詩人:どるとる | [投票][編集] |
夜明け前の街は 眩い光が 集って
海鳥が 群れをなして
君を待ちわびていたように 出迎える
昨日の涙も 乾いて重ねた 傷跡も いつか誇りになって
懐かしく 語り明かせる日が来るだろう
電車を次々に乗り換えてくように
新しい僕に 生まれ変わりながら
今はひたすら自問自答の毎日
どこまでも 手を伸ばして
いつか この手に したい夢を
今はただ イメージしながら
真っ白な 未来に明日を描いてる
途中まで 下書きしていた
モノクロの 未来を完成まで持ってく
誰かが描いた 未来とは少し違うよ
特別な未来は望んじゃいない
でも 腹がよじれるほど笑ってたい
夜明けの街に放たれた サテライト
暗闇を 根こそぎ さらってった
悲しみなどは もはや跡形もない
いつまでも 駄々をこねるプライドを
おとなしくさせて 歩き出すときには
大人って ところまで 行けるかな
大きな夢と 小さなチャンスを
両手にこぼれるほど抱えながら
幸せだよって 微笑む明日まで走ってく
空高く 掲げた僕らの旗に映る 昨日
なりたいものへの憧れは 日毎に 増してくばかりで 仕方ないなあ
どこまでも 手を伸ばして
いつか この手に したい夢を
今はただ イメージしながら
真っ白な 未来に明日を描いてる
途中まで 下書きしていた
モノクロの 未来を完成まで持ってく
完成した未来を 次の未来を担う
君に手渡すその時まで
この決心は 捨てずに とっておこう。
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眠れない夜に さまようような 意識が
ゆらゆら 煙のように悩ましく揺れる
浅い眠りに落ちたとたん 世界は少しだけ
その足を止めて まん丸月を見上げる
何でもないようで何かしら特別に光るもの
探してる
この世界を我が手に
ピアノの 鍵盤を 跳ね回るメロディ
明日からは もっと楽しいぞ。
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この胸にくすぶっている思いはなんだ
煙草の火が 湿ってなかなか点かないぞ
見上げた夜空に 飛行機を見つけたよ
どこに行くのかな あの銀色の翼は
駅前にあふれた人波をかけ分けて
火照った体を 引きずってく
いつまでも明日を知らないままでいたい
悲しみも喜びも必要以上はいらないよ
いくら逃げても ついてくる時間
難なく明けてしまう夜に 怯えていた
悩ましく 煙るため息が 風にかき消えた
駅を いくつか過ぎたあたりで降りた
名前も知らない街のぬくもりにふれた
夜を待つばかりの 僕は うわのそらで
猫のように丸くなって暗闇にかくれた
人混みに酔ってしまいそうで
ビルの影で 日が暮れるのを待った
待てど暮らせど来ない 幸せになんて
期待なんてしない 手を振ってさよならさ
重ねた唇乾いてささくれて痛い
このまま時間が止まって欲しいと思った
せめて明日を平穏無事に過ごせるように
夕暮れの街 迫る夕闇 走る誰かの後ろ姿
影が 長く伸びて 隣に並ぶあなたを 追い越した
握った手が 熱くなる 幸せと迷いなく思った
いつまでも明日を知らないままでいたい
悲しみも喜びも必要以上はいらないよ
いくら逃げても ついてくる時間
難なく明けてしまう夜に 怯えていた
悩ましく 煙るため息が 風にかき消えた。
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もういくつも 積み重ねた言葉なんだよ
でも何度でも繰り返したい言葉なんだよ
容赦ない風に 芯まで冷やされて
泣きそうになって こらえて笑った
夜明け前の 空はどこか君に似ている
果てのない優しさに寂しさを隠してる
僕が君を思うとき 君も僕を思うのかな
都会と地方で遠く離れたふたつの場所で
互い違いに 暮らす僕らをつないでるのは
たまに取り交わす電話やメールではなく
それ以外のときにあなたを思うときの
寂しさや ちょっとした気がかりが火種さ
僕の中に 笑ってる君を描くよ
つないだ手のあたたかさはなんだろう
簡単に幸せになれてしまうから不思議だ
近づく夕闇に 先に追い越されないように
走った 帰り道で転んだ君を 抱き抱えた
案外 軽いんだなって 内心思ってたよ
幸せはそんな何でもない時間の中にある
君が泣いてたら世界の反対側にいても
すぐに飛んでいくから無理はするなよ
そう言ってる僕が無理してしまうことを
君は見通していたようで見たことかって
泣きながら僕の 涙を 拭いてくれたよね
弱さをみせることも時には必要らしい
強がって意地を張っても辛いだけだ
服の趣味も 映画の好みも 読む小説も
笑っちゃうくらい 重ならない僕らだけど
なんとなく タイミングが 重なるよ
悲しい映画を観たとき 泣く場面が
一緒だったり 同じところでつまずいたり
些細なことだけど 僕らは その時だけ
互いを わかりあえてた気がする
僕が君を思うとき 君も僕を思うのかな
都会と地方で遠く離れたふたつの場所で
互い違いに 暮らす僕らをつないでるのは
たまに取り交わす電話やメールではなく
それ以外のときにあなたを思うときの
寂しさや ちょっとした気がかりが火種さ
僕の中に 笑ってる君を描くよ。
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一年間の自殺件数を知ってるかい?
