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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[7886] 歩道橋
詩人:どるとる [投票][編集]


同じ夜過ごしてても すれ違うこともない僕らは背中あわせだ

誰かが誰かを待っているとしたなら
その誰かを待たせている誰かが
時計とにらめっこしながら 息巻いて走ってくのが僕にはイメージできるから

ひとつの夜の中に いくつもの ストーリー
明かりのように 灯って小さく揺れた
君の寂しさに気づいたようにうなずいた

君の夜に そっと僕は降りていくよ
待たせてごめんねなんて 言いながら

手をつないでくれるあなたのぬくもり
寂しさなんてすぐに忘れてしまうよ

待ち合わせ場所にはちょっと変かな
歩道橋の上に いつもの時間に

時間にルーズな僕はいつも 君を待たせてしまう
でも君は 怒りもせずに笑ってくれる
そんなとき僕は とてもうれしくなる
恋人だと気づく瞬間は手をつなぐときだ
その笑顔が答えだ

こんなに広い世界に二人だけの世界

隅に うずくまって寄り添って眠る
夢を見たいときに 夢を見る

君の心に僕はそっと降り積もっていくよ
アイラブユーなんてささやきながら

映画のワンシーンのように流れる時間
僕はあなただけの主人公になりたい

ラララ 魔法が使えたら きっと
この世界から 悲しみを消し去るのに
僕はそっと目を閉じた その年一番の雪の夜に。

2016/05/28 (Sat)

[7887] 手紙
詩人:どるとる [投票][編集]


こんなに離れてるのに電話やメールをすれば 声だけは国外へもつながる

でも それじゃ伝わらなさそうな気持ちだから
たまには活字を忘れないように手紙をしたためる

「何かおかわりございませんか?
こちらは相変わらずです」
堅苦しい 挨拶なんて全然ちっともいらないよ

いつも話す調子で書けばそれでいい
返事は 遅れたってかまわないから
君の気持ちを 聞かせて 話して

来月の頭くらいにはまた忙しい合間を縫って電話の一本でも入れます

電話をするのも ものの数秒でつながる
寂しさも 切なさも昔より控えめだ
そう言う年上の君は そのぶん嬉しいけどって笑ったの

二人を 隔ててるものはきっと 距離などではなく
すれ違ってるだけで ハンデだと思うつまらない気持ちだ

障害なんて 飛び越えてやるって 思えば
どんな距離も 越えて気持ちはつながる
大切なのは二人の気持ちが離れないこと

いつまでも切ることができない電話
そっちから 切りなよ いつまでもその繰り返し
仕方ないから同時にせーので通話を切る

その時の切なさは 言葉にはできない
電話を切ってからもお互いを 思う
また会うとき感じる喜びその気持ちのために 寂しさがある

電話をするのも ものの数秒でつながる
寂しさも 切なさも昔より控えめだ
そう言う年上の君は そのぶん嬉しいけどって笑ったの

二人を 隔ててるものはきっと 距離などではなく
すれ違ってるだけで ハンデだと思うつまらない気持ちだ

障害なんて 飛び越えてやるって 思えば
どんな距離も 越えて気持ちはつながる
大切なのは二人の気持ちが離れないこと

ポストに 届いた手紙には 君の癖のある字で
会いたいよって 書かれてた
涙のあとが 見えるくらいだよ
二人を つないでるのはなんだろう
迷いながらも 手探りする 毎日
確かなのは 君を思うこの気持ち。

2016/05/28 (Sat)

[7888] メトロ
詩人:どるとる [投票][編集]


