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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[6380] 喜びの歌
詩人:どるとる [投票][編集]


待ちわびているだけじゃあまりにつまらない
会いに行こう幸せに
会いに行こう喜びに
待ち望んでいてもいなくても夜は明けるから
どうせなら笑おう
どうせなら楽しもう

生きている ただそれだけで
楽しい うれしい 恥ずかしい
いつか この喜びを言葉に変えて
空の彼方に 届けよう
海の果てへ 届けよう

待っていても多分バスのひとつさえ来ない
とりあえず歩き出そう
好奇心が先に立つ
追い越したり追い越されたりのレース
順位なんてないなら
焦る必要なんてない

自由が許されてる ただそれだけで
ツイてる 運がある
得してる
胸躍らせる この喜びは 永遠
僕を司るすべてにありがとう
僕を取り巻くすべてにありがとう

神様なんていない世界には
出来合いのような
即席のような
ルールが我が物顔で正しさを語る
矛盾した悪意は巧妙に
大人の手で隠され
見えない 聴こえない

生きている ただそれだけで
楽しい うれしい 恥ずかしい
いつか この喜びを言葉に変えて
空の彼方に 届けよう
海の果てへ 届けよう。

2015/07/14 (Tue)

[6381] 感情論
詩人:どるとる [投票][編集]


ドアを 開けて
待ちわびている
君が 来るのを今か今かと
名前も知らない
気持ちと気持ちが
重なって 生まれた
ささやき声のような
小さな 希望を
はらんでいる

大切なことは
目を閉じたままでも見えるんだ

そうやって 始まり終わるすべてを
愛しながら 時に 憎みながら
僕らは揃わない歩幅でもいつの間にか
手をつないで 感情論で 笑いあうだろう

奇跡は起こらない
期待しないでよ
楽がしたいだけでは幸せになれない
色も形もない
今日と明日が
重なって 生まれる
そう遠くない未来

枝先につぼみをつけている
歩き続ければ たどり着く場所がある

遠回りでも 回り道でも いいから
今日という日を思いきり抱きしめて
味わい尽くしたらもう悔やむことはない
出来立ての 優しさが空欄を補うだろう

やがて 空は 終わり
僕らは物語の完結を迎えるだろう
その時、恥のない
さよならを言えるように
傷ついておこう
愛されておこう
なるべくたくさんのことを
見聞きしよう
ねえそうしようよ?

そうやって 始まり終わるすべてを
愛しながら 時に 憎みながら
僕らは揃わない歩幅でもいつの間にか
手をつないで 感情論で 笑いあうだろう

ただ 単純に 思ったんだ
君を 愛していたいって
君に 愛されていたいって
その気持ちが きっと僕を限りなく人たらしめてる。

2015/07/15 (Wed)

[6382] モザイク
詩人:どるとる [投票][編集]


心の余白に描いた 憎しみは
余裕のあらわれなんかじゃない
余裕のなさのあらわれだ
呆れるくらいに 誰かを憎んだ
次々に 埋めていく
自分の 足りない部分を無理やり補うように

目を閉じると 僕は途端に 寂しくなって
孤独に 耐えきれず強がってるふりをして
誰かを憎むことで弱さを必死に隠して
心など見えないように見せないように
雨を降らすようにモザイクをかけるんだ。

2015/07/16 (Thu)

[6383] 奇跡の瞬間
詩人:どるとる [投票][編集]


夜と朝の 周りをぐるぐると
回り続けるような
誰かのくだらない概念にとらわれて
世界は 色も形もなく
自由に そこにあるというのに
僕らは いつも 何もかもに
とりあえず適当な形や色を与えたがる
でもそれはわがままな押しつけなのです

信じていた世界は やがて逆さまになって
天と地が ひっくり返って君を裏切る
その時を きっと僕らは待っていたんだよ
今ありふれた奇跡のはじまりはじまり

時間のループで 始まり終わるものを
見捨てるようなら
見限るようならここらでおしまいだわ
結果ばかりを気にする世界で
何より結果を気にしているのは
結果を嫌うあなた自身だ
いくつものその時を必死に
駆け抜けてきたのにチャンスを逃した

立ち会いたいのは涙に濡れた世界よりも
終わりを受け入れたときのあなたの笑顔
いわばそれは繰り返し迎える奇跡の瞬間
ほらありふれた 奇跡のはじまりはじまり

笑って 泣いて そんなんで 日は暮れて
気づいた僕は何かを思い出して
目を閉じる 瞼の裏に描く もう出会えない
いくつもの 場面
ああ夜は 明けて ページは先を急ぐ
ドアを開けよう 窓を開けよう
いつも その先をイメージしよう

