詩人:どるとる | [投票][編集] |
時計は置き去りさ 時間からはみ出した僕は
孤独なまま ずっと同じ雨に降られている
目を閉じてしまえば何も見えないけれど
そこに映るものは嘗てこの瞳が心に体に刻みつけたもの
さよなら 坂道を下ってゆく時間が
少しずつ暮れゆくまでの辛抱だ
ただいまやおかえり
おはようやおやすみ
何でもない言葉の片隅に灯る光
忘れないで
いつか閉じ込めた記憶が波にさらわれても
ああ昨日のこともあざやかに覚えているのに
時間が変えてしまう でも残酷とは呼べない
指折り数えている大切なひとつひとつを
どれもなくしたくないものだけに
僕はそれを思うと深い青に沈んでしまう
愛してる 言葉はすんなりと流れて
僕の耳に 心に染み込んでゆく
雨上がりに見た虹
明けたばかりの街
何気ない 暮らしの隅っこに眠る幸せ
忘れないよ
いつか宝物と呼んでいた時間はこれからも変わらず宝物のままだから
さよなら 坂道を下ってゆく時間が
少しずつ暮れゆくまでの辛抱だ
ただいまやおかえり
おはようやおやすみ
何でもない言葉の片隅に灯る光
忘れないで
いつか閉じ込めた記憶が波にさらわれても
あなたのことを
忘れてしまっても
積み重ねた時間は
そこかしこに刻まれている。
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愛する人が僕にも出来たよ
それはどんなものよりかけがえのない宝物
守るべきものがひとつ出来たよ
それは何を引き替えにしてもいいくらいなんだ
何をどうすれば愛することになるのかなあ
肝心なことはいつもわからないまま
とりあえず 好きの一言でごまかしていた
頼りない僕の背中に君を乗せて戯れてる
そんな時間が一番好きなんだ うまれてはじめて 自分以外に大切なものが出来た気がする いや多分自分以上に大切なものが出来たんだよ
これからも末永くよろしくね 世界中でただ一人だけ僕に愛されることを許された人
不器用さなら誰にも負けないのに
情けなさで勝負したら一番なのになあ
そんなことを言った日には 君はしばらく口をきいてくれなくなるね
「自信を持っていいんだよ胸を張りなよ」
君はいつもそう励ますけど 僕は昔から落ち込み出すとなかなか立ち直れないのさ
一度「こんな僕が嫌いになったら無理せずに別れよう」
そう言ったことがあったね うまれてはじめて その時愛されることの痛みを 知ったんだ
君の平手が 僕のほほを思いきり 叩いた
好きじゃなければ一緒になんかいないよって君は泣いていた
こんなに 愛してくれる人に僕は愛されてるんだなあ 世界中でただひとりだけ
君を愛することができるのは僕だけだ
おはようとかおやすみ 単純なそんな日常会話に紛らせるように
そっと 日々の感謝を込めて たまにはありがとうって言ってみる
柄じゃないのはわかってるけど 君が好きだから
頼りない僕の背中に君を乗せて戯れてる
そんな時間が一番好きなんだ うまれてはじめて 自分以外に大切なものが出来た気がする いや多分自分以上に大切なものが出来たんだよ
これからも末永くよろしくね 世界中でただ一人だけ僕に愛されることを許された人
そう世界中でただ一人だけ ためらいも迷いもなく僕を愛してくれる人。
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もしも願いがひとつだけ叶うなら
どうか大好きなあの人に幸せな未来を
僕じゃあの人を幸せに出来ないみたいだ
あの人が選んだ人は僕より素敵な人だから
せめて 君を好きになった気持ちだけは
ずっとこの胸の中に宝物のように
しまっておいていいかなあ
尾を引いて夜空を駆ける流れ星に
願ったあの日が今もつい昨日のことようによみがえるよ
瞼の裏今でも焼き付いてるあの場面
涙ながらにごめんって言った君は
