詩人:どるとる | [投票][編集] |
たとえばきれいな花に重ねている
いつか なくした誰かのおもかげを
その透き通るような瞳に空を映してる
愛しさだけでは 優しさだけでは
この世界で生きるにはあまりに難儀だ
さぞかし窮屈で息苦しいだろう
今日誰かを憎んだなら
明日はかわりに誰かを愛そう
今日誰かを傷つけたなら
明日はかわりに誰かを助けよう
ふいに浮かんでは消えていく
誰かのかすかなぬくもりのかけら
僕のこの手のひらの中に咲いた
覚えているだけのイメージが描いてる
おもかげという花
目をつむると見えないものさえ見えない
寂しささえ不思議と消えている
昨日降った雨が残したあしあと
水たまりに 映るあなたの笑顔
そしてどうしようもなく降る涙
生きる痛みはまっすぐに突き刺さる
誰かを傷つけるくらいなら傷つきたい
誰かを憎むくらいなら憎まれたい
いつだって光と影のせめぎ合いの中で
嘘と本音が入り混じって僕を試す
悲しみが そっと世界を濡らすときは
静かに目を伏せてまどろみに沈む
繰り返される 絶え間ない日々の片隅に
ほんのかすかな悲しみがあるだけで
幸せの存在を疑う
閉じたまぶたの向こうで 降り続く雨
なんでもない映画のワンシーンのように
人目にも触れずただ 流れていく時間
ふいに浮かんでは消えていく
誰かのかすかなぬくもりのかけら
僕のこの手のひらの中に咲いた
覚えているだけのイメージが描いてる
おもかげという花
誰の思い出の中にも咲いている
おもかげという花。
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目を閉じてみれば
僕もたくさんの人の中のちっぽけな存在
どんなに威張ったって強がったって弱さは隠せないよ
なんとなく 過ぎてくだけの日々の中で
ふいに誰かの優しさに包まれたときいろんなことに気づかされる
僕は愛されてるって気づく
僕は幸せだって気づく
僕は一人じゃないって気づく
僕も誰かを愛せるって気づく
僕も誰かを幸せにできるって気づく
僕も誰かといたいって気づく
耳をふさいだら
音や声が消えた世界に寂しさが広がった
孤独なんていいもんじゃないよ 一人じゃ何もできない
どうしようもなく 受け入れた痛みなのに
痛みは積み重なってやがて 高い高い塔になった
僕は愛されてるって気づく
僕は幸せだって気づく
僕は一人じゃないって気づく
僕も誰かを愛せるって気づく
僕も誰かを幸せにできるって気づく
僕も誰かといたいって気づく
死ぬ理由を探せば探すほど生きたいんだって気づく
だからもう少し悪あがきをしよう 万策尽きるまで。
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かすかなまどろみの中に浮かぶようにたたずむ
かすかな 欲望は 渇きを求めて 宛もなくさまよう
たとえば 曖昧なままいつしか 途絶えた声のように
あるいは あやふやな言葉を つなぎ合わせてこしらえた詩のように
世界は その輪郭をぼやかしながら 僕の中に果てしなく広がる
終わらない計算式の空欄を埋めるのは
とってつけたような誰かの詭弁と間に合わせの慣用句
愛にラブを 足したような 甘ったるいラブソングに酔いしれて
ただ性を貪るだけの淫らな行為にモザイクをかける
いつの間にか読まされている出来合いの台本はきれいごとで埋め尽くされ
僕らは ギリギリの痛みの中に快楽を見出すために生きている。
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今日も日が沈めば家路を歩いてる
僕は君に 手を振りながら さよならと笑う
隠した気持ちは ただ風のように
誰にもさわれない
僕にもさわれない
あのねって 呟けばまた 弱気になって
恥ずかしさに 簡単に追い越されてしまう
難なく負けてしまうよ
好きなことを伝えたい ただそれだけなのに
どうしてこんな簡単なことが言葉に出来ないのかな
夕暮れになるとどうしようもないほどに
悲しくなって 寂しくなってしまうんだよ
でもその悲しみの中には優しさがあって
明かりのように灯って
行く先を照らしてくれる
あのねって言ったけどそこから先が続かない
愛のなんたるか そんなものわからないけどこんな気持ちにさせてくれてありがとう
好きな気持ち 持ち続けているのもいいさ
いつ咲くともわからないつぼみをひたすら見つめる日々
同じところをぐるぐると
回り続けています
地球の周りを 太陽やほかの星が
回ってるみたいに
僕らは 朝が来ても
夜が 来ても
悲しいくらい
一人にはなれない
同じ星に生きてても
必ずどこかですれ違う
届かない思いを残してしまう
それでも時は 先を急ぐように流れてく
