ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 投稿順表示

どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[6170] はじめてのひびき
詩人:どるとる [投票][編集]


一歩前に踏み出すように
世界が動き出してく 長い夜が明けるように
誰かの産声が聴こえたなら
それを 合図にして 目の前のドアを開けよう

メロディは つながってゆく
悲しい声やその時の痛みさえも もらさず拾っていく

生まれてはじめてのひびきが
僕の隙間だらけの心を埋めていく
「愛してるよ そんな君も大好きだよ」
そんなありふれた言葉やなんでもない誰かの思いが
この世界を きっと回してるんだ

フィクションの中の物語に赤い血が流れても痛みまでは伝わらない
誰かの 口笛の矛先に
未来は 朧気に浮かんでて あやふやな輪郭だけを見せる

メロディが 聴こえるかい?
聞きたくなくても知りたくなくても もらさず拾うのだ

まだ知らない誰かのひびきが
僕のひびきと重なってまた新しいひびきになる
願わずともそこにある ささやかなものひとつひとつにちゃんと灯る光

愛は見えないものだから見失ったことに気づくこともわからない
でもあなたがくれる言葉や 下手くそなその笑顔が
もしかして もしかしたら すべての答えなのかもしれないなあ

生まれてはじめてのひびきが
僕の隙間だらけの心を埋めていく
「愛してるよ そんな君も大好きだよ」
そんなありふれた言葉やなんでもない誰かの思いが
この世界を きっと回してるんだ

明日も 世界は 回るんだ
君の中で 僕の中で
すべての人の中で。

2015/03/19 (Thu)

[6171] 365日
詩人:どるとる [投票][編集]


何年経っても変わらない気持ちでずっといようね
何歳になっても手なんかつないでさ 笑ってられるような
そんな二人になれればいいな これから

歩き始めは軽やか でもだんだん辛くなってくる

だって人生はいつでも坂道
最初は余裕があるから笑ってられるだけ
365日もの 余分なほど与えられてる
時間の中で どれだけ笑って 泣いて
今日という日を 泣いちゃうくらいうれしい
特別な日に出来るかなあ
楽しみなんだよ

最初は誰でもひとつのフィルターでしか世界を見つめられない
だけど叶わない夢もあるって知ってしまうと大変だ
まっすぐだった気持ちも曲がってしまう

正確な物差しだってすべてをはかれない

悲しいことに止まない雨もある
深すぎる傷は記憶に爪痕を残す
365日もの チャンスをモノにしている
今日出来ることは微々たるものかもね

だけど 何年何十年あとになってわかる
雨に降られていた今日を思い出すとき
心に虹はやっと架かる

悲しみを受け流す傘なんてどこにも売ってないし
探したって無駄だ
でもね 大好きな人の笑顔ひとつあれば
どんな事があったって平気なふりくらいは出来るよ

そうさ 人生はいつでも坂道
最初は余裕があるから笑ってられるだけ
365日もの 余分なほど与えられてる
時間の中で どれだけ笑って 泣いて

今日という日を 泣いちゃうくらいうれしい
特別な日に出来るかなあ
楽しみなんだよ
明日が 楽しみなんだよ。

2015/03/19 (Thu)

[6172] 産声
詩人:どるとる [投票][編集]


「生まれてきてくれてありがとう」
本当にうれしいから

そのうれしさをちゃんと言葉にして
僕を生んでくれた人に
ありがとうって感謝をするよ
だからありがとう

生まれて来なければ 良かった人なんか一人もいない
ましてや いないほうがいい人なんかもいないんだよ

きれいごとは嫌いだけど これだけは強く思う

元気な 産声を上げて 生まれてきた 何千何万それ以上のたくさんの命よ

僕が生まれる前にも数えきれない 悲しみや喜びが 名前も知らない誰かの今日に涙や笑顔を刻んだろう

人が人に育てられ
またその人が誰かを育てる
繰り返すよ 飽きるほど 長い長い時間の中で
どれだけの人が人に育てられ また人を育ててきたんだろう

そんなふうに考えては ノートのページを一枚めくる
きのうは 笑っていたけれど 今日も笑えるかな

雨のち晴れのこの 世界 明日晴れますように 今はそう願うだけ

「生きてるよ」って歌ってるように僕には聞こえた 産声に重なるように

僕はこの先何があっても生きていこうと思った
だって せっかくこの世界に生まれて まだまだやりたいことが盛りだくさん

日も暮れかけた道にふと咲いた小さな花
風に揺れてほころんでる 人も同じ
そうやって ささやかな幸せを糧に明日を生きてく
だから僕も だから君も

元気な 産声を上げて 生まれてきた 何千何万それ以上のたくさんの命よ

僕が生まれる前にも数えきれない 悲しみや喜びが 名前も知らない誰かの今日に涙や笑顔を刻んだろう

思い出を 刻んだろう。

2015/03/19 (Thu)