それでも僕の目をまっすぐ見つめて
こう言ったね 好きになってくれてありがとう
僕はその時思ったよ
君を好きになったことはけして間違いじゃなかったことに
叶わない恋は するだけ無駄なのか
それでもあたためた時間は間違いなく
僕の中に君の中にそれぞれ違う思いだけど 大切な気持ちを芽生えさせたよ
夕暮れの校舎は 夕日で赤く染まって
やがて来る夜を待ちわびながら
誰かの背中をそっと見送ってた
たとえば好きな人に抱く あなたのその思いは星のように遥か彼方から 落ちてきた流れ星
優しい君だから好きになったんだ
叶わない恋の終わりも君がくれた言葉で
まるでどしゃ降りのはずの僕の心に 陽射しが差し込んだような気がするんだよ
叶わなかった恋だけど心は静かで
君がくれたこの思いに僕も 何度も 何度も
ありがとうって言ったよ
尾を引いて夜空を駆ける流れ星に
願ったあの日が今もつい昨日のことようによみがえるよ
瞼の裏今でも焼き付いてるあの場面
涙ながらにごめんって言った君は
それでも僕の目をまっすぐ見つめて
こう言ったね 好きになってくれてありがとう
僕はその時思ったよ
君を好きになったことはけして間違いじゃなかったことに。
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眠れない夜は最近ありますか?
そんなときにはどうぞ
惚けた僕の顔を思い出してください
いろんなことがお互いありますが僕は大丈夫
ふと思い出した時にでも考えてくれたらそれでいいよ
雨はどうして降るんだろう
傷ついた人のそばにも
風はどうして吹くんだろう
頑張ってる人のそばにも
ねえ 見上げる空 いつの間にか
僕や君を 照らしてるあの三日月は
今日も願わずともそばにいてくれるのに
いくら話しかけても語りかけてみても
肯定も否定もしないでただ 誰かの瞳の中にそっと浮かぶよ
憎い奴なんだ 今日もおまえのおかげで
僕は醜くなれず 誰のことも憎めない
何も捗らない日は最近あるかい?
そんなときには何をやっても多分 ままならないよ
疲れたときには 休むことが何より大事さ
走りつづけるのもいいけど頑張りすぎはいけないよ
こんなに優しい人なのに 報われないのはなぜかなあ?
こんなに愛されてるのに何も出来ないままじゃいられない
ねえ 目を閉じても消えない光が
暮らしを照らしてる
月が見えない夜は
誰かのぬくもりだったり優しさが光になる
僕がどんなにわがままでもどんなにへましようとも君は笑って 「たいしたことじゃない」って言うんだ
「ありがとう愛してる」 いつも同じようなことしか言えないけど
愛しい奴なんだ 僕はあなたが好きでたまらない
カレンダーは また一枚 めくられる
もうすぐ長い冬は終わりこの街に暖かい春が花々の目を覚ます
ねえ 見上げる空 いつの間にか
僕や君を 照らしてるあの三日月は
今日も願わずともそばにいてくれるのに
いくら話しかけても語りかけてみても
肯定も否定もしないでただ 誰かの瞳の中にそっと浮かぶよ
憎い奴なんだ 今日もおまえのおかげで
僕は醜くなれず 誰のことも憎めない
だから僕は僕のまま
白線をはみ出せず
今日も君っていう三日月にかかる雲になるのさ。
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いつの話だったろうか 遠い昔の話をしよう
僕はまだ何も知らない夢見る子供だったよ
下手くそな僕がつくった ペットボトル製の不格好なロケット
友達と二人がかりで河原まで運んだあの夜をまだ覚えてる
君に見せたいんだ とっておきの光景を
記憶にずっと先まで残るような思い出になるよ
少し 大げさに言ったけど それほど嘘でもないはずさ
しぶきを上げて 夜空に 舞い上がったあの夏 二人で飛ばした
夢を乗せたペットボトルロケット
未来までひとっ飛び
最近見つけたんだよ
