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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[5970] 花を育てる
詩人:どるとる [投票][編集]


いつか私が蒔いた小さな種が いつの間にか
こんなに きれいな花になりました
私はね あなたをどんな人にしたかったか
わかるかい? すべてが私の思い通りにいくとは思わないけど
きれいなだけの花より
心ある人に なってほしいと思ったよ
だからね 私の傷跡も隠さずに これが生きることと ありのままを見せたのさ

何かを守れるように
誰かに優しく出来るように
間違ったこと正しいこと 少しずつ君に教えよう
くだらないこと 大切なこと いろいろ君に伝えよう
人を育てることは花を育てることと同じ
怠けてしまえばすぐに枯れてしまうよ
人を育てるには心を一緒に育てなければ 人の痛みはずっと見えないままだから

雨に降られてる見つめてる ひとつの瞳
その冷たさが時に生きてる証になる
私はね 生きる喜びだけを教えはしない
わかるかい? なぜかを だって嬉しいことばかりじゃない
傷だらけの花には
見た目ではわからない美しさがある
ただそこにいるだけに見えても 生きてるだけで いろんなことがあるよ

誰かを 愛せるように
誰かに愛されるように
雲の形や 愛のてざわり 言葉にできないこと
目には見えないもの 生きることの意味
ゆっくりと話そう
同じ血を分け合う同じ命が向かい合って
親や子と呼び 暮らすこと
それはかけがえのない関係さ

何かを守れるように
誰かに優しく出来るように
間違ったこと正しいこと 少しずつ君に教えよう
くだらないこと 大切なこと いろいろ君に伝えよう
人を育てることは花を育てることと同じ
怠けてしまえばすぐに枯れてしまうよ
人を育てるには心を一緒に育てなければ 人の痛みはずっと見えないままだから。

2014/12/26 (Fri)

[5971] ぼんやり
詩人:どるとる [投票][編集]


寝過ぎた夜は ただいつも 時の重さに押しつぶされるだけ
振り返れば なんて素敵な毎日だったんだろう 僕は気付く

こんなふうに こんなふうに ぼんやりしている時間が間違いなく幸せと呼べたなら
きっと僕は幸せになれる

無意識に咲かせた花よ 君の中でだんだん 思い出になる
押し寄せるさざ波に僕らは たどり着く夕暮れ 帰り道

こんなふうな こんなふうな なんでもない気持ちが 本当は宝物だって知っている
もう少し早く気づけたなら

きのう降った雨に 道に落ちてる水たまりに 映ってるあの日の私

こんなふうに こんなふうに ぼんやりしている時間が間違いなく幸せと呼べたなら
きっと僕は幸せになれる。

2014/12/27 (Sat)

[5972] 
詩人:どるとる [投票][編集]


雪が降る 白に埋もれた道を歩く

静かな 人気のない路地裏は まるで

キャンバスに描いた絵のよう 芸術的

「まだ少し もう少し
歩かないと春には遠いようだなあ」

ふいに 誰かが言った
午後の窓辺

蕾はまだ固く凍えたままで。

2014/12/27 (Sat)

[5973] 12月27日
詩人:どるとる [投票][編集]


夜が通り過ぎてく
僕らの頭の上
星屑を 散らせて
時計の中で 年老いた概念は 昔からの習いで
僕らの命をそれぞれ見定める
暮らしのどこかに
幸せは 隠れたまま
まだ姿は見えない
僕らの欲望は
尽きることもなく
赤子のように幼稚
世界は思うより明るいと知る
明日はまだ雨だとは限らない。

2014/12/27 (Sat)

[5974] 海月
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海月みたいに浮いているのさ
思い出が 水面に浮かんでは消えて
その透明な肌のひとつひとつに
覚えさせたいつかの温もり
まだ忘れてない

あなたがくれたあの気持ちがまだ
この胸に燃えている
それを「愛」と呼んでしまえばひどくたやすいなあ
痛みと一緒に
ずっとここにある

針みたいに 突き刺さるんだ
思い出は 先の尖った刃みたいで
手をつないだときのなんとも言えない
感覚に僕は言葉をなくして
そっと目を閉じる

あなたと重ねた時間は名もない思い出
すれ違うだけのこと
それを「愛」と名付けた僕らは幸せの意味を知っている
痛みと一緒に
抱きしめている

ありがとうとかさよならとか
おはようとかおやすみとか
当たり前みたいに聞こえる場所で
今日も僕らは生きている
ただそれだけのことがすべてだ

あなたがくれたあの気持ちがまだ
この胸に燃えている
それを「愛」と呼んでしまえばひどくたやすいなあ
痛みと一緒に
ずっとここにある。

2014/12/29 (Mon)

[5975] つよがり
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日の暮れた道を 今日も一緒に帰ろうか
心の隙間に生まれるさびしさなんかは相手にしないで
ほら見てごらん オレンジ色に染まった空が
どこまでも続いている
つないだ手から伝わるぬくもり
それだけあれば 生きていけるよ

強がりの君の頬を悲しみが伝うとき
僕は気付いたんだ 君の隠した痛みに
本当は寂しがり屋なクセして
意地を張れなくなるところまで強がるのは昔からちっとも変わらないね
だから見たことか 頑張りすぎた心が傷だらけさ

寝過ごし目を開いたらもうすっかり夜で
台所からいい匂いがしてきます 今夜の夕飯は何かな
優しい気持ちを ひとつに集めたような場所で笑っている
ありふれた幸せといえばそうかもしれないな
だけどそれがいちばん何よりの宝物

