詩人:どるとる | [投票][編集] |
あなたはこの世界が好きですか?
あなたは生きていて楽しいですか?
偽らずに ごまかさずに答えてほしいよ
悲しみっていう消えない痛みや苦しみに
耐え抜いたその先に何があるんだろう
生きる そしてまた 生きる その繰り返しの中で
気づいたことがあまりにも多すぎる
生きたいと思うほどに死にたいという気持ちがあとからついてくる
戦争があったってどうでもいい
いじめがあったってどうでもいい
降りやまない雨に 言葉は通じない
人のことより 自分可愛さに生きている
他人の心配なんかしている暇はないし
そんな余裕さえない
だから きれいごとは言えないけれど
僕は優しさっていうおせっかいで
気が向いたら誰かの涙を受け流す傘になるよ
だって生きることは誰にとっても同じだから
あなたは 愛することを知っているかい?
あなたは 愛されたことがありますか?
満足に自分の子供も育てられないなんて
自分で生んでおいてどの口が言うんだろう
ならば最初から生むべきじゃなかったね
でも不思議と愛を知らない筈の子供たちほど優しさを知っている
愛してくれなんて言わないよ子供はただあなたを見つめて
可愛そうだって あなたを哀れみこそすれ憎まない
僕らは その手に持っている
一人では大きすぎる傘を
少しおせっかいになってみよう
自分も傷つくのも嫌だ 他人が傷つくのも嫌だ
見て見ぬふりはできない 必ず心が痛むから
やさしさはきっと 僕らの狡さや怠けるのを 戒めるためにあって
自分一人で 幸せになるんじゃなくて みんなと幸せにならないと どこか晴れない
そんなふうに心はできている
道に迷ってしまうときは そっと目を閉じて
雨に濡れているのは自分だけじゃないと気づくから
僕は君の涙を笑えない 笑わない。
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ほら終わらないパーティーのはじまり
ラブロマンスに甘い口づけを どうぞ
種も仕掛けもありません
だけどひたすら不思議だわ
マジックみたいにほらステッキひと振りで
シルクハットから鳩やトランプが飛び出す仕掛け
おもしろいが たのしいが
まだまだ 目白押し
悲しいことも 嬉しいことも
まだまだ 始まったばかり
リタイアするには 早すぎる
ほら、次のステップへ
ワンツースリーで 夜が明ける
それはまるで魔法だわ
サーカスのスターのよう 綱渡りも軽々と
落ちそうで落ちない 見事なバランス
ピエロみたいになりたいけれど
涙を知らなければわからないこともある
コインを カップの中に 入れて 次開けたときには
コインが ジャラジャラ 溢れだす 不思議さ
おもしろいが たのしいが
まだまだ 目白押し
悲しいことも 嬉しいことも
まだまだ 始まったばかり
リタイアするには 早すぎる
ほら、次のステップへ
ワンツースリーで 夜が明ける
それはまるで魔法だわ
さあ 幕が開いたら
はじまりのはじまり
拍手のないショーのはじまり。
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波が 押し寄せては引いてゆくような
時間の満ち引きは 人の生き死にの形
誰かのかつての暮らしが瞼の裏に 映る
笑い声も泣き声も重ねた手のひらも
何気なくて 何でもない日常がすべて
思い出と呼べるものをひとつひとつ
数えては 刻み込むんだよ胸の一番奥にしまっている ひとりにひとつのヒストリー
目を閉じて また開くように
瞬く間に過ぎてく あっという間のストーリー
交わした口づけの数も覚えている
つないだ手のあたたかさも覚えている
いつかそれもすべて忘れてしまうんだろうか
ほどけていく記憶の靴紐を また結び直して いつもは通りすぎるだけの景色に重ねている愛しい痛み
歩きだして 立ち止まるとき
気づいた 暮れていく空の色が
こんなにきれいだったこと
しばらく忘れていた
見とれてしまうほどに
思い出と呼べるものをひとつひとつ
数えては 刻み込むんだよ胸の一番奥にしまっている ひとりにひとつのヒストリー淡く はかない 朝焼け色のヒストリー。
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高架下の暗がりで
見つけた小さな希望にも似た光
暗い暗い 夜の中
下手くそな 笑顔浮かべた
ストロボみたいに瞬いては
消えてゆく 光の魚
海もない街に そっと落ちる影
今日もまた退屈で
明日もきっと退屈で
やることが何もないから
意味もなく泣いていよう
意味もなく笑っていよう
意味もなく生きていよう。
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ページの向こうへ行きたくて
知らない人に会いたくて
知らない街をたずねたくて
知らない風に 吹かれたくて
窓を開けたら あとは簡単
踏み出すだけだ 勇気をだしてあともう一歩
季節の花が 咲いて
まだ名前のない
白い綿毛が腰をおろすその場所に
新しい 命が 物語を描くでしょう
