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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[6130] 約束のリボン
詩人:どるとる [投票][編集]


僕らを隔てる距離には小さな隙間があるよ
それは他人という距離だよ
けして埋められない距離だよ
だけど そんな距離さえ
僕らは 関係なく 気にもせずに
心の距離で埋めてしまう

つながってる 君も僕も見えないリボンで結ばれている
世界に結ばれてる けしてほどけない結び目
それは 目には見えない結び目
そして誰にもほどけない結び目
誰がいつ結んだのかわからない ただ誰かと誰かの間に関係が出来たときから
つなげている 他人と他人を 見えないリボンで結んでいる

何百何十何千もの 結び目が誰かと誰かをつなげる
ずっと先の未来でもリボンは誰かと誰かをつなげる
すべてが 正しいと言うことはないけど
人と人の間にある距離はなくならないから
その隙間に 橋を渡すように
心が行き来ができるように

雨は降るよ 君と僕の間に
埋められない隙間にも
愛し合う人の隙間にも
憎み合う人の隙間にも
同じように 変わらない雨が

約束されていたように 僕は君を 君は僕を
もっと知りたくって 近づいて 見つめ合って
知りたくなかったこともあったけど
いつの間にか 前よりずっと君を 知っていた
君を好きになっていた。

2015/03/08 (Sun)

[6131] かさぶた
詩人:どるとる [投票][編集]


小さな子供が 膝小僧擦りむいて泣いている
大人になると転んでも平気なのに
子供は素直だから 気持ちを隠さないんだね
何度も何度でも 転んで膝を擦りむいて

重ねてく傷跡が 固く かさぶたになった頃
人は大人になる

きっと そんなふうに 人の痛みを 知っていくんだね
人に教えてもらわなくても わかるんだよ
だから転んだ人を指差して笑うような人にはならない
僕にはその痛みがわかるから

大人には大したことのない傷跡も
子供には大けがみたいに思うんだろう
素直なもんだから子供は泣くんだけど
大人にはそれが大げさに思うんだろう
どうして泣くのか わからないんだ

傷跡は見た目には わからない たくさんの ドラマを 隠し持ってる

きっと そんなふうに泣くのが 子供の仕事なんだね
大人に忘れてること 教えているんだよ

だから 子供の目は 澄んだ目をしてる
実に素直に感情を表に出すから やるせなくて

嘘ばかりの自分が 恥ずかしくなって見ていられないんだ

君は鏡のようだ 僕の心を映すから
見せないでよ 忘れたはずの素直な心

きっと そんなふうに 人の痛みを 知っていくんだね
人に教えてもらわなくても わかるんだよ
だから転んだ人を指差して笑うような人にはならない
僕にはその痛みがわかるから

心にできたかさぶたひとつ 数えてみたら
もう数えきれないほど こんなにたくさん
そのかさぶたの数だけ心は大人になるんだろう。

2015/03/08 (Sun)

[6132] 平等
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生は誰にでも平等
死も誰にでも平等
生きるも死ぬもその人しだい。

2015/03/08 (Sun)

[6133] さよならを眺めていた
詩人:どるとる [投票][編集]


おもちゃ箱をひっくり返して
駄々をこねる子供のように
ないものねだりで 泣くだけで
日は暮れて 気づけばこんな夜の中

回る 回る 時計の針に 引きずられ
夜は有耶無耶なままに明けてしまう
時の 観覧車は誰を乗せて行くのか
行き先なんてないんだ僕らには
ただ順番が来るのを待つだけ

誰が決めたわけでもなくそこに世界があって
動かせない生と死が 隣り合っている
そこにはただのひとつも贔屓も優遇もない

空っぽの心を満たしたくて
とりあえず手頃な何かで代用する
欲望を貪っても 悲しいだけで
夢から覚めたとき僕はそれが夢と気づく

回れ 回れ いくつもの時を越えて さあ
年老いた 旅人の墓標に花を添えるまで
代わる代わる 変わる人の波
どこに行くのか わからないまま
遠くに見えるさよならを眺めていた

