詩人:どるとる | [投票][編集] |
蛙は水の中上手に泳ぐ
世の中だってきっときっと上手に泳げるだろう…蛙が人間なら
イメージの海の中を
ただ何日もさまよい
何かを見つけようと努力はしてみたんだ
だけれどあまりにも描きたいことが多すぎて言葉にならず
予想外のちゃちな言葉があたりに散らばっただけ
クロールをして
「今」というジャンプ台から未来へ恐れず飛べたなら良かったのに…
叶えたい夢も
抱いていた理想も
ただひとつの不安に無惨に砕けていった
見下ろせばそれはそれは高い何十何千メートルのバンジーのジャンプ台から飛び込むように一瞬の恐怖が何時間にもなって続くような
例えればそんな気持ち
胸を突き刺したよ
たった一度のバンジージャンプでさえ恐いのに
たった一度のバンジージャンプもできないのに
身体だけは小さな蛙のような僕が飛べるでしょうか…
その下にトランポリンはあるのかな
そんなことばかりで
足がすくんで
前に進めない
心がびくついてる
ただ、それだけで夢をひとつまたひとつなくしてゆくのさ
それでもいいやと笑った自分が顔だけは醜い蛙のようだった
さあ バンジージャンプで未来に飛んだはいいものの怪我したらイヤだしな…
そんなことばかり
飛ぶ前から
臆病者の蛙の僕
水に嫌われ
やがて
僕も水を嫌いになった
気づいたよ 僕は蛙じゃない
嫌われたのは世の中にさ
そして嫌ったのは世の中さ
水は世の中だったんだ
そして夢は脆くも崩れてその重圧が僕を押しつぶした
大人になったその折に。
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生まれた国や生まれた場所
与えられた家族
親の収入の格差
それらが自分の境遇を決めてしまう
ほらね ある人は裕福でも違うある人はとても貧しく
毎日三食食うにも困っている人がいる
でも自分が幸せならべつにいいと笑ってる僕がいる
そんな僕は本当は嫌いなのに気づけばまた愚かにもそんな人たちをバカにしている僕がいる
ここに懺悔しよう
今までの愚かさを
生まれもっての境遇ひとつで全てを決めてしまう僕を好きなだけ殴ってほしいよ
僕は バカな人間だ
おなじ地球のおなじ人間なのに
境遇ひとつで人をバカにしてしまったよ
今、懺悔しよう
過去の話に変えないで
僕は自分自身の小ささに恥じよう
ほろ苦い珈琲のような日々を生きている誰かをよそに僕はなんて甘ったるい日々を生きてるのかな
それもまたひとつの境遇がなすことなんだ なんて笑う僕だ
そんな僕でも夢が一丁前にあるんだ
いつか小さくてもこの世界を動かす一つの歯車というか核になれることさ
錆びててもいい
不器用でもいい
ただゆっくりでも
回っていたいのさ
確実に
回っていたいのさ
生きてる者として
誰がなんて言っても
僕の権限を主張するさ
今日も誰かのために
何か間違ってても
きっと僕は回っている
歯車みたいに
消えそうでもなんとか脈打っている小さな鼓動 胸に感じながら僕は回る
ただくるくる回る
自分の姿は鏡 見なきゃわからないけど
自分の価値は誰もわからない
自分で決めるしかない
それもむなしいけど
ただ、僕は自分の価値を低く定めたくない
どんなに不器用でも愚かでも
まだまだ懺悔できる
まだまだ取り返せる
歯車みたいにね
回っていたい
僕はそうやって謝れない代わりに罪の深さを その穴を埋めよう
言葉足らずだ
それでも精一杯の気持ちだから許してね
こんな僕を…
明日も回るから…
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滅び去る歴史の途中に名を残すつもりはない
永遠にただの人でいい
忘れ去られていい
君のその両手にまたぼくは救われたらしいね
気づけば雨もやんで
太陽が輝いていた
歴史からは忘れ去られていいけれど
大好きな君にだけはずっと覚えていてほしいのさ
大好きというだけじゃ足りないな
大好きの千倍 もっともっと愛してる
それにしてもどんな方法ためしてもふるえつづけるぼくのこころをただ撫でただけで落ち着かし救ってしまう君のその力に
ぼくは絶え間ない希望の光かんじた
今 こころとこころはひとつに重なって
大事なメッセージ
ささやきあう
愛と愛が交差して
それはやがてひとつの思いになって消えない未来になった
硬い殻をやぶって
生まれた夢の名前はこの世界でいちばん大好きな人の名前さ
ほら探し続けていた人が目の前で今ぼくの名前を呼べば世界はたちまち輝きだして
全てが七色に光りだすよ
今はこれだけでゆるしてよ
こころを揺るがす気持ちさ
少しずつ 少しずつ
愛を言葉にしてゆくよ
何年 何十年かかるかわからないけれど
生きているあいだでも言い切れないくらいの思いなんだ
素敵だろう?
愛ってものは
おもわずこころが飛び跳ねる
そんなような毎日。
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僕たちが出会ったことが地球というこの惑星ができたこととおなじようなキセキにも近い出来事なら
尚更 君を愛したい
僕たちは長い旅を虐げられているはずなのにいつしかそれさえ
笑って楽しんでる
心に暗い影を落とす
悲しみにさえも
強くなるためにだとかわけのわからない言い分でお涙ちょうだいしている僕たち
移ろいゆく季節の途中
僕たちは思うのさ
なんとなく
今 ここにいる僕たちも全部ひっくるめていつか全て幻になっても
今を笑えれば
いいさと 本気で…
小さな タメイキ
眠れぬ夜の独り言
それさえ幻になるのならば僕たちは今を精一杯光る星になろう
そう思っただけさ
僕たちなんて
流れるのがちょっと遅いだけでいつかはじけて消える流れ星だ
ほら 今日も顔も名前も知らない誰かがどこかで消えただろう…
僕たちは星の見えぬ夜に恐れるあまり時々 嘘っぱちの空元気 ふりまく
バカみたいだろう?
