詩人:どるとる | [投票][編集] |
少し不器用なだけで笑われる筋合いはない
転んでできた傷跡はいつか宝物になるから
積み重ねた日々と同じだけの時間をかけて
君は 大人になっていく
涙で出来た階段を君は一段ずつ上ってく
誰かがそれを指差しても 空を見上げているだけだよ
どんなに世間が冷たくても世界は悪くない
他人も悪くない だけど君も悪くない
ただ 少しだけ ほほに雨が降っただけ
人より何がどれだけ秀でているかよりも
お互いにいいところを認めあうほうがいい
どうしても人の欠点ばかり 見てしまうのが人だから
まずは自分を改める
そうして見えてきた沢山の傷跡があるなら
自分もまだまだだと思えるから 人を笑えなくなる
どんなに 人の道を外れても 心を置き去りにはできないから
孤独を装っても帰る場所は人の中
手放せない心のせいで優しくなる
今日と明日の間にはしごをかけてくれるのは
目に見えない時間だ
だけど あなたが生きたいと思う気持ちの中に いくつもの支えがある
それを忘れてはいけない
涙で出来た階段を君は一段ずつ上ってく
誰かがそれを指差しても 空を見上げているだけだよ
どんなに世間が冷たくても世界は悪くない
他人も悪くない だけど君も悪くない
ただ 少しだけ ほほに雨が降っただけ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
夕方過ぎの日の短さよ 夜の闇に光が灯って 宝石のように
赤や黄色にまたたく 街明かりを背にして
君は寂しそうに 無理して笑ってた
誰かが誰かを思う気持ちは その誰かが誰かを思う気持ちと少しも変わらない
あなたのそばにあるその温もりは
どんなときでも変わらない優しさで
ためらうこともなくこの手を握ってくれるから
もらっただけの愛を返せる見込みはない
だけど伝えたいよ 残されたありがとうの気持ち
孤独になったとき はじめて一人では何もできないことに気づく
今までは誰かがそばにいたから気づかなかっただけ
わけもなくふと君に会いたくなるのはなぜだろう
終電をとうに過ぎた頃 寂しさはいよいよ弱虫な僕をもっと弱虫にするから
誰もが誰かの愛に愛されている
そして誰もが誰かを愛で愛している
そんなありふれた毎日が 当たり前に続いてく幸せには
計算なんかじゃとても計れない
食卓に並んだご飯と味噌汁みたいな 単純な答えしかない
それはきっと言葉で 伝えられるものではないけど
でも言葉で伝えるような 難しいものでもないから
大切な気持ちは 言葉にはしないで
ごまかしようのないような 手と手を繋いだときに生まれる温もりで伝えようか
あなたのそばにあるその温もりは
どんなときでも変わらない優しさで
ためらうこともなくこの手を握ってくれるから
もらっただけの愛を返せる見込みはない
だけど伝えたいよ 残されたありがとうの気持ち
いつも思ってるよ
誰よりもあなたを愛してるって。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
桜の花びらが アスファルトを
桃色に 染める季節は
なぜか あなたに会いたくなるのです
あなたが好きな絵はがきと押し花を添えて
あなたに送るこの届かない思い
流れ星が 屋根をかすめてく
そんな夜には もう出会えない誰かに会いたくなる
風が さらった 花びらが 僕のほほを撫でて
いつかの さよならを そっと 景色に描くから僕は少し立ち止まる
手を 差し伸べて 広げた手のひらに
舞い落ちた 花びらの一枚を 包み込んだ
君の手のぬくもりによく似た手ざわり
あたたかくこの胸に陽射しが舞い降りた
言葉にならないときは 何を頼ればいい
道に迷った僕は宛もなくさまよった
甘い花の匂いが 鼻をくすぐると 踏みしめた花びらの 一つ一つに思い出が映る
あなたが僕の心に書き残した手紙
素敵な言葉ばかり 探しているうちは
きっと愛なんて見えない だって愛は思うより汚いものだから
でもだからこそ積み重ねてく中で その汚ささえも 可愛らしく見えてくることもある
風が さらった 花びらが 僕のほほを撫でて
いつかの さよならを そっと 景色に描くから僕は少し立ち止まる。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
君がいなくなって どれくらいの時間が流れただろう 数えるのも面倒だからやめておくよ
生きていれば会えるなんて きれいごともいいところだ
世界中探しても君はもう 僕の 届かない場所にいるから
君がくれたのは愛だけじゃない
終わらない 悲しみがこの世界濡らすから
残された時間をどう生きようか迷うばかりの
僕に与えられた時間の砂時計はまだ
こんなに余裕があるのに 一体君のいない世界でどう生きていけばいい
空を見上げても 引き出しの中 覗き込んでも君はいない
そんなこと当たり前なのに まだ夢みたいで
自分一人で料理することも出来るようになった
靴下のあるところも君に聞かなくてもわかるのに
君のいない部屋 見渡すとき 僕の中の君の思い出が 君と過ごした時間を 映し出すから
僕は 逃げ場を失ったように ただ泣くしかないんだよ 情けないよね 恥ずかしいよね
それでも 君のいない世界で 僕はただの弱虫に成り下がってしまう
君がいなくなったことを認めてしまうと
きっと僕は 僕ではなくなってしまう
君に愛された 僕のままでいたいんだ
たとえもう二度と会えなくても
思い出が捨てないよ
忘れるために重ねた思い出など何一つないから
君がくれたのは愛だけじゃない
終わらない 悲しみがこの世界濡らすから
残された時間をどう生きようか迷うばかりの
僕に与えられた時間の砂時計はまだ
こんなに余裕がある 僕の気持ちを知らない空は もうすぐ夜明けだ
