる [投票][編集]


夕暮れ 帰り道を急ぐ 人の流れに
のまれて僕はいつの間にか早足になる
人いきれの通りに 灯る明かりは
眩しすぎて 夜が来たのに涙が丸見えさ

どうしたものかと とぼとぼ歩いてく
ため息を何度も飲み込んで 吐き出せずに
出口を求めてさまよい歩いて気づいた
この世界はどこまで行っても迷路だと

乗り上げてしまった舟の形
それに似ている 僕はいよいよ終わりかな
夢見ることだけは得意中の得意なんだ
だけど形に出来ない 夢見るだけ

どうしたものかと 困り果てたから
とりあえずわけもなく駆け出した夜
あるはずもない出口をまだ探している
教えてよいつまで生きればいいですか?

迷子のように はぐれてしまった誰かを探している
はぐれてしまったのは自分自身だろう
早く見つけたい 迷子の迷子の心

どうしたものかと とぼとぼ歩いてく
ため息を何度も飲み込んで 吐き出せずに
出口を求めてさまよい歩いて気づいた
この世界はどこまで行っても迷路だと
人は誰でも迷子だと
死ぬまで何かを探し続けるんだと。

2014/09/21 (Sun)

[5831] 約束のリボン
詩人:どるとる [投票][編集]


結んでごらん とわに解けない 繋がりを
魔法のない世界では 思いや気持ちが
人の心と心を 結びつけている

見えない リボンで
重なり合った 命は螺旋状になって
いくつもの時代をつなぎ合わせてく
終わらないDNAのトンネルを潜って
また 同じ場所にたどり着く すべてのはじまりはここからはじまる

折り鶴ひとつ 手のひらに乗せて あそぶ
小さな瞳に 小さな体躯を象る
人の摩訶不思議 見えるものがすべて

聴こえるものがすべてなら 嘘が多すぎるだろうこの世界は
僕の中に流れる血潮さえ形を持たない
終わらない 物語を読んでいると誤解して
また ページを捲る手が新しい季節を連れてきても 知らん顔です

何ひとつ無駄のない世界だよ
だってすべてに意味が付随している
わかるかなあ 君は最初からすべての答えだってことに

見えない リボンで
重なり合った 命は螺旋状になって
いくつもの時代をつなぎ合わせてく
終わらないDNAのトンネルを潜って
また 同じ場所にたどり着く すべてのはじまりはここからはじまる

闇にひびが入って
空の隙間から差し込む光 そこに朝は生まれる
そこに今日は生まれる
そして僕ら生まれる
遠い太古からの約束 最初から僕は 僕だった。

2014/09/21 (Sun)

[5832] 
詩人:どるとる [投票][編集]


まだこの手は覚えているよ
消えた君との ひとつひとつを
開いたり閉じたりしていると
君がそこにいるみたいで泣きたくなる
たとえば 花が咲き散るように命も同じなら
ただそれを当たり前なことと つめたく笑えればいいのになあ

人はどうしてこんなになくしてしまったものにさえ
恋しさを覚えるの
あるはずもない君のぬくもりがまだ
この手を離さない

過ぎてく夏を遠く見つめてた
はらはらと落ちる葉が一枚
くるくると 回りながら窓をかすめ
季節の変わり目を僕に教えている
たとえば 夢から覚めるように 気づいたんだ
どんなに探してもなくした命は もう二度と見つからないと

君と何度もつないだ手のひらに たくさんの思い出が浮かぶ
涙に濡れたきのう
大切な人との永遠の別れは生々しく

傷になるよ 歩いてく道に立ちふさがる
壁になるよ それでもなぜ僕らは
振り返ってしまうんだろうか
それはきっと刻んできた思い出が どれだけ自分にとって
大切かを知ってるから
マッチ擦るようにかすかなぬくもりに寄り添う

人はどうしてこんなになくしてしまったものにさえ
恋しさを覚えるの
あるはずもない君のぬくもりがまだ
この手を離さない

抱えきれない君への愛がまだ
この手に残ってる。

2014/09/21 (Sun)

