詩人:どるとる | [投票][編集] |
涙を流すより 笑ったほうが 何倍もいいに決まっているんだよ
明るく 笑うあなたの姿に 元気をもらっているんだよ
暗く 沈んだ顔で 落ち込んでる 君を見ると
僕まで 落ち込んでしまう
それはきっと 心と心が つながっているから
人に優しくあろうとする心が
時に 汚れてしまうのは
人の醜さや 愚かさに
目を 向けてしまうから
でも汚れたのなら 洗えばいい
涙にむかって 走ってく
あなたの背中に 未来が揺れる
放ってはおけない
あなたは 優しい人だから
愛してる
言葉にしなくても ちゃんと伝わるように。
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昨日の出来事を反芻しながら
ノートに下書きされた記憶を
また新しい 記憶で上書きする
つきなれた嘘も罪悪感すらなくなって
君を何度傷つけたかな 泣かせてきたかな
夕暮れに沈む 街並み
足元の影が 揺れる
目を閉じて 描くのは 笑っている君の顔
少しずつ イメージからそれてゆく未来
変えるすべもないまま 過ぎ去る日々
出来合いの 言葉に励まされ
都合よく 気を許してしまう
いつからこんなに単純になっただろう
空はよく晴れて 雲まで浮かんでる
疑いようのない幸せに 惑わされてる
暮れかけた空に残る青を探す
まだ 終わらないでと時を呼び止める
泣きながら 笑うのは思ったより難しいね
かき消したはずの涙 に灯る 本当の気持ち
誰かを待っているように帰れないイエスタデイ
行ったり来たりの毎日は 波のそれに似ている
寄せては返す 時間 時計が回ればまた元通り
でも泣いた 記憶は消えずここにあって
痛みは本物だと 教えている
目を閉じて 描くのは 笑っている君の顔
少しずつ イメージからそれてゆく未来
変えるすべもないまま 過ぎ去る日々。
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夜の片隅で 鳴らした音を拾った星が
電車を伝って 街に明かりを降らす
月の明かりも この街を照らす光なの
それを知っているのなら偉そうなことは言わないことだ
風を切って 走るスピードで
夜を 駆け抜ける 終電車
もう止まれない この思いは
切なささえ置き去りにせず乗せてゆく
それは光と音が 作り出す ささやかな魔法
アブラカタブラ 不思議なメッセージ
夢から覚めた あとも消えない まどろみは
しばらく僕の心は 夢に囚われたまま
本を開いて 空想の物語に傾倒 光の水面に爪先を浸して
翼を広げて 羽ばたくよあの窓の向こうへ
背中を 凭れさせて深く沈み込む椅子
柔らかな 羽毛は誰か抱かれているようだ
目を開いて 確かに今を 見つめて
踏み出すよ この一歩で何処までも行ける
風を切って 走るスピードで
夜を 駆け抜ける 終電車
もう止まれない この思いは
切なささえ置き去りにせず乗せてゆく
それは光と音が 作り出す ささやかな魔法
アブラカタブラ 不思議なメッセージ。
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首から十字架をぶら下げてる
神様に 触れ伏すことで自分を騙してる
マリア様も口笛を吹いて お化粧もしても
いいじゃない いいじゃない
生きることを もう少し楽しもう
余計なことも知りたいよ 汚れてみよう
その痛みを知るために あとちょっと 優しくなる
いつもの青い空に浮かんでる 雲に憧れて
風にはためくスカートは空を飛びたがってる
翼があれば もう少し見える世界も 広くなるかなあ。
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たそがれには まだ早い 曖昧なボーダーライン
廃線になった線路を歩いて 何処までも行こう
錆びたように赤く染まった 電車を根城にしてる
猫の親子を 見つけた今日は少しだけ幸せだわ
そうやって暮れてゆく 空に流されて
ハイスピードカメラを観ているように
ほらね日が暮れるとすぐさま夜が来る
オーロラのようにスカートが 風に揺れ
くるっと回って 倒れてしまいそうになる