[6173] プレゼント
詩人:どるとる [投票][編集]


いくつもの 悲しみと いくつかの喜びを手にして生きてゆく
ただそれだけのことが とてもうれしくて だけど悲しくて
言葉にならない 気持ちが心を追い越せない

生まれて来れたという ただそれだけのことが
何よりのプレゼント
負けてたまるか 挫けてたまるか
そんな強がりも必要
生まれたときから手にしているんだよ
誰もがその手に ひとりにひとつの命

はじまりのはじまりが 今世界に一歩 手を伸ばす
つま先くらいは 明日に届くかなあ 誰かを愛せるかなあ
時々立ち止まって 生きることとは何か考える

生まれたのはいいものの
どうやって生きて行けばいいのか
僕は途方に暮れる
とりあえず悲しみに泣いて 喜びに笑ってみる
そんな当たり前なことひとつひとつ
繰り返してるうちにいつの間にか幸せはその手に

はるかな未来へも 届いてしまう ちっぽけな一歩が
ほらまた 積み重なって 誰かの今日を そこに描いてる
遠い昔の誰かが はるかな今日を 思い描いていたように

生まれて来れたという ただそれだけのことが
何よりのプレゼント
負けてたまるか 挫けてたまるか
そんな強がりも必要
生まれたときから手にしているんだよ
誰もがその手に ひとりにひとつの命

時々じゃまくさくて 時々 ありがたくて
それでも捨てられない命はまさに
天からの授かり物
かけがえのない
プレゼントに相違ない。

2015/03/19 (Thu)

[6174] 理想のかたち
詩人:どるとる [投票][編集]


何センチか宙に飛んでごらん
少しは 何かがわかるだろう
不便なようで便利なような体で
寂しがるこの心は思うより弱い
夕暮れの道に そっと 影は揺れて
切なさが いっそう増すような

せっかくの気持ちを持て余したまま
何も昨日と変わらず続く世界
理想のかたちは 置き去りのままで
明日も 雲のあとを追いかけるだけ

ちょっとひねくれてみたいもんさ
もう少し汚く 誰かを裏切られたら
見える世界も変わるだろうか
でもそんな生き方僕には似合わない
知っているんだ 僕には嘘もつけないこと
優しさが いつも邪魔をする

少し世界を斜めに見てみようか
夜が夜じゃなくて朝が朝じゃなくて
僕は君で君は僕でそんな 感じだよ
新しい扉が もう目と鼻の先 ひらいてる

目をつむっても 見えるものはある
耳をふさいでも 聞こえるものがある
それがきっとすべての答えさ

せっかくの気持ちを持て余したまま
何も昨日と変わらず続く世界
理想のかたちは 置き去りのままで
明日も 雲のあとを追いかけるだけ

その先に今日の雨を笑うための青空がある。

2015/03/21 (Sat)

[6175] 風船のひとりごと
詩人:どるとる [投票][編集]


なんだか心が軽いんだよ ふわり宙に浮かんだみたいに
傷ついた昨日の思い出がまだ 誰かの胸の中にさざ波を立てる
なんとなく気になってしまう
空を見上げて探してしまう
あの日のちっぽけなどうだっていい約束も果たせないまま
いくつもの季節を越えて来てしまった

いろんな色の風船がひとつずつ順に割れていって

この手に 瞼に 落ちてくる思い出のかけら
壊れていく 消えていくものだと 最初からわかっていたはずなのに
思いのほか 悲しくて 切なくて
思い出を手放すとき 涙が あふれて止まらなかったよ

誰かが 語る 昔話がひとりごとのように歌になる
耳にすっと入ってくるメロディは 優しい肌触りをしている
振り返ってばかりの旅だなあ
いつもそこにあったのに
今はもう何もなくて 気づけばそばにいた人でさえも 別れてしまえば夢と同じ

大切な人との思い出さえもいつか白んだ夜明けの光に消えて

本のページをそっと送るように めくっていく それだけの
日々の中で いつかはその本を読み終えて
僕も窓から空へと見えない翼で羽ばたく
思い出に手を振って
「ありがとう」って笑うだろう

この時間は巻き戻らず先を急がない 時計回りに ただ 同じ感覚で時を刻む
そしてやがて すべての人の人生は 静かにその時を止める

この手に 瞼に 落ちてくる思い出のかけら
壊れていく 消えていくものだと 最初からわかっていたはずなのに
思いのほか 悲しくて 切なくて
思い出を手放すとき 涙が あふれて止まらなかったよ

