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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[6020] さびしんぼう
詩人:どるとる [投票][編集]


夕暮れ はぐれて
一人寂しさの中

自分慰める言葉は
すっかりなくしてた

せめて夜が来る前に
あなたの声だけでも
聞きたい

人は いつも いつも出口のないトンネルの中

笑っていてもどこか泣いている
その笑顔はまるで無理しているようにどこか乾いている

だから今日もあなたはさびしんぼう
だから今日も僕はさびしんぼう。

2015/01/26 (Mon)

[6021] とある被写体
詩人:どるとる [投票][編集]


旅は続くよ どうやらこの先も 僕は帰れない 僕は帰らない
どこへ行こうか どこまで行っても合わせ鏡のような世界だな
空が地面を映して
地面は空を映して
僕の瞳が 君を映して
君の瞳が 僕を映して
だけど心は 心を映せないよ だから

心はそれだけでは何も映すことはできない
ただ 頑なに暗闇を見つめるだけ
だから世界は僕の本当の心に気づかず
いつまでもこんな所に置き去りにしているんだろう

覚めない夢の中で 痛みも苦しみも本物の夢の中で
僕は今日も 空の終わりを探して ひたすら歩き続けてる
この心には目はないから この瞳が見たものがそのまま心に映る
被写体は いつも世界
被写体は ずっと世界
だけど 世界はいつもここにあって どこにもない

心は それだけでは何の意味も為さないんだよ
鏡が映せるのはせいぜいそこにあるものだけ
だから 僕はあなたを見ても あなたの心までは見えないんだ
だから僕はあなたを知りたくて 目を凝らすんだ

心はそれだけでは何も映すことはできない
ただ 頑なに暗闇を見つめるだけ
だから世界は僕の本当の心に気づかず
いつまでもこんな所に置き去りにしているんだろう

でもその寂しさが 紛れもなく僕を生かす光だということも本当だよ。

2015/01/27 (Tue)

[6022] つぶやき
詩人:どるとる [投票][編集]


どこまでも終わらない夜の中に
咲いている 一輪の花を見つけたよ
どうして気づかなかったのかな
通り過ぎた道に 揺れる誰かの影
ささやくようなこの街のつぶやきは
まるで 一人一人の本当の心映す鏡のよう

声が聞こえる 泣いたり笑ったりしている
声と声が重なるように 下手くそな嘘に紛れて見えない心を誰もがその胸にしのばせてる

いつまでも流れてるエンドロールは
終わりを拒むかのように次の雨を降らす
寂しさは 置き去りにしたはずなのに
ポケットの底に残ってる涙のかけら
ささやくようにしか聞こえないその声は
まるで 知られたくない何かを隠すように

話すことを語ることを忘れてしまうよ
寂しさは途方もなく 海のように広がる 傷ついたその心に気づかれないように生きてる

誰かの話を聞くときは 目を閉じて耳をすますんだ
そうすれば きっとその声の向こうに 本当のあなたがいる
そのあなたと 会話をする 僕もまたあなたと同じで 本当を嘘に重ねてる
恥ずかしい 心のひだ 見せたくないから

声が聞こえる 泣いたり笑ったりしている
声と声が重なるように 下手くそな嘘に紛れて見えない心を誰もがその胸にしのばせてる

無傷に見えて傷だらけのその心を誰もがかばうように しのばせてる。

2015/01/27 (Tue)

[6023] 好き嫌い
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不思議だね大好きな人がくれる言葉はすべて大好きな言葉になる
大好きな人が好きなものは僕も大好きなものになる
不思議とね大嫌いな人がくれる言葉はすべて大嫌いな言葉になる
大嫌いな人が好きなものは僕も大嫌いなものになる

人と人とが向かい合うとき食べ物の好き嫌いみたいに
この人が好きだから
この人が嫌いだから
そんなふうにそっぽ向いたり尻尾振ったりしてたんじゃ仕方ない
そんなことはおやめなさい
そんなことはおやめなさい

不思議だね大好きな人が大嫌いになるときもある
不思議だね大嫌いな人が大好きになるときもある
知ってはじめてわかるその人の良さや悪さ
好き嫌いだけじゃはかれない
好き嫌いだけじゃわからない。

2015/01/27 (Tue)

[6024] 砂の街
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今日も この街にはゆるい風が吹く
都合のいい大人たちはモザイクで陰部を隠して
アカシアの花は赤く
空や海は果てしなく
子供はただいたいけに

砂の街のよう ただ流れる川のよう
どこまでもまっすぐなカーブを描いて
それは まるで神に祈る人の形のよう
いつまでも頼れる何かにすがっていたい
甘い絶望の中で 溺れたふりしていたい
そういうもんでしょう?

