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愛する人に したためた手紙には
僕が君をどんなに愛してるかが詳細に書かれてる
でも所詮型通りだから
退屈させてしまうだろう
前略、どうたらこうたらで 始まって
だらだらと続く手紙は僕には書けそうもないなあ
こっちはかわりはないよ 相変わらず僕は貧乏な暮らしで
ああそうだ飼ってる猫の子供が生まれたことくらいかな
メスとオスの二匹だ
写真を贈ろう ピントのぼやけた写真を
被写体はいつも君がいいな
夕暮れに沈む街で悲しみに暮れる
このラブレター 書きながら
君が体に悪いよって言ってた
煙草はもう暫くはやめられそうにないや
こんな感じで 続く日々の中に
愛はあるのかな。
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夕暮れに沈んだ 街並みはどこか悲しげで
今にも 雨が降ってきそうな 空模様
さみしいときに限って思い出すんだ
いつか当たり前にこの手にあった温もり
気分次第で つないでみたり 離したり
そんな気紛れにいくら君でもいつまでも 付き合ってくれる筈はなかった
気づけば僕は一人ぼっちで
つまりは 失くしたあとに気づく
大切さってやつを痛感してるんだ
これ以上ないくらい情けないだろう
笑ってくれたほうがいくらかマシだ
間違っても同情なんかしてくれるな
せっかくの悲しみが つまらない優しさに変わってしまうから
さよならと言い交わす いつもの別れ道
恋をしている間は 夢を見ているみたいだ
つないでた手を離すとすぐに あたためられた手は 指先から冷えてゆく
愛してるかと聞かれたら 疑わしい恋だった
お互いに寂しさを抱えてたから ごまかすような恋だった
無理やりに交わしたキスだから
少しだけ 罪悪感はあったよ
町外れ煤けた壁のラブホテル
できるだけ 気持ちを悟られないように
大袈裟な 吐息をまとわせて
大して 気持ちよくもないのに喘いでる
僕らは何に恋をして何を愛していたんだろう
最初から一人遊びだったんだろうか
積み重ねた積み木を崩すのは やっぱり
積み重ねた 僕らの役目だ 崩れる前に崩したよ
気づけば僕は一人ぼっちで
つまりは 失くしたあとに気づく
大切さってやつを痛感してるんだ
これ以上ないくらい情けないだろう
笑ってくれたほうがいくらかマシだ
間違っても同情なんかしてくれるな
せっかくの悲しみが つまらない優しさに変わってしまうから
本物の顔をした偽りの愛なんて 愛じゃないから。
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風になるイメージで走ってみたよ
踏み出したその瞬間からもう
僕の体は 僕のものじゃないみたいだ
ページを 次から次にめくっていって
やがてたどり着く 終わりまでは
どうしても終わらせたくないストーリー
ひらひらと花びらが舞う 児童公園
錆びた鎖のブランコと大人には少し小さいキリンの滑り台
春が終わったことにさえ 気づかない
鈍い心が 恋に落ちて僕にはまだ春が 見えている
好きな気持ちだけで飛べそうだ
空はよく晴れて おだやかな一日
悲しみなんてないような世界
本のあらすじを 追いかける眼差しが
ふいに心に止まる 一行
大切な言葉にしてしまおう
そこにあるはずの ありふれた気持ちに
手を伸ばすイメージでつかんだ
あなたの手をもう離さない
僕は今恋をしている 今までにないような恋をしている 箸が転んだだけでも面白い。
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体を浮かせるような潮風が 吹いている
イメージひとつ 背中に描く翼
絵筆で 画用紙に描くように
頭の中の世界を 現実に持ち込むよ
そんなイメージでいいかい?
