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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[854] 後ろ向きで歩こう
詩人:どるとる [投票][編集]


無の境地にたどり着きたいよ
何もない全く何もない空っぽの大地にひっそり咲いたたった一輪の白百合のような
さびしくも微塵の汚れもないそんな花になりたい
若しくは山の中でなんのためなのか厳しい修行を積む僧侶のような煩悩のない人になりたい

世の中を前を向いて
曇りのない笑顔で歩いてゆく自信がゼロになったとき
僕らはどうなるのかな
神が創りし絶対的な法則の中では窮屈すぎて手足を伸ばすので精一杯なんだ
とても逆らえたものじゃない

だから

後ろ向きで歩こう
たまには
世の中に 目上に
逆らって
後ろ向きで歩こう
いつかは
向かい風も悠々
振りきって

今 僕をとりまく全て
今 僕を囲い込む闇
一層 孤独になってゆく

僕は煩悩の塊だ
欲望は底尽きない
我が儘は際限を知らない

僕は綺麗な花や健全な僧侶どころか汚い人間だ

でも、僕は汚い自分を抱きながらも綺麗であろうとする
そんな不思議な人間でもある

いつか前を向いて歩ける日を楽しみに今は小さな希望ひとつを胸に咲き続ける

灰色の花は僕だ。

2010/01/07 (Thu)

[855] 悲しみ
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鎌鼬のように心を切り刻む悲しみがいつ襲ってくるかと思うと気が気でなくておそろしい。

2010/01/08 (Fri)

[856] 生きると活きる
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生きるということは
それ以上に
活きるということのほうが難しいんだぜ。

2010/01/08 (Fri)

[857] 魚の苦労 人の苦労
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魚だって尾ひれをばたつかせながら毎日海を泳ぐ
僕は人間だから尾ひれのかわりに休みなく足を動かして地面を歩く

似たようなものだけどそれぞれにあってそれぞれにない苦労がきっとあるんだぜ。

2010/01/08 (Fri)

[858] 愛し愛されてるかいBaby?
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人を愛すってことは
人に愛されるよりも時間と苦労を要するものだ

なぜなら人に愛されるということならこちらで勝手に愛されていると思いこむことができる
だけれど自分がいざ愛すとなったときには自分だけの気持ちだから愛すことへの疑いや必要性を感じてしまって簡単には愛しきれない

だからなんだ。

2010/01/08 (Fri)

[859] 夜の光
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孤独なぼくを照らす月の明かりが揺れている
なんてことはないいつもの景色
それなのに見るたび見るたびこぼれる涙とこみ上げる切なさ
どうしてもぬぐえない

夜の光の中にかいま見るよ
綺麗なのに
その綺麗さが行き過ぎていて
もう死ぬことばかり考えてるからあと何回見るのかなとか考えてしまってさ
普通の人とは見え方が少し違うのさ

そんな光がただ今日も揺れているよ
ぼくにはとんでもなくとんでもなく切ない景色さ
ただそれだけで
目にうつる世界が黄昏に染まってゆく。

2010/01/08 (Fri)

[860] アンハッピーなハッピーエンド
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アンハッピーエンドばかり書く小説家が最初で最後のハッピーエンドを書いた
その小説の主人公は死を望んでいた
だから物語の最後に夢は叶い主人公は希望通り死ねたのさ

主人公自体が死を望んでいたんだ
それが叶ったんだ
これ以上のハッピーエンドはないさ

確かに死んだことは悲しいことだ
だけれど主人公はそれを望んだんだ
生きてなくても主人公は物語の最後に幸せになる主人公のように幸せな気持ちで死んだんだ

これ以上のハッピーエンドはない

だけれど他人の僕にはどうしてもアンハッピーなハッピーエンドに思えてしまう

主人公は光を捨てて
闇に溶けて消えた
それがはたしてハッピーエンドなのかと思えてしまって
僕は悲しくなった
小説家に
主人公に
おなじだけの悲哀を感じた。

2010/01/08 (Fri)

[861] 人間の枠
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どんなに精巧な人形でも人形は人形だ
作り物の枠から飛び出ることはない
はみ出せないそのことこそが人形が人形であることの紛れない証なのさ

だから僕も所詮
ただの人間だから人間の枠ははみ出せない
無力だ。

ならば人間の枠とはなんだ?

そう聞かれた僕は言葉をなくした。

2010/01/08 (Fri)

[862] 涙をふいて
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涙はもうふいて
悲しみの後始末をしよう
そこらじゅうにこぼしまくった悲しみのかけらを拾い集めて
ブラックホールに捨てようぜ
もうおなじことで泣かないようにと願をこめて

世の中 何もしなくても悲しみだけは消えないものです
泣かない日などはないようなのです
だから僕は明日もまた悲しみにしつこくつけねらわれて家に帰ってもまたきりもなく泣くはめになるのです
なんらかの理由で

そんな気持ちも
涙の雨が降り止んだら
おなじように
見えないブラックホールの中へ 捨てようぜ
そんな素振り見せたら誰より自分が愛しくてさ かわいそうでさ思わず自分を自分で抱きしめたくなったよ

だから 涙をふいて
こぼれた涙とはもう
一生おさらば
二度とおなじ顔に出会わないように流れる涙流れる涙まるでただの通行人みたいに永遠のお別れしよう

大げささ いつもいつも
涙が流れて お次はため息に全てが曇る
順序は乱れない
いつもおきまりのその順番さ
だけれど明日は今日より流す涙少なめにしたいよ
明日もまた涙流れるとしても避けられる悲しみなら好き好んだり威張り散らしたりせずに素直に逃げればいい
涙を流して一日中ブルーな気持ちで笑えないでいるならばそっちのほうが断絶いいから
涙はふいて大丈夫になったら笑おう

ぬぐいきれない涙は乾くまで 待てばいい
時間がきっとどうにかしてくれるさ

悲しみはつねに自分の中に そして喜びに笑ってる素敵な僕も自分の中に

悲しみは消えず生きてるかぎり僕らの心の中に音もなく降り注ぐ
だけれどそれでも生きていけばはるか遠方に見える光もある

さあ その光 めざしてつよい自分を味方にしよう
涙をふいて
悲しみの雨の中を駆け抜けて
素晴らしく素晴らしく晴れ渡った空の下
待ってる幸せに会いに行こう
君だけを待ってるんだ
君が来るまで待ってるんだ
涙で滲む景色の向こうで。

2010/01/08 (Fri)

[863] 奇跡が降りそそぐ街
詩人:どるとる [投票][編集]


その街に生まれた人は三回までは何があっても死なないのさ
病気で危篤状態になってもまた何事もなかったように飛び起きて正常なからだに健康な自分になれる

いつしかその街は奇跡が起こる街として崇められた
住む人 住む人
みんな奇跡の人
三回 人生で 生き返れる ほらまた危篤状態から難を逃れた人が笑いながら空を見上げてる

そして三回の奇跡を受けた人はいよいよ奇跡のない日々を生き寿命やら病気で死んでゆくのさ
中には100歳をかるくこえた人もいるんだ

奇跡が降りそそぐ街では今日も奇跡が起こりつづけてる
よみがえる奇跡からの生還者

そんな街があればぜひ生まれ変わるときにはそこで生まれたい
奇跡を宿したからだと心で

つまらない永遠なんかいらないから
前世よりずっとずっと来世は長生きしたい

そんなことを思うのはおかしいかな…?

2010/01/09 (Sat)
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