2015/01/27 (Tue)

[6025] まっしぐら
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学生服に着替える 新しい春の日に
はにかんで微笑む君は もう私の知っている君じゃない
心もひとまわり大きめの服に着替えていたよ

僕らは互いに すれ違いながら 時には分かり合えなくて そっぽ向くけど
肝心なときにはいつもなんだかんだで心を通わせてる

沈む夕日を追いかけて あなたは明日に走ってゆく
その背中が 君もおいでと僕を呼んでる
僕も君と同じ 明日をめざして まっしぐら

あなたの家から学校へ続く坂道に
春がやって来たらきっと桜の蕾もひらくでしょう
あと何度この坂道を歩けるでしょうか

数えるほどになりました 卒業までの数ヶ月 だらしなく はだけたシャツの
ボタンをしっかり締めたら 心までシャンとした

昇る朝日 夜明けの街並み おはようさんと 声かけて
土手っ腹を 走ってゆく人 輝く汗に濡れていた
僕も君のように 風に吹かれて まっしぐら

校舎に 朝日が あたる 元気な声が 聞こえたら
今日もはじまる チャイムの音 心を学ぶ時間です

沈む夕日を追いかけて あなたは明日に走ってゆく
その背中が 君もおいでと僕を呼んでる
僕も君と同じ 明日をめざして まっしぐら
明日にまっしぐら。

2015/01/29 (Thu)

[6026] 選ばれた花
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ねえ 難産で 生むことが出来なかった
名前もない命もあります
ねえ いじめを理由に 自ら命を絶つ人もいます
まだまっ白なページを残したままで

選ばれた命と選ばれなかった命
その違いはなんだろう 違いなんかないんだよ
だって生きる人はみんな 同じように
花が咲くように 風に吹かれて 芽吹いた綿毛なんだから

ねえ 人は愛すれば愛するほどに
愛の裏返しで 間違いを犯し
しつけを理由に虐待という 拳を 振るう人もいます
煙草を押しつけられたあとが泣いている

生きていい人と生きちゃいけない人
そんなものはないからね
笑い 泣く 人の 暮らしの向こう 目を凝らせば
幸せは 探すまでもなく 目と鼻の先に あるのです

ないものねだりで 欲張れば きっと自分がどれだけ幸せなのかなんて わからない
幸せになるコツはすぐそばにある身近な幸せに気づくこと
遠くを見るよりも 目の前にある ささやかな幸せに気づくこと

選ばれた命と選ばれなかった命
その違いはなんだろう 違いなんかないんだよ
だって生きる人はみんな 同じように
花が咲くように 風に吹かれて 芽吹いた綿毛なんだから。

2015/01/29 (Thu)

[6027] ろくでなし
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探しても探しても見つからない 私を救う言葉 私をかばう言葉
私を助ける言葉 私を支える言葉 私を慰める言葉
それもそのはずだ だって僕はどんなに
姿勢正しても 間違っていることには変わらないから
青空の下を胸を張って歩けない
とんでもない人でなしのろくでなし。

2015/01/29 (Thu)

[6028] 痛みのうた
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夕暮れ帰り道 ひとりたたずんで
赤く染まった空を見上げていました
公園 誰もいない 風に揺れるブランコ
静けさが こわいくらいに広がってる
ああ ぽつりぽつり街灯がともって
なんだか寂しくなって切なくなって
人恋しさに埋もれた

人混みの中にいても 少しも この寂しさは消えないんだ
だってほかの人には見えない傷跡だから

ねえ せめて こんな僕を痛いくらいに抱きしめてくれる
当たり前な愛がそばにあれば 人を愛することなんて簡単なのに

夜の片隅 何を見つめているのか
僕には何にも見えてはいないよ
自販機 切れかかった水銀灯
静けさにもたれ掛かって泣いていた
ああ ゆらりゆらり涙がこぼれ落ちる
そんな様を「弱さ」と言うのなら
僕は誰ひとり信じない

夜も朝もどんなときも 同じ気持ちに苛まれたまま 僕は生きてるよ
喩えるなら無痛の痛み 心をしめつける
ねえ せめて 優しすぎるくらいの世界ならば こんなに
悲しい気持ちにならなくても良かったのかな 何てことを考えて

人混みの中にいても 少しも この寂しさは消えないんだ
だってほかの人には見えない傷跡だから
ねえ せめて こんな僕を痛いくらいに抱きしめてくれる
当たり前な愛がそばにあれば 人を愛することなんて簡単なのに。

2015/01/31 (Sat)

[6029] ミライ
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瞼の裏に しまわれたままの未来は
暗闇が 抱いている太陽や月のように

孤独なままで ずっとさまよってく それはひとつの箱の中に閉じこめられた世界のよう

僕らの未来は 僕らの中にある
目を閉じたその暗闇の向こうに灯る光
耳をふさいだその無音の向こうで 音をたてるメロディ

そう遠くもないさ
未来は 踏み出したら もう目と鼻の先。

2015/01/31 (Sat)
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