押し入れの中から
あの日撮った写真と
ロケットの残骸
捨てようと思ったけどなかなか捨てられずにまだ持ってる
あの夏、君に恋をした 思いを空に飛ばしたんだ
今もあの夜のことを覚えてるよ ペットボトルが飛んだことより君の笑顔に夢中だったけど
夜空の向こうに飛んで行ったロケットは
確かに二人を乗せて飛び立った 好きだとか嫌いだとか 曖昧だけど この胸の中に咲いた淡い思いには
少しも嘘はなかった
スリーツーワン数を数えて ロケットは
次なる 目的地を目指して旅立った 僕らは間違いなく飛行士だった
でも僕らはそれぞれ違う未来に 飛び立った
君は今元気かなあ
同じ世界にいるのにね遠い宇宙にいるかのような気持ちだよ
君に見せたいんだ とっておきの光景を
記憶にずっと先まで残るような思い出になるよ
少し 大げさに言ったけど それほど嘘でもないはずさ
しぶきを上げて 夜空に 舞い上がったあの夏 二人で飛ばした
夢を乗せたペットボトルロケット
未来までひとっ飛び。
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どこに行けばいいのかな 僕はもう迷子のまま
だんだん夜は暗くなるし 日が落ちたら何も見えなくなる
笑う人を見ても どうして笑うのか僕にはわからない
泣いてる人のことのほうがどっちかといえばわかるよ
限りある命を持った少し長めの命を持った花は 今日もきれいに咲いてるのに
目には見えない涙の雨に濡れてる
言い知れない痛みを抱きしめてる
どこに行けば 人に会えるかな 話しかけても道さえ教えてくれないなら 僕は見えないのも同じ
嘆くばかりの人を見れば情けないって笑うのに
嘆く僕を笑う周りをあなたは許せないんでしょう?
笑った自分は もう覚えてもいないのさ
限りある命を持った少し長めの命を持った花は 今日もきれいに咲いてるのに
目には見えない涙の雨に濡れてる
言い知れない痛みを抱きしめてる
邪な欲望を持った少し清らかな心を持った空は 今日もきれいに暮れてくのに
時折、人には見せない夜を抱えてる
誰も知らない顔を隠している
だから君も僕もみんな迷子です
人には到底理解しえない何かを
胸に 楔のように突き刺してる。
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弱いクセに 強がりで
寂しがり屋なのに人一倍意地っ張りで嘘が下手な人
優しさを 鼻にかけず
裏表のない 素直でまっすぐな 見た目通りな人
でも ときにはあなたは 人には見せない君を誰かに見せたいと思う だから流れる涙
そこには見た目とは裏腹な純粋さと脆さを併せ持つあなたがいる
まるでざくろのよう 食べてはじめて知る生まれ持つその特異なる味
強がるのは弱さを
隠してるだけだと思ってた僕は間違いだった
嘘ばかりつく僕とは違う君のまっすぐな瞳に見つめられたらもう辛抱たまらない
あなたのその優しさが僕の心に そっとたずねてきてノックをするよ
愛を届けてくれる
そこにはただ僕を思うあなたらしいまっすぐな愛が実のようにたくさん詰まってる
見かけに 臆してためらっていたんじゃ何が本当かわからない
目を閉じたら 香り立つ 甘い匂い
醜い 心も 愛せたら それは素敵な恋のはじまりはじまり
ああ ときにはあなたは 人には見せない君を誰かに見せたいと思う だから流れる涙
そこには見た目とは裏腹な純粋さと脆さを併せ持つあなたがいる
まるでざくろのよう 食べてはじめて知る生まれ持つその特異なる味
まこと美味なる味。
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「ルールや規則を守りましょう」
そう言い聞かされて 育てられてきたけど
時々この胸に生まれる矛盾がある
「あれおかしいな」
大人の世界じゃ当たり前なのかな