考えてみりゃなんでもないことだったよ
幸せになることなんて いつもささいなこと こんなふうに笑ったり泣いたりしてる時間がもう答えだったって 気付いた時には大切なものを
傷つけたあとだった
もう一度 やり直せるかなあ

涙なんか 知らないような人だって思っていたのは 僕の大きな間違いだった
悲しみを知らずして生きていくのは誰にも出来ない
君に降る雨を止ませることが出来ないならせめて 傘の代わりになってあげることくらいは出来るかな

強がりの君の頬を悲しみが伝うとき
僕は気付いたんだ 君の隠した痛みに
本当は寂しがり屋なクセして
意地を張れなくなるところまで強がるのは昔からちっとも変わらないね
だから見たことか 頑張りすぎた心が傷だらけさ。

2014/12/30 (Tue)

[5976] 田舎
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夜はとうに更けて
何もないあぜ道に
日は昇り
気づけば もう
日が落ちる

田舎の時間の流れは
ゆっくりだけど
いつまでも いつまでもそばにはいてくれないよ

東の空 夕闇が迫る
こんな景色の中にも見つけたよ
宝物と呼べるもの
瞬くような光

わけもなく風の中にたたずむとなぜか
だんだんと だんだんとこみ上げるものがある

目を閉じたのち
そっと訪れる
絶対的な静寂のような

田舎の時間の流れは
ゆっくりだけど
いつまでも いつまでもそばにはいてくれないよ

わけもなく風の中にたたずむとなぜか
だんだんと だんだんとこみ上げるものがある

それは きっと
なくしちゃいけない
優しい痛みだ
あなたの思い出に
そっと忘れ物みたいに灯ってる。

2014/12/31 (Wed)

[5977] 雨上がりに歌う歌
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どうして人は涙を流すのかな
うれしいときも悲しいときも
気づけばそばにいてくれる
友達みたいだなあ

生きていくからには出会う
悲しみに今日も雨は頬を濡らして
何度も何度でも涙を流す
だけど弱いわけじゃないんだよ

カッコ悪いかい?こんなに顔を
涙でぐしゃぐしゃにして泣いてる大人は
だけどね 人のこと言えないのさ
君だって 悲しいときは同じ顔しているから

雨上がり 虹を探すけれど
見つからない時もあります
そんなときは君の笑った顔を見れば
ほらねなくした元気が出てくるよ

記憶の中にも 雨は静かに降る
ほらあの日あの時泣いてた
君を君が覚えてるだろう
振り返れば見える涙のあと

みっともないかい?でも嘘をついて笑う人よりいいだろう?
泣くことさえもためらったら 笑ったって悲しいよ
でも人はばかみたいに前向きに生きてる

雨の降った あとの地面はぬかるんで歩きづらいだろう
人も同じで さんざん泣きまくったあとの顔は見れたもんじゃない
だけどどこか 優しい顔です
だから泣き止んだあなたの顔は とても素敵なんだ

カッコ悪いかい?こんなに顔を
涙でぐしゃぐしゃにして泣いてる大人は
だけどね 人のこと言えないのさ
君だって 悲しいときは同じ顔しているから。

2015/01/02 (Fri)

[5978] ひとひら
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僕らはこれから訪れる春に向かって歩いている
果てしない旅の途中です
景色はゆっくりと移り変わってゆく
今はまだ 蕾のままの花たちも
やがて あなたの瞳に微笑むように咲き誇るでしょう

冬の終わりには花びらが舞う この道を二人で歩こうよ 雪解けの街に 咲くのは二人の笑顔

僕らは ページをめくる 本を読む人です
泣いたり笑ったりするのはあなたの心が見てる景色のせいさ
今はまだ あどけない笑顔だけど
やがて 花が少しずつ開いてゆくように笑えるようになる

花びらの一枚一枚に映る 命が紡ぐ物語 ひとりにひとつだけの物語 忘れない今日の日のひとひら

目を閉じれば ほら
あの日のあの優しい陽射しが 涙に濡れた心に差し込んで
乾かしてくれるよ
今度は笑う番だよと

冬の終わりには花びらが舞う この道を二人で歩こうよ 雪解けの街に 咲くのは二人の笑顔

遅咲きでもいいから
春にはちゃんと
咲いてね 君の心に。

2015/01/03 (Sat)

[5979] 僕が歩いたこの道はいつか誰かが歩く道になる
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僕が歩いてるこの道は いつか誰かが歩いた道なんだろう
雨も降れば 陽射しも差し込んだ いろんな人が通り過ぎて行ったんだろう

春には桜が咲き 夏にはカブト虫の寝床になり
秋には 葉が色づいて 冬には 雪のおしろい
行き交う人々を見送る木々は 何も言わないけど
いくつもの思い出を抱いているから
言葉なんていらないよ
だから今日もこの道を通る誰かのことを優しく見守ってて

僕が歩いてるこの道は
いつか遠い思い出の1ページになる
ひとりの人の一生ぶんの物語を 背負っているかもしれない

この街に生まれてこの街で結婚した人や
この街で子を育て歳を重ね
この街で 生涯を閉じる人もいるかもしれない それは誰も知らないけど
いくつもの 思い出に支えられているから
いつの間にか 心は満たされてる
たくさんのきらめくような一人一人の思い出が 風の中にそっとしたためられてる

春には桜が咲き 夏にはカブト虫の寝床になり
秋には 葉が色づいて 冬には 雪のおしろい
行き交う人々を見送る木々は 何も言わないけど
いくつもの思い出を抱いているから
言葉なんていらないよ
だから今日もこの道を通る誰かのことを優しく見守ってて。

2015/01/03 (Sat)
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