ホームでため息白く曇らせながら
貧乏揺すりしながら誰かを待ってる

今までずっと そうね大体 3ヶ月は待ちぼうけしていたんだから

3ヶ月分の 切なさや寂しさを 一瞬で消してしまう
あの魔法の笑顔を 期待してるんだ
見上げれば 空は青く透き通っていた

いつものあの声で「ごめんね待った?」って
君が 笑いながら 僕の手を握るあの時間が好きなんだ

僕のこの 寂しさは多分 この時の喜びのために 培われたようなものなんだって
思うくらい 僕は待ちわびていたよ今日を

JRの電車に乗って 宛もなく 行こうか
わざわざ予定を立てるほど器用じゃない

地下鉄は 地面の下に いくつもの 道を作って
どこまで続いてるんだろう
路線図のすべてを 把握していない僕は
これからの行き先を知らない

甘く切なくもらした吐息は きっと桃色
少しだけ走ってきたから 汗かいちゃった
そう言う君が 輝いて見えたんだ

うなじに伝う汗 あわてて目を反らす僕に笑いかける君は 僕の気持ちを知っているのかな
すべてを見透かすようなその瞳に吸い込まれてく

どれだけの電話も どれだけのメールも
待ちわびて やっと出会えたこの喜びにはかなわない

今、出会えた この奇跡みたいななんて言ったら
大げさだよと君は また笑った

いつものあの声で「ごめんね待った?」って
君が 笑いながら 僕の手を握るあの時間が好きなんだ

僕のこの 寂しさは多分 この時の喜びのために 培われたようなものなんだって
思うくらい 僕は待ちわびていたよ今日を

君は知ってるかな
この時間をどれだけ待ちわびていたのか

君も同じだけ待っていてくれていたらいいな
そして同じ喜びを 分けあえたらいいな。

2016/05/28 (Sat)

[7889] 部屋
詩人:どるとる [投票][編集]


あなたのいなくなった部屋を見渡して気づく
こんなにこの部屋は広かったこと

あなたの残したものを一つ一つ
思い出しながら 思い出からも
あなたが消えないように 時々思い出しているよ

笑ったこと 泣いたこと 喧嘩したこと
すべては思い出せないくらいいろんなことがあったね
助けたことよりも助けられたことのほうが多いのは
情けないけど 今はそれが かけがえのないものに思える

今の気持ちに合うのはありがとうかな
それとも愛してるかな なんだろう

あなたが くれたものは時間でしょうか
目には見えない宝物が 今の僕を飾ってる

あなたが生きてたことを 僕は忘れないよ
薬指にはめた指輪 挙げられなかった結婚式
白いドレスはあなたによく 似合っただろうな

雨の日の夜に 二人で半分こして食べたカップ麺
どんなご馳走よりも 美味しかった
大切なのは 時間ではなく そこに込められた 思いや気持ちだ
けっして長くはない短い 君とのひとときを宝物にするよ

今の僕の気持ちは きっと君に届くかな
痛みは忘れらなくても思い出があるから

雨の日も晴れの日もただ 仲むつまじく
暮らしていた あの幸せは多分もう味わえないだろう
流れ星が流れるたび 君を思って
会いたいなと叶うこともない願いをしてしまうよ

笑ったこと 泣いたこと 喧嘩したこと
すべては思い出せないくらいいろんなことがあったね
助けたことよりも助けられたことのほうが多いのは
情けないけど 今はそれが かけがえのないものに思える

今の気持ちに合うのはありがとうかな
それとも愛してるかな なんだろう。

2016/05/29 (Sun)

[7890] 今日
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日が暮れたころに思い出すんだ
そういや今日僕は一度でも笑ったかな

強がることなんてしなくても
素直なままで笑っていたあの頃の僕

階段の途中で 座り込んで眠る僕が見た
夢は もう二度と帰らない日々をフラッシュバックする

夕日が眩しくて目を反らした今日
無意味に強がった今日

大好きな人に好きだと言えなかった今日
急な雨に傘を忘れた今日

あれおかしいな 涙をぬぐうハンカチもない

いろんな今日を繰り返してきたなあ
明日は 晴れるかな

ほどけかかった靴紐を結び直す今日

昨日より少し 素直になれそうな今日

大好きなカレーライスを食べよう
頑張れそうな理由をいつも探してる

ふいに生まれた切なさは風に吹かれて
綿毛のようにどこかに消えてしまった

この街で一番高いビルにのぼって
街を一望した今日を忘れないように
思い出のひとつに加えてしまおう

初めて涙を知った今日
初めて笑った今日

下手な嘘をついて 後悔したり
すれ違ったりした今日

空が優しく君を慰めてる

商店街の コロッケを買って帰ろう
明日晴れなくても

生きてる意味が 少しだけ見えた今日

昨日より少しだけ 前に進めた今日

本を読むように めくってくページ
飛ばし読みなんてできない
悲しみも喜びも 一文一句
目を反らすことはできないよ

夕日が眩しくて目を反らした今日
無意味に強がった今日

大好きな人に好きだと言えなかった今日
急な雨に傘を忘れた今日

あれおかしいな 涙をぬぐうハンカチもない

いろんな今日を繰り返してきたなあ
明日は 晴れるかな

ほどけかかった靴紐を結び直す今日

昨日より少し 素直になれそうな今日。

2016/05/29 (Sun)