私をちゃんとしっかり受け止めて 今夜は少し浮わついてるの
踊り明かすわ お一人様ダンスミュージック。
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この頬を 伝う悲しみには
名前なんて 便利なものはなく
いつまでも僕から離れない
好きじゃないのに
繋いだ手を離せないまま
あなたの 瞳を見つめている
僕の中にまだ残る 灯る君への思い
愛してる なんて何度言うのかなあ
そして何度 謝るのかなあ
同じような シチュエーション
同じような タイミング
君は 僕のこと仕方ない人ねと
少し 照れながら いつも許してくれる
差し出した僕の手は 君のぬくもりをいつも 探してる
愛してるのそのあとに 何が残るだろう
喧嘩する前よりももっと仲良くなってる
キスの下手なところも方向音痴なところも
昔から変わらないのに変わらないことが
うれしくて たまらなくて
何度でも 確かめる君のぬくもり
夢じゃない 頬をつまんでも覚めない夢
愛してる なんて本当は必要ないんだよ
言葉にしなくてもわかるのが愛だから
ハウマッチだよ
ハウリングするよ
喜びの雨の降る 傘はいらない 濡れてしまおう 二人 熱い雨に
愛してる なんて何度言うのかなあ
そして何度 謝るのかなあ
同じような シチュエーション
同じような タイミング
君は 僕のこと仕方ない人ねと
少し 照れながら いつも許してくれる
差し出した僕の手は 君のぬくもりをいつも 探してる。
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桜の雨が敷き詰められた道を歩いて
いつもの電車に乗って 学校に向かう
いつもと変わらない制服姿の君は
卒業式を前にして少しだけ 心震わせてる
胸に咲かせた 花飾り
そこには 「卒業おめでとうと書かれていた」
僕らは今日で卒業するんだなあ
街は今日も いつもと変わらず
ただ空は青いまま 春の陽射しが
アスファルトに 優しく降り注ぐ
卒業証書を 手にしたみんなが
写真を 撮りっこしたりしているのに
君は一人 ぼんやりしながら 空見上げて
今日の日付と曜日を思い出す
ホームに 立つあなたに渡したボタン
少し 削れて 色褪せてしまったけど
あなたは笑って ありがとうをくれた
恋なんてできない 離れる寂しさから
逃れるように ボタンを渡したら
あなたと違う 車両に乗り込んだ
渡せなかった手紙には あなたへの思いがあふれているのに
涙ばかりが 流れてしまう どうして好きなだけでこんなに
苦しいんだろう だけど思い出は 捨てられないよ
もう宝物になってしまったから
街は今日も いつもと変わらず
ただ空は青いまま 春の陽射しが
アスファルトに 優しく降り注ぐ
せめてあなたの幸せを祈る
恋をさせてくれて ありがとう。
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ワインを溢したような夜空が
フロントウィンドウに広がる
扇子を広げるように
きれいに左右に分かれてく景色
生意気に ダンスミュージックかけながら下手くそに右足と左足でリズムをとるのさ
流れ星が すぐ目の前を横切ってく
願い事はしたかい? 君に聞く僕は
いつになくロマンチストさ
星空と一緒に 今夜はドライブだ
踊るように 軽快にハンドルを切れば
プラネタリウムなんて目じゃないような
ホンモノの景色が ほら君の瞳に数えきれないくらい星を降らすよ
東京の街を 知り尽くしたつもりだった
でもそれは大きな間違いだったよ
ミシュランガイドにも載ってない
店を 予約したけど些か遠い
退屈させるわけにはいかないの
ちょっと待っててもうすぐ
次の次の信号曲がって それから…
呆れ顔の君もまた 可愛い 見惚れてるんだ
笑ったそばから
泣いている 怒っていたのに すぐまた上機嫌
君はまるで 天気のように 雨と晴れを
忙しなく繰り返して僕を 振り回すよ
でも振り回されるのもまんざら嫌いじゃないの
たまにスパイスが欲しいときカレーに欠かせない香辛料代わりさ
疲れちゃったんだね
助手席で眠る君に