信じていた世界は やがて逆さまになって
天と地が ひっくり返って君を裏切る
その時を きっと僕らは待っていたんだよ
今ありふれた奇跡のはじまりはじまり。

2015/07/16 (Thu)

[6384] スワローテイル
詩人:どるとる [投票][編集]


陰鬱な路地裏に
夜の闇が 広がった
理由もなく
意味もなく
僕は僕から
少しもはみ出せない
見え隠れする
幸せの尾を
つかみかけてはまた取り逃す

ああ 僕らは このまま
幸せの青い鳥に
翻弄されたまま
朝と夜の 真ん中で
心を 揺らしている
見上げた空に雨雲
ひどくぼんやりとした絶望の影

きっと何もかも
遅すぎる
乾いた 笑い
からからと
喉を鳴らして
下手くそな嘘で
空欄を埋める

ああ 僕らは このまま
幸せの青い鳥に
翻弄されたまま
朝と夜の 真ん中で
心を 揺らしている
見上げた空に雨雲
ひどくぼんやりとした絶望の影

或いは すべての夢の終わり
行き着く先のない旅は続く
延々と闇を広げる夜の向こうへ
飛び立つ 弱々しい羽音。

2015/07/16 (Thu)

[6385] 君に贈る歌
詩人:どるとる [投票][編集]


言葉にしなければいけないことと
言葉にしなくてもいいことの違いもわからない
愛してる それだけをただ つぶやくなら
言葉では与えられないぬくもりを あげなさい

償いとか 見返りとか 関係ないところで
あなたの為にきれいな花を咲かそう

愛は言葉にしなくても伝わるものだから
伝わるように 届くように ちゃんと
眼差しを向けて 声に耳を傾けて
今なにが 悲しいのか
今なにが嬉しいのか
心が 受け取った痛みや 心地よさを
素直に あなたに 歌にして贈ろう

ありがとうとか ごめんなさいとか
最近めっきり聞こえない世の中です
感謝をすることさえ忘れてしまう
助けられてもありがとうのひとつも言えない

人への関心が なくなってしまったのかな
それでも僕は誰かを助けたいと思う

愛は届ける人を選ばない
有り難迷惑でも余計なお世話でも
差し伸べた手を引っ込めたくはない
あなたが迷うところを
あなたが悩むところを
僕にも話してよ聞かせてよ教えてよ
そんなおせっかいな気持ちが愛ならいいのになあ

いつでも 人と人の心と心をつなげてる
目には見えない 頑丈なはずの縁の糸が
些細なきっかけでぷつりと切れたなら
結び目をもう一度結び直せばいい
そこからまた 僕らの明日は続いてく
風の向かう方へ

愛は言葉にしなくても伝わるものだから
伝わるように 届くように ちゃんと
眼差しを向けて 声に耳を傾けて
今なにが 悲しいのか
今なにが嬉しいのか
心が 受け取った痛みや 心地よさを
素直に あなたに 歌にして贈ろう。

2015/07/16 (Thu)

[6386] 僕のとなりの優しい人へ
詩人:どるとる [投票][編集]


優しい人だから
すぐに誰かの
痛みに気がついて
涙になる
優しい人だから
優しさが時に
仇になって
少しは 厳しくなれと
責められる

だけど優しさは生きていくのに
けっしてじゃまにはならないはずだ
他人にも自分にも優しいあなたが
涙を流すとき その涙を見た誰もが
優しい 優しい気持ちになるから

みんなあなたのように
優しい人なら
喧嘩なんかしない
戦争なんか起こらない
優しい人であるあまり
優しさのない世の中では
あなたのような人は
とても生きづらいことだろう
それは不憫だね

だけど優しくて何が悪いというのか
お節介や世話焼きは 有り難迷惑ですか
ただそこにあるのは誰かを思う気持ち
あなたの為によかれと思いしたことが
もしいらぬ世話ならせめて笑ってよ

人の思いや気持ちを素直に受け取れない
そんな へそ曲がりよ心をどこにやったの?
頭だけ 賢くて 心が備わらぬ 馬鹿者だ
少しは人の 気配りや気遣いを 知れ

だけど優しさは生きていくのに
けっしてじゃまにはならないはずだ
他人にも自分にも優しいあなたが
涙を流すとき その涙を見た誰もが
優しい 優しい気持ちになるから
心が人という形を 思い出すから。

2015/07/17 (Fri)

[6387] 水槽
詩人:どるとる [投票][編集]


闇の中に 目を凝らすと あなたが笑う
いつかの思い出が そっとよみがえる
戯れに買った 水槽の中には魚はいない
戯れで生かされるほど命は小さくはない
僕は 少し長い 休息をとっている
それくらいに考えてもいいかな

