詩人:どるとる | [投票][編集] |
胸の中に 置き去りにされたままの
気持ちと見つめ合って 今日もまた
僕は空ばかり 見上げていたんだ
言葉は なんの役にも立たなかった
それは引き出しにしまわれたままの思い出
空に 消えた 途切れた ヒコウキ雲の形
花には花の名前が 人には人の
名前の向こうにある 本当の君に
僕はそっと 話しかけてみるんだ
だけど返事はいつも ありません
それは 通り過ぎた駅の色あせたベンチ
ページを追う 物語の先に待つ 見知らぬ結末
僕は窓を開けて 闇を抱いてる夜を
ただ ずっと 眺めてた
夢から覚めたときにはもう 何もない
それは引き出しにしまわれたままの思い出
空に 消えた 途切れた ヒコウキ雲の形。
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悲しいときも嬉しいときも涙は出る
同じ涙だけど違う涙が出る
いつの間にか頬に涙がひとつまたひとつ
降り始めた雨のように
小雨が少しずつ 大雨になって
川をつくった
泣いていると必ず
誰かの優しさが それこそ陽射しのように
涙でずぶ濡れの僕を照らしてくれる ほらもう涙は跡形もなく乾きました
あなたが悲しいと僕まで悲しくなる
他人の涙を見ると僕も泣いている
目をそらすことなんか出来ない
それが大事な人ならなおさら
伝わるはずもない痛みなのにどうしてなんだろう
あなたの痛みがわかるよ
あなたが僕に優しくしてくれるように
僕も誰かに優しくしたいな
雨に濡れてるように悲しみに 一人ふるえる人のそばに寄り添える人になりたい
数えきれない 悲しみを
数えようとするから 悲しみは いくらでも増えていって
小さな喜びが見えなくなる
でも いつまでも降り続く雨なんかない
太陽は 雲間からでも差し込むんだよ
それを知っているのなら晴れるのを待つんだ
泣いていると必ず
誰かの優しさが それこそ陽射しのように
涙でずぶ濡れの僕を照らしてくれる ほらもう涙は跡形もなく乾きました
涙に濡れていた顔に
かわりに咲いたのは
雨上がりの虹のような 満面の笑顔。
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なんにもないなんてさ
君はまた 見え見えの作り笑い浮かべてる
何かがあった時ほど
君は悲しい気持ちを隠して
僕を心配させまいと明るく振る舞うんだ
でもそんな嘘は僕の前では つかなくていいよ
涙を見せて 泣いてくれないか?
君の涙が 汚れのような笑顔を
洗い落とせば やっと君の本当の気持ちが見える
そんなふうにいつもいつでも
心に嘘をつかずに素直になれたら いちばんいいのにね
なかなかどうしてそれがいちばん難しいんだ
雨が降りそうで降らない 空模様のよう
今にも泣きそうな顔で
笑ってる顔が辛そうで
無理するくらいなら弱音も吐けばいいのに意地を張るんだ
強がる君もかわいくて好きなんだけどね
辛いならば無理はしないでほしいなあ
僕は君の本当の気持ちが知りたいよ
恥ずかしながら 人の心は見えないから
こんなばかな僕にもわかりやすいように
悲しいときは悲しい顔で うれしいときはうれしい顔をしていてほしい
何度も 喧嘩しないとわからないこともある
すれ違って 背中合わせで しばらく 口もきかない時もある
そして そんな時間が僕にささやくように教えてくれるよ
君のいない寂しさと
君がいることの大事さを
だから今日も呼ぶんだ 世界でいちばん愛する人の名前を
ありったけの愛を込めて
君の涙が 汚れのような笑顔を
洗い落とせば やっと君の本当の気持ちが見える
そんなふうにいつもいつでも
心に嘘をつかずに素直になれたら いちばんいいのにね
なかなかどうしてそれがいちばん難しいんだ。
