詩人:どるとる | [投票][編集] |
通り過ぎてく景色を眺めながら
窓から 消えてく思い出を 見送る
言葉もなく僕は ただ君の瞳を見ていた
その悲しみひとつも癒すすべもなく
大袈裟な メッセージとか
驚くくらいの 愛とか
そんな特別な ものはあげられないけど
ただそばにいる そんなありふれた時間の中で
君にゆっくり伝えていきたいよ
僕がどんなに君を愛しているのかを
たまには 急ぐその足を止めて
流れる風の音を 聞いてみよう
川のせせらぎ 季節の移り変わりに
色を変える花 空の表情や雲の形
窓の向こうに広がる他愛もない人々の暮らし
そんなものに 心を奪われていたい
歩いていこう このまま明日にまっすぐ伸びた道を
休む暇もなく 時間は僕を急かして
先へ先へと 背中を押すようにせがむ
急ぐ人の群れを 僕は 抜け出して
考えてみたよ 生きることの意味とかを
途方もない 夢やロマンよりも
すぐそばにある 当たり前な気持ちに 目を向けていたい
心が 空を見上げるなら 心は空と同じ色に染まる
心が 君を見つめるときは 心は君の心と同じ形になる
時間から はみ出した場所で生きよう
時計は 置き去りにして旅に出よう
目を閉じて やっと見える大切なこと
たとえば君が流す涙の向こうの景色
耳をすまさないと聞こえない 命の小さなさざ波
そんなものに いつでも寄り添っていたい
生きていこう 広く青い空に抱かれながら
何に悩み何に迷い 風の中に 立ち尽くすのか
答え合わせなど 意味はない 答えのない毎日だ
たまには 急ぐその足を止めて
流れる風の音を 聞いてみよう
川のせせらぎ 季節の移り変わりに
色を変える花 空の表情や雲の形
窓の向こうに広がる他愛もない人々の暮らし
そんなものに 心を奪われていたい
歩いていこう このまま明日にまっすぐ伸びた道を。
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今にも雪が降りだしそうな空
この街に ジングルベルが鳴る頃には
天気予報がしらせた 明日の天気は
「概ね全国的に雪になるでしょう」
待ちわびたあの夜が誰かの胸のざわめきを
ひとつずつ丁寧に白く染めていく
空に差し伸べた手のひらに
こぼれる雪のかけら
少しの温度ですぐに解けてもう跡形もない
もしも明日この街に雪が降るなら
そう願ってた僕の祈りが
空に届いたのかなあ
なんて笑う 僕のその手には
目には見えない幸せが輝いていた
つないだ手のぬくもりだけで
どこまでも飛べそうな気がしたよ
朝、目覚めたら雪が積もっていた
枕元のプレゼントを開けてごらん
寝てる間にサンタクロースがくれた
大きな箱につまった宝石の数々
ホームに 風の羽ばたき 凍えそうな寒さ 窓硝子が溜め息で曇る
瞼の裏に映った 消えては浮かぶイメージ
君が僕の心に書き残した置き手紙
もしもこの思いが君に届いたなら
今すぐ 君を抱きしめたい
今夜も眠れそうにない
でももう出会うことのない二人
交わした最後の口づけは
二度と出会えない別れを意味した
つないだ手のぬくもりだけが
今もかすかにこの右手に燃えている
さよならと 窓ガラス越しに 呟いたのに
声は 届かず 閉まったドアの向こうで
思い出が遠ざかるのを見ていた
僕は君くらいに 愛した人はいないけど
遠い街でそんな人とまた出会えるかなあ
もう冬は 銀色の翼を広げて 僕の知らない季節に
飛び去ろうとしてる
空に差し伸べた手のひらに
こぼれる雪のかけら
少しの温度ですぐに解けてもう跡形もない
もしも明日この街に雪が降るなら
そう願ってた僕の祈りが
空に届いたのかなあ
なんて笑う 僕のその手には
目には見えない幸せが輝いていた
つないだ手のぬくもりだけで
どこまでも飛べそうな気がしたよ。
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にぎやかな季節が すぐそこまで来ている
鳥の羽ばたき 花の甘い香り 川のせせらぎ
色とりどりの 夢
ひとにぎりのロマン
春のうたよ 僕のこのしみったれた
心を その 色で染め上げて
桜の国へ 猿の惑星へ
僕は 旅に出る
希望をトランクに詰め込んで
行こう。
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色とりどりの 夢が風に踊る季節は