1日あたりどれくらいの命が
いつの間にか気づかず消えているのだろう
私には関係ないと笑ってる
平然と嘘をつき人を傷つける
「人は捨てたもんじゃない」
そんな台詞が 吐けるのは今だけだ
本当の悲しみの 本当の痛みを
知らない僕らは 日向で くつろいでる
人の流れに乗り どこまで行くんだろう
人口密度過多 蜃気楼が見えそうだ
愛や夢を 手放しで信じられるほど
僕らは もう子供じゃないんです
青すぎる空を 見上げてふと立ち止まる
正しさのあり方を 省みる 二十歳前
僕が知らないだけで見えない ひび割れが
あちこちに 隠れているのかもしれない
悲しき僕らは ただで人を 敬えないし助けられない
素直な僕らは見返りのない親切は しない 当たり前だ
だってあなたと僕は お互いに踏み込めない柵を抱いた他人だから
間に線引きをして 他人であるがゆえの意味を実行せんと全うしている
平然と嘘をつき人を傷つける
「人は捨てたもんじゃない」
そんな台詞が 吐けるのは今だけだ
本当の悲しみを 本当の痛みを
知らない僕らは 日向で くつろいでる
日陰の 人たちの苦しみなんて
永遠に知らないままで。
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日の落ちた街並みは言葉もなく たたずみ
暮れる空は やがて夕闇に のみ込まれ
こうして ただ過ぎるだけの毎日
取り立てて 言うこともない
雨に降られた 今日
陽射しにやかれた 昨日
まだ見ない 明日
暗闇に向かって歩いていくような
言い知れない不安と向かい合ってる
嘘みたいに笑って嘘みたいに泣いて
笑ったぶんだけ落ち込んで
泣いたぶんだけ強くなって
そうして過ぎてく毎日が
たとえば何かを 僕にくれるなら
僕は一体何を手にしたんだろう
そしていつの間にか何かをなくした
でも何をなくしたのか それさえ わからないまま
僕は 誰にも知られず消えるのさ
椅子に座って そこから眺める眺めを
同じ視点で 見てるだけの リアリティー
死んでるのとたいして変わらないな
胸を突き刺す痛みは名前がないから呼べない
工場の 窓に 蜘蛛の巣が 張り付いて蝶が 絡んで 苦しそうでも
「他人」という理由で 見放す 大衆
嘘みたいに 生まれて
嘘みたいに 生きて
くたばるのも まるで 唐突だ
透明人間なら 心もいらないのに
積み重ねるだけの 毎日が
退屈と 悲壮を 連れてきて
逆剥けた 唇を風がなぶれば
振り返る 瞳に 焼け落ちた 夕日
空を 火山灰が 覆いつくして
〇月〇日 僕は 絶望に ころされた
嘘みたいに笑って嘘みたいに泣いて
笑ったぶんだけ落ち込んで
泣いたぶんだけ強くなって
そうして過ぎてく毎日が
たとえば何かを 僕にくれるなら
僕は一体何を手にしたんだろう
そしていつの間にか何かをなくした
でも何をなくしたのか それさえ わからないまま
僕は 誰にも知られず消えるのさ。
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日常的に行われてるいじめや戦争がある
人が死ぬことが 当たり前な国で
肥え太りなおも満たされず不幸と嘆く 贅沢な人々
僕は歌う 声を積み重ねる
正しいことを正しいように
突き刺すように
えぐるように
傷痕に塩をぬる
僕は 生きる 傷だらけになりながら
間違いながら つまずきながら
抗うように
逆らうように
もがき苦しむ
ひとりぼっちの戦争は続くよ
見えない銃を 抱えて 敵だらけの町に 繰り出す。
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流れ星の軌道に乗って
第三惑星の彼方へ
物語の あらすじに沿って
イスカンダルを行く
見上げた小さな瞳に
広がる夜空はさながら宝石箱に見えた
ルビー
サファイア
トパーズ
ダイアモンド
輝く星なら
何れでも
手を伸ばして
ふれたい ふれたい
君の住む街に
夜が来たなら
月の満ち欠けで
凄いことになって
絶えず息をする街に
幻が 降り注ぐよ
穴ぼこだらけの論理
定説を無視する
ノストラダムスの嘘つきめ
外れた予言も きらめいて
この世界を 染める
色のひとつになる。
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繰り返される毎日の中で
生まれ そして死んでいく命がある
当たり前なんて 言葉で終わらせないで
たった一人のあなたは今日をどんなふうに生きているのか
いつでも明日が来る保証なんてないのに
積み重ねる 声は
言葉になって
やがて 歌になる
届けと祈る
願いの数だけ
街に明かりが灯る
灯していこう
一人一人の暗がりに
あたたかなともしびを。
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本当のことを 言葉にするのは 傷痕をさらけ出すようなものだ
知られたくないから 隠しているのさ 下手くそな嘘で
泣きながら 笑いながら 今を生きている
いつか たどり着いてしまう終わりの場所
まだ見ぬ未来に 抱く不安がどうしても期待を
追い越せなくて
立ち竦む 道の上 太陽が落ちてきて
まだ知らない夜が またひとつ生まれた
君のアパートの 部屋 暇があればセックスに耽った
手当たり次第に 新しいものに手を出し しなくていい怪我をする
竜の鱗みたいな 雲が 東へと流れていく
僕は ただ、きれいだなと思うだけだ
誰かが呟いた 一言で 誰かが今日も 救われ 傷ついて
被害者も加害者もなく
間に立って風に吹かれた僕は 孤独だった
何度裏切られようが希望の光を探した
夜明けの空に
言葉はいらない
涙を流せば
それでいい
まだ見ぬ未来に 抱く不安がどうしても期待を
追い越せなくて
立ち竦む 道の上 太陽が落ちてきて
まだ知らない夜が またひとつ生まれた
泣き止んだ君の瞳に虹が生まれた。