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世界中の人に ひとりにひとつだけ
届けられる 目には見えないプレゼント
どんな人にも必ずひとつだけの命
そっと あなたの胸元に 時を刻むギフト
リボンなんか結ばないでもいいよ
本当に大切なものは飾らないでいいよ
人の命の長さは まちまちだけど
多分僕が思うのは
どれだけ生きたかじゃなくって
どれだけ人生を楽しめたのか
それがいちばん大事なこと
世界中に ただひとりのあなただけに
予告もなく 届けられる かけがえのないプレゼント
それは 願ったわけでもなく 望んだことでもないけど
あなたがお母さんやお父さんと呼ぶ人が
あなたに会いたいって思ったから
あなたに自分たちと同じ命を 与えたんだよ
だから大切にしなさい
世界中の すべてのどんな人の
夜にも 朝にも
戦争の絶えない
国に生きる子供たちにも
涙を浮かべて 生きてることを 悲しむ人が見上げる空にも
明日があるかぎり 届く 命というギフト
改めて感謝をする必要はないけど真摯に受け取りなさい
あなたは きっと誰かの宝物。
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終電間際の電車にあわてて飛び乗って
左右に肩を揺らす規則正しいリズム刻む
窓の外に映る 景色が過ぎてく
はるか かなたへ
いろんな人の人生のほんのささやかなワンシーンを乗せて走る
今日流した涙も 浮かべた笑顔も
さまざまな人の人生模様がある中で 僕の人生のちょっとしたワンシーンに
重なるように ダブるように 焼きついて
離れない やわらかな痛み
やさしげな誰かのぬくもり
頬に触れてすぐに
吹き抜けてゆく夜風。
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夏の上昇気流に 乗っかってやって来る
あのむせかえるような長い長い坂道を
汗かきながら上る 君の背中が見える
ひまわりの咲く道をペダルを漕ぎながら行く
悲しみは もうしばらく 待たせたままで
僕はずっとさっきから風見鶏を眺めて
風が吹くのを待っている
夏は 呼ばなくてもそのうちやって来る
青い波に さらわれて
あの陽射しの足元へ
五月雨も ゾウの如雨露も 下手くそな絵日記の続きも
朝顔の観察も 後回しにした宿題も
今は思い出の中に光るしずく
夢のあとさきに 消えた 片っぽだけのサンダル
いつか抱いた淡い恋心と
線香花火の余韻
それはすべて 遠く揺れるカゲロウが魅せる蜃気楼。
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誰かの足元に 咲いてた 花も
いつの間にか 遠いページの彼方に消えて
なんとなく 少しずつ 何かが変わっていって
さり気なくすれ違う 昨日と今日 今日と明日
ささやかなほど ほんの少しの間違い探し
風の匂いも 好きだったあの歌も
言いかけた言葉も 残した傷跡も
全部 スクリーンの片隅に見切れてる
そんなこともあったことさえ忘れてるようないつかの 思い出
確かな 幸せを そこに重ねていた 朝焼けのグラフィティ
目をつむった瞼の裏に広がる
暗闇の中にも灯る明かり 明日を照らして
悲しみさえも 痛みと共にこの身に 消えない
いくつもの傷跡を刻み 笑っていた昨日の自分を
笑うことが出来ずに 目をそらす 今日がある
取り残されたように たたずむあなたの面影
忘れられない思い出は雨のように 染み渡り
ここにあった確かな幸せを 思い出す
言葉なんてなくても手を 伝って ぬくもりは届いていた
願わなくても 夜は明けて 窓辺には 朝焼けの サーチライト
ひとつひとつ 数えてる 幸せは
悲しみより 多いかい?
ああ どうして この世界には 悲しみはあるの?
