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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[6882] 宇宙飛行士になりたかった君に
詩人:どるとる [投票][編集]


僕の夢はね 昔からずっと宇宙飛行士になること

まだ知らない遠い宇宙の闇に 光を灯すこと

小さな部屋に ちりばめた夢は星のように降り注ぎ
即席のプラネタリウムさえ
本物に見えた

等身大のこの想いはいつか やがて

青い心をきれいに染めた 七色に

いつか 宇宙飛行士になりたかった君に

今の僕がどんな言葉を送れるのだろう

あの頃の僕には届かない不通のメッセージ

「夢をそのまま追いかけてね」

叶わなかった夢は 夜空の星になって

自分だけの未来を探しに旅に出るから

段ボールでこしらえたロケットに乗って

発車 十秒前

僕はちがう色の夢を探しに行くよ今から

でも遅くないと 鞄にはありったけの笑顔を入れて

少し 無謀とも思えるこの 好奇心が 走り出すとき
幼心の決心は 隕石のように固まった

叶わないと知ったら子供の僕はがっかりするかな

でも未来は1ミリたりとも見えないから

それでも僕は夢を追いかける暴れ馬になって

届かない空に 手を伸ばす

夢は 夢を見たぶんだけ 心の糧になって

星ひとつないさびしい心に星に降らせるから

たとえば 宇宙飛行士になれなくてもね

スタートラインは いつでも足元に引かれてる

ここからみんなより少し遅いスタートだ

諦めてしまうことはないさどうしようもない夜も

苦しいときも 雨に濡れる夜も

不安に立ち止まるときも どんなときも

僕の宇宙は すぐそばにある 光を描くのはその指先だ

いつか 宇宙飛行士になりたかった君に

今の僕がどんな言葉を送れるのだろう

あの頃の僕には届かない不通のメッセージ

「夢をそのまま追いかけてね」

叶わなかった夢は 夜空の星になって

自分だけの未来を探しに旅に出るから

段ボールでこしらえたロケットに乗って

発車 十秒前

僕はちがう色の夢を探しに行くよ今から。

2015/11/25 (Wed)

[6883] メトロ
詩人:どるとる [投票][編集]

見上げる空が 白く染まって
今にも 雪が降りだしそうな

ささやかな ときめきが
この胸を 桃色に染める季節は

君のことを 思い出しながら
ビニール傘の向こうに

雨上がりの虹を描いている 今年はまたちがう君に会えるかな

遠く離れた 二つの思いを結ぶように
ばらばらの 駅と駅をレールがつなぐ
その瞬間

どこにいても 電車ひとつあれば
何処にだって大概は行けるんだ

切符の買い方すら わからない君は
切符売り場で 戸惑いながら
僕のシャツの袖を引っ張ってた

小雪混じりの空が冬をしらせてる
かじかむ僕の手を じんわりと
君の手の熱が ほどくように溶かしていく

路線図を指で たどりながら
僕たちの目的地をもう一度確かめる

地下鉄の暗い トンネルみたいな闇に
優しさを 覚えるのも久しぶりさ

つないだ手のひらのあたたかさや
隣で眠る君の寝顔のかわいらしさや

そんな ひとつひとつに目をやりながら
幸せ過ぎて困ったような表情してる

どこにいても ここにいるよって

気を抜いたら 離してしまいそうな手を握り直すんだ
何度でも

君がまだ見たこともない 風景とか

まだ出会ったことのない空の色を

話す僕はどんな表情しているのだろう

きっとどっちつかずの顔なんだろう

とりあえず、腹ごしらえといこう

特別なことは出来そうもないから

やらないし やろうとも思わないよ

出来ることだけ いつでも無難で安全が一番

情けなさなら 誰にも負けないさ
でも忘れないで 君を思う気持ちも一番さ

ほら 夜に向かって暮れていく空がだんだん人足を遠ざけてく
星がひとつ流れたよ 見えたかい?