裸足になって 海につま先を浸して
見上げる 空には どんな絵の具でも
出せない青が 世界の果てまで続いてる
磯の匂いが混じる風に抱かれてみよう
翼を抱くイメージで架空の空を飛ぶ
ピエトロと名付けた猫を乗せて
ボロい車で 海まで行こう
見たこともない景色を 見るんだ
あらゆるイメージを総動員して
明日の世界にきつめの ブローを一発
裸足になって 海につま先を浸して
見上げる 空には どんな絵の具でも
出せない青が 世界の果てまで続いてる
磯の匂いが混じる風に抱かれてみよう
翼を抱くイメージで架空の空を飛ぶ。
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白い息吐きながら歩く道
歩幅は 離れたり近づいたりする
まるでメトロノームみたいだ
部屋と仕事場を行き交うだけの毎日
灯してくれるかな 冷えてくばかりの
この手にまだ知らないぬくもりを
笑うことも泣くことも一人じゃないなら
強がることなく 素直に笑ったり泣いたりできるよ
世界が広がる 海のように
夜明けの窓に突き刺さる陽射し
ファインダー越しの世界を眺めてる
迷子猫のチラシ やぶれた連絡先
いつまでも 開かない踏切のバー
色褪せたベンチに座る思い出
刻んでくれるかな 僕と同じ思い出を
同じような今日と同じような 明日を
大きな足跡と 小さな足跡が続いてく
無理やり 歩幅を合わせることはないよ
時々離れたり たまに近づいたりする
そのアンバランスさがちょうどいい
時計は回る いつか世界の終わりを
二人の明日に届けるだろう
その日も今日と同じように
笑っていようねと誓った 薬指に光るエンゲージリング
笑うことも泣くことも一人じゃないなら
強がることなく 素直に笑ったり泣いたりできるよ
世界が広がる 海のように
夜明けの窓に突き刺さる陽射し。
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白い息吐きながら歩く道
歩幅は 離れたり近づいたりする
まるでメトロノームみたいだ
部屋と仕事場を行き交うだけの毎日
灯してくれるかな 冷えてくばかりの
この手にまだ知らないぬくもりを
笑うことも泣くことも一人じゃないなら
強がらずに 素直に笑ったり泣いたりできるよ
世界が広がる 海のように
夜明けの窓に突き刺さる陽射し
ファインダー越しの世界を眺めてる
迷子猫のチラシ やぶれた連絡先
いつまでも 開かない踏切のバー
色褪せたベンチに座る思い出
刻んでくれるかな 僕と同じ思い出を
同じような今日と同じような 明日を
大きな足跡と 小さな足跡が続いてく
無理やり 歩幅を合わせることはないよ
時々離れたり たまに近づいたりする
そのアンバランスさがちょうどいい
時計は回る いつか世界の終わりを
二人の明日に届けるだろう
その日も今日と同じように
笑っていようねと誓った 薬指に光る指環
笑うことも泣くことも一人じゃないなら
強がらずに 素直に笑ったり泣いたりできるよ
世界が広がる 海のように
夜明けの窓に突き刺さる陽射し。
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いつもの帰り道 ポケットにしまった
君に伝えたい言葉は今日も言えそうにない
少しだけ距離をとって 離れて歩いてる
今にも 溢れ出しそうな気持ちなのに
オレンジ色の空がやけに目にしみるから
油断したら 大切なものから目を反らしてしまいそうになる
僕の足元の影が 長く長く 背伸びして
電柱よりももっと高くなったら
まるで、だいだらぼっちのようだねと笑って君は言ったよ
歩道橋の上を ゆっくり歩いてく
沈む夕日を 一緒に見た今日は思い出
押し花のように記憶を 形にしたとこで
その時吹いていた風や ぬくもりまでは
願ったってもう一度感じることはできないよと 思い出を作ることを嫌う
君は優しい人だから 僕に 振り返るだけの思い出を
残したくないのかな でも君は間違ってるよ
思い出は 振り返る誰もを 幸せにする
確かに僕はそこに生きていたことを
足跡のように 刻んでゆくから 悲しいことも覚えてるよ
遠くに行ってしまった涙が 同じ色をしてる あの夕日のように
あなたのためにのびてく家路をたどって
帰ろうよ おかえりなさいと言ってくれる誰かが君を待っているんだろう?