それはね きっと確かな喜びに気付くため
風の匂いも 好きだったあの歌も
言いかけた言葉も 残した傷跡も
全部 スクリーンの片隅に見切れてる
そんなこともあったことさえ忘れてるようないつかの 思い出
確かな 幸せを そこに重ねていた 朝焼けのグラフィティ。
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僕らはどこまで行くんだろう
このまま 空っ風に吹かれて
見上げた空には ただ雲が流れて
僕らが抱く小さな悩みを笑ってる
サイコロ振って 出た目の数だけ進むような
そんな毎日じゃつまらない
陽射しの中に春を見つけたよ通りにはささやくように吹くそよ風
ああ ページをめくるように 先を急ぐ駆け足のストーリー
まだ君は青い果実さ 恋を 知ったばかりの つぼみだよ
僕らは 何をしたいんだろう
立ち止まっていたんじゃ何も変わらない
あきらめることに慣れすぎたんだろう
困難がある度に 背中を向けている
ありふれた毎日の中に 光を 見つけたよ
当たり前なこと そのひとつひとつにある光
ああ 何も知らなかったんだ 昨日までの僕がいた世界は幻
そしてやがて 花を咲かす日まで
旅は続く 地図にはない道しるべ
そして くねくね道 砂利道
上り坂に下り坂
いろんな道を行く
明日の行方は誰も知らない
陽射しの中に春を見つけたよ通りにはささやくように吹くそよ風
ああ ページをめくるように 先を急ぐ駆け足のストーリー
まだ君は青い果実さ 恋を 知ったばかりの つぼみだよ。
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この世界はいつか神様が創った庭さ
花は咲き乱れ 鳥はさえずり
楽園を望んだ人たちは群れとなり
手を汚し泥だらけになって 世界は世界になった
いつからか 変わってしまった
何がいけなかったんだろう
そんな 言い訳は置いといて
このまま時の流れに身をまかせ
進もうか せめてこれ以上列を乱さないように
望むなら ありふれた幸せを
ひとりにひとつ 与えたまえ
多すぎる欲望は眠れ
行き過ぎた夢から覚めろ
手のひらにおさまるくらいのささやかな未来を 咲かそう
先人が耕したこの大地に
この世界は 魔法を必要としないんだ
ないものはない あるものだけで
構築された世界は小さくまとまって
散らばっては 集まってひとつになる
今日と明日は 背中合わせ
出会えない出会いのような
別れもしない 付き合いのような
世界には ひとつにならないから
ずっと続いていくんだ
願わくば この祈りを 綿毛のように
世界に 放って あなたの元へ
奇跡を 待つ 人や
雨上がりを待つ人
傷つくことを笑う人や雨に濡れてる人を笑う人を僕は許さない
この手よ 届け あしたの空に
忘れたように そこに咲いた昨日を
思い出せば 幸せは 僕の後ろで笑う
「ざまあみろ」の声が聞こえる
降り止んだ通り雨 遠ざかれば遠ざかるほどかがやく昔話
望むなら ありふれた幸せを
ひとりにひとつ 与えたまえ
多すぎる欲望は眠れ
行き過ぎた夢から覚めろ
手のひらにおさまるくらいのささやかな未来を 咲かそう
先人が耕したこの大地に
おまえが 嘲った
いつかの世界に
望みなら 夢はこんなにも 溢れんばかりに 止め処なく 胸を満たすのに。
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「世界は 誰かの 犠牲の上に 出来ている」
それは まるで 誰も知らないことのように
僕らは 笑いながら 戦争や 差別を踏みつけにする
あなたの中に 私がいて
私の中に あなたがいる
同じ 世界に 存在する命
あなたの 痛みが伝わるように
あなたの 悲しみや喜びも伝わるよ
残らず 全部 全部
僕はあなたの 一部でいたい
思い出に 焼きついて
離れない 離れたくない
この気持ちは 冬中夏草
あなたの その体に 刻み込む 愛のしるし
世界が もしも たったひとつの定理なら
そんな小さな箱に閉じ込めてしまえば
僕らには 居場所なんて何ひとつないんだろう
朝の中に 夜があって
夜の中に 朝があって
昨日と今日は 違うのに同じ世界
あなたの 見てるものと
私が見てるものは
限りなく 違うのに等しく同じ
せめて ひとつになれない体なら
精神世界に ダイブして
想像の中で ひとつになる
この気持ちは邪でも
愛と名づければ
なんて それらしいんだろう
小さな 針の穴から
眺めてる 世界は
目を凝らせば凝らすほど滑稽で 笑えるね
どうしてこんなにくだらないことを
真面目に 積み重ねてるのか 僕らは 繰り返すだけ
世界が終わるまで
僕はあなたの 一部でいたい
思い出に 焼きついて
離れない 離れたくない
この気持ちは 冬中夏草
あなたの その体に 刻み込む 愛のしるし。