詩人:どるとる | [投票][編集] |
少しばかり安い挑発に乗ってみるのも悪くはない
お気に入りのあの歌を道連れにこのままページの向こうへ
花は待ちかねている 君が笑うその時を
遠い昔のあの歌が ラジオから
飛び出すような そんな夢を見たあとの
幸せな気持ちのまま どこまでも 歩かせてよ
マシュマロのような雲が浮かぶ空に
描いた希望の光は 遥かな未来を照らして
僕らは バカみたいに 今日という日を迎えられた ありふれた幸せに笑うのです
登りつめたら なんてことのない山だ
少しだけ 見上げすぎていた世界
今だけは この瞬間は ひとりじめさせてよ
せっかく手にいれた喜びだもの ねえお願いさ
遠い昔のあの歌が ラジオから
飛び出すような そんな夢を見たあとの
幸せな気持ちのまま どこまでも 歩かせてよ
マシュマロのような雲が浮かぶ空に
描いた希望の光は 遥かな未来を照らして
僕らは バカみたいに 今日という日を迎えられた ありふれた幸せに笑うのです
これから先の道筋は 折れ曲がったコンパスが頼り。
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僕らは 落ちていく どこまでも
スローモーションの速度で 落ちていく
さよならのその時に間に合うように
重なるように 寝ても覚めても 闘いだ
ウィークエンドを目指すだけの毎日
終わりなき道しるべ 物語を描いていく
レールを辿るだけの簡単な道なのに
幾度も坂道に出会う
恋しあう僕らは まともな価値観とやらで
描きあげた 夢までの一本道は いとも容易く風にかき消された。
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散らばっては 集まって
線と点で結ばれていく
さみしがりやの心は
いつも 誰かと手を繋いでいないと不安がる
遠い昔の物語を 星々は語る
はるかな昨日からたどってきた
物語はまるで旅の記録のようさ
僕は 何一つ意味を知らず ただあるがままでしか
世界を見つめられない
星の巡りは 今日も宛のない進路
それは僕らの世界の外れで続く神話
寝ている間も 星たちは旅をしている
聞かせてよ 遠い旅の話を 世界の果ての話を。
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とんでもないような いかしたポーズで
舞台の上 拍手で迎えられた朝なのに
どこか 悲しみをはらんだ幕が上がる
終わらない日常描写
ペンを走らせる手が描き出す明日は
気まぐれが 僕のコンパス
どこへ行くにも 風まかせ
それくらいがきっと僕らしいんだと
笑えたなら 幸せなんてこの手の中さ。
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これは何の歌なんだろう
まるで要領を得ないでたらめな歌だ
天高く積み重ねた 日々もやがて
ぬるま湯になって ちょうど良くなって
あなたの毎日をそっと彩るよ
君が連れてきた 遠い季節の風
この 心を ときめかせる大げさな魔法
お願いだ まだこのドキドキを止めないで
夜明けがもう待ち遠しい。
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ふと気づけば言葉はちりあくた
何にも 役にはたちそうないぼろ切れ
がらくた かき集めて築き上げた砦
やがて でたらめな魔法で宝物に変わる
それなりの暮らしの中に
恥ずかしがりのロマンスが見え隠れ
僕は ミニカーに夢を乗せて 夜空を旅する流星になる
さよなら 物語の結末までは知らない だから行くのさ
またひとつページをめくる 気の長い旅。
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僕は ただひとつさえ答えられないよ
世界の色や形やさえ与えられたものだ
指先にちょこんと座る小さな 可愛い赤い花が
時の隙間に こぼれ落ちてく
僕は 行ったり来たりする振り子に合わせて 行きつ戻りつの旅をしている
夜が明けて そしてまた日が暮れていく
あの空と同じ赤い色に染まった君にそっと ほおずりすれば
寒くても心まで あったかいね。
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長年の研究によりF博士はついに待望の薬を完成させた。
それは飲めばたちまち人間の寿命を300年は延ばすという画期的な薬だ。
早速薬の効力を試すためチンパンジーを連れてきた。
「さあチンパンジーくんこの薬を飲みたまえ」
チンパンジーは受け取った薬を飲んだ。
そのとたんチンパンジーは跡形もなく消えてしまった。
これはどうしたことかと博士はチンパンジーのデータをモニターに映す。
するとチンパンジーは驚いたことにちょうど300才だった。
300才のチンパンジーに300年寿命を延ばす薬を与えたために薬が逆に働いてしまったらしい。
いろいろ改良を施してようやく発売された薬には注意書があり
「300才の方は飲まないでください。用法用量を守り正しく服用してください」
と書かれていた。
その注意書を見た人たちは皆、変な注意書に首をかしげた。
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浦島太郎から数えて400代目の先祖はいじめられている亀を見つけた。
だが、観たいテレビがあったため素通りした。
それを天国のモニターで見ていた浦島太郎はモニターに映る先祖に天罰を与えた。
あっという間に先祖は年老いておじいさんになってしまった。
結局、浦島太郎のように玉手箱を開けなくてももれなく老人になる浦島家のひそかな秘密。
浦島太郎以降の先祖は皆、なぜか早死にが多いのはそのせいである。
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西暦3000年、地球は滅亡する寸前。
人が生きられる星に向けて地球脱出のために宇宙船をつくっていた。
もうじき宇宙船が完成というときに学者が血相を変えながら地球脱出組織の指導者にこう告げた。
「地球を脱出しなくてもいい方法が見つかりました」
指導者がそれはなんだと聞くと学者は少しためらい答えた。
「それはどんな環境にも耐えうる体を持ったゴキブリに意識を移す方法です」
その場にいた人間が皆、一様に顔を渋らせた。