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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[914] しあわせな夢
詩人:どるとる [投票][編集]


行き先なんて決めてないから 僕は当然迷う
目的地なんて当然ないから 生まれてきたって言ったってすぐには把握できない
大人になった今でさえわからないことが多すぎるのにあのころの僕に何がわかるというのだろう

この不思議な時間の中で生まれる新しい1日がまた今日も僕を出迎える

まばゆい朝陽がこの僕を照らしたから
暗い夜にこの僕がおそれないように月が照らしたから
僕はこわくないさ
神様のせめてもの優しさなのかな
わからないけれど
胸にくる感動

波のように押しては引いてゆく 時間

ほらまた夜明けとともに 僕の1日のスケジュールが出来上がる
そんな台本みたいなものの通りに 行くわけもないというのに僕はなぜか几帳面になる

今 見てる景色はまるでよくできた夢だこと

そんなふうに思ってはまた僕は夢にさらわれて 気づけばベッドの上でアクビしながら伸びをする

今が全て夢でも
幸せな夢だということに変わりはない
だから僕は笑うし人を 愛せる

こんな時間をありがとう
悲しみさえ余計には思わないよ

なんてね 今日も何ひとつ肝心なことはわからないけど 笑ってる

不用心な心 開けっ放し
それでも 今はどうぞご自由に見てねって感じで生きれる

ああ緑色の風が心まで包むよ。

2010/01/18 (Mon)

[915] 数メートル
詩人:どるとる [投票][編集]


他人にはどうしても言えないような気持ちが今この僕をかぎりなく1人にさせている
いつもはただの暗いだけの夜なのに今日はなぜだろう
いつもなら笑って見過ごせるさみしさがひとしお

君に会いたい
すぐに会いたい
そして抱きしめたい
渾身の愛で

孤独なんて毛虫のようにさ 忌み嫌われてるけれど
僕にはこんなにぴったり合うものはないと苦笑いしている
どんなにさびしくても弱音なんか吐きたくなかったから

僕は何と闘っているのだろうか
まるで相手のいないシャドーボクシングみたいだ
僕だけが疲れ果ててしまって不安とか恐怖とかは 無傷でいつも笑ってる

今、どうしてるかな
今、何してるかな
気になって仕方ない
こんな気持ちは胸を焦がしてゆく

星ひとつない空をただ眺めて うつろいゆく季節もまるで無視
こんな役立たずの景色なんか 捨てちまえ
そう言われるとこの現実を見定める瞳がなぜか愛しくなる

今 僕は見ているよ
どっかにいる君と見つめ合ってるよ
眠れない夜の片隅で
君と僕は同じ夜空を見ていてそして世界のものさしの両端で生きている

数メートル昨日よりは君に近づけた
そんな気がする
今日このごろです

夢に落ちるまえに
半歩 進んで ちょっと下がる
適当な場所にテントを張り このさみしさにぴったりの楽しく馬鹿げた夢を眺めるよ

夜空の遠く君の笑顔が浮かぶ
今度 いつ会えるかな
楽しみだな 会う予定すらないけど…

君に会いたいな
すぐに会いたいよ
そして抱きしめたい
強くもっと強く

今、どうしてる…何してるかな
なんて…独り言さ

僕の知らない真夜中に太陽は地球の周りを一生懸命回るかして朝に間に合うようにと ほら 予定を狂わせず昇るんだよ
朝寝坊してくれとたまには思うけれど
君に会えないくらいなら会えないさみしさ 紛らすために忙しくしていたい僕なのさ。

2010/01/19 (Tue)

[916] 夜は明けない
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夜はほら 時間になれば 朝寝坊の子猫も起きて
よしんば目覚ましかけていなくてもいつものように朝はくる
だけれどなぜかさびしい僕の心の夜だけは明けないんだ
嘘じゃないのさ
作り話でもないよ

人はみんな
大概はそんなことたとえてる暇があったら世のため人のため仕事をしろよと僕の捨て身のSOSを叩き落とすけど

君の笑顔だけが
そんな僕の心の夜を朝へと変えてくれる
早く 会いたいよ
夜を終わらせてよ
朝へと目覚めさせて

嫌いだったこの世界を たちまち好きにさせてくれ
魔法のようなその笑顔とぬくもりで
呪文のように唱える優しい言葉で

君がいなければ明けるはずはなかった夜をお願い また 朝に変えておくれ
枯れ木に花を咲かせるように
すっかり毛を剃られた裸の羊に もう一度
ふわふわの白い毛並みを与えるように

