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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[7043] パントマイム
詩人:どるとる [投票][編集]


人真似子猿のように僕が笑えば君も笑う
僕が泣けば君も泣く

心と心が 何かの拍子に重なりあうとき

痛みも優しさも ポストに手紙が届くように
感じたそばから伝わる 気持ち

ありもしない 壁の相手してると

君が そこにいて僕の冷たい手を 握りしめてくれた

君が思うより僕はとても弱くて情けなくて寂しいんだよ

そんな恥ずかしいことも君はすんなり受け入れてくれた

だからありがとう ついでに愛してる。

2015/12/19 (Sat)

[7044] メトロ
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途方もない 旅の行く末は 空の彼方に

夢と希望を道連れにして このまま

終わらない ロマンスのありかを教えてよ

変われない自分は どうしても好きになれなくて

何色にも染まれない それでも明日は僕を急かす

止まらない 時間の列車に乗って

揺られながら 旅をしているような毎日

電車の窓からはいくつもの思い出が

飛ばし読みするみたいに過ぎていく

笑った昨日と 泣いた今日 明日は風の中

恐る恐る開けたドアの向こうにも広がる世界

地下鉄の 暗闇にまとわりつくひんやりした空気

どうにも慣れないこの寂しさに辟易

いつか読んだ本の続きが不意に気になる

手当たり次第に 読み漁った 小説にあるような

行ったこともない場所や 夢のような世界に行きたいと願った

きらめくような理想ばかりに押しつぶされ

絶望の一歩手前 断崖から見下ろす眺め

車窓に映る 花の美しさに目を奪われてると

いつの間にか 今を蔑ろにしていたよ

過去よりも未来よりも愛すべき現在

変われなくても笑っていた僕はもうどこを探してもいない

夜空の星のひとつを指差し あれがすべてだと 言いきれない

僕らには 正しさのあるべき姿を 言葉にするだけの偉大さはない

止まらない 時間の列車に乗って

揺られながら 旅をしているような毎日

電車の窓からはいくつもの思い出が

飛ばし読みするみたいに過ぎていく

笑った昨日と 泣いた今日 明日は風の中

恐る恐る開けたドアの向こうにも広がる世界。

2015/12/19 (Sat)

[7045] 君の街まで
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どこまでも続いていそうなこの道は
一体どこまで続いているんだろうなあ

不意の思い出し笑いの理由だったり
何気ない仕種に隠した小さな寂しさに

見え隠れする優しさにふれたとき僕は
何度でも言葉にならない気持ちに染まる

目の前に広がるただ青すぎる空に
吸い込まれていく 心はなぜか涙に濡れている

長いトンネルくぐれば 懐かしい思い出に出会える
振り返らずに行こう 君の街まで

なくしたものを 指折り数える 癖は
いつまでもやめられそうにないなあ


なくしたものを数えるより 手にしたわずかな形のない 宝物を見つめていたい

たとえば今の気持ちを歌にしたなら
どんな歌になるだろうって歌ってみた

急かすような気持ちを追い越す
加速していく思いはひたすら週末を 追いかける

カレンダーにつけられた丸印の日まで
早く君に会いたい 気持ちだけが はみ出しそうなんだよ

いくつかの希望とそれと同じだけの不安に
駆られた心は 揺らいでばかりだけど
たしかな答えを ひとつずつ見つけていく
見つけられるんだ きっと

目の前に広がるただ青すぎる空に
吸い込まれていく 心はなぜか涙に濡れている

長いトンネルくぐれば 懐かしい思い出に出会える
振り返らずに行こう 君の街まで

「久しぶり」って僕は笑った 君に笑った。

2015/12/19 (Sat)

[7046] 傷だらけの林檎
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ひとつずつなくしていく 僕はいろんなものを
手放していくように 見えないものも見えるものも
大切なものも いらないものも

形容しがたい 気持ちになる ただ立ち尽くす
絶対的な運命の前にはどんな 言い訳も意味をなさない

誰かとの思い出が 隙間を絶え間なく埋めていく

あなたの手をつなぐのも
あなたにキスをするのも
その寂しさを紛らすためかも知れないよ
僕はあなたが思うよりずるくて
僕はあなたが思うより情けなくて
汚い人間かも知れないよ

