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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[5890] 未完成2
詩人:どるとる [投票][編集]


未完成な自分自身をどこかで憎みながらも
未完成な自分自身をどこかで愛しているんだ
その完成された未完成さが僕を限りなく人にするから。

2014/10/26 (Sun)

[5891] 最後まで走りきるランナー
詩人:どるとる [投票][編集]


もう負けないよ
いつの日か誓ったんだ
あの頃、僕がまだ幼かったとき
駆けっこで一等賞をとろうとして
それ以外は目にもくれなくて
大切なものが見えなかったんだ
大切なものは結果じゃなくどれだけ頑張ったかなのに
結果ばかりに惑わされ過程なんて見えなかったよ

僕は一番になったのに 最下位を走る人がなんだか
一番をとった自分より輝いて見えたんだ
僕がとりたかったのは
たくさんの人の中での一番じゃなく自分の中での一番だったんだ
たとえもう一番になれなくても最後まで走りきる ランナーはとてもかっこいいんだ

指にマメが出来るほど練習繰り返した
あの夕暮れの公園で逆上がりした
僕は何度も失敗をしてたっけ
何度やっても出来なくて
悔し涙をのんだんだ
自転車にもなかなか乗れなかったよ でも誰かが
背中を押してくれたからここまで僕は走ってこれた

僕はなにが欲しかったんだろう
一番になっても多分満たされないよ
でも最後までやりきることが出来れば
僕が待っていたのは
誰かからの拍手じゃなく 誉め言葉じゃなく
自分自身に 認めさせるような 揺るぎない自信ひとつだった

たとえ もう叶わない夢でも またいちから追いかけて
走り出す僕の心にはもう迷いはない

僕は一番になったのに 最下位を走る人がなんだか
一番をとった自分より輝いて見えたんだ
僕がとりたかったのは
たくさんの人の中での一番じゃなく自分の中での一番だったんだ
たとえもう一番になれなくても最後まで走りきる ランナーはとてもかっこいいんだ。

2014/10/26 (Sun)

[5892] ゆくえ
詩人:どるとる [投票][編集]


旅は続くだろうこのまま絶え間なく
明日を目指すだろう
私は私のまま あなたはあなたのまま
物語の中で 季節を行ったり来たりする

どこまで行けば いいのでしょうか
泣き笑い過ぎてく時の中で 僕の心は
行き場もなく 静けさの中にたたずみ
ゆくえも知れぬ幸せを追いかけ 見失い
また冬にはばまれて

夢は終わるだろうこのまま歩いていけば
いつか僕も屍になれるだろう
誰かが見上げた空を僕も見上げて
誰かと同じ思いでこの世界を見つめる

どこまで行けば たどり着くだろう
ただ宛もなくさまよう日々に疲れて
言葉もなく ただ目を閉じてみれば
なんてはかなくむなしい人生なんだろう
またひとつ歳をとる

過ぎ行く日々を指折り数えてみても
僕の指じゃとても足りないほどに思い出は
この胸の中に 寄り添ってくれている
寂しさは嘘なんだ
僕は一人じゃない

どこまで行けば いいのでしょうか
泣き笑い過ぎてく時の中で 僕の心は
行き場もなく 静けさの中にたたずみ
ゆくえも知れぬ幸せを追いかけ 見失い
また冬にはばまれて
遠い春を待ちぼうけ。

2014/10/26 (Sun)

[5893] かたときも
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寒さに声を
凍らされている
うまく謳えない
嘘もつけない
ただ当たり前が
当たり前のように
続く世界で
今日も暮らしてる
ぬくもりを灯して
抱き合えば
冬もあたたかい

僕らは 離れなかった かたときも
消えゆく命もろとも 離れなかった

花は雪にうずもれたまま
ただ一面白と銀の世界 寒いなあ
ただ当たり前に
当たり前が重なる そうして続く
営みは終わらない
寂しさを打ち消しあい 泣きながら
冬を越す

僕らは なににもなれない
最果てまで
世界の終わりを知りながら愛し合う
馬鹿者だから

僕らは 離れなかった かたときも
消えゆく命もろとも 離れなかった
離れなかったよ。

2014/10/26 (Sun)

[5894] いいんだよ
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いいんだよ 泣きながらでも
いいんだよ 笑えなくても
いいんだよ 下手くそでも 不器用でも
生き方に形はなく 歩き方に決まりはない
だからいいんだよ 君の好きに生きなさい

いいんだよ 憎みながらもでも
いいんだよ 愛せる余裕があるなら
いいんだよ ゆっくりでものろまでも

くせのある 性格が人生の負担になっても
べつにいいんだよ そのぶん強くなれりゃ

笑ってる 君だけを見ていたくて
君につい優しくし過ぎてしまう僕だけど
お互い様だろう そんなことは
だからいいんだよ
今更始まったことじゃあるまいし

いいんだよ 泣きながらでも
いいんだよ 笑えなくても
そうしてたどり着いた今日が
きのう流した涙を忘れさせるような
笑顔に変わるなら いいんだよ いいんだよ

色々ある人生だけど たまには 誰かに頼りなさい 縋りなさい 甘えなさい

弱さは どこにある?弱さは人に頼れぬ自分自身の強がりの中にある
だからいいんだよ
人は一人じゃ一人前にはなれない
人は誰かといてはじめて一人前だ。

2014/10/26 (Sun)