新聞配達の人よりも
早く 僕に朝を 朝を

目覚めた瞬間
目の前に君がいるような 幻とも夢ともつかないときめきをはこんでね
不器用な君がつくる目玉焼きが 焦げないかも見なきゃいけないから

ラララ ララ。

2010/01/19 (Tue)

[917] 今夜は月夜
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月を見ているこの場所から月までの距離
ここからは意外と近く見えるけど実は遠くにあるらしい
まるで幻のようだ

ただのありふれた夜の部屋の中
ポツリ涙が降り出す 蛍光灯に照らされ妙に明るい部屋なのに
天気雨のようだ

この部屋の明るさは心の中の果てしない闇を隠して
僕はべつにかまわないやと涙をすぐにぬぐって大丈夫なふり

今夜もまた眠れないから
僕は眠らないから
幻を見ているのさ
そう 思うことにした
でも 消えない悲しみ
ほら 油断した途端あふれ出す真実の雨
僕だけといわず全てを濡らす雨
月夜の涙 せっかくの月のおめかしも僕には無駄みたい

窓を開けたら 風が机の上 散らかった 写真を さらう
その様が 消えてゆく日々みたいで 命見てるようで 悲しくなった

ああ 今夜は月夜だ
そんな誰かのとりとめのない笑顔さえ 奪ってしまうような悲しみに溺れてる

僕だけが悲しんでいればいい
ほら 遠慮しないで笑ってね

ただ なんとなく皮肉を言いたかっただけ

それだけの夜さ
僕には
きれいな月夜も豚に真珠さ

かまわず 笑ってよ
君にはきれいな月夜ならば
何も かまうことはないさ その喜びに素直になってね

君は何も間違ってないから。

2010/01/19 (Tue)

[918] 夢風船
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良心と悪心の追いかけっこはつづく
僕らは走る 明るい朝でも光を避けるように暗く長い路地裏を
本当は誰だっていい人でいたいんだけど
時々 心の中に悪魔が生まれてしまい
その牙を剥くから
誰かを傷つけてしまう
自分を傷つけてしまう

さよならって言っただけで今日が終わるなら どうせ何も言わなくても終わるなら
さよならなんて言わなくていい 悲しくなるだけ さびしさが膨らむだけ

誰かが空に放してしまった風船が電柱に引っかかったように
途中まではいい線いってたのに今になって行き詰まってしまうような

こんなはずじゃなかった
つぶやいてみても
頼りない言葉たちは生暖かい溜め息に変わるだけ

結局 きれいな思い出にかくれんぼ
僕はずっと鬼役の 子供のころの僕に追われてる
なんで頑張らなかったの?なんでこうなったの?なんて言われながら
大人になった僕は耳をふさぎ逃げ続ける
見つかるのがこわくて ずっと心を閉ざしたまま
そんな自分にさえ語りかけられる恥ずかしさに自分が自分で嫌いになる

いろんな色の風船が数え切れないくらい 空に浮かんで
気づけば あのころの僕が僕を後ろから抱きしめてその瞳には涙が光っていた
そしてこの僕も同じように涙を流した

空にはなした風船のようにもう今では 手の届かない夢
それでも 僕にはあのころとは違う新しい未来がある
けっしてしあわせではないかもしれない
だけれど あのころの夢が叶っていたらしあわせになれていたのかと思うと疑わしいから
僕は遠ざかる風船を追いかけず あのころの僕とふたり土手に座り 眺めていた
そんな夢のような夕暮れ時

目を覚ました僕は
ベッドの上
懐かしいアルバム
めくってる途中で
うかつに眠りこけてしまったようだ

夢だと気づくと
開いた手のひらの中にしぼんだ風船がのせられていた
それに気づいた僕はなぜか泣いていた。

2010/01/19 (Tue)

[919] からっぽ
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夢の中でつかんだものは全て現実に目覚めたら消える

