詩人:どるとる | [投票][編集] |
苦悩の森に 迷い込んだ 僕はうさぎです
アリスという名前の物語に憧れただけ
暗い夜が 森を包み込めばもう帰れない
目を 閉じても 目をそらせない
雨が 突き刺さる
僕が 始めたゲームは
終わりを知らない
悲しみを知らないあなたは
いつまでも 命に
時間が あると笑う
そして歯車は動き出す
つかの間の幸せ
悪魔が退屈しのぎに回す世界
このよくできた感情もまやかしに過ぎない
それでも 少女は愛を信じる
瞳を輝かせ この世界に降る
悲しみを 見つめてる。
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遠く 遠い 太古からのプレゼント
遺伝子レベルで つながる知恵の輪
イメージが 翼になる 羽ばたいてみようありもしない空に
花が落としたひとつぶの種がやがて
この世界になったようにいつか君も
手にした物差しで世界を計るなら
それはなんとも馬鹿馬鹿しい所業
原色より 少し薄くなった血潮でも
誰かを 愛することくらいお手のもの
アンモナイトが渦を巻くその理由を
探しながら やがて僕がその渦に巻かれ
命の起源を 解き明かそうとした罰として僕は生きている
絵の具の中のひとつを指差して
これがすべてだと手放せない世界
まだまだ楽しいのはこれからだから
目が離せないよこの世界の行く末は
夢の跡形に消えてく甘い理想像
花火のように散らばる枝分かれした
答えは計算することを放棄した
もう 僕は今日から鳥くらいに自由だ
花が落としたひとつぶの種がやがて
この世界になったようにいつか君も
手にした物差しで世界を計るなら
それはなんとも馬鹿馬鹿しい所業
原色より 少し薄くなった血潮でも
誰かを 愛することくらいお手のもの。
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たとえば世界のはじまりが一輪の花だとして
学者はただ言葉巧みに見えないものを否定するだけ
卵の中から こんにちわ
蕩けそうな 頭を奮い立たせろ
ソクラテスの 学説に 誰かが唱えた
ちんけな 世界構造は 真実からかけ離れ
びっしり文字に 埋もれた書物の中に
ハテナマークを書くことを恥ずかしがる
だから、強がりで未定と 宣っている。
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言葉は いつだって
深い海の中に眠る
たくましい鼓動
宝石になるなら
ただの石ころでいい
ああ 夜が 広がる
青く 透き通る感情
回る地球の片隅
高鳴るひとつの音
波打つ 旋律は
紛れなくこの世界の音楽
さあ 手にとってごらんその命を
血に濡れた 体も
熱く 脈動して
僕の腕の中で
産声を上げた
新しい世界の夜明けを呼ぶように。
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傘を持ってきたよずぶ濡れの君のために
今僕にできることを精一杯ただすることそれが僕の仕事だ
不器用だけど頑張ってるところもちゃんと見ていてくれる
君のために僕が 何かしたいって思うことは珍しいことさ
なんとなく心が動いていくほうへ
僕は行く いろんなことを片手間にしながら
アンブレラ ひとつあればいい
傘の下に 隠れて 雨をしのぐ毎日
今日も 不器用さ全開で僕は行く
笑ってくれたならもうけもの
ラララ ラララ
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君を 愛することくらい簡単だ
ただ 抱きしめてしまえばいい
君の傷痕まで
消えない 雨の音が
刻んだ 一秒と
誰かが大切に 生きた一秒は同じじゃない
つぼみくらいの 小さな想いを
僕は 君にあげるよ
記憶の中にそっと生まれる光は
回り続けるフィルムの向こうで
笑ったり泣いたりする僕を
映画を観るみたいに客観的に見ている
巻き戻ることのない
昨日が 花なら
また咲くだろう 土もない心に明日は。