[5833] 
詩人:どるとる [投票][編集]


愛が何かなんてわからないから
とりあえず思うままに愛されてみる
とりあえず思うままに愛してみる
そしてやがて 愛が何かなんとなくわかったとき
人ははじめて人を 愛することが出来る
人ははじめて人に 愛されることが出来る

難しいことは いいよ たとえば自分じゃない誰かの優しさにふれたとき
ちらりと見える 血の通ったあたたかい心それが答えだ

人に愛されることも知らないで
人は人を愛することは出来ないから
まずは生まれたばかりの命を愛でよう
自分のことのように 精一杯の愛で
思いつくままに 愛されながら 愛というものを教えてもらおう

愛は人の目には映らないから
耳にも聴こえるものでもないけど
何かに重ねてはじめてわかる
一緒に過ごす毎日の中で 愛とふれ合って
人ははじめて愛を 心にわからせるんだよ
人ははじめて愛を 理解することが出来る

ややこしいことはいいよ たとえば誰かに恩を感じたとき
僕もその誰かに恩を返したいと思う心に愛は生まれる

人に愛されたことがない人は
どうやって人を愛せましょう?
ねえ愛するべき我が子さえ傷つける
あなたのしている行為は愛なんかじゃない
拳で教える愛も愛だろう けれど心で教える愛も愛だろう?

痛みを与えるだけの愛ならば 愛である必要はない
暴力という名前に変えなさい
愛は心だけが教えられるものなんだ

人に愛されることも知らないで
人は人を愛することは出来ないから
まずは生まれたばかりの命を愛でよう
自分のことのように 精一杯の愛で
思いつくままに 愛されながら 愛というものを教えてもらおう

そうやって教わった愛で 誰かを愛せればいいなあ
愛を知らないあなたもいつか 誰かに愛されることで
少し遅い愛を知る。

2014/09/21 (Sun)

[5834] 渇き
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どれだけ人を愛しても
どれだけ人に愛されても
永遠に満たされることのない
渇きに 苦しみながら生きていくのか

終わらない闇の中をひたすら落ち続けて
光を求めて手を伸ばせば 頭に蛆がわく

どれだけ人を憎んでも
どれだけ人に憎まれても
けして光の下を歩くことはできない
道化のようにただ笑うだけさ

結局行き着くところは同じ場所
夜の帳が降りるころ また僕は恐る恐るページをめくる

鳥の羽ばたきに目を覚ませば朝が
否応なく 僕に生きろと命ずる
そこに心はないのだろう
ただ何度でもきりもなく恥という字を書くために墨をするだけさ

どれだけ人を愛しても
どれだけ人に愛されても
永遠に満たされることのない
渇きに 苦しみながら生きていくのか

永遠に手放すことのできない
病に 侵されながら心臓は動くのか

血は流れ、この目に腐乱した世界を映すのか。

2014/09/22 (Mon)

[5835] まぶしい世界
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もう何もなくなってしまった
雨音にかき消えたような声みたいに

世界はただ 規則正しく
分けていく 悪しきもの正しきものを

なぜだろう それが時にうっとうしいよ
逆らいたくなる 牙を剥きたくなる

見れば見るほど まぶしい世界
欲しいものにあふれてる魅惑的な世界

それだけに僕は納得がいきません。

2014/09/23 (Tue)

[5836] 
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愛はどこにあるのかなあ
生まれたときからずっと見ていた
そんな気がするけれど
多分愛は見ようとして見れないものだから
気長に探していこうと思うんだ

目の前にある人々の営みにそっと
寄り添うようにあるなんでもない
あなたの優しさや思いやりがそうなんじゃないかなあ。

2014/09/23 (Tue)

[5837] 今日といういつかの未来
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いつか ここにあった暮らしの中に
確かにあったよ 誰かの笑顔が

