詩人:どるとる | [投票][編集] |
気づけば日は短くなっている
暦はまだ寒がるには早いのに
手を伸ばせば届きそうな距離に
新しい季節は目と鼻の先
先を急ぐ旅でもないのに
どうして僕は急かされているんだろう
そこにある悲しみに
そこにある喜びに
泣いたり笑ったりたまに 憤る
誰かに愛されている そして誰かを愛している
そんなありふれた日々が
ただどこまでも続いてく
明日も 変わらず君の隣で
僕は 笑っているのだろう
君と手を繋いで歩くには
ちょうどいい距離の道を歩く
くだらない話なんかしながら
まだ知らない君を探している
マニキュアを塗った爪先が見えてる
似合ってるね たまにはお世辞も言うよ
雨の日も 晴れの日も 君と一緒なら
それなりに楽しい日になるだろう
猫に餌をやったり 空を見上げたり
ギターを弾いたり 下手くそな口笛吹いたり
離ればなれの夜も君と僕をつないでる
どんなときでも消えない思いが
赤い糸なんて さらさら信じてない
でもね運命ってものが時々
僕をからかうんだよ
だから、照れながら からかわれてみるのもいいな
そこにある悲しみに
そこにある喜びに
泣いたり笑ったりたまに 憤る
誰かに愛されている そして誰かを愛している
そんなありふれた日々が
ただどこまでも続いてく
明日も 変わらず君の隣で
僕は 笑っているのだろう
そして君は僕を 僕は君を思うのだろう。
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ゆるやかな坂道を 自転車で下ってく
スピードはそれほど出す必要はないよ
いくつかの出会いと別れをしてきた
忘れてる気持ちの名前を思い出す
ラジオから溢れ出す虹色のナンバー
モノクロの僕の世界を一夜で染めた
変えたよ
世界の終わりと世界の始まりがいっぺんに来たよ
悲しいことも嬉しいことも混ぜ合わせた世界だ
笑うべきか 泣くべきか 考えていたら塵あくた
雨上がりの午後に 虹になって涙をかっさらった
今一番
言いたいことが
言葉になって
僕の真上に落ちた。
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君がいなくなって三度目の春を迎えました
最後の日、君が笑ってたことがせめてもの救いだ
僕らには語り尽くせない思い出がある
いつかこんな日が来るとは思わずに
つないだ手はきつく絡まってほどけない
どんなことがあっても離さないようにと
重ねた二人の足跡がだんだん離れてくのを 僕は気づいてた
でもそれに気づいたことがバレないように笑ってみせた
もう取り返しがつかなくなってからやっと気づいた
君の存在がどれだけ僕の人生に影響を与えていたことに
桜の花に埋もれた道を君と歩く日曜日
歩幅を気にしながら途切れぬよう会話をつなぐ
あの頃の僕らには恋が何より大切で
いくら時間があっても足りなかったよ
ぬくもりに抗うことができずに
大の男が簡単に丸め込まれてく
今の僕らが出会った日の僕らを追い越せないのは
今の僕らにはもう手にすることができない気持ちを
あの頃の僕らは何の苦労もなく手にしていたから
それはありふれているはずの誰かを愛する ひた向きな気持ち
桜よまだ散らないで 蕾のままの思いが
冬の寒さに凍えて
まだそのまぶたを
固く閉ざしているから
重ねた二人の足跡がだんだん離れてくのを 僕は気づいてた
でもそれに気づいたことがバレないように笑ってみせた
もう取り返しがつかなくなってからやっと気づいた
君の存在がどれだけ僕の人生に影響を与えていたことに。
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混雑した 人混みを縫うように歩いて
少しの強がりと弱音を抱いた
宛もないまま 町外れまで行こうか
二人の手が描くいびつな蝶々結び
歩道橋の真ん中まで来たら
打ち明けようこの気持ちを
言葉が見つからないときは
思ったまま伝えればそれでいい
君がもしもうなずいてくれたなら
今まで君を思った僕の気持ちは報われる
私もよと あなたは抱きしめてきた
そのぬくもりは太陽みたいだった
告白は歩道橋の真ん中で
離ればなれの君と僕を つないだ
今にも泣きそうな顔で君は
なぜかありがとうって笑った
どんな言葉よりもきっと伝わる
形のない見えないぬくもり
伝わったよと言いたいけれど
ごめん僕も涙で目の前が見えない
永遠を 紡いでく
二人の物語は
そこから始まった
時計が動き出すよ
二人のために
歩道橋の真ん中まで来たら
打ち明けようこの気持ちを
言葉が見つからないときは
思ったまま伝えればそれでいい
君がもしもうなずいてくれたなら
今まで君を思った僕の気持ちは報われる
痛みは 次第にやわらかな毛布みたいな優しさに変わってく。
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散々嫌な思いもしてまだ捨てられない
思いに今も悩まされているうら若き人
夜明け前の街並みは静まり返ってる
静寂が耳に痛いとはこういうことかな
原付バイクで飛ばす景色 朝焼けが 染めてく空
誰にも大切なものが
一人にひとつはあって
それが何であれ大切なものなら
失うことのないように
守って ちゃんと愛して
昨日と変わらない眼差しで 見つめて
