詩人:どるとる | [投票][編集] |
風をつかもうと伸ばした手をあざ笑う太陽
夢を見ていた 僕の頭にわいたイメージで 汚した世界を
好きなように染めたのは きれいな人
さよならなんて 言葉は別れる痛みを知ってる人の言葉だ
あなたみたいな 女には似合わないから
このまま熱くほてった腕に抱かれていなさい。
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この痛みはいつかの海の ざわめき
途絶えぬ焦燥 名前のない 傷跡
夢だといって こんな世界は
天上は銀河 空には天の川
煙草を燻らせ 肺は真っ黒 中身から腐るサダメ
夢の 続きを求めては 長すぎる 闇をさまよう
待ち望まないような朝はいらない。
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悲しいときには すぐさま行方をくらまそう
街から街へと風来坊 あー風は旅人 本の中の旅人
ゆらゆら光はどこに行く
夏の日のかげろうみたいな
あー風は旅人 夢を旅する旅人
街から街へと風来坊 あー風は旅人 本の中の旅人。
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訪れた夜の 空に広がる星の海
果てしなくあって この世界の広さに
比べたら僕の迷いなんてくだらない
部屋の中に 宇宙を広げて
自分だけの世界をつくった
どれだけの言葉を繰り返しても
たどり着けない 場所がある
どれだけの言葉を繰り返したら
たどり着けるのか 終わりには
程遠い まだ死ねない。
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空に手を伸ばした人は 愚かなのか
バベルのように 神様に怒りをかうの
形だけの方程式 タワーは背を伸ばす
歌うことや 奏でることに
まだ 純粋だった頃に
出会った 素敵な音楽を
一つ一つ積み重ねてできたタワーに
のぼってそこから眺める世界は
どんなに 美しいだろう。
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寒さに赤く腫れた耳
三番線のプラットホーム
言葉は持ち合わせがないから
ただ 手をつなぐだけだよ
答え合わせは いつまで続くのだろう
頼りない背中は 丸まったままだよ
遠い街へと 行くと決めた君が旅立つ日
止められなかったよ 君があまりにも素敵に見えたから
ため息で曇る 白い窓に 指で書いたさよなら
警笛が鳴って 発車する数秒前の永遠をかみしめた
君に送る手紙にはレシピを書いた
君が好きだった料理を
作れるように 下手くそな文字だから
読めるかどうかはわからないけど
本当は離れたくなんかない
しくしく寂しがる胸がそう言ってる
この街に桜が咲く頃には君も僕も今よりもう少し大人になって 気持ちを打ち明ける勇気持てるかな
あの日と同じ曜日 同じ時刻に待ち合わせた
来るかな 今か今かと君を乗せた電車を待っていた
久しぶりに会った君はすっかり
大人になっていてもう僕が知ってる
君じゃなかったけど
変わらないのは そのなつかしい声と仕種
うれしくなって 泣きたくなって
思わず君を 抱きしめた
透き通るほどの小雪混じりの空
あたりを白く 染めていた
ため息で曇る 白い窓に 指で書いたさよなら
警笛が鳴って 発車する数秒前の永遠をかみしめた
あの日のさよならも今では 懐かしい
出会った日のように ここからまた始まるよ
今日は新しい僕と君の旅立ちの日。
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桜の花びらが 道を桃色に染める午後には
ありふれた話をしよう紅茶でも飲みながら
やたら難解な 解釈でこんがらがる
なんでも難しく考える思考から改めよう
橋の向こう 水面に小さな波を立てて
白い船が 横切る
時計は今日はいらないね 時間なんて気にする必要はない
昨日降った雨が残した水たまりを
軽く飛び越えて 街を一周
バス停に 誰かの思い出が描かれてる
なつかしい背中に ありし日が映る
僕らは ただ
桜の花びらが 道を桃色に染める午後には
ありふれた話をしよう紅茶でも飲みながら。
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遠い街に住む君に手紙を書くよ
作文も苦手な僕だから
うまく書けるかはわからないけど
東京と地方で離れた二人は
同じ空見てても違う場所にいる
日に数度の電話とメール
月に数回の デートを重ねて
いつの間にか 二人には距離なんかなくなってた
手を伸ばしても 届く距離にはないぬくもりも
声を通して つながっている
笑ってるかな泣いてるかな
元気でいるかな心配事はないかな
聞きたいことは山ほどあるのに
たくさんありすぎてとても聞けないよ
でも本当に聞きたいことはただひとつ
「幸せですか?」次の手紙はもう少し遅れそうです
季節も 変わって少し暖かくなったら
桜を一緒に見に行こうと約束した
大通りを抜けて公園へ行こう
また今日も夕暮れがきれいだよ
写真を何枚か送るね ピントがずれてるけど気にしないで
足りないところばかりの僕の好きなところ
君は知ってるの?いつか教えてね
恥ずかしいから誰にも内緒ねって
はにかむ君が 眩しく見えた日は宝物
僕が悲しいときには君も悲しんでほしい
僕が嬉しいときには君も喜んでほしい
そんなわがままも二人には当たり前だ
まるで心がひとつになってるみたいだ
「幸せだ」そんな瞬間を 重ねていこう何度でも
喧嘩して たまにはすれ違ったように
思えるような 日も夜が明けたら
何事もなかったみたいに笑ってる
案外 気にしない質なんだ
何気なく増えてく思い出 そしてまたこうしてる間にも思い出は増えてる
笑ってるかな泣いてるかな
元気でいるかな心配事はないかな
聞きたいことは山ほどあるのに
たくさんありすぎて聞けないよ
でも本当に聞きたいことはただひとつ
幸せですか?手紙はもう少し遅れそうです。
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砂漠の空を飛ぶイーグル
羽を広げ 荒野に咲く一輪の花
自由を叫べば 世界はには果てなどなく
空も海も 終わらない青と緑の地球
海を渡る風になって
空を飛ぶ鳥になって
砂漠を行く旅人になって
悲しみを笑うのさ
雨に濡れながら笑うのさ
今日が世界の終わりでも
夜は明けて 街に朝がやって来る
死さえ笑うのさ
骨になって 笑うのさ
棺桶の中で笑うのさ
花に囲まれ笑うのさ
生まれ変わって笑うのさ
引き出しの中に ハーモニカ
頭の上の ハテナ
砂漠の空を飛ぶイーグル
好きな色に染めた世界を旅する一陣の風。