あのねって 呟けばまた 弱気になって
恥ずかしさに 簡単に追い越されてしまう
難なく負けてしまうよ
好きなことを伝えたい ただそれだけなのに
どうしてこんな簡単なことが言葉に出来ないのかな
この手を伸ばせば
届く場所に君はいるのに。
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いつもはなんでもないことも
見逃してしまう誰かの優しさも
弱ったときに僕は気付いてしまう
ああ 僕には たくさんの人の愛が ある
太陽みたいに あたたかく照らしている
ありがとうではもはや
返しきれない 雲の上まで積み重なる
感謝の気持ちが 言葉にできない
悲しいときはそばにいつもあなたがいたよ
何気ない気遣いさえありがたい
当たり前だなんて鼻で笑う昨日の僕を
今ならためらいもなく愚かだと言える
ああ 僕は こんなにたくさんの人に守られてる
一人一人の眼差しが僕を守ってる
僕がこうして生きていけるのは
僕だけの力じゃないことも
もらってばかりでいつの間にか
返せないうちに 抱えきれないほどの
愛が 僕の手にあまるほど 両手いっぱいにあふれてる
いつの間にか流れていく時間の中で
ゆがむように変わってしまうとしても
もしも 誰かの愛さえあれば
ありのままの僕やありのままの君で
誰かのことを心から愛せるはずと思った
ありがとうではもはや
返しきれない 雲の上まで積み重なる
感謝の気持ちが 言葉にできない
悲しいときはそばにいつもあなたがいたよ。
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この街の 中には
温もりはあるかな
たとえばあぶれてる誰かさんを
置き去りにしないような
ありふれた ただの優しさは 少しでも見受けられるかな
素通りしている 誰かの涙の目の前を
平気で顔して 鼻で笑うようなそんな人には死んでもなりたくはない
こんなにも多くの人がいるのに
心は嘘に覆い隠されて見えない
えらばれた優秀な花だけがのうのうとのさばるなら
心ない賢い人だけが生きる明日ならいらない
きれいな部分だけを
見つめる目で
世界を見渡すけど
きれいな分シミが目立つ世界です
肥え太った人たちが「権力」を振りかざして弱者を罵る
悪しき現実が あるとしたならば
僕はそんな現実をごまかさずに悪いことは悪いと叫べる声を持っていたい
人の気持ちや思いは必ずすれ違うけど
それでも
僕は僕である というただそれだけの勇ましい信念を 心に宿し
他者の命も自分の命も 慈しむ心を持てたなら
戦争なんて いじめなんて 起こらない
たとえすべてを分かり合えなくても
ただひとつ 誰かを思いやる
それだけで ずい分印象が違うのに
こんなにも多くの人がいるのに
心は嘘に覆い隠されて見えない
えらばれた優秀な花だけがのうのうとのさばるなら
心ない賢い人だけが生きる明日ならいらない
あなたが 当たり前に笑えるような
そんな明日なら きっと 雨降りでも
生きることに もう少し希望が持てる。
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僕は勝手気ままに他人の不幸をよそに幸せを笑ってる
ただ 始まっては終わる 朝と夜の中で
今日も気づかないくらいささやかに
繰り返される 生と死のループ
目を閉じても 耳をふさいでも
消えやしない 音や光が君を離さない
この美しくも残酷な世界で
どこを目指してるんだろう
ただ僕は 電車に揺られながら
ひたすら降りる駅に着くのを待つ
世界の終わりまで伸びた見えないレール
僕は その 果てしない道の 延長線上にいる
ああ 僕は 何だろう
曖昧な輪郭を持っているからすぐに存在を否定する
ここにいてもまるで透明でおぼろげで
今日も 笑っても泣いてみても
生きてる実感なんてこれっぽっちもない
寝ても覚めても いつでも
僕は僕を確かめる言葉さえ持たない
この美しくも残酷な世界は
誰の手で創られたんだろう
見事までに ありがた迷惑なほどに
喜びがあって悲しみがあって
簡単には「死ねないように」出来ている
僕は どれだけ自分を否定しても「命を尊ぶ心」を捨てられず
また 命を 美化している
生きることは 正義か
死を選ぶことは悪か
くだらない より分けや 先入観はいらない
自分の気持ちに正直になって
どうしたいか なにをしたいか 決めればいい
それだけだ
この美しくも残酷な世界で
どこを目指してるんだろう
ただ僕は 電車に揺られながら
ひたすら降りる駅に着くのを待つ
世界の終わりまで伸びた見えないレール
僕は その 果てしない道の 延長線上にいる
ああ 僕は 何だろう。