窓の向こうの 緑たちが笑ってる
花も 空も ポケットの中の未来も
引き出しの中の思い出も
どっちつかずの心も 曖昧であやふやな覚悟も
ぼんやりとしたままの輪郭も
揃わない歩幅も 口笛の矛先に消える
春うらら おいで 隠れん坊はもう終わり
大きなくしゃみひとつ
つぼみが花開いたよ
星をつなぐように離れ離れの光を
指先で 囲えばほらね形になる
回りながら揺れる 風見鶏も
なくした 帽子の行方も
西日差す部屋の微睡みも 頼りない影も
まだ青い林檎の心も
優しい痛みも 棘のように 突き刺さる
春うらら 暖かい風よ冬を吹き飛ばし
夢の終わりに 目覚めた僕を迎えてくれる
はぐれ猿の 旅は続く
宛もなく さまよう季節を行き交いながら
花も 空も ポケットの中の未来も
引き出しの中の思い出も
どっちつかずの心も 曖昧であやふやな覚悟も
ぼんやりとしたままの輪郭も
揃わない歩幅も 口笛の矛先に消える
春うらら おいで 隠れん坊はもう終わり
大きなくしゃみひとつ
つぼみが花開いたよ。
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ふと目をつむってみれば 笑った顔が浮かぶのに
でも なぜだろう 君が悲しいときには 君の笑顔が思い出せなくなるんだ
つむったまぶたをふと開けば そこには僕が知らない涙目の君がいた
弱虫のくせに人一倍強がりで素直じゃない
すぐにむくれるし そんな君を嫌いになったこともあったけど
今ではなぜかそれが心地いい
知っているよ君が本当は人知れず泣いていること
僕には心配かけさせまいと無理に笑っていたことも
僕はそんな君に心から笑うことを知ってほしいと思うんだ
だからそのために君と一緒にその悲しみに向き合うよ
言葉を知らない心に話しかけながら 僕は君が打ち明けるのを待つんだ
長いため息のあとに雨のように降りだした涙を
指の腹ですくってみれば そこには素直な君がいたんだ
僕が知っているだけの君を 心の画用紙に描いたら
君のすべてを知っているつもりでまだ知らない君がいることも知った
アイラブユーなんて言葉でごまかすような愛よりも
知らない君を知ること それが大事みたいだね
何か特別なことできる訳じゃないけど一生懸命愛すよ
頑張るよだなんてありふれたことしか言えないけど でも頑張るよ
君がそばにいてほしいとき そばにいれる そんな人に僕はなりたいと思うよ
プロポーズはそんなんでいいかな?
知っているよ君が本当は人知れず泣いていること
僕には心配かけさせまいと無理に笑っていたことも
僕はそんな君に心から笑うことを知ってほしいと思うんだ
だからそのために君と一緒にその悲しみに向き合うよ
言葉を知らない心に話しかけながら 僕は君が打ち明けるのを待つんだ。
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真夜中の 焦燥
胸の真ん中に 心を咲かせてよダーリン
明日よりずっと先へペダルを漕いでいく
悲しみに歌歌うよ
夢から覚めた僕は一人きりだった
青い波にさらわれていく
ぼやけたイメージ 月の満ち引きで
繰り返される命の約束事
どうか明日も 凡庸であれ
変わらぬ声で 僕は歌うよ 小さな生き物たちに愛のうたを。
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光の魚が 泳いでいく
水面に映る影が ぼんやりと揺れる
窓を過ぎる景色の向こうには
誰かの 心が 見える
誰かのこと
浮かんでは消えるイメージ
夜の中を 泳いでく
波もたてずに
すいすいと
ナイトスイミング。
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通り過ぎていく窓の外の景色を眺めながら
空の流れとか 雲の形に見惚れながら
こっそり君を思ってみたりしたんだ
溢れる人混みに 迷わないように 流されないように
生きているつもりなのに いつの間にか誰かと似たような色してる
僕は 一体 何のために生きているんだろう
僕は 一体 誰のために生きるんだろう
それがわからなくていつも 立ち止まる
誰のために笑い 誰のために泣き
誰を愛し 誰に愛され 誰を憎み 誰を羨み誰を思い 誰に思われるているのか
解答欄は いつも空欄のままさ
誰か教えてよ 生きるとはなんだ?