[5895] 輪郭線
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見えないものを 見るためには心を使うんだ

聞こえないものを 聞き取るために 耳をすますんだよ

ないものをあるものとしてとらえることが
出来たならこの世界は随分賑やかになるだろう

僕がいつも見つめてる君にしたってさ
君が僕を思うように 僕が君を思うように
その思いは見えないだろう だけどここにある そういう感じで

あるはずもないものを たとえば感情や愛を縁取るように
その周囲に引かれた輪郭線を辿り
僕らは心で その形をなんとなく 感じ取っている

それを 僕らはただ言葉にする事がうまく出来ないだけだ

たとえば星の形 たとえば雪の形 イメージを重ねて見てる

表現力が 常識を覆して 想像だけで広がった箱庭の世界

そこには ただのひとつも決まりなんかない
だからはみ出すことも出来るよ 可能な限りはね

誰かがいつか 拾った命に 命がつながって
そうやって続いてくんだ道は伸びていく

その道の先に また誰かの産声が上がるよ

息をすることさえもそうしなけりゃ生きられない
見えないものに生かされてる僕らが
言えるのか?常識はいわば機械的な空調設備

あるはずもないものを たとえば感情や愛を縁取るように
その周囲に引かれた輪郭線を辿り
僕らは心で その形をなんとなく 感じ取っている

それを 僕らはただ言葉にする事がうまく出来ないだけだ

いつか 僕らは それさえ言葉にしたいと思っているんだ

納得しない自分にこの世界の展開図を 見せよう。

2014/10/26 (Sun)

[5896] 不完全
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すべての人を 助けられるような
そんなことが出来たなら一番いいのに

僕の両手じゃ 自分を守るだけで精一杯で
人のことなんて気にする余裕もない

行き交う人の波の中に少しだけでも
優しさがあればいいけど
どうしても人の嫌な部分が目立ってしまう

この世界にシミをつけるものはなんだろう
一部の心ない人だろう
その人たちさえ 誰かを思いやれれば
少しは違うのに
少しは変わるのに

悲しいかな
僕らは不完全
ゆえに過ちを犯す。

2014/10/26 (Sun)

[5897] 在りし日の影
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昨日泣いたぶん
今日は笑おうか
昨日笑ったぶん
今日は泣いてやろうか
そんなふうに雨のち晴れを繰り返して
続いていく日々 なんてことはないだろう
いつもいつも時間に追いかけ回されて
いつもいつも時計ばかり気にしているね

大人の中で自分だけがちっぽけに見えた
だから背伸びして無理やり帳尻合わす
在りし日の影が ゆらゆら揺れて
僕に教えてるよ
おまえも随分大人になったなと
肝心なことは何も変わってないけど
多分あの頃よりは歳をとっただろう

昨日誰かを傷つけたなら
今日は誰かを助けろ
昨日誰かを助けられたなら今日も
そんなふうにいいことばっかり出来ないけどなるべくまっすぐ歩けるように
背筋伸ばして 行くよ

大人の中で自分だけがちっぽけに見えた
だから背伸びして無理やり帳尻合わす
在りし日の影が ゆらゆら揺れて
僕に教えてるよ
おまえも随分大人になったなと
肝心なことは何も変わってないけど
多分あの頃よりは歳をとっただろう

理想の自分に 近づけただろう
そう思うことにして今日はおやすみ
また明日ね。

2014/10/26 (Sun)

[5898] 旅に出るなら
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旅に出るなら
数えきれない思い出話をトランクに詰め込んで

旅に出るなら
忘れられない思い出話を誰かの耳元でささやいて

遠い空から ふるさとと今僕がいる場所を繋ぐように
今語ろう 長い長い旅の話をしよう

涙に濡れるような
笑顔が咲くような
夢を見るような。

2014/10/30 (Thu)

[5899] マジックアワー
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そして僕らは目を開いて 目の前の世界を
その両目でどこまでもありのままに見つめるよ
やがて僕らは耳をすまして 誰かの声やきれいな音色に心をふるわせて最後まで聞き取るよ

命が終わってく 様を見つめながら何も出来ずにいると
ぐしゃりと潰れる私の心の中で何かが壊れる音がした

薄暗い夕暮れの中に
ぼんやり浮かぶ街明かり
僕は今の心を言葉にする事が出来ず
ただ涙に濡れました

そして神様が提示した宿題に生まれてから死ぬまでずっとかじりつくのです
ありもしない頭で ありきたりの心で とりあえず机に向かえば何も出来ず日暮れる

ガラス細工の命は短いから あっという間に終わる
ふれることさえ出来ない命は血潮に重ねれば温かい

ただ深く深く目を閉じて意識の底に沈む
僕は何ひとつわからないまま いつも
また夜を明かすのだ

変わらない日々の中
いつまでも変わらないものがある
だけど確かに私の中で変わりゆくものがある
ひとつひとつ数えればきりがないほど
それは私の中で日々増えたり減ったり繰り返す

世界がオレンジ色に染まる その時
待ちわびたように押し寄せるマジックアワー

薄暗い夕暮れの中に
ぼんやり浮かぶ街明かり
僕は今の心を言葉にする事が出来ず
ただ涙に濡れました。

2014/10/30 (Thu)
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