ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 投稿順表示

どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[7403] モールス
詩人:どるとる [投票][編集]


手をつなぐ人がいる
喧嘩する人がいる

ただそれだけで きっと この上なく幸せなんだろう

愛しあってみたり 時には裏切り裏切られて
簡単に人を好きになって
簡単に人を嫌いになって
そんなふうに 僕らの毎日は ただ過ぎてく

広がった この夜の街の向こうがわに
大きな川をはさんで建ち並ぶ家々に
灯る光の数だけ 幸せがあるのかなあ
なんてことを 思っては冷えた心を あたためるんだ

思ってくれる気持ちと
思う気持ちが 交わって
その延長線の向こうにもまた誰かの気持ちがある

他の国では戦争があったり 飢餓に苦しむ今があるのに
それに比べたら どうだろう
僕らの暮らす毎日は幸せだろう
恵まれすぎているくらいだろう
ちょっとだけ遠くまで心だけ旅に出す

名前も知らないような国の人が
今この瞬間を必死になって生きている
ただそれだけの毎日を 僕らはいくらでも
結んでは繋いで 絶え間なく今日を迎えては見送るその繰り返し

なんとなく イメージできたよ
ひとつひとつの思いはちっぽけです
でもね 目には見えないモールスみたいだ
トンツー トンツー
聞こえますか?この胸の中で 一生懸命に命が 脈打つ音が
そうですそれが 生きているというあかしになる

広がった この夜の街の向こうがわに
大きな川をはさんで建ち並ぶ家々に
灯る光の数だけ 幸せがあるのかなあ
なんてことを 思っては冷えた心を あたためるんだ

心に足りない涙と血 行き渡らせるんだ
そして僕はその時はじめて君に優しく笑いかけるんだ。

2016/02/22 (Mon)

[7404] 未来予知
詩人:どるとる [投票][編集]


ブラックホールの向こうがわを
覗いてみたって 結局は謎を残すのみ

絶え間ない答えあわせの途中に
今が とりあえず答えのように存在してる
Xの値はいつでも 空寂しい空欄のまま

それは、未知数を ただひたすらに
割り出してく きりのない計算

ちっぽけな石にも 物語があるのなら
教えてくれよ この世界の 正しき標準を

それはサテライト
稲妻で貫かれたような 真新しい感覚が支配する近くて遠い未来予知

天気予報は 予言ではなく予報であるからトウゼン外れることもあるのです

勘違いしている人は 多かれ少なかれ いるよ 人口は 腐るくらいだ

この指とまれで 太陽を呼べたならいいな

それは、未知数を ただひたすらに
割り出してく きりのない計算

ちっぽけな石にも 物語があるのなら
教えてくれよ この世界の 正しき標準を

それはサテライト
稲妻で貫かれたような 真新しい感覚が支配する近くて遠い未来予知

それは サテライト
頭の上に 電球が浮かぶような ときめく発見と出会えた 奇跡と手を結ぶ 未来予知

今より近くて遠い 未来予知。

2016/02/22 (Mon)

[7405] カウボーイソング
詩人:どるとる [投票][編集]


まるで こんなんじゃ 昔の西部映画のちょっと軽快なウェスタンソングだ

揉み藁の 塊が 風に吹かれ
ちょうどよく 馬車馬の前を通り過ぎた

保安官の 胸に輝く金色の星の バッジ

カウボーイが 牛を追いかけて ゆくよ

口裏 あわせて 嘘と本音の
ちょっと 嘘臭いカウボーイソング

何の意味も 理由もないけれど
ただ 楽しむために
笑うために 歌うのさ

青い空には 浮き雲ひとつ 口笛が 牧場を染める

ああまるで こんなんじゃ 昔の西部映画の ワンシーンに

3を数えて 振り向き様に 銃を撃て

ニワトリ コケコッコー
ウェストタウンの 夜が明ける

お手を 拝借 音を鳴らせ
たたん たたん 気ままなもんだね

その日暮らしも さまになり
カウボーイは 今日もまた牛を追う

ハイヨーシルバー 馬の蹄が 西部を走る

口裏 あわせて 嘘と本音の
ちょっと 嘘臭いカウボーイソング

何の意味も 理由もないけれど
ただ 楽しむために
笑うために 歌うのさ

青い空には 浮き雲ひとつ 口笛が 牧場を染める

遠い昔に どこぞの誰かが歌った
カウボーイソング

鼻歌混じりに 声をあわせて
歌ってみたら あら不思議

心だけなら 西部映画の 中に 入れるよ

気分は 縄を 手に 牛を追うカウボーイ
ガタイのいい心やさしき西部の男。

2016/02/22 (Mon)