そっと タオルかけてあげたよ
窓を開けて 煙草をふかす僕に
幸せは 微笑みかけてくれる こんな静かな時間が
僕に 教えてくれる大切なことを
そしてまた星は流れる 願い事はひとつだけ
願い事はしたかい? 君に聞く僕は
いつになくロマンチストさ
星空と一緒に 今夜はドライブだ
踊るように 軽快にハンドルを切れば
プラネタリウムなんて目じゃないような
ホンモノの景色が ほら君の瞳に数えきれないくらい星を降らすよ
恋をする人の 心の真ん中 めがけて
運び届けるよ 君が願った 明日を。
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昔、父と来た 科学館のプラネタリウム
きれいな 星空が壁に映し出す 大宇宙
アナウンスが 教えてくれることは
あまりわからなかったけど
星の光は 僕の胸に届いていたよ
思い出の宝箱に しまった大切な 名場面
シャッターを 切って 閉じ込める
かけがえのない瞬間 消えないように
本物の夜空には きっと勝てないけれど
僕にとっての宇宙はここにあるよ
胸の真ん中 指差して 笑う幼い少年が
僕の中にまだ 消えず残っているから
大人になって子供ができて 子供を
連れてきたよ あの日と同じ科学館
息子は 笑いながら楽しそうにしてた
見上げた宇宙は少しだけ 近くなってた
それでも まだ 天井までは届かない
僕の高い背丈でも まだまだ遠い大宇宙
あの日見たときより 大分くたびれてた
古いから子供だましだけど
僕の中に ある思い出が静かによみがえる
再び広がる イメージの中にある 星空
ほらあれがベガだよ あれが アルタイル
僕の中の僕が 一つ一つ教えている
父の 残した数少ない思い出が
今、波になって押し寄せて
僕の瞳から 涙が 溢れ出すよ
なぜだろう 悲しくもないのにね
子供が言うんだ 「お父さんなんで泣いてるの?」僕はただ笑ってた
シャッターを 切って 閉じ込める
かけがえのない瞬間 消えないように
本物の夜空には きっと勝てないけれど
僕にとっての宇宙はここにあるよ
胸の真ん中 指差して 笑う幼い少年が
僕の中にまだ 消えず残っているから
思い出はいつまでも 瞼閉じれば何よりも素敵なプラネタリウムを 広げるから。
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日が傾きかけた 駅前は夕日に照らされ
足元の影が 背伸びするように 伸びた
つないだ手の温もりと 交わした言葉
隙間を埋めるように距離を縮めてく
離れないように でも近づき過ぎないように
遠くもなく 近くもない程よい距離から
あなたを見ている たくましいあなたの背中
どこか憂いを帯びたあなたの 横顔
たまに見せる弱さ そのための強がり
意地っ張りでも やっぱり一人は寂しい
あなたは 悲しいときほど私に背を向ける
だから そんなときだけ距離をぐっと 縮めるの
手をつなぐ口実に するみたいに
私の寂しさも あなたに埋めてもらうわ
東京に生まれ 早、数十年 まだひとりで
立てるほど 立派じゃないけれど
愛する人がいる 愛されたい人もいる
それが同じ人なのが私には今は嬉しい
思い出が ひとつまたひとつ 増えてく
日記帳に スケジュールが刻まれていくように
あんなことがしたい こんな場所に行きたい
人を愛するようになって随分欲張りになったわ
こんな私は嫌われるかな でも腹八分目よ
適当なところで 箸を置くわ 太らないように
そして本当に輝くものだけを 思い出と呼ぶの
少し儚げな 4月の終わり 空はまだ
夏というには早く でも春というには 遅い
風には春の名残が 街のあちこちに
その足跡を 残している ほら萎れた花びらが
ベランダに 落ちている
遠くもなく 近くもない程よい距離から
あなたを見ている たくましいあなたの背中
どこか憂いを帯びたあなたの 横顔
たまに見せる弱さ そのための強がり
意地っ張りでも やっぱり一人は寂しい
あなたは 悲しいときほど私に背を向ける
だから そんなときだけ距離をぐっと 縮めるの
私が あなたに必要だってことわからせるように
誰でもなく私があなたの隣を歩くの。