もうさよならの時だ
足元には だいだらぼっちがいます
寂しくないよ 家に帰るまでは
そばにいてくれるから
僕の足元の影が 長く長く 背伸びして
電柱よりももっと高くなったら
まるで、だいだらぼっちのようだねと笑って君は言ったよ
歩道橋の上を ゆっくり歩いてく
沈む夕日を 一緒に見た今日は思い出。
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打開策はあるか 逃げ道は確保してるか
何の 前置きもなく始まってくストーリー
歯車は何のために 回るだろう
この世界の片隅に生まれ落ちた命は
雫になって 雨のように無数に降り注ぎ
君の瞳の奥に灯る光になっていく
それを愛と間違えて 僕は 狂ったままの時計を合わすこともなく 今もって狂ったままだ
少しは間違っていたいよ
計算なんて間違っていていいよ
愛にそれらしい答えなんてないよ
だから、好きなように今を歌うんだ
つらぬくように 走り抜けてく稲妻
凝り固まったような 固定観念に惑ってたら
先は見えない 暗闇の奥を照らせない
すっかり夏らしくなって汗も流れて
地球に太陽がぐっと近づいた感じだ
星になって 弧を描きながら 落ちていく
尖ってゆくさ でもどこか優しくもある
ページをめくる指先が 立ち止まって 折り目をつけて思い出と呼んだら 雪でも降るんじゃないかって
みんなが言うんだよ 大袈裟だなあと笑いながら 自分でもめずらしいことがあるんだなあって気がしてる
少しだけ 誰かを愛せるようになりました
誰かを守れる強さ 稲光に見えた夏
それは何かの テーマのような
あるいは何かのメッセージのような
覚悟にも似た勇気のしるし
それを愛と間違えて 僕は 狂ったままの時計を合わすこともなく 今もって狂ったままだ
少しは間違っていたいよ
計算なんて間違っていていいよ
愛にそれらしい答えなんてないよ
だから、好きなように今を歌うんだ
つらぬくように 走り抜けてく稲妻。
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ありふれた毎日の 片隅に踞る思い
ふれたそばから冷えていく指先
うまく言葉にできない気持ちが
胸の中で渦を巻いている
駅前の 色褪せたベンチに座る孤独
寂しくないよ 強がって出した声
ふいに吹いた風に 笑われたよ
見上げた空は もう黄昏ている
日が長くなって 夜が遠くなった
あなたは優しくて泣きそうになる
時計が三周ばかりすると
人だかりも消えて静寂がやってくる
目を静かに 閉じて広げる箱庭
明けることのない夜がここにある
駅前の 色褪せたベンチに座る孤独
寂しくないよ 強がって出した声
ふいに吹いた風に 笑われたよ
見上げた空は もう黄昏ている。
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君は世界が終わってしまう
遠い未来の話をしながら泣いた
こんなに今は穏やかなのに
人の命には永遠なんてない
窓の外をきれいに 染める夕焼け空
幸せは手を伸ばせばつかめそうなのに
あってないようなものだと笑った
水面に落ちる 雨のしずく
波紋が広がってすぐに消えた
いつか止まる時計を胸に隠しながら
引き出しの中にしまった 明日
ボタンのとれかけたシャツを
糸と針で波を描くように縫う
校舎に落ちる影とチャイムの音
さよならがもうそこまで近づいてる
田んぼばかりの景色に畦道が通る
疲れ果てるまで 自転車を漕いだ
画用紙に描いた未来はぼやけてる
目を閉じた暗闇にも灯る光
君の声が道しるべになる
雨上がりのあとも 止まない雨
傘をなくしたように立ち尽くすんだ
またひとつ誰かの影が 道を外れて 物語からはみ出したよ
悲しいねとか 切ないねとか もう言葉にするのも辛いんだ
水面に落ちる 雨のしずく
波紋が広がってすぐに消えた
いつか止まる時計を胸に隠しながら
引き出しの中にしまった 明日。