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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[8196] 
詩人:どるとる [投票][編集]


あれからどれくらいの年月が経ったろう
うまくは思い出せないくらい時は流れた
春はもう何度も巡っているはずなのに
どんなふうに歩いたのかも思い出せない

君は 春の終わりになるととても悲しそうな顔をした
もう春は終わりなんだねと 舞いながら散る花びらにそっと涙を流した

ノイズの走る 古ぼけた映画みたいに
記憶を巡らし 君を思い出の中に探すよ

笑った顔もある 泣いた顔もある
そのすべてが例外なく思い出ならば

消えない痛みを 抱えたままで歩く
明日も何度も新しい春に芽吹く蕾

まぶたを閉じて そっとよみがえる午後の
陽射しの差し込む部屋で寝転んだ

離ればなれの二つの手を 結んだ
運命は信じない でも不思議な出会い

遠い距離をつなぐ 小さな携帯電話
くだんない話をして 時間も忘れて
翌月の携帯料金に驚いた

ピントのずれた カメラで写真を撮った日がいつか思い出になるのを知ってたかい?

雨が降る日も晴れた日もある
いつだって変わらない気持ちだったよ

引かれた線の上をなぞるような恋
軸がずれないように そんなんばかり考えてた

桜は今年も 例年より早く咲くらしい
でも僕には悲しみが 早まるだけだ

あまりに失ったものが大きすぎるから
今年は桜は 見たくないと目を反らした

ノイズの走る 古ぼけた映画みたいに
記憶を巡らし 君を思い出の中に探すよ

笑った顔もある 泣いた顔もある
そのすべてが例外なく思い出ならば

消えない痛みを 抱えたままで歩く
明日も何度も新しい春に芽吹く蕾

醜くてもいい
どんな 花が咲くかな。

2016/08/28 (Sun)

[8197] 遠くまで
詩人:どるとる [投票][編集]


鳥の群れが 海を渡っていく
寝坊助の猫が あくびしながら目覚める

寝ぼけたままの頭に珈琲を淹れて
カーテンを開けて 朝食の下ごしらえ

夜明け前のひんやりした空気にふれて
僕は少しだけ 明日が待ち遠しくなる

海沿いにバイクを 走らせて加速してく
スピードに 乗ってそのまま遠くの街まで

夢の内容はいまいち覚えてない
ふれられない幻みたいなものさ

僕は 何をこんなに急いでいるんだろう
急ぐ旅でもないのに

気持ちをつないでどこまで行けるかな
ちょっとした博打だ 試してみようか

地図も道しるべもない 宛のない毎日
頼りになるのは 狂ってばかりのコンパス

夜が明けていく
太陽が海を赤く染めた
エンジンは快調

夜明け前のひんやりした空気にふれて
僕は少しだけ 明日が待ち遠しくなる

海沿いにバイクを 走らせて加速してく
スピードに 乗ってそのまま遠くの街まで。

2016/08/28 (Sun)

[8198] 
詩人:どるとる [投票][編集]


昨日の雨もすっかり上がって
よく晴れた日の朝
虹を探しに ドライブに行こうよ

谷を越えて 丘を越えて
ベーグルを片手にアイスティを飲む

ありふれた会話も魔法みたいに
二人なら 心もはずむメロディ。

2016/08/28 (Sun)

[8199] 産声
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生きていく ただそれだけのことが
難しいのは なぜなのでしょうか
花が種を残すように
命をつなぐ
人もまた同じ

産声を あげながら
あなたの手を握って
「生まれてきたよ」って
泣きながら 笑うよ
抱きしめたときの
確かな重さが
この腕にある
私と同じ名前と同じ血を持つあなたは 誰?

またひとりこの世界に愛する人が増えた
それは 二番目に出会った愛する我が子
階段を 上ってくように
ゆっくり歳を重ねる
その先にある「死」

いつか別れる 運命を 知りながらも
「愛してる」って何度もささやくのよ
優しさは邪魔かな
いつかあなたが幸せになるその日を
見届けるまでは そばにいるよ
私と同じ 肌と 似たような声を持つあなたは誰?

近くなって また遠ざかって
交わったり絡み合ったり
出会いって 面白いね
運命は 二人を引き合わせる
君にもいつか あらわれるだろう
パパとママみたいに

産声を あげながら
あなたの手を握って
「生まれてきたよ」って
泣きながら 笑うよ
抱きしめたときの
確かな重さが
この腕にある
私と同じ名前と同じ血を持つあなたは 誰?

名前を呼ぶ この声が どんな距離も越えて
あなたを呼んでる

いつだってあなたを
思ってるのは誰?
それはあなたが
一番大切に思う人
おなかを痛めて
生んでくれた人。

2016/08/28 (Sun)

[8200] あした
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どんな明日が 僕には待っているだろう
期待と不安の中で 迎えた夜明けがある

何度も何度も 繰り返した自問自答
答えを見つけようって躍起になってた

でも答えなんてないと知った
迷って悩んでそして
たどり着く先にある明日が
笑えるようなら それでいい

一人一人に あるそれぞれの明日が
希望に満ちていなくたって

晴れた空と あたたかい陽射しがあれば
それ以上望むものなんかないから

スタートを切るよ 合図なんか待たずに
大好きな歌 口ずさみながら 行こう

計算して割り出した答えになんか
価値はないよ 人生は計算できないから

負けて勝ってその繰り返しで
賭け事みたいに勝率は読めない

今日までの頑張りが報われるような
明日なら それでいい

数えきれないくらい抱えた涙が
僕を強くしたよ 今はそう思うよ

言葉が見つからないときは黙って
手と手をつないで ぬくもりをわけあう

昨日と今日をでつないでいく日々
明日は 死角のようなもので
用心はできるけれど
明日にならなけりゃ 何があるかはわからない
悲しみは人を
曲がり角の向こうで 待っているよ
怖がってばかりじゃ 始まらない
だから開く扉