それでも愛してくれるというなら
僕は そんな君を傷つける僕を許せなくなるよ
だからあなたを愛している僕は あなたを愛してゆく

計算なんかいらないよ 心があればほかのものはいらない
悪魔に なり損ねた 折れたナイフが 突き刺したものは僕の胸だった

その痛みが 僕を人間だということを思い出させてくれる
温かな血潮が 僕の傷跡を優しく濡らしていく

涙と血潮が混ざりあった 僕はただの人間です

あなたをただ見つめること
あなたにただ触れること
ただそれだけで愛になるなら 君が幸せになるなら

僕は 何度でもあなたを見つめるよこの手でふれるよ
何もできないせめてもの償いに

あなたを愛してることを どうしても証明したくて そのためなら僕は何でもする
あなたに愛されていることを 確かめたくて少し僕は悪魔のふりしてただけなのさ

例えていうなら そうだなあ
傷だらけの林檎がちょうどいい
林檎はどんなに形が悪くても
味は変わらない
ほら愛だって少し見かけは悪くても 愛なんだということを思い出す

こんな僕でも ただひとりの人を愛することくらいできることを思い知らされる。

2015/12/19 (Sat)

[7047] 光の子供
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たったひとつの光に向かって
瞳を爛々と輝かせ 空を見上げる 人は誰もが明日を夢見る子供だった

サッカーボールがゴールを目指すのは
あなたが ゴールに向かえと蹴りあげるから

なにもしないで勝手に動くものなど なにもない

風が吹くのを待つような そんな人にはならないと誓え

僕らは胸の中に 眩しく輝く光 宿す子供

無限大の 可能性を秘めて生きている

それならば 試してみよう 届きそうにない
空にさえも手を伸ばして

明日をつかむことができたなら 世界はきっと変わるはず

あなたが昔画用紙に描いた未来が きっと見えるはず。

2015/12/19 (Sat)

[7048] ガラスの靴
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ぼんやりと 暮れゆく空を眺めていたら
僕も同じ色に染まっていた

まぶたの裏に映るいくつもの映像が
今日の涙や笑顔を 振り返るように 思い出させる

目をつむった暗闇に君を思い描くよ

輪郭を たどる指先が君のイメージが

ぼやけてしまうのは君を知らないから

ほらね だから泣いてる顔しか浮かばない

僕は君に サイズの合わない冷たいガラスの靴を履かせていたんだね

それを見てきれいだとか 似合うよだとか言っていた そんな僕は どうかしてた

波が押し寄せる海にうち上がった二枚貝

ポカンと口を開けたように味噌汁に浮かぶ

寒い冬の夜に君が作ってくれた一品

もう冬だね 寒さもこれから厳しくなる

紫色に染まった 空が 抱いているのは
なんだろう 僕がなくした素直さかな

目をつむった暗闇に君を思い描くよ

輪郭を たどる指先が君のイメージが

ぼやけてしまうのは君を知らないから

ほらね だから泣いてる顔しか浮かばない。

2015/12/19 (Sat)

[7049] チャンス
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誰かが誰かを 愛するように
その誰かが 誰かを愛するように

いくつもの 思いが離れ離れの心と心をつないでいく

靴紐を蝶々結びするように そこにできたひとつの結び目から
いくつもの ドラマが生まれる

あなたは一人でもけっして一人にはなることはできない
どこに行こうがあなたは誰かと一緒だ

誰もが誰かと繋がって そこに 愛が生まれたり 友情が芽生えたりする

そんなありふれた日々を 過ごす 与えられた人生は多くの出会いのチャンス

手をつなぐように 何気なくつながる
僕の命も君の命も自分だけのものじゃない

胸に手をあて考えてみると沢山の大切なことや見逃してることに 気づくはずだ

愛してるの言葉で君と僕の関係を結ぶには
些か頼りないから僕らの間に生まれた
小さな命に 僕らの愛を見届けてもらう

時には嘘をつき 時には互いを裏切り

真っ正直にはいられない だけど 離れたときの寂しさに気づくお互いの存在の意味

あなたが描く未来に 僕はいるかい? そばにいたいと願うとき愛は殻を破り

つまらない体裁を捨て疑いようのない姿を見せるからその時 僕は言うよ 「愛してる」

どんなに 言葉にしても届かない気持ちだ
だけどだからこそ短い人生の中で
誰かを心から愛することに一生懸命になれる 僕らはとても不便な生き物だ
見えない心を 探りあって 互いを知ろうとする
その几帳面さの中に 愛はあるんだろう

誰もが誰かと繋がって そこに 愛が生まれたり 友情が芽生えたりする

そんなありふれた日々を 過ごす 与えられた人生は多くの出会いのチャンス

生まれてきた意味はきっと どこを探してもないけれど
君を愛して 君に愛されて 手にした気持ち
それが愛なら それが生きる意味なんだろう。

2015/12/19 (Sat)

