詩人:どるとる | [投票][編集] |
結ばれるようにつながれた手は
時に とてもわがままで残酷だ
突き放すような日もあれば
確かめあうような日もある
この世界にはどれだけの愛があるかな
きっとつながれた手と手の数だけ あるのだろう
つないだってひとつになれるわけもない
それを知りながらつなぐ僕と君の手と手
「誰かを思う気持ち」がつなげていく
手と手を重ねて生まれる 羽を広げた蝶。
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どしゃ降りサンデー
頭の上で雨粒が
規則正しいリズムで
じょうずにステップ刻んでる
君の顔 思い描きながらほくそ笑む
イメージに 埋め尽くされていく
満たされていくのは 心
雨の日、傘を忘れた君を駅まで迎えに行く
手には傘を持って 待たせないように走ってく
もうすぐだよ 待っててね。
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銀河を 漂流する汽車に乗って 旅立つ
ある日突然始まった 何の前触れもなく
窓から眺める風景が地球から離れていく
果てしない旅になりそうだ
カムパネルラは 小説を読むように生きる
主語がない動詞だけの会話をしよう
いつかどこかで聞いたような昔話よ
いつまでもきらめく星になれ
手の届かないものを人は想像する
小説にしたり 絵にしたりする
手の届かないものほどこの手は欲しがる
カムパネルラは 小説を読むように生きる
主語がない動詞だけの会話をしよう
いつかどこかで聞いたような昔話よ
いつまでもきらめく星になれ。
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うまくいかないのは一体誰のせいだろう
何も手につかず
時間だけをもて余している
「苦しまず簡単に消えてしまえたら」
なんてことを 思った
今日の僕は どうかしているなあ
こんな気持ちになるなんて
明日また明日と 繰り返す日々が
いつの日か 迷ったり悩んだりしなくても良くなる日が来るなんて
本のページが捲られていくように
流れていく時間 疎かにしてる何か
鏡に映る僕が 声も立てず泣いている
あれから季節は いくつ過ぎたんだろう
同じやり方で 珈琲を淹れても 味が違うのは何でだろう
愛なんて知らないふりをして
愛されていることから逃げてる
恥ずかしいんだよ愛されているが
今朝、電車が一本 人身事故で遅れたよ
人がシんだってのに舌打ちする若者
僕は未来に不安を覚えました
曇った空 雨が降りだすのも時間の問題
傘を忘れたことを今さら後悔する
ただ急かされるように流れにのまれて
生きる理由を持たない 人は悲しい
それでも街はただ 暮らしを抱いて
今日も 平穏無事に終われることを望んだ
僕は昨日より少し疑い深くなって
賢くなったぶん少し汚れてしまった
明日また明日と 繰り返す日々が
いつの日か 迷ったり悩んだりしなくても良くなる日が来るなんて
本のページが捲られていくように
流れていく時間 疎かにしてる何か
鏡に映る僕が 声も立てず泣いている。
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見えない何かに追われるように生きて
あっという間に歳を重ねてしまったよ
暮れていく空見上げ歩道橋の真ん中で
沈む夕日を今日も見たよ 何故か切なくなる
いつの間にか僕も君と同じで
ため息ばかりを吐くようになったよ
ずっと昔に見た 夢はどこかに 落としてしまったようで
一人一人にある ささやかで でも大切な自分だけの 何か
それだけは 失いたくないと 今日も 汗をかいて涙を流して
時々 笑って
生きている悲しみと生きている喜びの
その間に立って 今日も生きている そんな毎日
大人のくせに嘘もついて たまにはわがまま
言うのも許してよ色々あるんだ
街明かり ぽつりぽつり灯る夕暮れ時
帰れない僕は 電信柱に話しかけてた
何も返事はくれないけれど
君もたまには泣いたりすることがあるのかな
いつも明るい 君しか知らないけど
僕が知ってる君はほんの少しでまだまだ知らないことばかりだな
寂しさ紛らすためにつないだ手だったはずなのに
いつの間にか 僕からつないでいた
こうしてることが当たり前になった
昨日と今日とそして明日 このまま生きていくのも悪くはない
思い出は 増えていく 今日を生きなきゃ
明日は生きられない
そんな当たり前なことを 積み重ねていくのが とても難しい
でも、多分明日も僕は生きているよ
誰かさんの 笑顔目当てにして
たすきをつなげるランナーみたいに