時計が刻む君と僕の異なる時間
勿論名前も知らない人の時間も
刻んでいく 長短はあるけれど
不確かな世界で唯一確かに
目を閉じると周りの音が鮮やかになる
心音が生きてることを伝えてる
誰にでも ゆずれないものがあるはずだ
それが人でも物でも価値は同じだ
消えないように そばにいて
たまに僕の間違いを叱って
誉めることがあるなら誉めてよ
そして いつか
道は行き止まりに
たどり着いてしまう
別れは 避けられない
今は健在の大切な人も
一人一人
僕より先に消えてくから
その覚悟を 持っておこう
悲しみに 負けないように
昨日と同じ夜明けが 朝を連れてくる
相変わらず不味い珈琲に苦笑いする
誰にも大切なものが
一人にひとつはあって
それが何であれ大切なものなら
失うことのないように
守って ちゃんと愛して
昨日と変わらない眼差しで 見つめて。
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そこに立つ者は いつだって何かを目指す
探求者だって遠い昔誰かが教えてくれた
爪先で踏ん張ってまだまだ負けない
その時が来たら 迷わずスタートを切るよ
きっと勝ち負けじゃないんだ
頑張ったって 証が欲しいだけだ
頑張った結果がそのまま形になるだけ
金色に輝くメダルが胸にきらめいてる
終わらない この勝負の行方を 左右する
小さな努力や頑張り 血のにじむような
誰もが頑張ってるのに誰もが行ける訳じゃない
ステージに立つ為の可能性は広い
等賞台に 立つ君は涙をこらえてる
歓声の中に見つけた君の居場所
スタートラインからここまで来たけど
けっしてゴールを迎えた訳じゃない
メダリストのメダルの数だけドラマがある
手にしたメダルは あなたにとって
通過点に過ぎない
走り続けて
次のステージへ
たとえばゴールをスタートラインにして
きっと勝ち負けじゃないんだ
頑張ったって 証が欲しいだけだ
頑張った結果がそのまま形になるだけ
金色に輝くメダルが胸にきらめいてる。
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ビニール傘に 映る君が見てる街並み
どんな色なのか僕には検討もつかない
雨上がりに虹を探してしまうくせが
なかなか抜けないのと照れ笑いした
天気予報は この頃あいにく雨ばかり
傘が手放せない1日になるでしょう
聞きあきた言葉も なぜか輝いて
晴れたそばから 泣き出す空に
君を重ねては 思い出し笑いしてたこと
バレそうになって背筋を冷やす
水溜まり ピョンと飛び越えて
手を伸ばせばすぐそこにある未来
積み重ねた 時間を思い出と呼ぶなら
どうせなら 笑い飛ばそう悲しみを
地図を広げて知らない場所まで
雨が降ってても大丈夫君となら
雨降る街並みを 君と二人傘を差して 下手くそなステップ軽やかに
雨宿りしてる猫のビー玉みたいな瞳に
晴れ渡る明日の空が見えた気がした
静かな夜が 世界の果てまで続いてる
そこには一抹の 曇りも見当たらない
「幸せ」は見えないだけで平和を
よそおうけど信じてもいいだろう
聞きあきた言葉も なぜか輝いて
晴れたそばから 泣き出す空に
君を重ねては 思い出し笑いしてたこと
バレそうになって背筋を冷やす
どうして今 目をそらしたの?って
君が 言った
僕はうまい言い訳を考える。
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ざあざあ降りの雨が街をお通りだ
そこのけそこのけ 皆々様
濡れないように 冷えないように
バサッと傘を開く七色の花が咲く
駅前通りがあざやかに染まる
雨が歌う夜はなぜかわくわくするんだ
アスファルトをドラムみたいに叩く
おいで 誰も行ったこともない世界に君を連れ出すから 今夜物理法則は破られる
雨に歌えば
世界は笑うよ
傘を 開くたび
この町は
僕のステージになる
さあ始めよう
オンステージ
ショータイムに
ようこそ。
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ぐるぐると回る観覧車のそれだ
僕の思いはゴンドラのひとつに乗ってる
届くかなこの距離を飛び越えて
つま先から踏み出す未来輝いて
目を閉じて描く それぞれの夏に会いにゆく
絵日記の中にあるような夏に会いたいんだ
畦道に 陽射しの雨が降り注ぐ
神社の長い階段を軽々のぼる
入道雲が 大きく広がってる
過ぎてく景色を ファインダーに閉じ込めた
少年の瞳に咲いた 花火の音と光
けっして戻らない夏に僕は今いるんだ
空はただ青く
昨日も今日も境目のない
地平線も曖昧な この場所から
僕は 何を見ていたんだろう
遠くなる光
目を閉じて描く それぞれの夏に会いにゆく
絵日記の中にあるような夏に会いたいんだ
鑓水の中に生まれた虹
形のない
目には見えない何かを
僕は受け取ったんだ
それが夏の贈り物。
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何もかもが 嫌になってしまう
退屈をもて余してしまう
意味などなくていい
夜に沈んだ街並みは
僕に生きる 目的を問いただす
「命」そのものが持つ光に
照らされて 生まれた影を
背負いながら 笑う悲しさに
僕は 涙のひとつも見せられない。