[7050] 猿が考える人類学
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四角い窓の向こう通りすぎてく景色が

手の届かない場所に飛ばされていく

今日が終われば今日は昨日になるように

明日という名の未来もやがて 通り過ぎる駅

今は目の前にあっても いずれははるか後方に揺れる蜃気楼

人類の祖先が 猿だった頃に 最初に踏み出した一歩は

猿にとっては何でもない一歩も 世界を変えるほどの一歩だ。

2015/12/19 (Sat)

[7051] 涙が教えてくれたこと
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川の向こうに朝日が昇れば
長い夜明けが放つ サーチライトが
闇に隠れてた街並みを 照らし出した

心を 大切にすることができずに 他人のせいばかりにしていた
僕は弱虫だった だけど今は少しだけ前を向いてる

南へと飛んでいく 渡り鳥の羽ばたき

朝の光の中で 踏み出した誰かの一歩

僕は見逃さなかったよこぼれた涙のしずく

陽射しに反射してキラキラ光っていた

それは雨上がりに架かった七色の虹

泣き止んだ心が優しさを知っているのは

それが涙が教えてくれたことだから

暮れなずむ 空を染める夕暮れの赤い色
見ているだけで優しくなれる気がした
今の僕なら間違わずに生きられる

誰かの涙を見たときに人の痛みが 自分の痛みになるのは
心の尖った角が削れて 丸くなったからだね

ここからは少し孤独な旅になる

一人で生きる強さを身につけなきゃいけない

悲しみにはさよならすることはできない

だけど涙を流すたび僕はもっと優しくなれる

それは いつかあなたが握ってくれた手の温かさ

昨日の僕にはわからないこの幸せは

涙が教えてくれたことだから

ページをめくればその先に
新しい今日が 幾重にも あるんだろう

どんな今日も 今日ほど素敵な日はないし
今日ほど 特別な日はないんだ そんなことに僕は気づいた

南へと飛んでいく 渡り鳥の羽ばたき

朝の光の中で 踏み出した誰かの一歩

僕は見逃さなかったよこぼれた涙のしずく

陽射しに反射してキラキラ光っていた

それは雨上がりに架かった七色の虹

泣き止んだ心が優しさを知っているのは

それが涙が教えてくれたことだから。

2015/12/19 (Sat)

[7052] デイバイデイ
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走り書きするようにめくられたページ

惰性で 生きてるんだ でも気まぐれで笑えるほど道はなだらかじゃない

届かない手は 土の上で 花のように
ぎゅっと拳を固めて自分の卑しさを殴れ

飛ばし読みしていく ように 景色は
移り変わっていく 同じ季節が巡るのに

ひとつだって同じ色はない 同じ花は咲かない 同じ空はない

目の当たりにしてる今日という一頁の片隅にある

ちっぽけな涙がたとえば今日という日に刻まれた証ならば

幾重にも連なる今日という日は僕にとって
かけがえのない日になるだろう

雲が残した かすかな足跡

どこに行くのか 誰も知らない
ただ宛もなく誰のためでもなく 道は続く
レールを外れた旅路さ

他人と差をつけたがる街では
自分はただの 大勢の中の一人でしかない

僕が抱いてるこの思いの名前はなんだろう
繰り返されるデイバイデイ

今ある大切なものとそれ以外の不必要なすべて

知らぬ間に拾ったような出会いをかなぐり捨てるなら

僕には心なんて多分ないのだろう でも胸に燃えている太陽

よく聞き耳をたてないとわからないくらい小さな歌声で
生きてるって今を歌ってる

たくさんの 悲しみ
たくさんの 喜び
今君が見てる世界と僕が見てる世界
その違い あるいは共通点

そんなものを 分かち合いながら 疑りながら 僕らは一体何を探しているのだろう
一体何が 知りたいのだろう

突き詰めれば つまらないほど単純な愛だったよ

飛ばし読みしていく ように 景色は
移り変わっていく 同じ季節が巡るのに

ひとつだって同じ色はない 同じ花は咲かない 同じ空はない

目の当たりにしてる今日という一頁の片隅にある

ちっぽけな涙がたとえば今日という日に刻まれた証ならば

幾重にも連なる今日という日は僕にとって
かけがえのない日になるだろう

忘れがたい日になるはずだ。

2015/12/21 (Mon)
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