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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[7544] 手をつなごう
詩人:どるとる [投票][編集]


家族や恋人が 手をつないで歩いてる
そんな微笑ましい場面に出会すたび僕は思う

つながれた手は まるで結び目だ
強く優しく 程よい力加減で

ただつながれているだけにとどまらず
リボンを結ぶように繊細に形を成してる

愛とか恋とかじゃなくても
人が人を思うところに その結び目が人の数だけ 見える

僕も 誰かと繋がっていて
いつも 誰かと繋がっていたい

だから 手を伸ばす先にあるあなたの手に
愛されることを拒むようならふれあうだけでも

いつも、心が見えるような
ぬくもりを目当てに手をつなごう

洗濯物を干したり 畳んだり
まな板の上 野菜を刻んだり 洗い物をする手を 知ってる

子供を抱きしめる 手と同じ手で 毎日仕事をしてる

小さかった手が 少しずつ 大きくなって
それにしたがって手も逞しくなって

帰り道に見つけた夜空の向こうに 星がひとつ 流れた
幸せは そんな小さな でもたしかなもの

僕と君を繋げているものが
君と僕を繋げているんだなあ

だから 迷ったときに握りしめる手は ひとつだけ
探さなくても そばにあるあなたの手

その手にだけある 知られざる物語を読むように 手をつなぐよ

悲しみに涙を流した日や
喜びに 笑顔うかべた日を
思いながら 忘れながら
日々はなんとなく過ぎていく
いつの間にか 歳をとる
気づけばいくつもの季節を
迎えては見送って
また ひとつ 春を通り過ぎようとしている
君と同じ歩幅 君と同じ目線
同じように並んで 同じ風と空に 包まれて

僕も 誰かと繋がっていて
いつも 誰かと繋がっていたい

だから 手を伸ばす先にあるあなたの手に
愛されることを拒むようならふれあうだけでも

いつも、心が見えるような
ぬくもりを目当てに手をつなごう

つなぐだけで そのたびに違う君に出会える
そんな 景色が見えたらいいな。

2016/03/25 (Fri)

[7545] 薔薇色の日々
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薔薇色の日々が ただのらりくらりと
流れていく 青い空にうかんだ雲のように
暢気なもんだね 悲しみさえも かやの外

日記や小説でも読むように
気ままに流れてゆくあらすじ
宛もなく ふらふら
川を 渡ってく舟

カレンダーに 並んだ数字に隠れて
悲しみも 見えないまま 涙や傷痕も

季節の椅子に座ったままで
眺めた世界が 景色だけ変わる

空も街もずっと昔から
そこにあるのに
昨日と今日は果てしなくて遠い距離
でも同じ世界だ

薔薇色の日々が ただのらりくらりと
流れていく 青い空にうかんだ雲のように
暢気なもんだね 悲しみさえも かやの外。

2016/03/25 (Fri)

[7546] 東京午後6時
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弱さと強さが 入り乱れている
相容れない光と影がひとつになれずに迷っている

知り得た言葉で何を 言いたいのか
それさえ 曖昧でぼんやりと ぼやけてる

当てずっぽうのように 決めた旅立ちの日を
僕は僕を 笑ってた

東京の天気は午後になるにつれ崩れ
雨は強まり 次第にどしゃ降り

見飽きた風景を飛ばすタクシー 灰色の夕暮れ

時刻は6時を迎えようとしているよ
空と地面の境目もわからない 春の夜

夢の終わりのように覚めたあとに見る夢
錆び付いた 歯車がゆっくりと回りだした。

2016/03/25 (Fri)

[7547] 別れの雨
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映画によくある いつまでも
別れを切り出せない二人を

つなぎ止めるためだけに降る雨に
いつまでも降ってくれるように願う

そんな恋をいつまで続けていくんだろう

さよならなんて 言葉では
終われない あまりに多い二人の思い出
まぶたに 焼きついたいくつもの 場面

つないだ手を離せない
永遠だと思っていた 二人の時間

雨が濡らしたのは 僕の 心さ
ほら 別れの雨が 今静かに止んでゆく

雨上がりには 笑って言おう これ以上ないくらい潔いさよならを。

2016/03/25 (Fri)