瞼の裏に 描かれるイメージは
いつだって 手にしたものより
失ったものを 限りなく覚えている
もう戻らない 時間を刻みながら
途方もなく 季節は流れていく
僕らは一歩も戻れない
消えない痛みを忘れる為に 今を生きてる

いつしか 覚えた上手な嘘のつき方
あなたは疑いもせずに優しさをくれた
心を満たしているのは間に合わせの記憶
心満たされず注ぎ足したそばから乾いてく
それは 名前もない 色も形もない存在
だから意味を持たないただの無生物

この瞳の果てまでも広がる夜は
優しさなど知らないように
立ち止まる僕を置いて突き放してく
何をなくしたの?何がお望みなの?
答え合わせをしても意味はない
空欄のままの解答用紙
気休めのようなきれいな涙が空っぽを満たす

水もない 水槽には
目には見えない
一分一秒が
注がれていく
やがて あふれきった時が
こぼれたら あとはただ
再び空になるのを待つだけだ

瞼の裏に 描かれるイメージは
いつだって 手にしたものより
失ったものを 限りなく覚えている
もう戻らない 時間を刻みながら
途方もなく 季節は流れていく
僕らは一歩も戻れない
消えない痛みを忘れる為に 今を生きてる。

2015/07/17 (Fri)

[6388] さよならのセックス
詩人:どるとる [投票][編集]


人だかりにのまれて
あっという間に
同じ色に染まった
つまらない人ねと
僕の変わりように
彼女は 呆れていた

ただ 愛のない
セックスを 繰り返して
快楽という言葉に隠した
弱さを 炙り出され僕は持てるすべての望みをなくした

僕は どこへ行くのか
あてどもなく風に吹かれ
一人でいるのが最近 楽になった
だけど 寂しさに気づいたとき
僕はどうしようもなく
自分の存在を 消したくなる
平気で 死にたいなんて言葉を口にしてる

日が 長くなると
夜が来るのが遅く
感じるのはなぜかな

下手くそと笑われ
知らない人の自慢話ばかり
いつまでも聞かされる
ただ 暇つぶしのような
付き合いを 続けてる
愛という きれいな言葉に隠した
醜さが時々 見え隠れして 傷つけあってごまかすのが常套手段

口づけは 余計なことを言わないように
言わせないようにするための手段
今夜で最後のセックスにしよう
こんな付き合いじゃ悲しすぎる
愛してもいない 気持ちよくもない
さよならの代わりにして
一度だけの 過ちを犯そう

砂嵐が 舞う
テレビの 画面
見つめたまま
君は ぼんやりとして
つぶやいた
「案外気持ちよかったわ」
皮肉みたいで 僕はいい気はしなかった
それでも まんざらでもないのよ

僕は どこへ行くのか
あてどもなく風に吹かれ
一人でいるのが最近 楽になった
だけど 寂しさに気づいたとき
僕はどうしようもなく
自分の存在を 消したくなる
平気で 死にたいなんて言葉を口にしてる。

2015/07/19 (Sun)

[6389] ひとりのうた
詩人:どるとる [投票][編集]


流れていく人波に
少しずつ流されて
自分の色を忘れた
路線図に描かれた
いくつものレールを
指でなぞって追いかけた
どこに向かう旅だろう
旅人は迷い人 あてどもなくさまよう影

教えてよ 僕は このままどこへ行くんだろう
明日の続きを知りたいんだ まだやれることがある気がして
瞳の奥に焼きついたあの夕陽の赤いあかね色が離れない

咲いたばかりの花が
誰かに踏み潰されて
命の尊厳を無視して
理不尽に殺められる
いくつもの不条理から
目をそらしていた
耳をふさいでた
こんな僕は卑怯だろうか
嘘を吐くことを覚えた大人は汚れてるかい?

途端に広がった夕闇にのまれた街並みで 寂しさを抱いた
さよならさえも言えないまま 孤独になってしまったみたいだ
せめてこんな僕に希望と呼べるものがあるなら 明日晴れることを願うよ

この世界に 生まれたときから
僕は笑いたかったんだよ
たくさんの幸せに出会いたくて
微笑む君をこの瞳に描いて
僕は何かを守っていたつもりで自分自身を傷つけていたのかもしれない

教えてよ 僕は このままどこへ行くんだろう
明日の続きを知りたいんだ まだやれることがある気がして
瞳の奥に焼きついたあの夕陽の赤いあかね色が離れない

僕を独りにさせてくれない
まるで君は独りじゃないよと言うように。

2015/07/19 (Sun)
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