深夜零時を過ぎても人通りはおさまらず
人でごった返す 駅前商店街 こんなにもたくさんの人の中にいながら寂しがる心
途絶えぬ 人波に流されていけば 幸せって見えざるものが見えるのだろうか
そんなことを考えながら 理由もなく込み上げる焦燥に苛立つ
僕は この先 どんなふうに生きてゆくのだろう
僕は 今まで 誰のために生きてきたんだろう
たったそれだけのことも解らないんだ
僕のために笑い 僕のために泣き
こんな僕のために 誰が愛をくれるだろう
手持ちぶさたな僕はとりあえず有り余った優しさで自分を慰める
強がるばかりの心は本当は誰かに愛されたがっている
この気持ちはなんだろう
存在の証明なんて たいそうなものは求めてはいない
ただ 自分っていう唯一無二の存在を 印象づけるような
なにかが 欲しいだけさ
それがよしんば愛だとしたなら 僕は誰かを愛すべきだろうか
僕は誰かに愛されるべきだろうか
生きることの答えはその時 やっとわかるのだろうか
誰のために笑い 誰のために泣き
誰を愛し 誰に愛され 誰を憎み 誰を羨み誰を思い 誰に思われるているのか
解答欄は いつも空欄のままさ
誰か教えてよ 生きるとはなんだ?
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正しさというあやふやな定規で計るには
この世界の縮尺はあまりにも曖昧だ
軌道を外れた 想像が行き着く先を 知らない僕たちは
迷子よろしくさまよって 行き交う柱時計の振り子
ありもしない常識という模範解答に 惑わされながら
迷わされながら やがて僕たちは気づくんだ
正しさなんてものは計算したりするものじゃないと
そしていつしか 心を満たしていくのは
間違いだらけでも輝くような 生き方
まやかしなんだよ そもそも常識という概念が
絵に描いたような理想ばかりに 急かされて
足並みそろえて生きることがさも正しいように間違えられた世界には
個人の意思なんて 規律を乱すだけの障害物
赤子が手にしたばかりの命には 目盛なんかなくて
ただ 笑ったり泣いたりするだけで 生きていた
でもいつからか 僕たちは計算することを覚えてしまった
余計なくらいに賢くなった そのぶんだけたくさんの大切なものが見えなくなった
見渡す世界に色とりどりの光がこぼれて
僕は僕という色になり
君は君という色になる
でも 多分もう 昨日の僕には染まれない
今日は今日の僕だ
今日は今日の君だ
色褪せていくのがどうやら世界のルールだ
ありもしない常識という模範解答に 惑わされながら
迷わされながら やがて僕たちは気づくんだ
正しさなんてものは計算したりするものじゃないと
そしていつしか 心を満たしていくのは
間違いだらけでも輝くような 生き方。
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少しだけ 有り余った余計な 感情を
他人のために 使ってみたりする
そして見えてきたいろんな余計な
悲しみや喜びが 僕を違う色に染めてく
愛したり 愛されたりの繰り返しの中で
気づいたこと 見逃したこと
一つ一つ 言葉にしてみよう
あなたと出会えて ただ 嬉しかった
それだけの 思いを手にするために
あなたと 過ごせて とても幸せだった
そんな きれいな気持ちに染まるために
生きてきた この年月を 僕はためらいなく
思い出と 呼びたい
姓どころか 名前もない感情に染まって
愛さずにはいられない 気持ちになる
憎むことしか知らないような顔しても
気づけば 誰かを思っていたりする
思ったり 思われたりの毎日の中で
失ったもの 手にしたもの
全部あますことなく宝物にしよう
人生最後の日には 笑って ありがとうって
愛してくれたすべての人に感謝できるかな
その日は晴れたいつもの青い空が
白い雲を抱いているような日がいい
生まれたことの本当の意味を 死を持って僕は知るだろう
この胸を くすぐる風が 冬の白い道を吹き抜けていく
カレンダーはまた 一枚めくられて もう新しい年が近づいてる
ほんの少しだけ 振り返ってしまうのは 昨日の涙が僕にとって意味のある 涙だったからだ
あなたと出会えて ただ 嬉しかった
それだけの 思いを手にするために
あなたと 過ごせて とても幸せだった
そんな きれいな気持ちに染まるために
生きてきた この年月を 僕はためらいなく
思い出と 呼びたい。