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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[5840] いとおしい呼吸
詩人:どるとる [投票][編集]


すべての愛しいものが
皆、同じように呼吸している

形があるなしに関わらず
上手い下手に関わらず
呼吸している

生きているという
わかりきったことを確かめるための一番わかりやすい方法は
呼吸しているか
していないかだろう

でも 呼吸しているだけで本当に生きているといえるのかなあ

その呼吸のひとつひとつに ちゃんと喜びが無いと悲しいだけだ

「泣きたくなる、呼吸をするたび」吐き出した時たまらず溢れ出る涙

「僕は生きているんだね」
そう思ったら 世界が途端に色づくのがわかった

気づけばもう空は暮れて
日が傾いてく 夕暮れの街並み

顔を見合わせて笑ったよ
お互いの顔が夕陽で真っ赤っかに染まってる

ただ呼吸を繰り返すだけで生きられる
簡単なことなのに
時々それがたまらなく苦しくてでもうれしくてしかたない

数えきれない呼吸の繰り返しが 生きていることを明らかにする

たとえば明日笑えるなら苦しい今日の呼吸もいとおしい

もう死にたいなんて間違っても思わないよ
この世界はまるで複雑に絡まった糸の形

「僕は生きているんだね」
そんな当たり前のことに気づいたら すべてが輝いた

忘れてはいけないことは呼吸は必ずしもその人に幸せを 恵んでくれるものではないということ

「泣きたくなる、呼吸をするたび」吐き出した時たまらず溢れ出る涙

「僕は生きているんだね」
そう思ったら 世界が途端に色づくのがわかった。

2014/09/23 (Tue)

[5841] 涙は夜の水底で夢を見る
詩人:どるとる [投票][編集]


ねえ 明かりの消えた夜の街並みの中に
優しさを探す僕は変なんだろうか

愛を知らない飢えた 獣の形
牙をむけるのは
誰がいいですか

居場所のない心はただ闇をさまよい
落ち着ける場所を探して
ふいに流れ落ちた涙は夜の水底で夢を見る

待ちかねた朝はその内にやって来るだろう
光が僕を迎えに来る
その時世界は白く輝くよ。

2014/09/23 (Tue)

[5842] ありふれて
詩人:どるとる [投票][編集]


幸せはどこにあるのだろうか
ずっと昔から探してきたような気がする
だけどいまだにわからないんだよ
人は幸せは気づいてしまったら
幸せじゃないって言うけれど
気づかないような隠れた場所に
幸せがあるのなら
僕は幸せなのに幸せに気づかないままで
ずっと生きてくのかな
それもおかしな話だね

でもそういうことなら 幸せは いつも人のそばにあって
なんでもない日常に寄り添ってくれているのかなぁ
目が覚めて 朝ご飯平らげて いつものように仕事や学校に行く
ただそれだけのありふれてる毎日が幸せのありかなら
僕はずっとありふれていたい そう思った

散らかした部屋を片付ける
季節はまたひとつ移り変わってく
大人と呼ぶにはまだ早いんじゃないか
子供みたいにわがままばかりの僕で
それはお互い様と笑うけれど
宝探しするように幸せを探す
でもなんとなく
わかったんだ 幸せは探すより気づくものだと
踏切が降りて また僕は電車を待つ

笑ってしまうよ もう僕は十分幸せだって
欲張ってはいけない ふつうがいちばん僕には似合ってる
なんとなく当たり前なことに気づいたら
幸せなんて いつの間にかこの手のひらの上 心を満たすあなたのぬくもり
僕はそれを幸せと呼ぶことにした

今日もまた
誰かに手を振る帰り道
思い出したように あふれる涙のわけは
僕がいちばん知ってる でも内緒さ

幸せは いつも人のそばにあって
なんでもない日常に寄り添ってくれているのかなぁ
目が覚めて 朝ご飯平らげて いつものように仕事や学校に行く
ただそれだけのありふれてる毎日が幸せのありかなら
僕はずっとありふれていたい そう思った