向かい風に逆らうように 時々、理不尽で不条理な世の中を垣間見る
僕の中で生きる喜びは逆上がりが出来たときの
お母さんがくれたあの笑顔が 多分世界のすべてだった
それなのに醜く歪んでく僕らの世界
本当の事を隠したがる世の中は嘘つきだと思い知った
「いじめや戦争は悪だ」
そう言い聞かされて 生きてきたのに
未だその傷を抱えて生きる人がいる
僕はばかだから ボタンの掛け違いみたいでこんがらがるんだ
世界はあの時確かに優しかったのに 今僕らに見えてる世界は冷たい
僕の中で生きる意味とは 何かを成し遂げてはじめて生まれるもんだと
そう思っていたのに結果ばかりに拘る大人が今じゃ憎らしい
世界が変わったんじゃなくて僕の見方が変わったんだと
あの日逆上がりが出来た僕を誉めてくれた世界はいうよ
だけど、夕暮れの公園の鉄棒空が180度回って
僕らは栄光を手にした
あの日の喜びや笑顔は嘘じゃない
だから僕はこんな世界でも 優しい優しい夕日の色に似た
逆上がりが出来たときの喜びにも似た生きる喜びを知ってる
ほら、ちっぽけだって
今も胸の中 手のひらの中に
瞳の中に その傍らに小さな小さな命が
あの日と僕と同じように逆上がりをしている
それはきっと生きる痛みを知ること
そして同時に生きる喜びを知ること
己と世界との間に
越えられない壁を築くこと。
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僕はどこにもいないよ どこにいても
心が見えなければいないのも同じだから
変わりゆく 世界の中に
変わらない ただひとつのものがあるなら
それは僕や君だから
いつまでも 迷うばかりの僕の影は
あるはずもない答えを 探している
強かに存在する誰にも 消せない僕を見つけて
君はどこにいるの?明日また会うとき
君は君じゃない きのうの君とは違う
思い出は語りかけてくる 過ぎ去った今も今日に重なるように
映るいつかの雨のかたち
いつまでも 物語のページは立ち止まり
ドアを開けずに朝を待っている
小さく佇む誰にも 否定できない僕になるのさ
いつまでも 迷うばかりの僕の影は
あるはずもない答えを 探している
強かに存在する誰にも 消せない僕を見つけて。
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そっと朝の光が 僕の中に沈むと
汚かった僕の心もなんだか洗われる
手にしたもの手放したもの
ひとつひとつ数えてはまた何かを失い
そして何かを得ている
人ごみの中に 佇むと人がまるで鏡のように 一人一人の瞳に僕の醜さが映るようで
いたたまれずに 夕暮れの中 人気のないほうへ逃げる
街を彩る音やなんでもない景色の中僕はそっと目を閉じる
それでも見えるものや聞こえるものは確かにあって
微かに ささやくように脈打つ誰かの呼吸がきっとこの世界に朝日を差すから
まばたきの合間に そっと垣間見た
普段は隠れてる誰かの心が
まるで目隠しを取っぱらったみたいに
見えた気がしてこっちまで恥ずかしくなる でもどこかそれは
人の血の通った あたたかい横顔みたいで 時々見える悪魔みたいな人のずる賢さを打ち消すには十分だったよ ふいに迷い込むまどろみの中 求めるのは人のぬくもりだった
絵に描かれたようなきれいな世界などまやかしだと知ってる
それでもいつか迷うばかりの人の明日が晴れればいいと
微かに 残された僕の良心が 僕をすんでのところで引き留める
ああ 手放したはずのぬくもりなのに
最後に求めるのはやっぱりいつでも帰れる場所で 心置きなく笑える場所で
だからまばたきの合間に人は 涙に濡れる
街を彩る音やなんでもない景色の中僕はそっと目を閉じる
それでも見えるものや聞こえるものは確かにあって
微かに ささやくように脈打つ誰かの呼吸がきっとこの世界に朝日を差すから。