詩人:どるとる | [投票][編集] |
くそ生意気な 漂流者は
贅沢をしながらもまだまだ
貪欲にあれやこれやを欲しがる
1日三食 場合によってはそれ以上
洋服 選び放題 住む場所も申し分ない
それなのにあなたはこんな
満たされた生活を「貧しい」と嘆く
貧しいのは あなたの心でしょう
クレーター 自転する世界 引力で落ちる林檎
並び立てた理論 正論で この世の不思議を排除
そんなつまらないことはしないでと言って
土星の輪 遠目から見るから ドーナッツ
流れ星 光の幻想 近づけないロマンス
望遠鏡覗き込んでも見えない宇宙の果て
僕はそんな世界に 心踊らせていたいの
いわば僕らは都会の遭難者 幸せに血迷う
何を探してるの?大切なものは目の前にあるのに 節穴の目にはえてして見逃されてしまう
たとえばクレーターひとつ 取り上げて
そのすべてを頭で理解した気になっても
何一つ解決はしないことを 僕らは遠い昔に知ったはずだよ
あの痛みが答えさ
宇宙の闇に計算なんて通用しない
クレーター 自転する世界 引力で落ちる林檎
並び立てた理論 正論で この世の不思議を排除
そんなつまらないことはしないでと言って
土星の輪 遠目から見るから ドーナッツ
流れ星 光の幻想 近づけないロマンス
望遠鏡覗き込んでも見えない宇宙の果て
僕はそんな世界に 心踊らせていたいの
あまねく不思議を 残して 美味しいものはあとで食べるの
皿に残したクエスチョン すべてを解きたいでも知りたくない
そのモザイクをはぎとらないで
相対性理論が残した終わらない宿題
舌を出して ごまかすはアインシュタイン
あえて科学を不思議と名付ければ
この世界は いまだ謎めいて
遠く遠く心を旅させるように
イメージの彼方へ 魂だけ 夜間飛行
空には多分 手が届かないほうがいいの
だって知らないからときめきなんだ。
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窓の外の闇が うらやましい夜は
心だけ 空を飛ぶ 翼もないのに
窓の外のあこがれはイメージを具現化
光をまとったこの翼は闇を眩く照らす
何処へ行こうか 答えもないのに
問いかける ハナから計算づくの世界に惑わされて
地面に突き刺さるビル 赤いタワー
高速道路 パーキングエリア
曖昧な表情 優柔不断な 性格
あの言葉の意味 ひとつひとつ
順を追って 点を線で結ぶ 星つなぎ
独りよがりな夜間飛行 思わぬ風にあおられて。
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途切れた世界からしたたる赤
時間を輪切りにしてしたたる赤
形がない見えないものにも血潮が通う
傷つけたら 傷つけたぶんだけ 涙になるの
いくつもの言葉は 知ったかぶりの言い訳
叩き込んだ 情報は イメージを追い越せない
空の終わりから したたる赤
水のように 川のように落ちる命
叫び声は聞こえない
泣き声すら聞こえない
だって すぐに闇の中
気づけば 音も光りも跡形もない。
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宇宙服に着替えよう 来るべき宇宙旅行へのデモンストレーション
まだ純粋無垢な少年は 真っ白なシャツをきれいに泥で汚して
金土日は絵の具で 染めたような 日々
行かなくちゃ夢を叶えに
果てしないロマンスを追いかけて
ブリキのロケットに乗って 行こう
あの頃はなんだってできるような気持ちだった
世界は 間違いなく
僕らのものだった。
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花のつぼみは眠っている 遠い春を待ちわびて
今はただ 冬の寒さに凍てつかないように
君と寄り添って あたたかくしているよ
七色の風が走り抜ける午後に
赤 青 黄色のグラデーション
どんな色にも染まってみせるさ
忘れないでねあの 景色
ふくらんだ 希望のつぼみが今にも目を覚ましそうだよ ハルモニア。
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少年の瞳には ただ果てしない世界が
宇宙服に 着替えよう 空を目指すなら
悲しみのあとに降る雨の冷たさよ
少しくらい優しさを覚えてもいいんじゃないかな
宇宙は 僕のイメージを簡単に覆す
だからまだ だからまだ行かないで
果てしない宇宙に迷いながら
悩みながら 僕らは旅をする屑星。
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生まれたばかりの赤ちゃんは
まだ世界が世界であることも知らない
僕は空き缶蹴飛ばしながら 家までの道のりを帰る
なんとなくそんなくだらないこと考えながら
夕暮れが 僕の影を追い越して
電柱柱の影が 背伸びしたら先を急ぐよ
見慣れた街なのに夜に迷ってしまうのは
見えているようで何も見えてはいないから
愛なんか知らない 愛されたこともないし愛したこともない
そんな 嘘を どうしてつくのかな
そんな 嘘に どうしてすがるのかな。
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土足でおじゃまする君の心に
遠慮なんて捨ててさ 心をあずけてよベイビー
言葉にならない寂しさは誰のせいにすればいいですか先生
目の前を あざやかに染める 色とりどりの あの景色
忘れられない思い出になる さあドアを開けよう夜明けの。
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君のことを考えていたよ
君のことを考えているとき
君も僕のことを考えてくれていたらいいな
ばらばらのはずの心が重なるとき
地球の外れで 夜が明けるとき
太陽が 朝と出会うように
大切なことは いつも
ほんの少しの違い
気づくべきことを
忘れているだけで
たとえば 朝起きて
カーテンを開けるように
顔を洗うように
僕が君を思うとき
それは 卵みたいに
生まれるのさ
君の白髪を数えていたよ
またひとつ 年をとったね
嗄れ声 風邪を牽いたらしい
終電を逃した 今日の寂しさも
途切れたままのあの夢のつづきも
気づけば忘れて はるか彼方
大切なことは いつも
ほんの少しの違い
気づくべきことを
忘れているだけで
たとえば 朝起きて
カーテンを開けるように
顔を洗うように
僕が君を思うとき
それは 卵みたいに
生まれるのさ
ひび割れた 傷から
光が差し込んで
夜明けが 見えたよ。
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ありがとうじゃ多分 足りない気持ちなんだ
ごめんなさいでも多分 足りない気持ちなんだ
言葉にできない気持ちに出会うなんて
はじめてのことだ 僕は立ち止まった
言葉をなくして
夜の中に 君を描いて
手を伸ばしても空回り
君の顔をイメージしても
自慰のおかずにもなりゃしない
だって君は だって君は
汚してしまえないから
傷つけてしまえないから
愛してるじゃ 多分 届かない気持ちなんだ
愛されてる いつの間にか 君の胸の中
この気持ちを言葉にすることができない
どれだけの言葉を知っていてもそれだけ
途方に暮れる
夜の中に 君を描いて
手を伸ばしても空回り
君の顔をイメージしても
自慰のおかずにもなりゃしない
だって君は だって君は
汚してしまえないから
傷つけてしまえないから。