僕はずっと君と手をつないでいたい
それだけで幸せだと思った。

2014/09/23 (Tue)

[5843] 前科
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ぼんやりと過ごした
1日の終わり
長い夢から覚めたように気づくよ
あの坂道のぼればすぐに夜が来る
僕はなんだか寂しくなったよ

自分の中に心細さや弱さを見つけた僕は
僕もこんな気持ちを抱くんだって思った
一度、そんな気持ちになったらそのままどこまでも沈んでく

意味もなく荒れてたきのうの僕が
散らかした世界を今日の僕が片付ける
駄目な奴だなと 心底呆れたら 少しだけ今日の僕はきのうの僕よりまともになった
そんな気がしたのは思い過ごしかなぁ

融通がきかない
正しさは素直な僕の思考をころす
暗闇の中に閉じこもり寝息を立てる
する事もなく時間だけが過ぎる
君の中に 優しさや思いやりを見つけた僕は
自分にはないものをたくさん持っている
君を少しばかり 羨んでたんだ それは本当だ嘘じゃない

意味もなく 泣いてるふりをして さも頑張ってますよって姿をしてみる
そんな姿を恥ずかしいと思った今日の僕なら 少しは君を愛せるのかな
死にぞこないの自分のことも

昨日の傷を残したままではうまく笑えるはずもないだろう
きのうまでの僕とは違うのさ今日の僕は
きのうの僕にさよならをするよ

意味もなく荒れてたきのうの僕が
散らかした世界を今日の僕が片付ける
駄目な奴だなと 心底呆れたら 少しだけ今日の僕はきのうの僕よりまともになった
そんな気がしたのは思い過ごしかなぁ。

2014/09/23 (Tue)

[5844] 月下美人が咲くころに
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こんなに 愛しい季節なのに愛せない
こんなに 愛しい思い出なのに直視出来ない

冷えた手を ポケットに滑り込ませる
夕暮れの風は からだに毒だよ 君ならそう言うかなあ

おかしいなあどんなに話しかけても
会話は一方通行さ
けして返らない

出会いはすぐに別れを連れてきた
いつの間にか君の笑顔が部屋から消えた

なんでだろう なんでだろう
気が遠くなるほど繰り返したよ

こんな思いをするくらいなら 君と出会わなければ良かった
でも君がくれた思い出があまりに 美しすぎて忘れられないよ

わかってたんだ でも僕は君を好きになってしまった
月下美人が咲くころに。

2014/09/23 (Tue)

[5845] にわか雨
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なぜだろう 僕は今
雨に濡れたい気分だ
傘など放ってしまえ
心まで濡れようぜ
悲しいことさえ 心地いい
ひとときだけの痛みは なだらかにこの胸の小窓を滑り落ちてく
数千の雨粒の中に
映る数千の世界が
目にも止まらぬ速さで地面に落ちる様を
僕らはどうして
涙と重ねてしまうんだろう。

2014/09/27 (Sat)

[5846] 自分になる
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夜を 夜と見つめずに
朝を 朝を聞き取らず
ただ世界を 斜めに見ていた
あの頃の僕は今より素直だった気がする
「世界に」じゃなくて
「自分に」素直になることが僕の役目だった

優しくあろうとすればするほどに
冷たく見える世界だから
本当に人を愛する為には
時には人に厳しい自分にならなくちゃ
時には人を叱れる自分にならなくちゃ

人を人と思わずに
全てをまともに受け取らず
曲がりくねった道をまっすぐに歩け
世界は時折 ゆがんで見えることだろう
鏡に映る僕らは滑稽だ
だからまっすぐ歩いてると道を外れる