[7891] エブリデイ
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同じような 見慣れた街の風景を
追い越してく 電車は宛もなく

レールに沿って 思い出に手を振る
今日の悲しみと昨日の後悔と
少しの 喜びを 思い出しながら

白い息が 途切れるまもなく
吸い込んだ 切なさとか
この街のどうにも慣れない人懐っこさに

言葉にもならないくらい
支えられているのに
いかんせん素直になれずまた
下手くそな強がりで隠してる
赤く染めた頬
恥ずかしながら 僕は思うよりずっと愛されている

ただいたずらに過ぎる時間がある
飽きることもなく繰り返す毎日はまるで

24時間営業のコンビニのようで笑えるな
カメラの代わりにまばたきのシャッターが降りて 今を記憶に焼き付ける

幸せなんてものがもしもこの世界にあるなら
今すぐ見せてほしいよ
いつの日か出会えるかな心から愛せる人に

ページはめくられていく
見えざる何者かの手で

やっと見つけた 僕の居場所
泣いたり笑ったりするだけの毎日
たまの喧嘩も愛しい
言えずにいた 言葉が今涙と一緒に 吐き出された

例えばひとつだけ望みが叶うなら
誰かを 愛したい
そして同じくらい
誰かに愛されたい
それだけを 願うよ

白い息が 途切れるまもなく
吸い込んだ 切なさとか
この街のどうにも慣れない人懐っこさに

言葉にもならないくらい
支えられているのに
いかんせん素直になれずまた
下手くそな強がりで隠してる
赤く染めた頬
恥ずかしながら 僕は思うよりずっと愛されている。

2016/05/30 (Mon)

[7892] そう遠くない未来
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空から吐き出された 雨が 道に刻む足跡 水溜まりを一息で飛び越える
その先に何があるのだろう

大きな口を開けてあくびをしたら
僕のが移ったのかな君も あくびをした

まだまだ ぼんやりとした覚悟
名前もない 気持ちを抱えてる

今にも消えてしまいそうな思いは
やがてそう遠くない未来で

投げたボールが戻ってくるようにさ
君の手に そっと返るだろう。

2016/05/30 (Mon)

[7893] 
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見慣れた街の風景を窓越しに眺めながら
君のことをこっそり思ったりしたよ

ポケットに入れた思い出のいくつかを
引き出しの奥に隠している

「生きている意味を簡潔に答えなさい」
宛もなく 答えのない問いかけに悩まされ
いつまでも空欄のまま 飛ばしてる
いつか答えを出せるかな 出せるといいな

なんのために生きているかなんて
誰にもわからない

だから、取って付けたようにそれらしい意味を抱えてる
誰かのためにって誰のためなんだろう
何かのためにって何のためなんだろう
人を殺めた人の言い訳みたいに
ごまかすためにでっち上げたその場しのぎの嘘だ。

2016/05/30 (Mon)

[7894] 365日
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答えのない毎日なら それでもいいや
とりあえず 腹ごしらえだ
抱えきれない涙は
ポケットにでもしまえばいいや
何はなくとも 命拾いしてる

見上げた空は 手を伸ばしても
届かないくらい高くて 果てしない

一年間を単純計算したら365日もある
長いのか短いのかどっちなんだろう

気づけばいつも始まって 気づけばいつも終わってる

僕は何をしていただろう 何かを成し遂げたかな
いまいち覚えてないや

それでも手にした この気持ちは
明日の僕を 間違いなく変えていく。

2016/05/30 (Mon)

[7895] バトンリレー
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僕の手よりひとまわり小さな君の手が
考えるよりも先に動くから 空回り

そこには計算なんてないんだと思う
だから決まった答えなんてないんだよ

不器用さを言い訳に遠ざけてた気持ちを
せめて紙の上に 書き起こそう

それは思いを 言葉にする作業
離ればなれの気持ちをつなぐリレー

バトンを落とさないように走る
明日に手渡すまでが僕の役目だ

あと少し もう少し強くなりたい僕が
ゴールテープを切る瞬間思いは届く

「好き」それだけの思いを届けるために
走者は 果てしないゴールを目指すんだ。

2016/05/31 (Tue)
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