[7548] サテライト
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星のない夜に光を探して さまよう手が
つかんだ君の手は涙に 濡れていた

見えてなかった 君の悲しみに
自分の悲しみにばかり目を奪われて

夜明けに 浮かぶ太陽が 照らした闇に
たとえば希望なんて絵空事があるなら

夢のような明日を願ってもいいだろう
僕に光をください 嘘でも 笑って言うよ

「生きることには希望しか見えないよ」
そんなささやかな期待を 手のひらにのせて照らす未来

雨にふさがれた 行く手を 流れるプールに逆らって どこまで行けるだろう

椅子に座って こちらを見てる 夜に
言葉は通じず会話はままならない

目を 閉じたり開いたりすると 面白い
車窓の風景みたいに移り変わる 世界

夢のない世界で夢を見たっていいだろう
雨に降られても 大丈夫 笑っていられる

「生きることが希望をなくさない方法」

背中を押すのはいつだって僕の中からするそんな声

手当たり次第に運を試していく
正しさも間違いも混ざりあって
何が本当とかも もうわからない
空に向かって放つサテライト
射抜いた空から こぼれた陽射しの暖かさに
生きていると 気づく 朝

夜明けに 浮かぶ太陽が 照らした闇に
たとえば希望なんて絵空事があるなら

夢のような明日を願ってもいいだろう
僕に光をください 嘘でも 笑って言うよ

「生きることには希望しか見えないよ」
そんなささやかな期待を 手のひらにのせて照らす未来。

2016/03/25 (Fri)

[7549] メトロ
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思うよりずっと 果てしない夜だなあ
星ひとつない夜は 涙さえ見えないよ

ただ 狼狽えているだけじゃつまらない
退屈を 笑い飛ばすために 歌を 紡ごう

声と声を 編んで やがて次第に
形になっていく 拙い思いが
マフラーになるかもしれない
手袋に なるかもしれないよ
楽しみだなあ うまくできるかなあ
諦めそうだった そんな弱ささえ
詰め込んで 乗り継いで行こう 明日また明日 その先の明日へ

名前のない感情に左右されるわけにはいかない
負けない心が 肝心要

思いつきの 積み重ねで 出来上がった
詠み人知らずの歌を聴かせてあげよう

空と空をつないで 街から街へと移ろう
時間さえ飛び越えて夜明けに光を運んで
勇気を 持って行こう
想像力を奮い立たせよう
危なげだけど 手伝いはいらないよ
ぎこちない笑顔がまたいい
夜は明けて 風に包まれたら この物語の続きを 読もう
句濁点の先へ

ふれあいを求める旅に 見えたものは
愛に溢れた 景色
ありふれた特別が今の僕の 支えだ

声と声を 編んで やがて次第に
形になっていく 拙い思いが
マフラーになるかもしれない
手袋に なるかもしれないよ
楽しみだなあ うまくできるかなあ
諦めそうだった そんな弱ささえ
詰め込んで 乗り継いで行こう 明日また明日 その先の明日へ

いつの日か未来想像図に描いた未来へ。

2016/03/26 (Sat)

[7550] 夜明けの翼
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黄金の穂波が 揺れる 風が時を 急かして
ページをめくるように 夜は明ける

ああ 退屈を笑い飛ばす 太陽のくしゃみが
雲をけちらして 青空を 広げた

僕にしかできないことがある

その一歩で世界を飛び越えて

夜明けに羽ばたく翼をたずさえて

もう後戻りはできないよ

少しばかり長い夢を見ていた 夏の暑さにぼやけた
畦道に置き去りにした思い

ああ 辻褄の合わない出来事に悩んで
地図通りに生きたら迷ってしまった

足りない頭に 体にムチうって

駆け抜けた日々の その向こうに

答えがあるなら このまま 突っ走るさ

もう物語は始まっているんだよ

あがいてもがいてぶんだけ
強くなる たくましくなる
優しくもなれる 少しだけつまずいたなら
ちょっとだけ 運がなかった そう思い直せばいいや

僕にしかできないことがある

その一歩で世界を飛び越えて

夜明けに羽ばたく翼をたずさえて

もう後戻りはできないよ。

2016/03/26 (Sat)