小雪混じりの空が冬をしらせてる
かじかむ僕の手を じんわりと
君の手の熱が ほどくように溶かしていく

ほら、さっきよりずっと あたたかい

そしてまた 宛もなく走り出す電車は二人を乗せて。

2015/11/25 (Wed)

[6884] クローバー
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たよりない二人の 背中が風が撫でる

自転車に乗ってるようなとてもゆったりとしたスピードで

スローモーションで流れる景色を ページを捲るように飛ばしてく

移り変わる 季節が 空の色さえも変える

それはまるでささやかな 魔法です

風に舞う花びらのあとを 追いかけて

まだ知らない場所へ 出会ったこともない
人のぬくもりにふれたい 探そうよ

緑の中に隠れてる幸せの四つ葉のクローバー

宛もない 二人の足取りは 雲のようだね

地図なんかいらない あっても使わない

今日までの日々もスナップフィルムみたいにすぐに変わる

魚の形した 雲が彼方へ 流れていく

道しるべはあの太陽 コンパスは南を指す

花の名前の由来や星の物語に心奪われ

遠い昔の人が 追いかけた光を探しに行く

本のあらすじを追うようにページの先へ

この街の なんでもない景色の 片隅に 夢色のクローバー

忘れない 積み重ねた日々

まばたきしてるあいだに
何が変わっても 何が変わらなくても

ページがめくられるみたいに今日が明日になって

間違い探しをしても意味はない
そんなつまらないことはやめよう

それよりも 何か新しいこと探そうよ

風に舞う花びらのあとを 追いかけて

まだ知らない場所へ 出会ったこともない
人のぬくもりにふれたい 探そうよ

緑の中に隠れてる幸せの四つ葉のクローバー。

2015/11/25 (Wed)

[6885] 主人公
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トーキー映画の 主人公になって
無声の街を さまよい歩くのさ

スライドショーみたいに 次々に移り変わる景色
場面展開 回る舞台
めくるめく 世界

モノクロの涙が ほほに 川を 渡す

明日に 手を伸ばした 心の橋が 虹を架けた

ほらね それはこんなつまらない世界でも

たやすく 使える僕たちだけの魔法さ。

2015/11/25 (Wed)

[6886] 星の花束
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まばたきの隙間に 流れる 小さな星屑
キラキラとわざとらしいくらいに輝く

いくつもの窓に映る ほんのささやかな暮らし 慎ましやかな幸せを映す

もう何百回口にした おはよう おやすみ
繰り返す いつもの言葉 何気ない言葉
大事そうに口にする

忘れないであの 痛み あの優しさ

星を 束ねて 花束のように結ぶ

雨のように 落ちた 水面に波紋

さざ波ひとつ 僕の小さな胸を揺らした

君が 降らせた とっておきのいしつぶて

なんでもない夜も特別な夜になる

「君が幸せそうに笑う」
それだけなのに それだけなのに

なんでこんなに 僕のほうが幸せになれるんだろう

何処かも知らない街の名前のない物語

イメージが 出来上がった瞬間 広がった

いくらかの小銭と部屋の鍵を
握りしめて 旅に出よう賞味数時間の冒険

まぶたは スクリーンの代わりになって
過ぎ去っていく風景を 次々に 記憶する
消えない残像は とげのように突き刺さる

忘れていく 今日の日の悲しみも喜びも

思い出は 遠ざかるほどに色褪せる仕様

風のように うねった 銀河の渦巻き

抜け出そう 世界を狭めるこの闇の森から

つまらない世界も考え方次第で変わる

「君が一緒なら 何も恐くない」 そう思うのはなぜだろう

見上げた空にひとすじの流れ星 願い事はない

つむった目を 開く
暗闇に 慣れた心が 光を 取り戻すと当たり前みたいだけど 変わらない世界がそこにある
なぜだか 当たり前なことが今さら 愛しくてたまらないのさ

人を思い 人に愛されていることが 愛しくてたまらないのさ。

2015/11/25 (Wed)

[6887] まばたき
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砂時計がこぼれ落ちていく
もう二度と 返らない時を刻みながら