やがて 時が経って 何もかも変わって
その笑顔は 棺桶の中にしまわれた

変わらないものなんて何ひとつないことを僕らは痛いくらい知っている

あまねくすべてのものに
それぞれ 与えられた今があるなら
命尽きるまで 僕は生きていこうと思う

どこまでもまっすぐに続いてるこの道の向こうで
僕らは また何度も笑ったり泣いたりするのだろう

今日といういつかの遠い未来にたどり着くその時まで
僕らは 悩んだり迷ったり そんなことをきりもなく繰り返す

それでいいんだよ
それでいいんだね
誰かが 教えてる

積み木のように日々を積み上げる
悲しみさえも思い出と呼べるかなあ

やがて 夢から覚めたように気づけば
こんなに長い道のりを歩いてきたんだね

生きていること あるいは生きてくこと
答えはないけど いつでも答えを決めるのは僕だ

この世界にたったひとつの命を持つこの世界にたったひとりの僕という存在はちっぽけだけど

たくさんの人の中で見劣りせずに輝いているはずだ
同じような顔の中に紛れ込んでも僕は僕をなくさない

だから素敵なんだよ
だから素敵なんだよ
心が教えてる

どこまでもまっすぐに続いてるこの道の向こうで
僕らは また何度も笑ったり泣いたりするのだろう

今日といういつかの遠い未来にたどり着くその時まで
僕らは 悩んだり迷ったり そんなことをきりもなく繰り返す

それでいいんだよ
それでいいんだね
誰かが 教えてる。

2014/09/23 (Tue)

[5838] 旅立ちの日
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旅に出るなら 心をひとつだけ
トランクにつめ込んで 出かけよう

同じような 人たちが同じように 迷い悩み苦しむこの世界

滑稽だなと 眺めている僕も あなたと同じ世界で生きている

窓を開け放って
世界を見つめれば
ほらね ありふれた
毎日がどれだけ
幸せかわかるよ

花さえ ためらいなく
大地に根を張って
川は穏やかに流れ
青い空に雲が浮かぶ

うれしそうに
笑ってるこの時間だけは 世界に悲しいことなんてないんだと思えるんだよ

夢を見るなら 大げさな夢を見る
現実の追いつかないところまで逃げる

変わらない街並みを変わらない僕が 変わらない気持ちで

いつまでも旅立ちの日を遅らせて もう何度も友を見送った

風を あつめよう
少し違う角度から
世界を見つめれば
見違えるよ
今までの世界が

目には見えない色に染まる
画用紙いっぱいに描く私だけの世界
そこには涙はない

今度は僕が誰かに見送られる番だ 今日は旅立ちの日
夜が明けたら 身支度をととのえて 扉を開こう

花さえ ためらいなく
大地に根を張って
川は穏やかに流れ
青い空に雲が浮かぶ

うれしそうに
笑ってるこの時間だけは 世界に悲しいことなんてないんだと思えるんだよ。

2014/09/23 (Tue)

[5839] 恋は薄紅色
詩人:どるとる [投票][編集]


ほら ほっぺたを
赤く染めるのは
きっと誰かに
恋をしたからでしょ

心の中のポストに
そっと届いた
恋だより

春じゃないけど
春だ
雨降りだけど
晴れやかだ

「君が好き」
ただそれだけで
世界があざやかに
見えるよ 不思議だね
「恋をしてる」
ただそれだけで
すべてにありがとうって感謝できるんだ

言葉を今、糸を紡ぐように
あなたのために 編んでいます

暮らしのあちこち
見え隠れするよ
幸せってこういう
気持ちをいうんだね

まぶたの下で
風に揺れるまつげ
ピアノを弾くよ

夢のようだけど
夢じゃないよ
でも夢のような
幸せな時間

君と笑う
ただそれだけで
なんでもない毎日が
なぜこんなに楽しい?

はじめて恋をした人があなたで良かった
心から思うよ

ありふれた言葉だけどまっすぐに伝えよう
僕は君に恋をしているんだ

薄紅色に心は染まっているんだ

「君が好き」
ただそれだけで
世界があざやかに
見えるよ 不思議だね
「恋をしてる」
ただそれだけで
すべてにありがとうって感謝できるんだ

言葉を今、糸を紡ぐように
あなたのために 編んでいます。

2014/09/23 (Tue)
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