誰が 神様でもなく 与えられた自由な体で 一歩ずつ 行きたい場所に近づくんだ
羽もない 僕らはひとつずつ足跡を地道に刻む

物語の片隅に 灯る明かり
いつかは誰も終わりを知る
僕の命にも終わりがある
なんとなく わかるよ はるかなこの道の先でさよならが待ってること

誰が決めたわけでもなくそこに世界があって
動かせない生と死が 隣り合っている
そこにはただのひとつも贔屓も優遇もない。

2015/03/11 (Wed)

[6134] またとない景色
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きらめくような またとない景色を
いつか いつか あなたの心のキャンバスに描こう

忘れられたように転がる
靴の片っぽ
思い出とは記憶の片隅に放られた花
笑いながら 泣きながら日は昇っては沈む
明けては暮れる 繰り返す無限ループ

きらめくような またとない景色が
やがて やがて あなたの心を埋めつくす

いくつものその時を繰り返しては
いくつものその時がまたひとつ
夜の向こうへ 朝の向こうへ消えてく

きらめくような またとない景色を
いつか いつか あなたの心のキャンバスに描こう。

2015/03/11 (Wed)

[6135] 色彩
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ただ目の前に 広がる世界を愛するそれだけでいいよ
少しは 笑って 生きていけるだろう
少しは 明日からの世界を愛せるだろう

人はただひたすら歩くだけ 時間の中を
世界の終わりまで引かれた線を なぞるように
僕らは迷うこともなく 手の鳴るほうへ

雨上がりの空が描いた 虹のアーチ渡っていく
虹を染めるひとつひとつの色彩 それがこの世界染める色

僕らの命を染めるのは 何色でもない色でしょう
問いかけられてもわからないだろう
いくらページをめくっても答えは出ない

人はただひたすら埋めるだけ 空欄の中を

世界の神髄を知っているのは 誰もいないんだけど
知らないままでも僕は 僕のまま変わらない

誰かがつぶやいた言葉 積み重なって世界になる
積み上げられた昨日 今日 明日 それが僕の足跡になる

追いかけるほど遠ざかる そういうものだと誰かが笑った
僕にはわからなかったよ

雨上がりの空が描いた 虹のアーチ渡っていく
虹を染めるひとつひとつの色彩 それがこの世界染める色。

2015/03/11 (Wed)

[6136] メリーゴーランド・ラブストーリー
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僕らの恋は 加速しながらぐるぐる回って いる
それはまるで メリーゴーランドみたいでめまいがするよ

恋に酔ってくらくらした頭で
見つめた世界は滑稽なほど輝いてた

たまたま乗り合わせたような それでいて絶妙なタイミング
なんでだろう こんなにも近くて遠い距離 あと一歩 手が届かないのは
ああ もどかしいけど 歯がゆいけど それがラブストーリーというもの

些か夢は疎かにしていました へらへらと笑ってればただ
過ぎてく風のスピードで あっという間の出来事みたいに
車窓に映る あどけなかった僕ら

車窓に映る あどけなかった僕らはただ「恋をしている」それだけで 青春ど真ん中

一生懸命探していたはずのクローバーなのに あとになって気づいたんだ

どうして僕はそんなに必死になって 探していたんだろう
終わった恋の後味がほろ苦いのは
ああ ずっと前からわかってたけど それがラブストーリーというもの

同じ世界の中にいるのになあ
僕には もう 見上げた空と地面に咲く花ほどの距離で
もう会うこともないだろう
それでも きらめくような恋だった
懐かしい痛みは変わらず優しいまま描かれた絵のように消えない
瞳の奥遠ざかる 君を 見てた

たまたま乗り合わせたような それでいて絶妙なタイミング
なんでだろう こんなにも近くて遠い距離 あと一歩 手が届かないのは
ああ もどかしいけど 歯がゆいけど それがラブストーリーというもの

君と僕が選んだこの恋のエピローグ
そして新しい物語のプロローグというもの。

2015/03/11 (Wed)

[6137] ドアをくぐれば
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繰り返す 毎日の中に 泡のように
生まれては消えてゆくいくつもの光
傷つけられ 蔑まれどれだけ汚れたら気が済むのかなあ
この世界は いつから 変わってしまったの?

