詩人:どるとる | [投票][編集] |
飛行機雲が流れてゆく 夕暮れ間近
めずらしく君から 僕の手をつないできた
あたたかでやわらかなてざわりが
僕の手を包んだ帰り道
胸の隙間を埋め尽くしていく
愛してるなんて言葉にしなくても
伝わる想いが ほら魔法のように
「ただいま おかえり」
そう言い交わせばいつの間にか
ほどけていた心の紐が ひとつに結ばれる
きれいな蝶々結びができました
意地っ張りで 泣き虫な君が大嫌い
あきらめ上手だけど一生懸命な君が大好き
大好きな君も大嫌いな君も 全部大好き
いざというときに頼りにならない
そんな情けないところまで君らしい
夕暮れがそろそろ夜に変わるとき
駅まで迎えに来てくれた君の手には
傘がひとつ 小さな傘の中に二人隠れて
右と左で互いに譲り合いながら
相手の心を 思いやるように 生きる
僕らの心はきっとハートの形
上着を着なきゃそろそろ寒い季節ですね
風邪なと牽かないように気をつけなきゃ
どうしてるかな今頃 笑ってるといいな
そんなこと考えながら 1日を過ごす
愛してるなんて言葉にしなくても
伝わる想いが ほら魔法のように
「ただいま おかえり」
そう言い交わせばいつの間にか
ほどけていた心の紐が ひとつに結ばれる
きれいな蝶々結びができました
手と手を繋いだ形 それは蝶々結びの形。
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適当な言葉で 会話をつなぎながら
どこまで行けるかな 夜の道を
少しのつまみとビールを買って
コンビニから出るともう 外は真っ暗
ため息も 白く 煙るような 冬
誰かのぬくもりが欲しいよ
悲しいとか 嬉しいとか そんなありふれた
気持ちをただ誰かと分かち合いたい
それだけなのに
帰り道は 遠く 小さな明かりさえも たよりない
こんな気持ちになるために僕は 寂しくしているわけじゃない
ほんの少しの 痛みも 雪が凍えさせてくれるけど
心は 寂しさをごまかせず ふいによぎる誰かの笑顔が空の向こう浮かんで やさしく笑う
悲しいとか 嬉しいとか そんなありふれた
気持ちをただ誰かと分かち合いたい
それだけなのに
帰り道は 遠く 小さな明かりさえも たよりない
こんな気持ちになるために僕は 寂しくしているわけじゃない
人を思う気持ちは 自分だけを愛するためにあるわけじゃない
自分以外の誰かを愛するためにあるんだ。
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あなたには待っている人はいますか?
僕には待っている人がいる
その人は気を揉みながら ときには 気を病みながら
今日も僕の帰りを待っている
行ってきますと言ったからにはただいまを 言わなければ
おかえりなさいの声が僕の耳に届いたら それはまるで魔法の呪文みたいに
疲れてるはずの 僕の心を 癒してくれる
だからどんなに疲れていても素直にありがとうって 言うのです
今日も 明日も 僕が帰ってくるのを君は待っていて
遅いときには時計とにらめっこしながらそわそわしてる
喧嘩してても気持ちは同じ色
おかえりなさいって言わないと 1日が終わらないんです
ただおかえりなさいって言うだけなのにどうしてこんなに不思議だね
疲れはてた僕の顔が 笑いだす 重たい鞄を君に手渡したらお風呂に浸かって 1日の疲れを落とそう
帰り道、いい匂いが あちこちからしてる
あの家は 焼き魚 あの家は ハンバーグ あの家は煮物かな
今日の献立は 何かな きっと君が作るならなんでも美味しい
早く 帰ろう 月がつくった光の道をたどって
おかえりなさいの声が僕の耳に届いたら それはまるで魔法の呪文みたいに
疲れてるはずの 僕の心を 癒してくれる
だからどんなに疲れていても素直にありがとうって 言うのです。
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ただ 白く透き通った瞳で空を見ていたの
あの頃の僕らは 世界をまっすぐ見ていた
見上げた空に 飛行機雲 流れて消えて
ただいつまでも ただいつまでも見てた
思い出は かげろうの向こう 炎天下の中に
駆け回る 僕らの小さな影 日に焼けた少年がいた
擦りきれたスニーカーと切れそうな紐
畦道に 落とした汗も赤い陽射しに乾いて
ビルの屋上 見上げた星空 勝手に名前をつけて呼んだ
あの日の君を呼ぶように 過ぎ去った夏を
振り返ると 蝉時雨と神社の赤い鳥居
隠れん坊してる 僕らがいた
「もういいかい まだだよ」
いつまでも終わらないと信じた日々
泡のようにとけた
思い出は かげろうの向こう 炎天下の中に
駆け回る 僕らの小さな影 日に焼けた少年がいた
その顔には 笑顔 太陽のように。
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星に願いをかける
夜空の遠くに想いを運べば
夏はすぐそこにある
足元の影が背伸びして
君の背を追い越したら
僕はドアを開けるよ
その向こうには
一面に広がる青い海
夏に見る夢は
七色に染まった
虹みたいな かがやき
目を閉じても消えない
万華鏡の世界
キラキラと瞬いて
キラキラと瞬いて
僕を連れて行く
あの坂道の向こうへ
祈りは届くかな
唇まであと数センチ こんなに近くにいるのに
指先さえ 届かないあの空より遠い
したたる汗がほほを伝う
いつものあの場所へ行こう
僕はドアを開けたよ
こっちにおいで 誰でも 同じ色に染まれるんだ
夏に見る夢は
七色に染まった
虹みたいな かがやき
目を閉じても消えない
万華鏡の世界
キラキラと瞬いて
キラキラと瞬いて
僕を連れて行く
あの坂道の向こうへ
つぶらな 瞳に 恋をした
花火は 夜空に 舞い上がり
大きな 花を 咲かせたよ
君も見ているかい?