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愛は いつも言葉を言葉にしないでも伝わる身近な魔法です
ただ ふれただけでそのぬくもりがありのままの答えになる
つぼみくらいの小さな想いを
ひとつずつ積み重ねてほら思い出が出来ました
ありがとうとか 愛してるとか
輝くような宝石の言葉はなくても
瞼の裏に 刻みつけるように
愛されたことが 夢で終わらないように
数えきれないほど抱きしめた夜
キスもしたよ 蕩けるような熱が
この心の中に この手のひらに
目を閉じた 暗闇に灯る明かりのように
いとも容易く 誰かが否定した僕を受け入れてくれました
あすなろの花 そっと庭で育てて 名前までつけちゃって
いつか僕が 作り上げた歌のように それはなんとなく形になる
海にもなるよ 空にもなるよ
悲しみもまた 雲になって
おはようとか おやすみとか ありふれた言葉たちを束ねて
つくった世界にひとつの花束
星が流れていく誰かの願い事を抱えて
郵便配達みたいに 明日のポストに届ける
幸せなんて 得体のしれないものに
今僕は抱きしめられているよ
君はただ僕が好きで 僕はただ君が好きでそれだけで世界は明日も晴れる
少しだけ 風とは 逆に 歩いてみた
そこには 見えなかったものがあった
小さな 陽射しの欠片に手をかざして
つかまえた温かい手を僕は覚えてる
数えきれないほど抱きしめた夜
キスもしたよ 蕩けるような熱が
この心の中に この手のひらに
目を閉じた 暗闇に灯る明かりのように
いとも容易く 誰かが否定した僕を受け入れてくれました。
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手のひらの温かさに気づいた僕は
当たり前という大切な宝物を手にした
なんでもない片隅に咲いた花の名前さえ知らない僕はまだまだ死ねない
ありふれているということの 具体的な事はいつまでも
置き去りのまま 僕は答えを出すことをしないでいる
でもほんとの幸せはただ泣いて 笑って
そして たまに喧嘩して そのくらいがいい
魔法がなくてよかった 便利すぎなくてよかった
ちょうどいいくらいの面倒くささで
重たい荷物を運んでるくらいが 僕らしい。
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君の背中はもう僕が知っている
頼りない猫背の背中じゃなかった
今日君は 旅立つんだね 東京の街へ
やりたいことがあると笑っていた
たまには連絡を寄越せ
嫌になったら帰ってこいよという声が ベルにかき消された
旅立ちの日の朝は小雪日和 赤目の雪ウサギ
ミカンの木 軒下の猫 始発電車 金色の夜明け
すべて 僕の大切な宝物
ああ この街には 思い出がありすぎる
ああ なくすには惜しいものばかりだなあ
押し花みたいにいつまでも 形に残せる思い出ならばいいのに
空は どこか寂しげに 薄曇りだよ
待ちわびたように手を擦りあわせた
星のない夜もある どんなにきれいな空も
見えているものだけでは 何もわからない
遠ざかるふるさとの街 車窓に映る 田畑と 思い出の数だけ降る 涙の雪
ポケットにしまった君がくれた手紙
ああ なぜだろう今さら愛しくてたまらない
ああ またひとつ僕は涙を知って強くなる
「大人になること」に急ぎすぎてた
背伸びばかりして 大人が何かも知らないくせして
ただ駆け足で いくつもの季節を
いたずらに 通り過ぎていたよ
思い出す 恥ずかしいくらいに
あの頃の僕は 互いに幼かったね
旅立ちの日の朝は小雪日和 赤目の雪ウサギ
ミカンの木 軒下の猫 始発電車 金色の夜明け
すべて 僕の大切な宝物
ああ この街には 思い出がありすぎる
ああ なくすには惜しいものばかりだなあ
なくしてはじめて気づくことがある
気づいた痛みに意味があるならば
それは今の僕の中にもあるだろうか
またひとつ今年も 年をとる
そろそろ雪が降りだしそうな空模様。