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かすかなまどろみの中に浮かぶようにたたずむ
かすかな 欲望は 渇きを求めて 宛もなくさまよう
たとえば 曖昧なままいつしか 途絶えた声のように
あるいは あやふやな言葉を つなぎ合わせてこしらえた詩のように
世界は その輪郭をぼやかしながら 僕の中に果てしなく広がる
終わらない計算式の空欄を埋めるのは
とってつけたような誰かの詭弁と間に合わせの慣用句
愛にラブを 足したような 甘ったるいラブソングに酔いしれて
ただ性を貪るだけの淫らな行為にモザイクをかける
いつの間にか読まされている出来合いの台本はきれいごとで埋め尽くされ
僕らは ギリギリの痛みの中に快楽を見出すために生きている
理由はどうであれ 明日を望むなら
物語の続きを 望むなら こんなとこで立ち止まっていられない
たとえば 絵に描いたような正しさがすべてなら
いつまでも矛盾は 置き去りのまま 答えは出ないね
世界は いつまでも答えを出すことをためらっているんだろう
それはある種の雄弁なるカタルシス
無理やり 正しさを装っているような 下手くそな擬態
ただありふれた喜びの中に ふと生まれる ほんの少しの幸せ
そこにある世界は どんなに目を凝らしても世界のままで
はみ出すこともなく逆らう理由もなくただ真っ直ぐに伸びたレールを辿る
ほんの少しでも 流れに逆らい 踏みとどまって 生きている
愛にラブを 足したような 甘ったるいラブソングに酔いしれて
ただ性を貪るだけの淫らな行為にモザイクをかける
いつの間にか読まされている出来合いの台本はきれいごとで埋め尽くされ
僕らは ギリギリの痛みの中に快楽を見出すために生きている。
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終わりのない 映画のように
大切なその時を 僕らは何度でも見失う
歩き出す タイミングもわからない
話し出す タイミングもわからない
あやふやで 曖昧な この世界では
正しさなんて 誰かが 描いた上手い落書きだよ
世界は広いゆえに狭い
わりに 途方もない
このまま
平行線を辿りながら
変わらない スピードで
下降気味に落ちてく
命 は坂道を転がりながら
やがて たどり着く場所を 知ってる
だから ちょうどいいさよならなんていらないわ
雨上がりを 読めたならば
きっと 何ひとつ誰も失うことなんてない
行き先なんて あるようでない
ためらいなんてみじんもない
でも 結果ばかりに追い詰められる
幕引きを 逃したなら 恥ずかしさがはみ出すぞ
世界は美しい ゆえに醜い
わりと シャープ
このまま
円の周りを回りながら
変わり映えしない景色を
季節が染めてゆく
こんな毎日に体のいいタイトルをつけて
映画のように 今を綺麗に飾り付けるの
ほら、そうすれば 退屈なシーンも 少しは様変わりするわ
雨が アスファルトに刻んでいくビート
肩で リズムとって
踊り出せば
ほら もう どこからどう見ても
素敵な ムービースターでしょ
さあ あなたもこっちにおいで
世界は広いゆえに狭い
わりに 途方もない
このまま
平行線を辿りながら
変わらない スピードで
下降気味に落ちてく
命 は坂道を転がりながら
やがて たどり着く場所を 知ってる
だから ちょうどいいさよならなんていらないわ
劇的な人生も 運命的な恋も スリリングな毎日もいらないわ
生きている それだけで奇跡なら この世界は映画よりも素敵だわ。
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紛れている たくさんの本当の中に
身を隠すように 嘘は そっと
さっきまで 降っていた雨も上がって
やがて 何もかもが
もう 手遅れだと気づくまで悪あがきだ
希望なんて 嘘だと思う
悲しみがある以上 気休めにしかならないことを
そろそろ僕らは気づくべきだと思う
あなたのことを思うと胸が痛いよ
にわかには信じられない
たやすく疑えない
それが本当です
やることもないから 誰かを 憎むだけ憎んだ
いつか 何もかもを
なくしたとき 最後に残ったものだけが宝物
嘘でさえ 嘘だと思う
確かなことなんてわからないから 不確かなこともない
だから 間違ってて正しい世界
今あるすべてが 唯一の答えだ
ベランダから見た
沈んでく夕日
なんとなく
寂しさが 押し寄せてくる
切なさが こみ上げてくる
希望なんて 嘘だと思う
悲しみがある以上 気休めにしかならないことを
そろそろ僕らは気づくべきだと思う
あなたのことを思うと胸が痛いよ
本当のことを隠すために嘘があるなら
その笑顔の向こうには傷跡があるんだ。