あの長い神社の階段 かけ上ると
君の 背中に 花火が上がり
ストロボみたいに光が君のシルエットを映し出した
とてもきれいだったからみとれてしまったよ
夏に見る夢は
七色に染まった
虹みたいな かがやき
目を閉じても消えない
万華鏡の世界
キラキラと瞬いて
キラキラと瞬いて
僕を連れて行く
あの坂道の向こうへ
この物語の続きへ。
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夜空の遠くに浮かぶ星のかけら
僕の胸に突き刺さって 流れ出した
思い出が はるか遠くの岸辺に流れていく
たとえば 僕の小さな 優しさが
君の その悲しみを ぬぐうことができるなら
僕は 笑うよ どんなどしゃ降りの中でも
君を思いながら 今日も
君の悲しみに 涙を流そう 君の喜びに 笑顔を浮かべよう。
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夜の明かりがビー玉みたいにはじけた
遠くの街ではいつぞやの雨をまだ引きずってる
ためらいの言葉を浮かべたよ水面に
すぐに沈むけれど
電車の窓に映る景色がスライドみたいに 移り変わる
スナップフィルムの記憶が
通りすぎた思い出映し出せば
割りきれないことばかりだ
こんな毎日はもうたくさんだ
僕の下手くそなバタフライで
なるべく波を立てないように泳ぐ
つまらない 誰かが引いたレールの上を
ただなぞるように歩く日々の情けなさ
50メートル切ったあたりで息を切らして
息継ぎして見上げた世界にご満悦
「退屈も見方によっては幸せ」だと
気づいてしまった僕はもう岸には戻れない。
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生きているって顔してごらんなさい
コツはおなかの底から笑うこと
君の世界は こんなに広くて どこもかしこも
色に溢れた世界で あまりに眩しくて 目がくらんでしまうよ
くらくらで ゆらゆらの気持ちを
サンダルみたいに 引っかけて
軽はずみな態度で 心に結わえつける ちょっとしたアクセサリー
どんなつまらない毎日だって
見方しだいで がらりと変わる 変わる
ほらね魔法なんて使えなくなって
安月給だって ありあわせの奇跡で
間違えながら はみ出しながら
昨日よりほんの少し生まれ変わるよ
見たこともない色に染まってごらん
ちょっとした好奇心を目覚めさせるのよ
ページのずっと先を目指していたはずなのに
たどり着いた今日が楽しすぎてもうここから一歩も出たくない
わがままでなりふり構わない気持ちが
スプリンクラーみたいに跳ね回る水しぶき
心の先っちょを濡らして もう我慢できない 心飛び出しそう
どんな退屈だって 味つけしだいで ごちそうに 大変身 大変身
ほらね 計算で割り出せない答えは
ベランダとかに咲くありふれた奇跡で
ととのえながら ねじ曲げながら
温めたり冷やしたりして生まれ変わるよ
所詮、一筋縄ではいかない世界だ
ならば引かれた線を飛び越えて
僕から 少し脱皮するよ 羽は手に入らないけど
それに代わるものならばあるから
どんなつまらない毎日だって
見方しだいで がらりと変わる 変わる
ほらね魔法なんて使えなくなって
安月給だって ありあわせの奇跡で
間違えながら はみ出しながら
昨日よりほんの少し生まれ変わるよ。
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言葉なんて 役には立たないと思うよ
君の涙の前じゃ 希望なんて塵に等しい
悲しみを受け流す傘ひとつないけれど
君のそばにいるから どうかそれを
希望のかわりに 受け取ってくれないか
悲しみの向こうに 描く太陽は
すべての 涙を 照らすほどに赤く 熱い
ほらね いつの間にか 雨は上がって 嘘みたいに晴れ渡る空
君の笑顔が水たまりに映って揺れた。
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フリルのついたフリースタイル
ふらふらの ぼうふら フラダンス
どこまで行っても 終わらない空
終わらない夢のようなまてんろう
入り口なのか 出口なのか
最果てなのか 地下なのか地上なのか
わからないまま 生きてきました
わからないまま 死んでしまいました
死神と 交わす キッス
あの世にまたがる橋でタンゴ
世界の終わりにダンス
決め細やかな網目のレース
太平洋までぶっ飛んだセンス
和洋中 取りそろえた コース。