[7551] 電車に乗って旅に出かけよう
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名前も知らない駅までの切符を買った

少年が 見た空に浮かんでた雲の形や

花の色なんかが どんな思い出より
確かに 心に刻まれるよ

それはふいに始まる 一人だけの旅

子供が一人で電車に乗って
生まれた街を離れて行くのは
とても勇気のいることだ
めったにできることじゃない

知らない街の空と 窓越しに映る 景色

開けた窓から風が そっと吹き込んで

ほら 不安なんてどっかに消えてしまうほど

めくったページは眩しいくらいきらめいてた

電車が レールを伝い 走る 夏の空を

小さな瞳が鏡のように映している

誰もいない無人駅のベンチと赤いポスト
一時間に一本の電車

東京とは 遠くかけ離れた 田舎町

電車に乗って旅に出かけよう
宿題なんてあとでもできる
普段はできないことをやるんだよ
知らない景色に会いに行く

学校では教えてくれない 空の青さと命のこと

手のひらを 川に浸して 冷たさをかみしめた

両手ですくって飲めば空の味がした

夏休みはまだ始まったばかりだ
次は何をしよう

どこまでも広がる田畑に
牛蛙が 鳴いている

畦道に 陽炎が揺れている
部屋の中にいるなんてもったいない
素敵な景色や空が こんなにもあるんだ

子供が一人で電車に乗って
生まれた街を離れて行くのは
とても勇気のいることだ
めったにできることじゃない

知らない街の空と 窓越しに映る 景色

開けた窓から風が そっと吹き込んで

ほら 不安なんてどっかに消えてしまうほど

めくったページは眩しいくらいきらめいてた

思い出す子供の頃のあの夏は いつもきらめいてる。

2016/03/26 (Sat)

[7552] ウェルカムニューワールド
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知らない色とか形とかがあるなら
僕は探しに行こう それを理由に
生きるのも 悪くはないなあ

この世界を染めている 色に
僕も染まりたい
そう思うとき 僕の心は 目を覚ます

目の前にイメージで描いた
想像だけで 描いた
ドアを 開けて

知らない世界にアプローチ
知らない世界を リサーチ
見聞きするすべてがあざやか

ウェルカムニューワールド。

2016/03/26 (Sat)

[7553] ランナー
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止まれない思いは このまま星になる
どこまでも行くような 気持ちで行く

空にかかげた旗が揺れて あきらめそうなら
夢なんか最初から見たくなかったよ

だから現実のものにするのさ この痛みも苦しみも ちゃんと意味を持たせるように

翼を広げた 空を飛ぶ鳥の形に
よく似ている 走り出すランナー

追い越せ追い着けと生きてきたけど
気づいたんだよ僕は誰と競ってるんだ

スタートラインから遠く離れた場所で
そんなことを今さら悩むとは思わずに

立ち止まった道の途中 途方に暮れ
見上げた空に流れた星がきれいだった

だから どうでもいいや どうぞお先に 行ってください
僕は僕のペースで ゴールを目指すから

走り出したらそのまま星になる
旅に出るなら夜明けを選ぶよ

よく晴れた青空に 抱かれてる
白い雲が それはそれは気持ち良さそうに泳いでる

たまには休むくらいの ペースでいい
無理はしないよ 涙もちゃんと流すよ

前に踏み出す力で ロケットスタート
何を望んで僕は走るのか わからない

少しだけ 場違いな組み合わせだ
神様も酷なことをする 向き不向きがある

僕は生きることがとても苦手だ
だから簡単に命を粗末にしたがる

だけど捨て去ろうとするたびに 惜しくなるよ だからまだ
しぶとく生きている

走り出したら そのまま星になる
止まれない思いは 加速をつけていく

追い越せ追い着けと生きてきたけど
気づいたんだよ僕は誰と競ってるんだ

スタートラインから遠く離れた場所で
そんなことを今さら悩むとは思わずに

立ち止まった道の途中 途方に暮れ
見上げた空に流れた星がきれいだった

だから どうでもいいや どうぞお先に 行ってください
僕は僕のペースで ゴールを目指すから。

2016/03/26 (Sat)
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