詩人:どるとる | [投票][編集] |
雨に 濡れた午後 差し出した手のひらは
傘になって 君を守るよ
繰り返し 繰り返す
命の めぐり
行き交う 刻の中で
出会い
別れ そしてまた 出会う日々
とりとめもないことさ ある日僕は
跡形もなくなって 夢の後先
透明の羽根は 飛んでゆく
誰も知らない 空の果て
新しい 色を探して
いつの日か また同じ気持ちに
出会えるために。
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疲れ果てるまで歩いた 道に落ちてくる爆弾みたいな太陽
廃線になったレールは錆び付いて
突き抜けるような青い空が 覗いてる
雲のあとを 追いかけて
風に 乗って ゆく
気まぐれな旅人が たどってゆくのは
いつか 誰かが歩いた夢の 軌跡
スターライト 眩しいくらいに輝いて
星座をつなぐ 見えない レール
指でなぞって 星から星に旅をした
あの夏を 今も 忘れてないよ
後回しにした宿題 遊ぶことのほうが 大切なんです
五月雨 蝉しぐれ 畳に寝転んで見た 夢
見えない宝物が たくさんあった
打ち上げれられた花火の 音と光
赤 青 黄色の花 咲いては散る
明日も休みだ明日はどこに行こうかな
心と 話し合って 予定を立ててみる
自転車一台あれば 遠くにだって行ける
あの夏は 思い出の中に泳いでる
誰かがまた 夢の続きを見ている
僕がもう 見れない夢の続きを見ている
それは少年や少女だけにゆるされた特別な時間
気まぐれな旅人が たどってゆくのは
いつか 誰かが歩いた夢の 軌跡
スターライト 眩しいくらいに輝いて
星座をつなぐ 見えない レール
指でなぞって 星から星に旅をした
あの夏を 今も 忘れてないよ。
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夜空に浮かぶ星に名前をつけた人が
明日には 誰の瞳からも消えてしまう
そんなことだってある
生まれたばかりの子供に名前をつけた人が
愛してるの言葉だけ残して 消えてしまう
めくられてく暦
365日の中に 一体どれだけ
笑えた日があるかな
そして 生きていてよかったと
思った日はどれだけあるかな
ふと何気なく思ったことが
僕にこの世界との向き合いかたを教えてくれたんだ
ほら心なしか昨日より少し 前を向いてる爪先
国道17号線を走る 開けた窓から
風がこんにちは
このまま道なりで
約束をかわす 指と指が
離れてしまうときは百年先くらいにしてよ
いつまでも 離したくなくて ひき止めたぬくもり
365日の中に 一体どれだけ
笑えた日があるかな
そして 生きていてよかったと
思った日はどれだけあるかな
ふと何気なく思ったことが
僕にこの世界との向き合いかたを教えてくれたんだ
ほら心なしか昨日より少し 前を向いてる爪先
夜が明けたばかりの街に 新しい 一歩を踏み出す。
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ビルの屋根の上 ツバメが見下ろす街
定点カメラみたいにツバメの視点で
すっ飛んでゆく 翼
雲を 突き抜ける
風を かすめてく
胸くそ悪い ニュースは時計の 外へ
ゴミのように放り出して
人混みかき分けて 会いにゆく
ギターを たずさえて彼方へ
地上に落ちる隕石 炎にまかれて粉微塵
別れ別れの旅 ツイてない運命を笑う
地図上に 着陸
風速 30メートル
流れ去る風景
東京の街 川をはさんだ丘に咲く
桜の花びらが 風に乗って 遊んでる
くちばしに 季節をつまんで
水溜まりよけて物語は確信へ。
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降り続く 雨に傘なんかいらない
傘なんか放り投げて ままよ 濡れよう
宇宙飛行士の 気持ちになって
浮遊するのさ
呼吸するたびに 熱い 吐息が
白く曇る まだ少し夜は冷えるな
見上げた空の 向こうに輝く 星の名をつけた
年老いた 夢追い人は 明日の自分に手紙を託した
「未来はポケットの中で息づいてる」
大切な言葉にしよう
いつかその言葉に恥じない歌 歌えるように
「宇宙飛行士への夜想曲」
イメージしてるのはそんな絵さ
さあ 行こう
冒険活劇小説の 主人公気取り
流星が雨のように降り出せば
夜空は 大きなスクリーン
クリントンイーストウッド
バックトゥザフューチャー
時々 ウッドペッカー
大好きなものにある 光に 魅せられてる
僕という物語のテーマにしよう
いつか大切な誰かに教えてあげられるように
ちぐはぐで曖昧 足取りはきわめて 重く
とても 完走できそうもない
だけど 山高々に 頂を 見上げれば
案外 めざす場所は近いんだな
見上げた空の 向こうに輝く 星の名をつけた
年老いた 夢追い人は 明日の自分に手紙を託した
「未来はポケットの中で息づいてる」
大切な言葉にしよう
いつかその言葉に恥じない歌 歌えるように
変わらない気持ちと声で。
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寝惚けたように ぼんやりとして目覚めた朝に
カーテンを まず開いて こぼれる光に包まれる
白紙のままの 思い出の片隅に
咲くように 影落とすあなたの笑顔
まるで 今も昨日のように僕をあの日に返すよ
真新しく あるべきものの形をそっと
縁取って 変わらないままのあの仕草を
ストロボで焼きつけた季節よ
短すぎる命は蝉時雨 そっと夏を 染めた
神社の長い階段 川に流した送り火