腹一杯食べたはずのケーキも胃袋から消えていた

期待を裏切るように
可能性をつぶしたのはこの僕だ
ほら つかみかけていた夢は跡形もなく闇の中へ消えた

からっぽの世界へ。

2010/01/19 (Tue)

[920] 空中ブランコ
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昨日の自分から明日の自分へと腕伸ばし
バトンタッチ

そしてその自分はさらに明日の自分へと
バトンタッチ

そんなことを繰り返すうちに僕らは空中ブランコやっていたんだね

過去から少しずつ未来へ 今もやがて過去になって全てが過去になってやがて最後の瞬間にからだごと弾け飛ぶまで空中ブランコ
0、1秒後の僕にだって腕伸ばす

バトンタッチで僕はまるでサーカスの一員だね

空中ブランコ 高いけど ひとつずつ 越えていくよ どんな山もどんな谷も高くても

僕はピエロにだってなって 人生を笑ってやるんだ

高いとこから
高いとこから
世界を見渡して

死ぬまで
明日の自分に
バトンタッチして

気づいたら
クッションのない
果てしない闇の底へ真っ逆さま

それでいい。

2010/01/19 (Tue)

[921] 
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押しては引く波のように
気持ちにも満ち潮 引き潮がある
ほら 悲しいことがあれば引き潮
水平線の彼方まで逃げて隠れたくなる
ああ うれしいことがあったなら満ち潮
笑顔がまるで花のように咲くだろう

今 僕の心は至極微妙で満ち潮と引き潮をはげしく行き交っている

悲しいのか嬉しいのか波は穏やかにはならない

理由はきっとこの胸の中にあるだろう
それを言葉にできず僕はさっきからずっと黙って、黙っている。

2010/01/20 (Wed)

[922] 虎視眈々
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詩にはそこに並べられた言葉を通り越した大きな世界がある
言葉だけであらわすのは限界があるから
全ては伝えられない
だからこそひとつひとつの言葉に人は持てる全ての思いを込めるのさ

虎視眈々と言葉以上の意味を宇宙のようにひろげてゆく
そこには さてはて
どんな未来が待ってるだろう

中身のわからないプレゼントを開けるときのようなドキドキハラハラした気持ちが今僕を奮わせている

さあ 書こう
見えない言葉を
自分の手で生み出して
詩にしよう

言葉という音符のような無限の歯車で。

2010/01/20 (Wed)

[923] 眠らずの夜
詩人:どるとる [投票][編集]


昨日と明日の狭間に今日があるように今僕はその今日に立っている
サーカスの綱渡りのようにかろうじて希望ひとつで生きている

前方の闇を睨み
どこまでもつづいてる不安を蹴散らして
愛想笑いする自分を否めて
目をつむり
風を感じてみた夕暮れ

気づけば車道ギリギリで 危うく 常識という時に理不尽極まりないどでかいトラックにはねられそうになって

指折り数えで過ごしてきた日々
いつの間にか大人になって指折り数えるのも面倒になってさ
やがて親にさえ同情を買っていた

なんてやさしい夜だこと
心まで包み込んで
涙を降らして
全てを 滲ませて

夜を身にまとって
さあ 行方不明になりにゆこう
世の中がイヤになって
それでも頼りの綱は世の中で
また愛想笑いでやり過ごそうとする自分を見つけた
殴りたくなったよ
自分を自分で

もう何もかも全て
捨ててさイチから
やり直したい気分

まぶた閉じれば
現実には無い
明るく眩しい
夢がこんなに広がるのに途端目を開けたらそこに見える現実のギャップに目が眩む

ああ 嘘であってほしい…
何度も ほっぺた抓ってみたけれど
痛いだけで夢からは覚める気配はない

ため息揺らして
うつむきながら
歩く 真夜中の歩道
月になぜか嫉妬して
身にまとった夜を
払い落とすように
なんだか己を生かす酸素さえ 汚いものに思えて まるで自信というものが消え失せた
そんな気持ちに落ち込んだ

夜はまだ明けない
朝はまだ来ない
また今日も眠らずの夜
何を待つでもなく眠らずの夜
ベッドにへたり込んで子猫のように低く鳴いた
見えない悲しみが僕を溺れさせようと
溢れる涙で 目に映る景色 全てをぼやかした。

2010/01/20 (Wed)
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