[7406] サテライト
詩人:どるとる [投票][編集]


ほんの小さなまばたきの間に
見え隠れする 誰かの涙がちらり

嘘は苦手なほうだから
真っ正直に 歌うよ 愛してる

人に会ったら まず疑うような
そんな冷えた 気持ちで
誰かを 見ていたくなんかないんだ

夜の終わりを 告げる まばゆい 光の閃光が
つらぬいたのは いつまでも 一歩を踏み出せない弱い僕の心

この気持ちは翼になって どこへでも行ける
羽ばたいてゆく

指をさすように西に伸びる光の道
それは サテライト

僕のこれからを 描き出す 最初の一筆

いくつもの歌が 嘘に本当を紛らす
何が本当なのかさえ曖昧な世界で

あやふやな 正しさを信じるくらいなら
迷いながらでも 選んだ道を進むよ

答え合わせや つじつま合わせに
疲れはてたなら 一度は立ち止まって
涙のひとつでも流してみよう

夜明け前のまだ 暗い空に飛ぶ
白い 海猫が 空を滑るように 落ちて
海を 撫でるように 低空飛行

希望なんて曖昧な ものを信じることはできないけれど
期待はできそうさ

まだ何も始まってはいない
だから終わるはずもないストーリー

明日の笑顔を 咲かすための涙は種さ

寝転がった ぶんだけ なにかが変わったのだろうか
ああ 多分少し 迷い道に はぐれただけ
今なら もう一度やり直せるよ
ゼロからのスタートだ

夜の終わりを 告げる まばゆい 光の閃光が
つらぬいたのは いつまでも 一歩を踏み出せない弱い僕の心

この気持ちは翼になって どこへでも行ける
羽ばたいてゆく

指をさすように西に伸びる光の道
それは サテライト

僕のこれからを 描き出す 最初の一筆

よろよろと 蛇行してるけど
向かうべき明日へ 伸びていくサテライト。

2016/02/22 (Mon)

[7407] 神様のものさし
詩人:どるとる [投票][編集]


神様もいない世界に正しさなんてあるものか
計算して 出した答えに何の価値があるのか

すでに常識という名前の神様を信仰している
皆が皆、なにがしかの奴隷です

崇め奉る 手を合わせ祈るのは明日の幸せ

僕だけは 無神論者の顔で 死んだ魚の目

すがる物がないと 何かと不安なんです

悪魔もいない世界なのに 無秩序が 人を殺める
時に 残酷に 血を流す 罪のない幼い命が

生まれ持ったその手に握りしめた
ものさしで世界を計るなら
なんとおろかな行いなのかと恥じる

本当に欲しいのは 平穏という名の安らぎ

ものさしなんかで計ろうとした過ちに

世界は僕にどんな罰を与えるでしょう

真っ白な夜明けの降るような光が

僕に突き刺さる 痛みは全くない

やさしすぎるほどの愛に育てられた

ありがとう とても簡単な言葉で飾ろう

愛してる とても簡単な言葉で締めよう

崇め奉る 手を合わせ祈るのは明日の幸せ

僕だけは 無神論者の顔で 死んだ魚の目

すがる物がないと 何かと不安なんです。

2016/02/22 (Mon)

[7408] 飛び込み台から落ちるリズム
詩人:どるとる [投票][編集]


水の流れ落ちる したたる雨の音が跳ねる

人混みに酔いながら僕は帰路に着いた

ああ どこにも居場所なんかない

終わりを目指すだけの旅だから

より素敵なエピローグを探してる

宛もない想像は 時に泡沫のように

この体を 溶かす酸性の液体になって

飛び込み台からまっ逆さまに落ちる

生と死の間際をさまよう危なげなリズムで

命を 断崖に立たせて
生きてる証を 確かめる

目をつむったまぶたの裏の 卑猥な思考

なまめかしいあなたの白い腕の痣

愛はさまよいながら泥濘に落ちてく

より魅惑的な 最期を探してる

とても ロマンチックなさよならなら

最期が赤く腫れた夕暮れの空なら

雨粒のように アスファルトに打たれて

瀬戸際の感覚に まっすぐ 突き進んでゆきたい

命に危機感を持たして
命の場所を確かめる

流れる 人波 追い越して
人のいない 場所まで
僕は消える
あとには ただ 静かな夜が

宛もない想像は 時に泡沫のように

この体を 溶かす酸性の液体になって

飛び込み台からまっ逆さまに落ちる

生と死の間際をさまよう危なげなリズムで

命を 断崖に立たせて
生きてる証を 確かめる。

2016/02/22 (Mon)

[7409] 窓向かいの眺め
詩人:どるとる [投票][編集]