一人一人に あるそれぞれの明日が
希望に満ちていなくたって

晴れた空と あたたかい陽射しがあれば
それ以上望むものなんかないから。

2016/08/28 (Sun)

[8201] 微笑みのリボン
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あなたのぬくもりに包まれながら
今日も 僕は紛れもなく幸せだと 思うよ

積み重なった日々の思い出
どこまで高く 積み上げられるかな
積み木みたいで今にも崩れそうで

崩れないように 愛想笑いで隠した 苛立ちを君は知ってるの?
どしゃ降りの中でも君を見つけるよ
笑った顔が こんなに眩しい

そんな小さな ありふれた喜びを集めて
大切だと 言える今があることが幸せ

時計の終わりを 知っているのなら
いつものように その日まで生きるよ
時々離れたり近づいたりする二人


たくさんの人の中で たった一人
君だけが輝いて見えた 止まらない思いのまま
駆け出した恋 生まれた愛を あたためて

微笑みのリボンほどけそうなら
結び直して 今二人の手で

崩れないように 愛想笑いで隠した 苛立ちを君は知ってるの?
どしゃ降りの中でも君を見つけるよ
笑った顔が こんなに眩しい

その笑顔を 終生愛すことを誓うよ。

2016/08/29 (Mon)

[8202] 夜が手のひらに降りてきた
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とれかけたボタン かろうじて
切れてない糸でつながっている

疲れはてたように 過ぎてく人波を
上手に避けながら 僕は生きてく

日の沈んだ 空を見上げたら
夜のとばりが降りてきた

嘘をつくことに 慣れたくない
嘘をつかれることにも慣れたくない

いつの間にか 孤独が平気になった
寂しさなんて忘れてしまったように

数えてた星 途中で見失って
夜が手のひらに降りてきた

言葉と言葉をつないで
同じ時間を重ねて
昨日より 今日より
明日は もっと笑えるんだ

疲れはてたように 過ぎてく人波を
上手に避けながら 僕は生きてく

日の沈んだ 空を見上げたら
夜のとばりが降りてきた。

2016/08/31 (Wed)

[8203] 青春はいつも影を抱いて立っている
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モルタルの廊下
ひび割れた窓
誰かが書いた
習字が貼ってある

下駄箱は もの静かで
何も語らず たたずむ

青春は ぼやけてる
闇のビロードに
隠された 傷痕
手首に走るのは
助けてと 言えない
あなたの SOS
心が口より先に
何かを叫んでる

教室に並んだ机
土気色したカーテン
実態を見せない
隠れた 悪魔の手

青春はいつも影を抱いて立っている

こんなに空は晴れているのに
君は泣きながら 生きている
ハンカチを差し出した僕に
余計なことはしてくれるなと
君はハンカチをはたき落として悲しいくせに 強がったね

この世界には 泣いてしまうくらい
優しい 優しい人がいるんだ
なぜだろう 人を苦しめるために
頭を使う人がいる
理由なき殺戮は繰り返される
私とあなたが愛を育む同じ星の地上で

青春は ぼやけてる
闇のビロードに
隠された 傷痕
手首に走るのは
助けてと 言えない
あなたの SOS
心が口より先に
何かを叫んでる。

2016/09/02 (Fri)

[8204] 
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思い出し笑いで 腹を捩らせて
くだらない話に 花を咲かせた

ゆっくりと 踏み出す一歩は
今と未来をつなげていく架け橋だ

君は手を伸ばして
バトンを手渡す
未来は君にまかせた
光を 描くように
君自身が希望となれ
降りかかる 絶望を越えて。

2016/09/02 (Fri)

[8205] 手紙
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春の終わりに 僕らは重ねた手を離した

笑ってしまうくらい下手くそな恋だった

何を話したのかもいまいち覚えていない
駅前のベンチで夜明けまで 座り込んだ

冷えた手を 温めることくらいしか
出来ない自分が 自分でゆるせなかった

愛してる 僕には一番 遠い言葉
でも皮肉なことに一番言いたい言葉だ

あの日は小雨が街を濡らしていた
いつまでも 帰れない 二人は
思いを胸の中に残したまま
無理やり 終わらせた恋を
どう償うべきか考えていたよ
手を伸ばせば届くくらい
近くにあった笑顔も今ではあんなに 遠い

映画のようなあらすじのないストーリーだ
気が利かないから傷つけてしまうこともある

たとえばこんな気持ちを 幸せと呼ぶなら
あなたが笑うだけで幸せになれてしまう

帰り道 つないだ手を 離したくなくて
僕を困らせた 君はもういない

人一倍 頑張りやさんで いつも何かに一生懸命だった
そんな君を知っているよ
だけど時にわかりあえなくて
喧嘩して 背中あわせで過ごした
でも寂しくなってすぐ仲直りした
どちらからともなく謝って
気づけば 昨日のように笑ってた
ずっと先の未来でも君と笑っていたいよ

どんなに 歳を重ねても 年甲斐にもなく
愛してるなんて 言葉にしたい
またひとつ 好きなところが増えたよ
日々新しい僕の知らない君を知ってく
でももう僕には 知る必要はないんだね

あの日は小雨が街を濡らしてた
いつまでも 帰れない 二人は
思いを胸の中に残したまま
無理やり 終わらせた恋を
どう償うべきか考えていたよ
手を伸ばせば届くくらい
近くにあった笑顔も今ではあんなに 遠い。

2016/09/02 (Fri)
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