詩人:どるとる | [投票][編集] |
宛もなく 枝先からこぼれ落ちるように
旅立った木の葉の一枚に重ねる想い
何処へ行くのかは風だけが知っている
名前もないけれど 色褪せていくけれど
さよならを 言うよ
なぜか さみしくなる
わけもなく切なくなる
夕暮れの街並みと 家々に灯る明かり
優しげなその光が家路を照らしている
いつかこの手を離れていった
君のぬくもりをまだこの手は覚えてる
今の気持ちを形にする言葉もなく
ただ見つめているよ空のずっと向こう
何ひとついいことなんかないって
言う人も生きているだけで幸せだって
教えてあげたいよ
気づかないあいだに幸せのそばを通り過ぎてた
印象深い季節ではないはずなのにね
凛とした空気の中に見覚えのある団栗
それは僕の中に落ちてるたくさんの思い出 夕焼けに染まる季節
振り返る誰もを懐かしくさせるような
じんわりと胸を焦がす オクトーバー
夕暮れの街並みと 家々に灯る明かり
優しげなその光が家路を照らしている
いつかこの手を離れていった
君のぬくもりをまだこの手は覚えてる
なくした愛をまだ探している。
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ああ 行く宛のない気持ちがひとつ
色とりどりの思い出がこの街をきれいに染めている
ほらごらんよ 今日も無事に暮れていく 僕らの街並み
家路に着いた僕にもただいまって 言ってる そんな気がするけど僕の気のせいかな
さよならだけでは あまりに悲しいからね
また明日ねって言えば明日も会える
そんな気持ちで 手を振る帰り道
僕と君の繋いだ手が離れていくとき
最後に残るものは かすかなぬくもりと
君がくれた 愛の言葉
少し遅れて僕も遠ざかる 君の背中に つぶやいた
ああ 空っぽの気持ちを満たしていくのは
ほかの誰でもない君の優しさだってことはわかってる
喧嘩別れしてしまった今日も 明日にはきっと笑いあえる
転んでできた傷痕と同じくらい重ねる思い出は僕を大人に変える魔法
そうやってつかの間の別れを重ねて
さよならの痛みと向き合う強さを知る
知らんぷりすることはできない痛みだ
いつかそうして二人が大人になるとき
優しい気持ちで誰かを愛せるように
夕暮れ色に心を染める
あの夕暮れは僕らに優しさを教えてくれたから
言葉じゃない気持ちのやりとり
計算なんかじゃ割り出せない答え
そんな 気持ちが宝物
気づいたときに僕はまたひとつ昨日の僕より大人になる
さよならだけでは あまりに悲しいからね
また明日ねって言えば明日も会える
そんな気持ちで 手を振る帰り道
僕と君の繋いだ手が離れていくとき
最後に残るものは かすかなぬくもりと
君がくれた 愛の言葉
少し遅れて僕も遠ざかる 君の背中に つぶやいた。
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誰かを愛する気持ちに目覚めたときに
心にそっと灯るランプ
誰かに愛された思い出があれば また誰かを愛せるよ
忘れられたように一人 たたずむ帰り道
手探りで愛を探した
愛は きっと 愛を知らなければ
誰かを愛すことも誰かから愛されることもないからね
愛を知りたければまずは 見返りなんか求めないで 掛け値なしに誰かを愛しなさい
それがきっとあなたという人を愛される人に変えてくれる 最初の一歩だと思うから。
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どこまでも 終わらないような
この物語の続きを 追いかけて走る
ゆっくりとした足取りは 風の残した足跡を見逃さない
今しかないこの瞬間をさあかみしめて 抱きしめて僕は
広がった世界を ありのままには 受け入れたくはない
見えるもの 聞こえるもの そのすべて
あるいは それ以外の感情の色や形
ただ受けとるだけではつまらない
いつからか色を変えてしまった世界
そこにあるすべてが偽物みたいだな
言葉にならない気持ちを染めている
透明な膜のようなときめきに酔いしれて
迫り来る 夜明けの光が つらぬいたのは思いきりの弱さだ
目に見えるだけの世界は所詮 あなたが知っているだけの世界
それでは少しも面白くない ちっとも世界がわかっていない
そしてまたいつの間にかつながる世界
明日があるというただ、理由のない喜びに乾杯をしよう
広がった世界を ありのままには 受け入れたくはない
見えるもの 聞こえるもの そのすべて
あるいは それ以外の感情の色や形
ただ受けとるだけではつまらない
聞き分けのいい人にはなりたくはない。
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愛を一言で言ってしまえば
きっと愛には価値なんてないのだろう
夢から覚めるように気づいてしまうよ
愛されたことのない僕は 一体どうして人を愛せるのか
ひとつふたつ 指折り数える 消えてく街の明かりを
その中に愛は灯っているのだろうか
誰かを思うようなありふれた気持ちのそばに いつも
愛は申し訳なさそうに うずくまっている
そのくらいがちょうどいいんだ。
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さっきまでの威勢はどうしたの
どっかに行ってしまったみたいだ
酸いも甘いも このご時世ですから
風当たりは 強くて
人当たりは 悪くて
安月給で 働かされる
今日も 僕は ちんけな仕事
ベルトコンベアー 流れ作業
それはそれこれはこれ 流されて果てのない海へ
口に放れば酸っぱくて でも後味が癖になる
もう引き返せない もう引き返したくない
急転直下の展開 予想をはるかに上回る
世界をひっくり返す あっと驚く結末
骨まで愛してよ いつでも自分が一番かわいいのさ
アイマイミー アイマイミー。
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悲しい報せはいつも君を悲しませる
そんな当たり前が君の君の斜め右を歩く
さよなら もう出会うことのない旅だ
風の吹くほうへ とりあえず南の島にでも
君と二人なら 何も恐くない
バナナサンデーと ビーチサンダルがあれば
いざというとき馬鹿馬鹿しくて笑えるさ
くだらない 訃報のせいで僕も泣き顔
君の街は遠ざかっていく
楽しみにしてた 夏休みも遠ざかっていく
悲しい報せはいつも君を悲しませる
そんな当たり前が君の君の斜め右を歩く
世界の斜め右を歩く。
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夜の街はなぜか言葉にならない涙を抱いている
人いきれの中を 犬のように遠慮もなく歩いた
ベランダには いつもの夕陽が
落ちて 少しだけ寂しい影が
ガラス窓に映って行ったり来たりする。
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これっくらいのお弁当箱には たくさんの愛がつまっている
朝早くからつくっている お母さんの愛がつまっている
いつもは気づかないしぐさや なんでもない言葉の片隅に
そっと愛を つめこんで大好きなあなたに届けるの
愛してる なんだか恥ずかしいね でも大事な気持ちさ。
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汚れなき人よ この真っ白な思いを
捧げよう 捧げよう
愛とはつかの間の休息
優しさとは気の迷い
そんな戯れ言が海に水を注ぐ
猫は日向で あくびをしている
そんな日々の 片隅に咲いた
白百合、一輪。