久しぶりに泣いたのは いつのことだったか

一切の光を受け付けない心は 雨に打たれたよう

今日と明日の間に死が笑う

待ちくたびれたような
終わりのない 待ち合わせはいつまで
退屈な時間を 僕に与えるのか

いつまでもわからないものは 残されて

真っ白な頭に浮かぶ 見えない明日の世界

灰皿の上で悩ましく煙を立てる 吸殻

社会の縮図のように広がる
窓向かいの眺め

しとしとと 降る雨が濡らす 手足を

路地裏のレジスタンス
憂鬱な 界隈
割りきれない 毎日

幸せはまもなく死んだ。

2016/02/22 (Mon)

[7410] シンデレラヒロイン
詩人:どるとる [投票][編集]


おいで星空の舞台の上へ
世界が待っていたヒロインは君さ

スカートが 風に踊る 春の陽気に誘われ
僕は 自転車で 駆け抜ける

まばたきするのももったいないくらい
目が離せないよ 一瞬一瞬が輝いている

僕の物語には欠かせない 君はまちがいなく
ガラスの靴の 持ち主

時計が12時を 示すまではまだ
時間があるよ

カボチャの馬車に乗っておいで

おいで星空の舞台の上へ
世界が待っていたヒロインは君さ

夜の真ん中で 月明かりをスポットライトに
可憐に踊る君は

シンデレラにも勝るとも劣らないヒロインさ。

2016/02/22 (Mon)

[7411] 365日の観覧車
詩人:どるとる [投票][編集]

流れる景色を 数秒ごとに刻むポラロイド
まばたきのシャッターがゆっくり降りて
今この時を 閉じ込める

絵はがきにあるような 素敵な景色を
探しに行く 宛のない旅の夜明け

僕らは思い思いに それぞれの明日を目指す

今はまだ夢だって下書きの段階だけど

一周365日の 観覧車から見る世界は

少しずつだけど変わってゆくよ

あざやかに 大人になる 僕を

地上で大人の僕が待っている

移り変わる季節を 染める色の儚さを
指でなぞって 悩ましく溜め息ひとつ
会いたい気持ちをあたためていた

舞うように降る 桜の花びらを
何度も思い出すことができたならいいな

振り返るだけで笑ってしまう思い出を 持っているかい?

今はまだ 蕾のままの思いも咲く時を知る

一年365日の 時間の中を 駆け巡る思いは

あなたへと届くだろうか

少し大袈裟な愛を込めて

この空の下 呼ぶ声はあなたを探してる

二人の思いは 別々の場所で今日も
変わらないまま生きている

ほら 大したことは言えないけれど
届けよう ありふれた愛の言葉

一周365日の 観覧車から見る世界は

少しずつだけど変わってゆくよ

あざやかに 大人になる 僕を

地上で大人の僕が待っている

その隣には大人になった君がいる。

2016/02/26 (Fri)

[7412] ある死刑囚の手記
詩人:どるとる [投票][編集]


どうしようもない出来事があっても
幼いときなら 笑い飛ばせただろう

なにがしかの理由で僕はこわれて
命を奪って未来まで奪った

最後に手紙を残すとしたら
どんな 言葉を遺族に残すだろう

謝罪も贖罪も 多分今さら 遅くて

ただ言葉は雨のようにすり抜けるだけ

ならば せめて 真っ白な心に綴るのは

もういない君と僕の冥福を望むこと

たとえば僕が 悪なら大多数は正義で
責められるのは仕方ないと思うよ

どうでもいいようなことばかりが
取り沙汰される世の中で

愛なんて 多分きれいごとなんだろう
でも、流れた涙には悪気はないのさ

恐いのかなあ 悲しいのかなあ
どんな気持ちであなたはいるのか

死刑は 必要か否かなんて今さら遅くて

与えられる罰は 罪に対しての結果で

犯した罪が重いほどまた 罰も重くて

そこに 差別はなく「判決」が下るだけ

なぜ人を あやめるのかなんて
今さら多分遅くて

大多数のあなたが 思うことも
わからないままだ

「罪を犯す理由があれば」
僕もまた 同じ気持ちになってしまうのか

そう思いながら 傍目から見てる

謝罪も贖罪も 多分今さら 遅くて

ただ言葉は雨のようにすり抜けるだけ

ならば せめて 真っ白な心に綴るのは

もういない君と僕の冥福を望むこと

僕のような 人間がこれ以上
増えないように 願うこと。

2016/02/22 (Mon)
8416件中 (7281-7290) [ << 721 722 723 724 725 726 727 728 729 730 >> ... 842
- 詩人の部屋 -