いい人であろうとすればするほどに
裏切られる世界だから
全ての人を愛するよりも
たった一人の人を愛する自分になる
たった一人の人に愛される自分になる

そこにある大多数の全ての人を
「同じ」と思ってはだめなんだよ
「違うから」みんなその違いを愛するように
愛せるように 不器用に 共存してるんだ

優しくあろうとすればするほどに
冷たく見える世界だから
本当に人を愛する為には
時には人に厳しい自分にならなくちゃ
時には人を叱れる自分にならなくちゃ

どんな世界であろうと
どんな場所にいようと
変わらない自分でいる為に
自分は何度でも自分らしさを失って
脱皮するように新しい自分に生まれ変わる
だから本当の自分なんて自分も知らない
いつでもここにいる自分が自分だから。

2014/09/27 (Sat)

[5847] うそ
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花に重ねようか 命の有り様を
咲いては散ってく その姿は命に似ている
時を重ねようか 脆くも崩れ去るまで
高い塔のように 雲の上まで 積み上げる
神様は いない世界だから 理不尽や不条理がまかり通る
今日も善人が泣いて
悪人は笑う

優しい人の頭の上に
爆弾の雨が降る
無垢な子供のそばに
血が流れる
世界を平和と思うのは自分たちの
世界しか見えてないから
僕らは知らないんだ どれだけ世界が広いのか だから世界の汚い部分を知らない
狭い世界で生きてる
ちっぽけな存在

痛覚が麻痺した僕らには
わからない 他人の痛みは誰にも
物語を綴ろうか 風にめくられるページ
放っておけばそのままどこまでも行く
魔法なんか ありえない世界だから 大人も子供もなく痛みは
肌を突き刺して貫いて 心を踏み潰す

笑顔のそばには必ず誰かの涙がある
傷ひとつない子供がいれば
片足のない子供がいる
世界を平和と思うのは自分たちの
世界しか見えてないから
僕らは知らないんだ どれだけ世界が広いのか だから世界の汚い部分を知らない
狭い世界で生きてる
ちっぽけな存在

幸せに自惚れているだけの
僕らに見えている世界は巧みなうそのようで。

2014/09/28 (Sun)

[5848] 夕暮れに
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遠い夕暮れに 置き去りにしてきた
思いがいまさらあふれ出して
僕を濡らす 僕を濡らす
君を濡らす 君を濡らす

追いかけた けど 追いつけず まかれたよ
夕暮れの赤に 心まで染まったよ

どうしても わからない全てを 何かのせいにすることで
許せない自分を許してた

ただ悲しいから 泣いて
ただうれしいから 笑って
そんなふうに容易く心が動くなら
苦労はしないのに どうしてなんだろう
僕は素直になれない
見られたくない傷跡を見られるようで恥ずかしかったんだよ

浅い夢に 揺られて 舟を漕いでた
涙の海が広がって 街をただよえば
僕は笑うよ 僕は笑うよ
君はどうなのかなあ

レコードは回る いやしない神様の手のひらの上で

どうしてもわからない全てに 何かを重ねて見ているよ
途端に僕は寂しくなって言葉はそこで途切れる

ただ 生きたいから 生きて
ただ 死にたいから死んで
そんなふうにわかりやすくは生きられない
あらゆる全てに障害があって それをひとつひとつ片付けても
片づけきれない僕はただ笑うことしか出来なかったよ

ただ悲しいから 泣いて
ただうれしいから 笑って
そんなふうに容易く心が動くなら
苦労はしないのに どうしてなんだろう
僕は素直になれない
見られたくない傷跡を見られるようで恥ずかしかったんだよ

だから、何も言わずに今日をこのまま終わらせてね。

2014/09/28 (Sun)

[5849] 虫歯
詩人:どるとる [投票][編集]


私の中のあなた
あなたの中の私
違うイメージで
存在しているね

虫歯のような
放っておけない
罪や過ちに
今、メスを入れる

君は完全じゃないし
僕も完璧じゃない
だから間違える
何度でも何回でも

誰だって同じ痛みを抱えて悩んで迷うよ
でもそれは誰のせいにも出来ない

だから、あなたは
私の中で私以上に
輝くのでしょう。

2014/09/28 (Sun)
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