だけど 拭わなくてもいいんだ その涙は今を生きてるあかし。

2015/03/21 (Sat)

[6176] 空に舞い上がる言葉
詩人:どるとる [投票][編集]


例えばここに言葉がひとつ
誰かを包み込むような言葉がひとつ
ちっぽけだけれど確かな輪郭で
僕の心を縁取るように包む

愛とは少し違うかもしれないけれど
ただまっすぐに誰かを思う気持ちだよ

ふわり ふわり 誰かの声が空気をふるわせて 空に舞い上がる言葉
愛してるのサイン それだけあればもう何も要らない

徐に両手を広げてみる
君と僕の手を重ねてみればほら
大きさも形も色合いもどこか
違うのに同じ手なんだよ

その手で誰かを愛することが出来る
腕を伸ばして 誰かの手をつかむんだよ

ゆらり ゆらり 心のブランコ 誰かの優しい言葉に 揺れたら
理由のない ときめきがこの僕を笑顔にしてくれるんだ

ふわり ふわり 誰かの声が空気をふるわせて 空に舞い上がる言葉
愛してるのサイン それだけあればもう何も要らない

僕は君を愛してる
君は僕を愛してる
それだけ確かなら
僕は何も要らないよ。

2015/03/21 (Sat)

[6177] 残り香
詩人:どるとる [投票][編集]


ため息集めて 花束でもつくろうか
途絶えぬ人波は川をつくり流れていく
忘れたあの場所に 咲く花の残り香がまだ
この胸に 切なさを 風が運んでくる

さよなら もう出会えない つかの間の出来事だから
いくつもの はじめましての握手は避けられない別れにつながってる

読み終わった本の表紙を閉じてしまうには まだ解せないことがたくさんある
記憶を閉じ込めたような部屋のあちこちに
あなたがいるんだ その引き出しのひとつひとつに

さよなら いつかこの手を離すとしても 人は誰かを愛すことをやめないでしょう
そして誰かに愛されたいと思う そこに愛があるから

人と人の間に 生まれるのが人ならば
誰もが一人じゃない 必ず誰かの間にはさまれているから
寂しくないよ
だからほらつまずいたとこからまた歩き出せばいい

さよなら もう出会えない つかの間の出来事だから
いくつもの はじめましての握手は避けられない別れにつながってる

それまでの 幸せを得るために 何度でも
僕らは互いに愛されて 愛して繰り返す

この世界が終わるまで。

2015/03/21 (Sat)

[6178] 夜は広がって
詩人:どるとる [投票][編集]


波紋のように ひとつ またひとつ
生まれる 小さな渦をそこにつくる
つま先でちょんと 揺らした水面が
ほら ずっと 先の未来の今も揺らす

続いていく この物語のあらすじを
指先でなぞるように 縁取るのさその輪郭を

夜は果てまでも広がって 寂しさを隠す
だけど涙だけは まっすぐにこの頬を伝う

ああ ひたすら悲しいね 生きることは
ああ 消えない痛みをいくつも残すから。

2015/03/21 (Sat)

[6179] 無能
詩人:どるとる [投票][編集]


この心は 形を持たないから
見えもしなければ聞こえもしない
目をこらしても耳をすましても
何もわからない
ああ またひとつ 今日が終わる
日が沈む直前
流れた涙は どこに消えていくんだろう

笑ってよいつもみたいに
ただ そこにある 喜びに
笑ってよ 泣いてないで
痛みを越えて 手に入れた
その 場所で 僕は無能だと嘆いても
誰も 助けることは出来ない

この右手と左手
五体満足の体を持ってても
出来ないことばかりだよ
ジャガイモの皮もうまく剥けない
夢から覚めた そのあとで
またなくしたもの 手探りしてた

どこかにあるんだよ あの日見た光
ただそこで息をしてるだけの僕に
教えてくれた 生きることの喜び
今度は 君に その喜びを教えたいのに
君はもう 思い出の中にしかいない

僕には 笑えても 泣けても
風向きを変えることすらかなわない
ただ 流れてく川の先を 見つめてる
それが精一杯だ
それでも生きるんだ

笑ってよいつもみたいに
ただ そこにある 喜びに
笑ってよ 泣いてないで
痛みを越えて 手に入れた
その 場所で 僕は無能だと嘆いても
誰も 助けることは出来ない

だから 進め 果てまで伸びたこの道を。

2015/03/22 (Sun)
8416件中 (6051-6060) [ << 601 602 603 604 605 606 607 608 609 610 >> ... 842
- 詩人の部屋 -