移ろいゆく季節の途中
僕たちは思うのさ
なんとなく
今 ここにいる僕たちも全部ひっくるめていつか全て幻になっても
今を笑えれば
いいさと 本気で…
あかりもない夜にふるえる僕たちはただ互いのぬくもりだけで救われてるふり…
むなしい性行為
全てが幻になるまで
この夜は明けないさ
明けたら明けたで
そこに人の姿はない
そのころにはこの世界は不平等も不条理もなにもない本当に平和な世界だから
愛も 作り笑いも
涙も 何もかも
必要ないのさ。
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生きるためにただ生きる
僕が生きる理由はただそれだけ
夢も生きがいもない僕にはそれが唯一の生きる意味
生きるためにただ生きる
明日も明後日もずっとただそれだけを胸に生きる
文句はあるか?
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ただ深い青だ
僕を濡らすのは
時に憎しみで
顔を真っ赤にして
例外でみかんの食い過ぎで黄色くなることもしばしばある
そんな僕はまるで
信号機みたいだと
自分で自分を笑う
こんな今が幸せだと実感できることが何より幸せだと思う
少しずつ光り輝いてゆく その思い
時を経るごとに
命 すり減るごとに
大切になってゆく
そんな思い
僕は抱きしめて
抱きしめている
しばし 赤信号で
自分の時を止めて。
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僕は何を求めて
日々生きてるのかな
時々意味もなく
思えてしまうこの時間が無意味に消えていくその様をただじっと見つめているだけで今日も過ぎたのさ
安らぎを求めても
深い眠りから覚めれば
またはじまりははじまる
望んでるわけじゃないのに外界へ続くドアは今日も明日も開かれる
あるひとつの場所にきまって向かうため
ハッピーですか?
流れるようにきこえた空耳が宙をただよい
突如 涙になって
マジックみたいに僕
の頬を伝った
ねえ 誰にも言いたくても言えないことが今 僕を苦しめているのさ
みんな一緒だとかいうつまらない言葉で束ねないで
ねえ 僕を見つめて
この涙はいつでも真実を見たり感じたままに流れるから
ハッピーですか?
もしそう聞かれたら
ハッピーですとこたえる自信はない
だから
せめて
ちょっとでも
ただ過ぎてゆく1日の中にささやかな喜びの光を見つけられるように目を凝らす
ハッピーであるはずのない日常の中
ハッピーだと嘘で塗り固められた笑顔で乗り切るかい?
僕は遠慮するさ
嫌われても
煙たがられても
ありのままの気持ちを偽らず歩くよ
ハッピーになるために
嘘 蹴飛ばして
僕は亀の速度で大地を進む
置いてゆくがいいさ
マイペースで生きるから。
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頭がかち割れるほどの人々のくだらない声や街の雑音の中に
君の声だけを探してる
耳を澄ませて
神経 研ぎ澄ませて
君だけの声を聞いていたいんだ
そのほかはみんな雑音だ
うるさい
うるさい
うるさいんだ
今は五月じゃねえ
1月だ。
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大きな大きなため息をついてしまうくらい切ない気持ちなのさ
季節は僕があくびしてようが寝てようがおかまいなしとばかりに春から冬へと一周しまたもとの春にもどる
これといった理由は何も見当たらないけれどなぜだかこの頃みょうに眠れない夜が続く
1日何度も吐(つ)いてるため息が煙って
なぜかそこになんとなくロマンスを感じてしまうのは僕だけかなぁ?
甘ったるいカフェオレみたいな1日なら笑うだけでなんの気遣いもなく楽チンに過ごせるものを
なぜ悲しみという障害物が僕の行く手をいつも遮るのかな
いつもなら一時間もすれば何事もなかったように止まる涙もその時ばかりはずっとずっと流れていたんだ
気づいた瞬間が悪夢のはじまりさ
僕はきっと悲しみ避けてはこの先も生きて行けない
頭の中に広がる黒々とした不安の絵の具
だけれどそれをすんでのところで助けるように存在する喜び
つまりは雨のち晴れ
お天気とおなじさ
その流れが狂わないかぎりきっと僕はそんなに深手は負わない
ため息はゆらゆらとただ揺れている
よくわからないロマンスを含みながら
今、僕 悲しみの中にいてもなんだかどこか強くいれる自分がとんでもなくかっこいい
そんなことを考えてしまう
ある夜の裏側なのさ
今 夜と朝のひとつの珈琲カップの中
くるくる 混ざり合ってまた新しい側面を僕らに見せる
心を 魅せるように
ほら そら 飛び込んでみよう
そしたら 悲しみの雨も少しは弱まるだろう
雨雲が離れたら
またでっかいあくびでそのうち来る喜びの太陽を待とう
誰かと一緒に
ありふれたベンチを選んで
そこに座って気長に待とうぜ
ふいのため息くらいならおなじ瞬間に飛び出るロマンスがそのため息のだるさを緩和してくれるさ
今に見ててごらん
あの空の切れ間から光が差すのを
その時全てが救われたような気持ちになる
後先の悲しみなど無視だ。
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この世界に未練があるとすれば
まだ僕が生きていたという証を残していないことだ
人はいつ死んだっていいように存在の足跡を残さなきゃだめだ
獣の爪跡のように簡単には消えないような証を
どうせ 死ぬなら残せるものは残したい
たとえば僕のようなクズでも爪跡くらいはと思うから。