詩人:どるとる | [投票][編集] |
言葉はこんなとき 役に立たないなあ
子供のとき信じてた魔法もないと
知った僕たちは頼るものをなくした
切り張りのちんけな出来損ないの
箱庭で日が暮れるまで遊んだ
ほどけそうな手と手が離れた刹那
吐息で結んだ蝶々 ひらひらと
陽射しの中 舞うように飛んでいく
校舎の日は落ちて影がぐっと狭くなる
手のひらに残された小さな明日の種
もしもそれが希望になるのならば
手をあわせ祈るよ どうか君のぶんまで笑えますように
永遠のない 世界で永遠を願った僕たちは
まだ右も左もわからない子供で
世の中に正しさ以外の概念はなかった
アスファルトを打つ雨 削らんばかりに
はげしいどしゃ降りが 夜明けには止んだ
流されずに残ったものだけで満たされて
けんけんぱで飛び越した ヒストリー
ガードレールの向こうに消えてく陽炎
なんの関連性もないや それでも何かで
つながっていたいんだよ 昨日の君と
もう二度と会えないとわかってるのに
いつまでも君の影を踏んだままのわるい足
日向と日陰の間を縫うように歩いた
君は僕を突き放してどこまでも 行ってしまう
今ではそれが 見えないくらい 遠くにあるだけなのに
手を伸ばしても ふれられない幻だ
吐息で結んだ蝶々 ひらひらと
陽射しの中 舞うように飛んでいく
校舎の日は落ちて影がぐっと狭くなる
手のひらに残された小さな明日の種
もしもそれが希望になるのならば
手をあわせ祈るよ どうか君のぶんまで笑えますように。
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四行詩で会話をしよう 幸い夏はまだ終わらない
どこまでも続きそうな廊下に降る
雨の音が 窓を伝って聞こえる
花が咲くように僕の心に 吹いた
風を優しく受け止めたあの日
僕はそれを恋だとは 気づかずに
ただ差し出された手を握っていた
季節は 過ぎて行った 気まぐれな雨足に苛立って
思えばあれは 僕なりのジュブナイル
精一杯の返事だったと思うよ
世界は 少しだけ輝いたように見えた
君は夢の中にまた 消えて行ったね
僕は最後まで 気持ちをごまかして
気づかないように キスも拒んだよ
花が咲くように僕の心に 吹いた
風を優しく受け止めたあの日
僕はそれを恋だとは 気づかずに
ただ差し出された手を握っていた。
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花は咲いては散っていくでしょう
僕らの命も同じ道を辿るでしょう
窓から見えた空の向こうを見てた
思うことはただひとつだけだ
こんなにたくさんの人がいる中で
人の死はあまりにも呆気ないね
もしも僕が君を忘れるようなときには
きっとこの世界には愛なんてないのさ
アイラブユーってごまかして笑う
僕の言葉には悲しみが隠れている
すっかり日の落ちた街並みが
明かりを灯してゆらゆら揺れた
おおよそその場かぎりの言葉は
大切なはずの人を傷つけた
誰かの涙を見つけるための目を
持っていたら悲しみなんてないのに
声と言葉で 伝えてゆく愛や心を
また違う誰かが 伝えてゆく
見え透いたの希望なんてなくていい
明日が今日と同じ晴れ渡った空なら
ぼやけたままで遠くのほうで
うずくまる未来があなたにとって
そして僕にとって少しだけ明るいものなら
あるはずもない希望も信じられる そのための綿毛を飛ばすさ
もしも僕が君を忘れるようなときには
きっとこの世界には愛なんてないのさ
アイラブユーってごまかして笑う
僕の言葉には悲しみが隠れている。
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携帯の明かりだけがぼやっと浮かんで
夜光虫のように闇の中に羽を広げる
つながっているのは声だけで
ふれられなければ心は側にはいないの
終電間近の電車に飛び乗って
発車するまでの数分が永遠にも感じられた
残されたこの思いは 誰のために あるんだろう
叶うことのない恋ならば 抱いていても仕方ないのに
あなたを愛していた日々だけは いつまでも この胸に幸せをくれるから
忘れず覚えていよう 痛みと一緒に。
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通り過ぎるだけの用のない駅を
ひとつふたつ過ぎて
電車が向かう先は僕の降りる駅
「早く着かないかなあ」なんて
勝手なことを考えながら
貧乏揺すりして 落ち着かないまま
きれいな花の養分を雑草が吸っちゃって
せっかくの花を枯らすように
人も同じで 空気の読めない一人のせいで周りが迷惑する
誰かを殺めたいとか思ったりしたら
僕も 雑草になってしまうかなあ
夕方5時過ぎの人混み、雑踏の中に
降るように たくさんの足音が
雨のようにアスファルトを打つ
誰もが生き急いでいるように見えたよ
何をそんなに 急いでいるの?本当はたいした理由なんてなくて
ただ周りに合わせているだけ
そんな 気がするのは僕だけでしょうか
見え透いた嘘でごまかしながら
世渡り上手に 泳いでゆく
なるべく機嫌を損ねないように
お世辞も上手くなりました
歩道橋から 見下ろす街
夕日が 沈むのを見た
少しずつ闇にのまれてく空