僕は何かに急かされるようにページをめくる
その先へ行きたくて
すべてを見届けたくて
ページの向こうへ行きたくて。
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てくてくと世界を見渡していたら
何が正しいかがわからなくなってきた
地球の裏の海の向こうではまた違う正しさがある
色も形もない掟に縛られて身動きとれずにいるなら
決まりきった額からはみ出そう
道を 外れよう レールの上を歩くのも
そろそろ飽きたから
ページの向こうへ旅に出よう
地図さえもない宛のない
物語のはじまりはじまり
地球儀回して ふと考える
僕は何があっても僕だということを思い出して
少しうれしくなる
少し悲しくなる
満たされていく
この思いは何だろう
決まりきった額からはみ出そう
道を 外れよう レールの上を歩くのも
そろそろ飽きたから
ページの向こうへ旅に出よう
地図さえもない宛のない
物語のはじまりはじまり
君だけのショーの幕開け
生きる楽しさを忘れないで。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
どうか泣かないで
でも無理に笑わないで
難しいことを言ってるよね
僕は慰めるのも
なだめるのもへたくそだ
どうすればいいか
わからなくて迷ったり慌てたりしてる始末だ
どしゃ降りの夜
雨の中に紛らせたのは
泣き声と涙
いいんだよ いいんだよ
好きなだけ 泣けばいい
気のすむまで泣けばいい
僕が願うのは いつでも君の幸せただひとつ
明日は笑えますように。
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言い過ぎかなと気づいたときには
君はもう 傷ついたあとだったよ
今さら謝るのもなんだか情けないから
強がるばかりで意地を張るばかりで
君にごめんの一言さえ言えない
君は今頃何をしているんだろう
もしかしたら泣いてやしないかなあ
傷つけたのは僕なのにおかしいよね
君のこと今度は心配してるんだから
勝手な奴と 笑ってくれれば楽なのに
君は優しいからこんな僕のこと許してくれるんだろう 謝るのはいつも君からだ
悪いのは僕なのに いつも謝らせてしまってごめんね
悲しいときに真っ先に心配してくれるのは
君なのに僕は君を困らせてばかりだね
相合い傘している僕はいつの間にか
君が肩を濡らすのも気づかなくなってた
守らなきゃいけないのは僕の方なのに
ほんのささやかな瞬間も目が離せない
さりげないときなんでもない場面に
気づくと僕の瞳に映る君の笑顔
太陽みたいに輝いて僕を照らしている
こんな情けなくてだらしない僕のことを
この世界で一番愛してくれている君に
幸せをあげられないようでは申し訳が立ちません だから
これから先、君と歩く人生で 少しずつでも君に幸せをあげたい
そしていつの日かこの世界をあとにする日
どちらが先でもあとでも
幸せだったと 笑えたならいいな
君が笑ってくれたならいいな。
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こうして目を閉じるといつも瞼の裏に君がいる
アイラブユーなんてカッコいい台詞 言えないけれど
永遠の愛を誓うから 悲しいときもうれしいときもそばにいてください
きれいにそろえられた 玄関の靴みたいに
いつでも 寄り添っていられたならいいな
でも時々 イライラして 脱ぎ散らかしたようになって 二人は離ればなれになって
喧嘩するときがあっても あとから気づいて きれいにそろえている
寄り添うように そろえられた靴は 今日も 仲良く 同じ明日を 爪先が向いてる
僕の両足を優しく包むぬくもりは まるで君のようさ。
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昨日までは 真っ白だったスニーカーも
いつの間にか傷だらけになって
僕のようにたくさんのドラマを重ねて
泥にまみれ 汗に濡れて すり減って
それでも 今を懸命に僕と生きている
前に踏み出すときはまずどんなときもこの一歩から
ずるして一段抜かして飛び越えることなんかできやしないから
一歩ずつ前に前に 少しずつ叶えたい夢に近づいていこう
「何のために」「誰のために」僕らは生きているんだろう
その答えは歩き出した今はまだわからない
もう少し傷つかなきゃ もう少し苦しまなきゃ
地平線の向こうまで走り抜けていこう
希望なんてきれいな言葉だけど そんなもの余裕のあるときにしか信じられない
生きたい気持ちを削ぐように雨は降り続く 前も見えないくらい
太陽をこの手に閉じ込めて 二度と離すまいと強く握った
なんとなくとか そんな曖昧な理由で
生きているわけじゃない そんなわけはない
でも今は答えられないよ 解答欄は白紙のままさ
前に踏み出すときはまずどんなときもこの一歩から
ずるして一段抜かして飛び越えることなんかできやしないから
一歩ずつ前に前に 少しずつ叶えたい夢に近づいていこう。