明日の僕に 今日の僕がバトンを手渡す
いつの間にか僕も君と同じで
ため息ばかりを吐くようになったよ
ずっと昔に見た 夢はどこかに 落としてしまったようで
一人一人にある ささやかで でも大切な自分だけの 何か
それだけは 失いたくないと 今日も 汗をかいて涙を流して
時々 笑って
生きている悲しみと生きている喜びの
その間に立って 今日も生きている そんな毎日。
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僕の住む街の空が茜色に染まるとき
僕は帰り支度をして友達に手を振るよ
坂道の上から 沈む夕日を 眺めて
いつの間にか頬っぺたを伝う涙
おはようで始まった今日が
また明日ねで終わる
悲しいことも 嬉しかったことも
その時 全てひとつになって
数えきれないほど抱えてる傷痕も
意味があるのかなって思うんだ
急いでないのに時間に追われてる
時計はいらないよ命は永遠じゃないから
心に一物抱えて 物思いに耽ってる
訳もなく泣きたくなる 帰り道
ただいまと僕が言えばおかえりと 君が言う
そのなんでもないやりとりが
僕に かけがえのない幸せをくれる
どんなに疲れはてた日も君は笑顔で待っていてくれる
この世界でただひとつだけ
帰りたいと思う場所がある
そんなありふれた幸せを
僕は 守っていきたいな
君を幸せにしたいと思う
君が僕を幸せにしたように
人はそんな気持ちを愛と言うのかな
ちょっと恥ずかしいけど
あながち間違いじゃないだろう
おはようで始まった今日が
また明日ねで終わる
悲しいことも 嬉しかったことも
その時 全てひとつになって
数えきれないほど抱えてる傷痕も
意味があるのかなって思うんだ
ただいまと僕が言えばおかえりと 君が言う
そのなんでもないやりとりが
僕に かけがえのない幸せをくれる
どんなに疲れはてた日も君は笑顔で待っていてくれる
だからまた明日
その魔法の言葉で
明日も 今日と同じ
幸せに 出会うんだ。
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僕は虫じゃない
なんだというのだろう
八本の足があるだけで
奇異の目で見られる
ハンデを持って生まれた命は
グロテスクな蜘蛛
糸を吐き出して絡ませて巣を作るよ
朝露に濡れて 浮かんだ白い光が
ところかまわず作った巣を照らして輝いた
なにかが多くても
或いは少なくても
人間ならば同じだ
分け隔てない眼差しとありふれた優しさで
私を見てほしい
僕が人間じゃないなら
なんだというのだろう
生まれたときからあるものは
変えようもなくここにある
悲しむことも容易にできるよ
だけど愛することにした
憎しみよりも 愛に生きることにした
僕は虫じゃない
なんだというのだろう
八本の足があるだけで
奇異の目で見られる
ハンデを持って生まれた命は
グロテスクな蜘蛛
糸を吐き出して絡ませて巣を作るよ。
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退屈が部屋に滞って ため息になる
指折り数えた季節は ついに終わった
マッチ棒で 灯した思い出が
燃え尽きる頃に 僕は冬に埋もれて
目を閉じて描く宇宙
気休めに並べた星
希望と名付けたのは
ささやかな強がり
アコーディオンが オーロラの音階を辿る
どこか愛らしい傷痕
悲しみを 涙にしないのは せめてもの強がり
引き出しの奥にしまった思い出
いつか灯るかな
つないだ手のひらに浮かぶ 誰かの顔
ランプのように
目を閉じて描く宇宙
気休めに並べた星
希望と名付けたのは
ささやかな強がり
アコーディオンが オーロラの音階を辿る
どこか愛らしい傷痕
悲しみを 涙にしないのは せめてもの強がり。
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子供の手から空に放たれた風船
見上げる君の瞳は 夕暮れの空を映してる
「悲しいことなんてない」
無理やり書き換えた
上書きの世界
下書きもしないで
隙間なく つなぐ
手のぬくもりに
抗うこともできず
愛に包まれていく
ほのかに香る髪の
甘い 花の匂い
薄化粧の 空
昼下がりに見た夢
電車の窓の外
流れる景色が変わる
手を伸ばせばすぐにでもふれられる
思い出はいつも
明日に道は 続いてる
あの丘の向こうに
咲いたひなげしの花
ゆらり ゆらり
水面をただよう
花びらに
思い重ねてた
目を閉じて
耳をすませば
返り咲く夏の記憶
隙間なく つなぐ
手のぬくもりに
抗うこともできず
愛に包まれていく
ほのかに香る髪の
甘い 花の匂い
薄化粧の 空
昼下がりに見た夢。