昨日見上げた空と 今日見上げる空は
同じように見えても違う色さ

花は散りゆくものだから さよならするときどんな言葉も 残さない

たったいちどの まばたきさえも
惜しむくらい 君を愛せるかな

幸せを 描くのならば君と僕の指先で
明日のキャンバスに 描こう 青い空と白い雲

願うことは何もないさ
眠れない夜に星が夜空を流れても

僕はただ目をつむり風の音に耳をすます 大切なことは ありふれたことだから

命の終わる音はどんな音だろう
僕は知らない 今日までの命もあること

ほんの少しの悲しみが濡らした君の
そのまぶたに 光を描くのは誰だろう

夜明けが来ても 僕には朝が 見えない
もしも君に歌を歌うならどんな歌がいいだろう

言葉じゃなくて 見えない ふれられない

想いのような 形のない色のない 心を

伝えたい 届けたい
それを愛と見紛いながら

たったいちどの まばたきさえも
惜しむくらい 君を愛せるかな

幸せを 描くのならば君と僕の指先で
明日のキャンバスに 描こう 青い空と白い雲

今日と何も 変わらない 昨日の続きの世界。

2015/11/25 (Wed)

[6888] 名前のない風景
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洗濯物をたたむ君の 背中を眺めてる
僕はそれだけで多分幸せになれる

それは淡々とした 風景描写
まだら模様の猫がいて 晴れた空があって
いつもそこには君がいる

ああ 水玉みたいに 描いていく 指先を絵筆にして
思い出になるだろう 景色のすべてを

なんでもない暮らしのワンシーン
何気ない アングルでとらえたカメラはピンぼけ

そして 今日も一日は暮れていく
夕暮れの空が 優しいオレンジ色に

染まったら 帰っておいでこの家に 甘さひかえめな優しさに

名前のないこの風景に 変わらない幸せを描いて そして。

2015/11/25 (Wed)

[6889] 名前のない虹
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いつか聴いた歌とレコードを道連れにして

このまま 宛もない旅をしよう 名前のない虹を探して

終わりのない 長い雨にうたれながら
僕たちは 果てのない答え合わせをする

カレンダーは めくられる 花の香り匂わせて

風は旅をする ミニカーのゼンマイ巻いて

走り出すまだ知らぬ物語の向こうへ

波をかき分け 新しい 旋律と言葉を探すんだ

いつか聴いた歌とレコードを道連れにして

このまま 宛もない旅をしよう 名前のない虹を探して。

2015/11/25 (Wed)

[6890] キャンドルナイト
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もう二度と返らない 時が こぼれ落ちていく
砂時計の形をした 命が刻む 限りある時間

数ある出会いと別れ 誰かを愛したこと 誰かに愛されたこと
沢山の思い出は 色のない心を染める絵の具

ありふれた風景描写 空と雲を描いて
君と僕を描いて

人の一生は とても短いものだから
そのたったいちどの人生を生きる

この街にはいくつの笑顔や涙があるだろう

たとえばろうそくみたいに優しく灯るならいいな

今年は 特別な夜になる気がして キャンドルの明かりの向こうに見てた君の顔

去年とはちがう 形の笑顔が 見つかるかな なんてね 考えてたよ

窓を開ければもう雪の気配 ほら このほほを染めてく。

2015/11/25 (Wed)

[6891] サンタのおじさんがくれたクリスマス
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真夜中、雪がこんこんと降る街

子供の僕はサンタを待っていた

東の窓に 群れからはぐれた迷子の風が

迷い込む夜には きっとプレゼント

たくさん抱えた サンタクロースが来るよ

プレゼントの箱を開けてみてごらん

何が入ってるかな秘密のあのメロディ

クマのぬいぐるみ カッコいいロボット

着せかえ人形 ゲームソフト 新しいグローブとバット

どんな 素敵なプレゼントよりも

その夜の思い出が 何よりのプレゼント

僕は知ってるの

真夜中、雪がこんこんと降る街

子供の僕はサンタを待っていた

東の窓に 群れからはぐれた迷子の風が

迷い込む夜には きっとプレゼント

たくさん抱えた サンタクロースが来るよ

夢にあふれた子供の心にたずねてくる

子供の頃だけ見れる夢
不思議な国へのチケット

さあ 銀河鉄道に乗って
夜空の旅へ

サンタクロースが運転手さ

そんな素敵なクリスマスなら

笑いが 絶えない 夜になる

今夜、僕は幸せの真ん中へ

ジングルベルに さそわれてゆく

サンタのおじさんがくれたクリスマス

いつか会えると信じてる

それまで さよなら

それまで さよなら

サンタのおじさんにもメリークリスマス。

2015/11/25 (Wed)
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