二度と咲かない花火 たくさんの夜店
すべての 景色があの日の僕を 覚えてる
だから 涙が 溢れ出すんだろう。
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海を見渡す 燈台の明かりが 今日も
サーチライトのように港町に
優しい眼差しが 陽射しのように降り注ぐ
この街にはどれだけの 人がいて
どれだけの 悲しみや喜びがあるのだろう
ふと気づいたこと
流れる 涙のあとを追いかけていくことはできないから
せめて 悲しくても泣き止んだあとには笑ってごらん
明日は晴れるって いつでも信じながら
それでも心配なら 傘を持って行きなさい
希望という言葉に 振り回されながら
歩いてきた人生でした
燈台が海を 見守るように僕は あなたを見ているから。
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手をつなぐ ことの意味を
何度でも かみしめながら
僕は歩いていくだろう あなたの歩いてるすぐ近くを
愛してるって 何度も 繰り返したあの季節に
僕は 思いを 置いてきたの
もう 二度と帰らない
人に 伝えられる言葉はひとつもない
ならばせめて あなたがくれた思い出を
僕は 忘れないで明日につなげてくよ
つないでは 離れていく手のひらを 伝うあたたかい血潮
ぬくもりだけでは心もとないから
憎しみさえも 分かち合うんだよ
幾度となく 夜は明けて また日は暮れて
窓の外には 星たちが夜を飾ってる
何気なく繰り返す 毎日の中には
宝物みたいな 価値ある 宝石の日々
待ってても雨は止みそうもないから
雨宿りをしよう 少し気長に
手をつなぐこと その意味を探しながら
強く握りしめたら つぶれてしまいそうな柔らかな手ざわり
二度と離すまいと誓ったあの日の僕にあった
思いは今の僕には とても得難いものだ
ギュッと 結ぶように つないだ手
時に ほどけてゆく手
いろんなふうに 眺めながら手のひらに透かして見てる
ただ愛してる そんな安易な言葉だけでつながってた僕らを
つないでは 離れていく手のひらを 伝うあたたかい血潮
ぬくもりだけでは心もとないから
憎しみさえも 分かち合うんだよ
ふいにたどり着いた海岸
遠ざかる波に
誰かの面影が ゆれていた。
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所在なさげな 影が揺れる 頼りない背中に
陽射しが 落ちて 地面に転がる
どんな 言葉なら君は笑ってくれるだろう
迷ってばかりの手でつかんだものは君の手でした
ありきたりの暮らしの中に 灯る
ささやかな明かりを消さないように
笑っている君や泣いている君を
この 節穴の瞳に焼きつけて いつまでも
僕らを性懲りもなくつないでる思いに
年をとらせるものかと 誓ったところです
ビルばかりの景色 東京の街 日は暮れて
橋の上から 落ちる夕日を見るよ
いくら言葉にしても足りないほどの思い
終着駅なんかない旅をしている 時間の列車に乗って
少し 至らない部分を残して 僕は不完全でありながら完成形
躓いたって弱音を吐いたって
多分 君は笑ってくれるんだろう
断りもなく吹き抜けてく風に乗せて
もうひとつ足らない思いを あずけたよ
うまくかき消したつもりの悲しみも
ほら時折 はみ出してしまう
人知れず 泣いてる
大切な人だから
見えてしまうし気づいてしまう
それが 余計なお世話のようで
でも、ありがたくもあって
放っておけない僕はとりあえず
迷うけど 誰より君の近くで 誰より 君を知っているつもりで
心のテーブルに 思い浮かぶだけの
たくさんの君を並べてみる
ありきたりの暮らしの中に 灯る
ささやかな明かりを消さないように
笑っている君や泣いている君を
この 節穴の瞳に焼きつけて いつまでも
僕らを性懲りもなくつないでる思いに
年をとらせるものかと 誓ったところです。
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笑って泣いて たまに怒って
優しくて ずるくてちょっとだけ生意気な
いろんな君を 見ている いろんな君を知っている
空に浮かんだ雲や星を数えられないように
君のすべてを迷いなくわかってあげられる訳じゃないけれど
汗水流して頑張っている 君を僕は知っているから
せめて知っているだけの君だけでも認めてあげる
偉そうなことばかり言って 何も出来ないのが実情
だけど、手を取り合って 一歩ずつ 前に進む
それでいいのさ
「なんとか 生きているよ」
そんな 気持ちが きっと いつの間にか
幸せっていうものが何かって 気づかせてくれるはず
死にたいなんて 言葉は間違っても
口にしないで 本当に死んだら嫌だろう?
自殺件数なんて ものが取り沙汰される
関係ないことって 笑い飛ばせるかい?
なんにしろどんな理由があっても
命を粗末にしちゃだめだ そんなきれいごとがいつまで 通用するだろう
自分より他人のことを思いながら 人の為に生きてる君を
知ってしまっている僕としては人知れず流れる涙を
無駄にはしたくなくて 君を傘にして雨宿りしてる
いつか降りやむだろうって 思いながら
泣き止んだ君にそれ見ろって 笑ってた
泣くときも君はひとりだったんだね
君を思ってた はずなのに 孤独にさせてたのはほかでもない僕だったよ
空は流れて夜は 明けて
また 日は暮れて
そんなことを 繰り返していくうちに
何かを忘れていく
忙しさが 邪魔だ
でも 誰のせいでもない
強いていうなら それが 人生だ。