新しい朝が僕に生きていることをおしえてる。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
両手を 羽にして飛んでいこう
その胸の中にあるイメージを
好きなだけ膨らませてみよう
目にも耳にも届かない 光や音があるように 誰かを思う気持ちは
どんな距離も越えていくだろう
今すぐこの思いを届けたいあなたを 目指して
鳥が羽を広げた形をイメージすれば
想像力が翼になって風をつかみ空を飛ぶ
「出来ないことはこの世にはないんだ」
目を閉じたら 自由な発想で
描く明日の世界が 何万歩先の未来を わずか数歩の距離に縮める
たしかな 一歩なんてきっと いつまでも歩めない 曖昧な一歩でも
それはたしかな一歩だ
何より明日を想像する力が力になる
鳥だって風の力をかりて飛んでるに過ぎず
なんの力もなく飛べる道理はないんだ
「羽ばたくための風を起こすのが役目だ」
胸の中にある 数ある思いは やがて一つ一つが
君の羽になっていく そして形作られた羽が翼になる
目には見えないけれどとても立派な翼です
鳥が羽を広げた形をイメージすれば
想像力が翼になって風をつかみ空を飛ぶ
「出来ないことはこの世にはないんだ」
詩人:どるとる | [投票][編集] |
走り出した夜の最終列車が乗せていくのは
数えきれない人の笑顔や涙だ
誰かを愛したり 誰かに愛されたりして
家族を増やしたりしながら
旅は続いていく どこまでも
夜も朝でも 変わらない色した気持ちで
今日も大切な誰かを思い 思われる
止まらないスピードで
駆け抜ける
日々 少しずつ変わっていく世界を
眺めながら 見惚れながら
ほんの少し 遠い未来を夢見たりしてる
はぐれないようについてきて
夜明けが 街を照らし出せば
にぎやかになる 昨日の雨も嘘のように
誰かを思う気持ちと 誰かに思われる気持ちの両方を
大切に抱きしめたら行こう 迷いを振りきって
ダメで元々 でもあきらめるのは
いつでも できることだ だから やるだけやってみる
色を変えながら あざやかになってく
日々新しい 世界を目の当たりにしてる僕らがいる
そこにはいつも 未来があって
おいでよって僕らに手招きしてる
扉が開いて その先にある光 ふれてみよう
止まらないスピードで
駆け抜ける
日々 少しずつ変わっていく世界を
眺めながら 見惚れながら
ほんの少し 遠い未来を夢見たりしてる
はぐれないようについてきて。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
星ひとつない夜には寂しさが
はみ出してしまうよ 笑わないでね
ありふれた優しさで 簡単に満たされて
うぬぼれたように僕は笑った
見上げた 空を流れるひとすじの光
弧を描いて 落ちたのを見た
少しだけ 明日が楽しみなのは
単純に明日が晴れだから
ポケットに忍び込ませた右手
ふるえてるから 寒いのでしょうか
緩い傾斜でまどろんで 冷たい夜風に酔いしれて 数秒息をのむ
目を閉じた 暗闇にも描く光
下手くそな タッチで描いていく
プラネタリウムの真似した空に
かすかな幸せが 頬を伝う真夜中
二人の間に余計な言葉は必要ない
空いた隙間を埋めるのは
手を握るような 温もりだけが
星になって あの夜空を飾るから
見上げた 空を流れるひとすじの光
弧を描いて 落ちたのを見た
少しだけ 明日が楽しみなのは
単純に明日が晴れだから。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
銭湯帰りのほてった体で
僕は ゆらゆら 湯気の中を
行ったり来たりするイメージだ
アパートは海の中 海月の星が輝く
ああ 夜の怪物が 徘徊する街角に
赤い炎が 灯って 白いため息が悩ましく 煙るだけ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
ぴかぴかに輝くきれいな歌を歌おうとして
口を開いたら きれいごとしか言えなかった
愛を歌っても 夢を歌っても
きれいな歌にはならなかった
きれいな歌を歌うためには
汚れてみることだ
きれいな歌を歌うためには
傷ついてみることだ
正しくあろうとする心が 間違いを引き起こす
まっすぐ歩いてるつもりで
気づけば 道をそれている
渦を巻くテーブルの上のおやつのバームクーヘン
あんなふうになりたいな 誰かのお腹を幸せで満たして
悲しみを知って 喜びを知って
はじめて人の痛みを知った
人の痛みを知るためには自分ばかり見ないことだ
人の痛みを知るためには目に頼りすぎないことだ
目を閉じたその先にある 見えない光に気づけるかい?
優しい気持ちになる その一口が 幸せの入り口
あなたはまるであなたはまるで
バームクーヘンのようだ
正しくあろうとする心が 間違いを引き起こす
まっすぐ歩いてるつもりで
気づけば 道をそれている。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
砂ぼこり舞う 道のはるか先まで
終わらない空の青と花々の緑色
地図などない旅だ コンパスなど もってのほか
ルールなどない この世界では
自分だけが唯一の道しるべ
旅は続いていく 通り過ぎた車窓の向こうに
見えない誰かの涙がこぼれて 笑顔がはちきれて
曖昧な 足取りでもあやふやな 進路でも
雲の足跡を辿り 宛もなく行くしかない
言葉を必要としない旅だ 手取り足取り生きてく
遠い山に 日が昇り 気づけばもう 日は落ちようとしてる
僕らは さまよう旅人 理由もなくただ生きる
麻酔のかわりに暇さえあれば歌ばかり歌ってる
古い壁画にあるように
歴史はいくつも積み重なって
螺旋の渦の 途中を生きてる
僕らは迷子のようだ
ああ 行き場すらないじゃないか
旅は続いていく 通り過ぎた車窓の向こうに
見えない誰かの涙がこぼれて 笑顔がはちきれて。