自分の重さで 浮かぶのもできなくなった
太陽が ついに沈むとき 街に夜が来る
本当は さらけ出したいよ心の声を
言葉にして なんなら歌にでもして ギター抱えて 歌おうか
誰もが 逆らうことをしないのは
弱気になってるからじゃないんだ
言いたいことも胸にしまって
絵に描いたような大人になって
おとなしいふりしているだけ
いざというときは向かい風に抗うことも辞さないんだ
手をつなぐ人もいない
そんな現実を突きつけられるとき
僕は 前よりずっと孤独になる
世界が気のせいか狭くなる
夕方5時過ぎの人混み、雑踏の中に
降るように たくさんの足音が
雨のようにアスファルトを打つ
誰もが生き急いでいるように見えたよ
何をそんなに 急いでいるの?本当はたいした理由なんてなくて
ただ周りに合わせているだけ
そんな 気がするのは僕だけでしょうか。
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なんとなく 続く平凡な毎日
代わり映えしない道がただ
どこまでもだらだらと続く毎日
過ぎてく景色が 彼方に飛ばされていく
冷たい向かい風が体を引き裂く
夜明け前の街はただ静まり返る
降り注ぐ光に誰より先に手を伸ばす
手のひらに落ちてきた陽射しを
ギュッと受け止めて我が物にしよう
曲がり角の向こうの死角
感情に訴える見えないものへの
さらに向こうにある死角
青すぎる空が 不安を煽るのは
出来すぎた定めに遊ばれているから
目を閉じてまた開いてを繰り返す
ほんの少しのまばたきの隙間に差す光
あらすじもなく進むストーリー
ルールは簡単 死に物狂いで生きるだけ
路地裏の静けさ その向こうの闇
閉めきられたシャッター
水鏡に映る逆さまの反転世界
猫の死骸と白日のデイドリーム
過ぎてく景色が 彼方に飛ばされていく
冷たい向かい風が体を引き裂く
夜明け前の街はただ静まり返る
降り注ぐ光に誰より先に手を伸ばす
手のひらに落ちてきた陽射しを
ギュッと受け止めて我が物にしよう。
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ありふれた 幸せがやけに馴れ馴れしい
世界で時計は神様の言いなり
運命なんて凡庸な道しるべに頼って
小説にのさばる知識に傾倒して
見上げるべき空を手のひらで覆って
こんな世界は嘘だと言った
アスファルトを雨が打つ そのリズムに歩調を合わせ
笑ってみよう 泣いてみよう 果ては狂ってみよう
この 気持ちが明日もこの心にあるのならば
ここにあるすべては嘘じゃないよ。
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ピントを合わせて 覗き込んだリトグラフ
イメージだけの世界が輪郭を持って
妄想が現実に巣くう
蜘蛛の巣を張る
空はどんより 雲って今にも雨が降ってきそうだ
傘を持って 待ち構える さあいつでも来い
午後から次第に雨は小雨からどしゃ降りに変わる
天気予報通りだな あまりにつまらないから濡れてやる
あらゆる概念を無視して雷雨の中を走る 傘を放り投げる
ほら これ幸いとばかりに僕は笑う 僕は笑う
ファインダーの向こうにある被写体
一秒を永遠に閉じ込める魔法
悲しみも喜びも ネガに焼き付くよ
正方形の 世界の中で 時が止まったように笑ったままの君を見てるもう一人の僕
午後から次第に雨は小雨からどしゃ降りに変わる
天気予報通りだな あまりにつまらないから濡れてやる
あらゆる概念を無視して雷雨の中を走る 傘を放り投げる
ほら これ幸いとばかりに僕は笑う 僕は笑う。
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時計は動いてゆく 世界の終わりまで
僕は 時限爆弾抱えて
タイムリミットまで長い長い蛇の生殺しみたいに待ちぼうけをくらわされている
何もなかった世界にとある命が
生まれて賢い誰かが掟を紙に記した
邪魔くさいんだよ線に囲まれて
満足に人も殺められない世界だ
叫びたいのは大義名分よりも
己の存在だと歌いたい ただそれだけ
沸点をとうに通り過ぎて蒸気を上げてる
ヤカンは 机の上で発情期を迎える
引き出しの奥の青写真 殺したはずのデイドリームビリーバー
死体に蛆がわく ブンブンと蝿が飛び
いつまでもその羽音が消えない
狂いそうな でも正常な憎しみはやがてこの身を完膚なきまでに滅ぼすから
今のうちに きれいな夢を見るんだよ
いつかその希望が崩れ去るまで
ひとつ ふたつ杭を打つ 雨が
地面をえぐるように
ゆがみのないこの世界に 亀裂を生む
邪魔くさいんだよ線に囲まれて
満足に人も殺められない世界だ
叫びたいのは大義名分よりも
己の存在だと歌いたい ただそれだけ。
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睡眠薬と一緒にのみこむ真実
探偵、押し黙り ただの石像に成り果てる
目の前に朝が転がった 被告人は
闇ばかりを見つめている
あらゆる概念を一同に集めた座談会は
ただいまを持ちまして閉幕と相成る
標的なんかない サアチライトは
ただ 撃ち抜くために放たれる
壊れそうな思い 引きずって
夜は明ける 上出来な嘘
引き連れて行こう 何処までも。