愛と平和の言葉は ふさがれた耳には聞こえない
節穴の目には 何も見えない

満ちていく時が揺れる その リズムに合わせて
僕らは どこか遠くまで 心を旅させるよ
明日に向かってブランコを漕いでいこう

いくつかのメロディーと言葉を手に
旅は続く あらすじを辿る物語
泣き疲れ 眠り込む 目覚めたら そこは何処だろう
本当も嘘もあやふやな世界

悲しみも喜びも光と影のように 混ざり合って 同じ世界で 交差する

知りたいよ世界の終わりまであと何歩?
終わりを待たなくても世界は終わるよ
そしてひたすらに ドアをくぐればまた明日

なんとなくで続く世界 窓に映る どうでもいい誰かの生と死
悲しいのか うれしいのか どっちつかずの表情で また会おうねとかさよならとか言うよ
うまい言葉は見つからないけど

満ちていく時が揺れる その リズムに合わせて
僕らは どこか遠くまで 心を旅させるよ
明日に向かってブランコを漕いでいこう

あわよくば 靴なんか 飛ばしたりしよう。

2015/03/12 (Thu)

[6138] さよならの輪郭
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さよならを決めたのはいつだろう
どうしてなんだろう
なんとなく いつの間にか距離が出来た
少しずつ 離れてく すれ違う 暮らし
もう会えないと告げた背中に昨日が映る

さよならの輪郭を 縁取るか細い指先
もう愛せない もうあなたのこと
嘘をつくくらいならここでさよなら

愛は口に出せば恥ずかしく
文字に起こせば美しい
愛する意味も愛される意味もわからずに
ただ 寂しさを埋めるだけの 恋だった
僕はいくらでも笑えるのに思い出は泣いている

記憶の中に ひときわ輝きを放つ光
さよならの輪郭を 雨のような涙が
二人の刻んだ足跡をひとつひとつ消してく ほらもう 跡形もない

切れた糸をつないでいく 結ぶように
また この道から 歩き出す その一歩で 君とはさよならだ
そこからは 君の知らない僕だけの毎日が明日に続いていく

並木通りに 忘れていたように風が吹く
さよならの輪郭を 縁取るか細い指先
もう愛せない もうあなたのこと
嘘をつくくらいならここでさよなら。

2015/03/13 (Fri)

[6139] 少年ロケット
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がらくたでこしらえた思い出を
背負って 歩いて行こう
この気持ちはレールになって 僕を連れて行く
けっして挫けない勇気を持つよりも
へこたれる弱さの中に優しさを
そっと 紛らせて ただの人と呼ばれたい

ロケットに火を点けるのは 自分の役目
ロケットは 誰にでもひとつ用意されてる
君のロケットだけ 欠陥品ってことはない
さあ あとは 自分の背中を押すだけだよ
未来まで ひとっ飛び 夢へのスタートを切るのさ

夢見る少年はみんな瞳輝かせて
高い空を 見上げてる
その夢が 困難であればあるほどにやりがいを見いだす
負けることも諦めることもない心を持つより
下手くそでも最後まで頑張れる気持ちを
そっと 抱きしめて 傷つきながら生きていきたい

ロケットは 火を点けなけりゃ飛ばないよ
勝手に火が点くロケットなんてないんだ
夢はいつか叶うさと誰もが口をそろえて言う
そんなのきれいごとだと知っている
それでも夢を追わずにはいられない
僕の心はロケット いつまでも少年のまま

またひとつ夜が明けたよ いつまで
そうやって やりもしないうちから 弱音を吐いているんだ
泣き言は やってからだって遅くないはず
さあ レッツゴー

ロケットに火を点けるのは 自分の役目
ロケットは 誰にでもひとつ用意されてる
君のロケットだけ 欠陥品ってことはない
さあ あとは 自分の背中を押すだけだよ
未来まで ひとっ飛び 夢へのスタートを切るのさ。

2015/03/13 (Fri)
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